「コレクション:その㉓」紙幣・貨幣等コレクション②幻の国家「満洲」の存在した時代編
現在世界で一番の問題と議論の中心となっているロシアによるウクライナへの侵略。
昨今、以前投稿していたような歴史や世界情勢の投稿は国内外の反日勢力や偽善者が鬱陶しくて控えてコレクションの内容にしてきてはいましたが、世界の平和がこれほど脅かされている現在、関連コレクションの背景として意見と発信をさせていただきます。
ロシア国内に攻撃も侵攻もしていないウクライナに対して一般住民も子ども病院まで容赦なくターゲットにして犠牲者を出しながらウクライナの街へ進軍しています。
日本は決して遠い国の出来事に思ってはなりません。
ロシアは日本とも国境を接する長年脅威となっている隣国なのを忘れているような人が多すぎるように感じます。
何故なら日本は明治から今日に至るまでロシアの脅威に晒され、終戦直後は二国間で公約した日ソ中立条約(日ソ不可侵条約)を一方的に破られ、満洲に取り残された日本人の多くがソ連軍に戦車に追われて轢き殺され、略奪暴行され殺害された悲劇は今のウクライナの人たちと重なるからであります。
満洲での悲劇は反日思想から歪められ、「駐留していた日本の陸軍(関東軍)が逃げて守ってくれなかったからだ」とされる傾向がありますが、終戦交渉で日本人居留民を先に日本へ引き上げさせて欲しいとの日本側の願いを聞かずに「武装解除して日本軍(関東軍)が先に引き上げろ」と連合国側に無理やり条件を飲まされ、希望していた日本人居留民の保護もされず、守る者のいない状況の中で悲劇が起こったのです。
それでも住民の危険を察知して僅かに残った関東軍が戦って一般人の逃げる間、ソ連の進軍を遅らせながら散っていった軍人。
終戦から4日経った8月19日にはソ連の進軍が収まらない中、11名で急遽有志で結成された陸軍特攻メンバーの中には新婚の軍人もいて最後まで一緒にと願う妻を特攻機に載せて一緒にソ連軍に向けて特攻した記録が残っています。(ドラマにもなっているので知っている人もいると思いますが。)
満洲国について少し触れます。
満洲の地は、ロシアの勢力南下による朝鮮半島や日本への危機から起こった日露戦争でロシアから勝利したことでロシアの持っていた満洲の地の権益を引き継ぐ形でポーツマス条約により日本の租借地国として国際的に認められたことを発端とする地で、1932年から1945年の約13間、現在の中国東北部に存在した当時欧米人諸国を驚かすほど日本本土以上に近代化の街並みを実現させた国家。
建国以降、日本(特に関東軍)の強い影響下にあり、「大日本帝国と不可分的関係を有する独立国家」と位置付けられていました。
満洲国誕生の経緯として、掘り下げて遡って説明しますが、1912年の清朝滅亡後は国の清の統治が崩れ各地で軍閥による勢力争いが激化し後に中華民国(現在の台湾)が清朝領土の継承を主張しますが分裂して中国大陸は内戦状態となる。満洲では、張作霖が日本の後押しもあって台頭し、奉天軍閥が満洲を実効支配下となります。
1931年(昭和6年)に柳条湖事件に端を発して満洲事変が勃発、関東軍(日本)により満洲全土を制圧し、1932年(昭和7年)満洲国建国に至ります。元首(満洲国執政、後に満洲国皇帝)には元々満洲の地が故郷でもあった清朝最後の皇帝・溥儀(愛新覚羅溥儀)が就きます。
溥儀にとっても日本の支援と後ろ盾があることが滅んだ清の再興ともなり、日本にとってもロシアの南下する侵攻を食い止め、国力を高めることにも繋がる溥儀と日本の双方の利害一致で誕生しました。
満洲国建国理念として日本人・漢人・朝鮮人・満洲人・蒙古人による五族協和と王道楽土を掲げて建国します。
賛否両論ありますが、当時は現在の価値観と違い白人以外の国家はアジアもアフリカも日本とタイ以外は世界中で植民地にされていた世界情勢の中、日本は国を守るための一つの決断の側面があったのも事実であります。
迫害されていたユダヤ人にビザを発行して救った事は杉原千畝や樋口季一郎の功績で知られている中、実現には至りませんでしたが満洲国内におけるユダヤ教徒によるユダヤ人自治州も企図して、反ユダヤ政策を推進していたナチス・ドイツ政府にその受け入れを打診をしていた事実も存在します(河豚計画)。偏った面しか表に出ていないことから負のイメージが先行する満洲国ですが戦争回避や人権の側面など多面的な背景や壮大な希望を持つ人達もいたのも事実であります。
その満洲国は日本人の知と行動力を総動員させて、膨大な国家予算を費やして日本の上をいく最先端の近代国家を短時間で出現させたことに世界は驚愕し、同時に脅威と魅力の両方を抱きます。
