ジョジョミュージカル公演中止 vs ”人間賛歌”を知るかとぅ | katoo the world

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ミュージカル「ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド」(東京・帝国劇場、6日~28日に上演予定)について、同劇場は4日、一部の公演を中止にすると発表した。

中止になったのは6~8日の公演。公式サイトでは「ミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』につきましては、開幕準備に想定以上の時間を要すこととなり、万全の状態で公演をお届けすることが難しいため」と理由を説明している。「ご来場を楽しみにされていたお客様には、大変なご迷惑をお掛けいたしまして、誠に申し訳ございません。心より深くお詫び申し上げます」と謝罪した。

1987年から実に37年に渡り連載されている「ジョジョの奇妙な冒険」。

週刊少年ジャンプ直撃世代として、私も共に人生を歩む「教典」と言うに相応しい漫画だ。

バトル漫画に頭脳戦を取り入れ、超能力を”スタンド”として具現化した発明と言うに等しい功績は実に稀有だが、私にとってはジョジョのテーマである「人間賛歌」と、ソレを指し示す言葉一つ一つを噛み締め、是迄ジョジョと共に人生と言う旅を歩んで来た指針である。

「そこにシビれる!あこがれるゥ!」

「おれは人間をやめるぞ!ジョジョーッ!!」

「最高に『ハイ!』ってやつだアアアアア アハハハハハハハハハハーッ」

「貧弱!貧弱ゥ!」

「人間賛歌は『勇気』の賛歌ッ!!人間のすばらしさは勇気のすばらしさ!!」

「『勇気』とは『怖さ』を知ることッ!『恐怖』を我が物とすることじゃあッ! 」

「信念さえあれば 人間に不可能はない!人間は成長するのだ! してみせるッ!」

「こいつはくせえッ!ゲロ以下のにおいがプンプンするぜーッ!」

「このストレイツォ容赦せん!!」

「スピードワゴンはクールに去るぜ」

「ハッピー、うれピー、よろピくねー」

「人間の偉大さは―恐怖に耐える誇り高き姿にある―ギリシアの史家プルタルコスの言葉だ」

「我がドイツの医学薬学は世界一ィィィ!できんことはないィィーッ!!」

「おれが最期にみせるのは代代受け継いだ未来にたくすツェペリ魂だ! 人間の魂だ!」

「やれやれだぜ」

「人間は何のために生きるのか考えたことがあるかね?」

「無理だとか無駄だとかいった言葉は聞きあきたし  おれたちには関係ねえ」

「恐怖はこれっぽっちも感じない  おれにあるのは闘志だけだ」

「てめーの敗因は…たったひとつだぜ…DIO…たったひとつの単純(シンプル)な答えだ…『てめーはおれを怒らせた』」

「いいかい! もっとも『むずかしい事』は! 『自分を乗り越える事』さ!」

「だが断る」

「覚悟はいいか? 俺はできてる」

「『覚悟』とは!!暗闇の荒野に!!進むべき道を切り開く事だッ!」

…そんな「ジョジョの奇妙な冒険」に於ける、清濁併せ持つ言葉の強さに支えられ、私は何度でも立ち上がって来たッ!

勿論大ヒット作であるジョジョは、是迄原作のみならず、小説、アニメ、ゲーム、実写映画、画集、原画展、フィギュア、テーマパークアトラクション…と、様々なメディアミックスが行われ、近々ではアパレルブランド「グラニフ」とのコラボも話題となった。

ファッションに疎いこの私ですら、百貨店に出向き、その異形とも言えるファッションに見入った。
「メメタア」とフロントプリントされたパーカーが眩しい。

相当に酷評された実写映画版も、私個人としてはショボいながらも原作に忠実で好感が持てたし、山岸由花子役が小松菜奈と言う絶妙な配役にシビれた。

当時、山岸由花子的な女性からの一方的な愛憎関係に捕らわれていた私は、その狂気性にリアルに怖れ慄いたモノだ。

女性宅に監禁され、女性が望む回答を出し続けなければならない状況が主要キャラクターの広瀬康一に重なり、私の中のエコーズが覚醒したッ!…とはならず、這う這うの体で逃げ帰った次第だ。

せめてもの反撃として、何度か山岸由花子の画像を送った事も有ったが、当の女性は「ソレがどうしたこのビチグソがぁ!」と言った反応で、更に私を追い詰めるッ!

