昨日の続きです。読んだ後の作業計画メモみたいなもので、書評からはちょっと外れています。前回紹介したこの本

エミン・ユマルズ,2023, 『世界インフレ時代の経済指標』, かんき出版.

その中で12指標を取り上げていますが、前回書いたとおり五月雨式に出てくるんですよね。「もう少し体系的にまとめて書けよ」と思ってしまいます。ただ、文句を言っても仕方がないので、自分でまとめる場合のまとめ方を考えることに....、といいいますか、この手の話は作業までいかないと読むだけではあまり意味がないのではと思います。で、まとめ方はいくつかあるのですが、たとえば


雇用 ①雇用統計、②失業保険
物価 ③小売売上、⑤個人所得・支出、⑫CPI
景況感 ⑥消費者信頼、⑦ミシガン大、⑩ISM、(⑮日銀短観)
部門別 ⑧耐久財、⑨新規住宅、⑰バルチック
マクロ ④GDP、⑨鉱工業生産、⑯長短金利
複合 ⑬LEI、⑭OECD


番号は、本に出てくる指標で、⑮の日銀短観は景況感ですが、アメリカの指標ではないので括弧に入れてあります。あと、とりあえず「マクロ」とした④GDPとかは、どういう名称でくくればよいか判断が付かないので仮名称、⑱以降の各国の指標は個別指標ではないので省略しました(別途、アメリカのこの指標に対応するのは、日本のこの指標というように、国際比較出来るようなひも付け作業が必要でしょうか)。

これ以外のまとめ方もあるかと思います。たとえば、ここでは「物価」と「景況感」で分類してみましたが、生産部門(企業)と消費部門(個人)で分類するというパターンもあるかなと思います。この点については、指標間の関連をどう整理して見ていくかのよって、どういう整理の仕方がよいかを考えることになるかと思います。

で、たとえば最初にあげた雇用だと、

  1. 毎週失業保険のデータで雇用の変化(増減)を見ておいて、
  2. ADP雇用統計が出た時点で、①の増減を反映しているか確認
  3. 2日後に雇用統計で1と2の流れと同じが確認した上で、業種別など細かい動向を確認

という感じで、各指標をどういう順番で見ていくかの作業パターンを作ることが出来ます。あるいは物価だと、

生産財/生産部門(企業)→消費財/販売部門(企業)→消費者(個人)

という流れを想定して

  1. CPIの企業版のPPI(生産者物価指数)
  2. 小売売上高
  3. 小売データから算出される個人支出(PCEと略される)
  4. 家計調査から割り出されるCPI(消費者物価指数)

という形でデータを並べて、整理するとよいかもしれません。こうするとそれぞれの指標の差異も気にするようになります。小売売上高はサービス消費が入っていなかったり、株式市場はCPIに注目するけど、FRBはPCEを重視するなど、立場で見方というか使い方が違ってくることもあるらしい。

 

というか、打ち込んでデータを処理しないことには、ここでいろいろ書いていても埓があかない。基本月一なので、1年くらい打ち込みつづけて、使えるかどうか判断できるという感じでしょうかね。


ということで、暑くてやる気の出ない中、このパターンで指標の整理方法を考えながら、9月から打ち込んでみようかなと考えています。ついでにいうと、すっかりお遊びマシンと化しているLinux機に仕事させるためにエクセルは使わない予定だったりします(というかLubuntu機のSSDが飛んだので、再インストールをする羽目に....。やはりデュアルブートはいろいろと問題があるのか?)。