独自の国旗・国家はもちろん鉄道・航空・通信・放送・産業・法制度・教育・郵政事業・通貨まで存在していました。
今回紹介する品は、満洲国の通貨やその時代の品々です。
私の祖父も戦時中満洲の関東軍として大陸に渡っていた事や仕事関係の方で当時関東軍で戦後ソ連に強制連行されたシベリア抑留を経験された方もいます。
なのでソ連(現在のロシア)の非道さや当時の日本がいかにソ連を警戒していたかも話を聞いているだけに、現在のウクライナの情勢は他人事のように思えない、かつて日本が直面していた事でもあるのです。
日本は終戦や武装解除を受け入れたにもかかわらずソ連に日ソ不可侵条約を破棄され、満洲や現在の北方領土に侵攻され、どこの国も守ってくれなかった当時の日本。
(武装解除した中で戦備をかき集めて処分や戦犯にされることを覚悟で立ち上がって指揮した樋口季一郎陸軍中将がいなければ現在の北海道は確実にソ連に奪われていた)
言葉の反論だけの非戦では北海道は奪われていた過去の事実がある中、「戦争はよくない」「憲法9条がある」で非道国家や国際社会に訴えたところで現実に昨年は北方四島にロシアはミサイルの配備をし、数日前には北方領土をロシアの経済特区にする法改正、ロシア海軍10隻が津軽海峡を当たり前のように通過までされています。
これに対して他国のように「ミサイル防衛の対抗措置をとる」などと言えれば抑止にもなるのだろうが、日本側は「遺憾」の言葉しか毎回憲法に縛られ言えない。憲法9条が相手に付け入る隙を与えて事態を悪化させているだけに既に日本のための憲法でなく他国に日本の憲法を利用されてしまっているのが現状ではないだろうか。そしてロシアが次に狙いやすい国も日本であって米軍基地のない北海道が既に狙われている。終戦時攻め込んできた前例があるように。憲法の条文を読めばいかに日本の悪が前提で他国に悪はいないとの前提となっている面があるのは否めないので読めば私の言っていることがわかるはずです。
しかし憲法の理想と現実は大きく違い、現在他国に悪は存在し、国民レベルで例えると不法者の殺人鬼が侵入する家のターゲットを決める際、「やめろ」「犯罪はよくない」「こっちは争う気がない」という家と「引き金を引くぞ」「戦うぞ」という家のどちらを狙うかと言えば前者の家に侵入するのが当然なのが犯罪心理。
犯罪者個人も非道国家もその思考は変わらないはずで、抑止力は実害が及ぶと感じさせてのみ効果を発揮するものであって、世界の常識から言って日本は特に性善説が前提過ぎて危機感と有事を想定した考えになっていない割合の人が多い。
世界は自分の家にカギをかけて防犯対策しているが日本は鍵をかけずに「入らないで」「犯罪はよくない」と紙が書かれているだけで泥棒や犯罪者が入り放題になるのと同じ理屈であります。
戦うことを放棄したら国や故郷を奪われるのは昔も今も変わっていないのが嘆かわしく思う中、現在のウクライナも昨今の香港の悲劇からみても国際社会は圧力はかけてくれても体を張って守ってはくれないのが悲しい現実なのです。
現在日本の憲法9条と非核三原則が国際ルールを破る非道な国家に直面した時に抑止力どころか攻め入る隙にしかならないと思えてなりませんが、ただ単に戦争反対や核は良くないの抽象論で議論も駄目などと言論統制と現実逃避のようなことでなく論理的思考で日本を考えて守る議論はしなければ、今後ますますエスカレートして領海領空領土に入られ放題になる。
既に今回のウクライナ情勢で国を守ることに性善説が通用しないことがこれほど明確になったのですから。
左寄りの思想の人は、これまで核や憲法に触れただけで勢いよく噛みついてきましたが今回のウクライナ情勢でだんまりを決め込んでいます。
これまで言ってきた平和と反戦の方法の「議論」と「憲法」が通用しないと明らかになり、「抵抗しなくても相手に攻められるじゃないか」「防衛手段を怠ったことで有事に犠牲者が増えたらどう責任取るんだ」と言われたら何も具体的に言えなくなったからでしょう。
いかれた非道国家・犯罪者・軍需産業以外は戦争や殺戮など誰も望みはしませんが、守る手段と戦うことを放棄すれば簡単に被害を受けてしまう。
いろいろな考えがあるとは思いますが感情論や抽象論で済ますことなく論理的に誰もが「自由と命が奪われない道」について向き合ってもらいたいと願うばかりです。
コレクションを理由に主義主張を話させていただきました。
以上、「コレクション:その㉓」紙幣・貨幣等コレクション②幻の国家満洲の存在した時代編でした。
(次回はまた違ったコレクションとエピソードを伝えたいと思います。)
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