原作でも「スタンド使いはスタンド使いに引かれ合う」とあるが、この様な経験は一度や二度では無く、大概女性が「今日はいつ帰って来るの?家着や下着も買ったから、家から一緒に出勤できるね?カレーは中辛で良い?土日はドコイク?」などと一方的に宣っており、嫌な予感がする私が「今日は仕事の予定が有るけど…」などと返すと、「お前裏切ったな!?頭にクルっ!お揃いの食器も買ったのに全部捨ててやるWRYYYYYYYYYYーーーーッ!」となるから、もう良い加減にしてくれ…。

そんな中、最も評価したいのが2012年よりスタートしたTVアニメシリーズだ。

当初から絶賛されていたアニメ版ではあるが、実はこの私かとぅ、完全に後追いであり、何も偉そうに言えた義理など無い。

ザッピングした際に偶然2回程度拝見した程度で、腰を据えて観る事は無かったのだが、先日やっと拝見する機会に恵まれ、私はフェイバリットであるトニオ・トラサルディーの登場する「イタリア料理を食べに行こう」を拝見した。

先ず、JOJOの魅力である、独特のセリフや言い回しが、キャラクターの声で表現されているのに驚く。

「よだれ、ズビッ!」

「うんまぁーい!味に目覚めた」

「“ハーモニー”っつーんですかあ~、“味の調和”っつーんですか~っ!例えるならサイモンとガーファンクルのデュエット!ウッチャンに対するナンチャン!高森朝雄の原作に対するちばてつやの“あしたのジョー”!」

そんな珠玉のセリフを吐き捨てる虹村億安を見ているだけで、萌えーッ!!!
タ、タマランッッ!!!

しかし、こんな巻き舌のジャイアン声なのかいぃ?
私のイメージでは幽遊☆白書の桑原かの甲高いチンピラ声だと思っていたのに...。

そして、その展開やキャラクターのスピード感も、やはりアニメだからこそ表現出来たモノである。
何せ、漫画では止まっていたキャラクターが動くのだ。
特にスタンドの動きには「ナルホド、こうだったのか!」なる驚きを隠せない。

だが、冷静になって拝見するとその逆で、一枚絵の一部が動いているだけのカットも多い。

意外ッ!それは原作を尊重してのモノと思えるッ!

だが、アニメ版JOJOを通して感じるのは、キャラクターがズッと、それこそズーーーーーーッと複雑な状況を解説して叫んでいるのだ。

初めてアニメ版JOJOを拝見したのが、第2部「戦闘潮流」でのクライマックス、究極生命体と変貌したラスボスであるカーズを解説するスピードワゴンである。

「いかァんッ!ああ大変なことに!絶対にまずい!究極の生命とはあらゆる生物の全ての能力を身に付け、全ての生命を兼ねる!そしてあの!美しい!なんという輝き!今まで見た何よりも美しい。あの太陽をついに克服したぞ!や…やつは無敵になった!弱点はもうヤツにはない!波紋もヤツには効かないッ!不老不死!不死身!誰も倒せない!“究極の生命体”(アルティメット・シング)カーズの誕生だッーっ!!」、「溶岩流の中から現れるカーズ。ヤツは“泡状”のプロテクターを身にまとって生き延びたのだ。“泡”なら溶岩と肉体の間に空気の層が出来、熱をシャットアウト!表面が燃えても次々と泡を生産すれば活動可能だ。カーズはついに“地球”をも克服してしまった!」などと、わざわざ説明を絶叫し続けるのには、やれやれ…と言った所ではあったが、その魂の叫びに世界の大統領たる私、かとぅが無意識のうちにとっていたのは「敬礼」の姿であった。

いや、そんなに事細かく説明されなくても、カーズの凄さは観れば分かるッツーの!

しかし、そんな田ゴ作なみの野暮ったさも、間違い無くJOJOの魅力だと思えるッ!

渋谷区富ケ谷のハングドマン vs 絶叫解説アニメ版JOJO
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ジョジョ映画化 vs 銀幕デビューかとぅ
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実写化
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さて、そんな我が敬愛する「ジョジョの奇妙な冒険」だが、そのミュージカル化にあたり一部の公演が中止になり波紋を呼んでいる、ジョジョだけに…。

いや、そんな戯言は良いとして、公式サイトにて「開幕準備に想定以上の時間を要すこととなり、万全の状態で公演をお届けすることが難しいため」と言う理由が記されているとの事だが、コレまた波紋を呼んでいる、ジョジョだけに…。

元々、古代ローマの戯曲かの仰々しい台詞回しが特徴のジョジョと、ミュージカルの親和性は実に高いと思えるし、予告版ティーザーでも役者陣がジョジョ立ちというか、ヴォーグ的な”アレ”をしっかりと決めており、大いに注目していた私だ。

日時さえあれば私とて観劇したいと考えていたので、今回の公演中止は実に残念ではあるが、「万全の状態で公演をお届けすることが難しい」が果たして何を指すか、実に気になる所でもある。

近々での「セクシー田中さん」に於ける、原作者と脚本家のトラブルも有るし、どうしても内部事情の拗れを想像してしまうのだ。

原作者である荒木飛呂彦が「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァーーーッ」とゴネたかは存じ上げないが、恐らく一見して「貧弱な駄作ゥ!」と断じずにはいられない実写映画版にも許可を出している傾向を見るに、今回の公演中止はそう言う事では無いと思われる。

23年8月の公演会見では荒木飛呂彦は、舞台化にあたって「私はこの作品を書いた時から、いつか舞台化されることを夢見ていました。それが今、帝国劇場で実現するということは本当に感激です」とコメントを寄せており、公演中止なる現状を嘆いている一人であろう。

となると、今回の公演中止の原因は、やはりアレだ。

40年に渡り、ファンの物議を醸したあの台詞ッ…。

「何をするだァーーー!」

かとぅ