先日YouTubeを見ていたら間違った筋トレ10選てな感じの動画が有りました。

パーカーフィットネス 

まあ言わんとしてる事は分からなくもないし批判するつもりもないのですが、割と断定的な表現が多く気になる点が幾つか有りました。


例えばカーフレイズで膝を曲げてやるのは間違いとしてシーテッドカーフレイズを否定しているのですが、そもそもスタンディングカーフレイズとシーテッドカーフレイズとは別物で狙ってる筋肉が違うんですよ。


カーフ(ふくらはぎの筋肉)は腓腹筋とヒラメ筋とから成り主に爪先を伸ばす動き(足首の底屈)に関与していますが、ヒラメ筋が単関節筋なのに対し腓腹筋は足首と膝の二つの関節を跨ぐ多関節筋です。


画像はMELOSというサイトから借用しました。

このためカーフレイズで膝を曲げたままにしておくと腓腹筋が緩んだ状態なので十分に刺激する事が難しくなります。


逆に言うと膝を曲げておく事で腓腹筋の関与を減らし、ヒラメ筋を重点的に鍛える事が出来ます。


この効果を狙ったのが座った姿勢で足首の曲げ伸ばしをするシーテッドカーフレイズというエクササイズです。


本来の目的が腓腹筋ではなくヒラメ筋を鍛える事なので、シーテッドカーフレイズは腓腹筋への刺激が低いから効果的な筋トレではないというのは的外れな意見だと思います。


どのトレーニングが正しいとか間違っているとかは一面だけを見て断定するのは難しく、目的に合っているかどうかが効果の有無に繋がります。


そのためには何を目的としたトレーニングかを正しく理解する事が大事だと思います。


ちなみに膝を曲げると腓腹筋に効きにくいというのは筋トレだけでなくストレッチにも応用出来ます。


多くの本やネットではふくらはぎのストレッチをする時は膝を伸ばしたままにしておくのが大事と説明されますが、足首が固くてふくらはぎのストレッチをしてもあまり効果を感じられないという人は先に膝を曲げたまま行い、続けて膝を伸ばしたままのストレッチをお勧めします。


ヒラメ筋は腓腹筋に比べ一度固くなるとなかなかほぐしにくく、そのままふくらはぎのストレッチをしても腓腹筋への効果も低くなります。


二度手間にはなりますが、先にヒラメ筋を緩めておく事で腓腹筋へのストレッチ効果も高まります。