足が抜ける症状で困っている長距離陸上選手を初めて診てから3年目。

本日、自信から確信に変わりました。


某有名選手のお言葉をお借りしました。笑

ローリング病やカックン病という名前もある足が抜けるという不思議な症状。

特に、今日は足をぶん回して走ってしまうような感覚に悩まされている選手に向けて。

頭の中の感覚ではぶん回していても、実際に第三者から見ると全然そんなことはない。

だから理解してもらえないんですよね。

今日この記事に辿り着いた方は、ラッキーです。

おそらく今日お話することは多くの方に共通することではないかなと思います。

文章でどこまで伝えきれるかわかりませんが、頑張ってみます。

まず最初に知っておいて欲しいことがあります。

それは、

あなたが感じてる感覚は、身体で起こってることの数倍となって感じているということ。

例えば、私が治療中によく試すのが、
仰向けに目を閉じて寝てもらって私がスネの辺りを触ります。

そして、数mm単位で内股になるような感覚を入力すると、患者さんはグググッと内股にされてる感覚になります。

実際に目を開けて足を見てもらうと、全然変わっていない足の位置に皆さん驚かれます。

この「数mmの刺激」が物凄く大切になってきます。

今回は、私が刺激を与えてますが、この刺激は自分自身で見ず知らずの間に与えているかもしれないのです。

それを前提にお話ししていきます。

抜ける足が右足という設定です。

まず、走っている時に右足をまっすぐ出しているはずなのに、右膝が外に向いてしまったり、接地する時は、爪先が内側向いていたり外向いていたり。

症状は人によっていろいろですが、外にぶん回しているような感覚や、足先が外に蹴ってしまう感じになってしまう人が多いようです。

その後、接地の時に棒のように突っ張った感覚になることもある。

ぶん回して右足を振り出して、接地すると棒のように突っ張る感じがする。

これを解説していきます。

右足を出す時に、外にぶん回しているという状況。

外にぶん回すということを考えると、皆さん膝下がグリングリン回ってる気がすると言われますが、膝関節は、基本的には、屈曲伸展の動きしか出ないのでそんなにグリングリン動いているわけではないんです。

では、どこが動いているのか?

それは、

右の股関節。

股関節は、骨盤と大腿骨の関係性で成り立ってます。

そして、足がまっすぐかどうかは、
骨盤の向きと大腿骨の向きで判断されていそうです。
これは人によって程度が違うので、一人一人診てからでないと細かくはわかりませんが…。

大まかに言うと、

膝(大腿骨)がまっすぐあるかどうかは、

上半身に対して大腿骨がどこにあるかではなく、

環境に対して大腿骨がどこにあるかではなく、

骨盤に対して大腿骨がどこにあるかだということ。

だから、

骨盤が左向きにある時は、右足が開いて(股が開いてるように)感じ、
骨盤が右向きにある時は、右足は閉じてる(股を閉じてる)ように感じます。

ここで注意してほしいことがあります。

骨盤の動きが数mmだとしても、脳では大きく動いてるように感じてしまうということです。

ということは、その周囲の筋力のバランスが悪くなっていて、骨盤が左向きに少しでもなる要因が隠されていたのであれば、右足が開いて感じるはずです。
そのまま、接地するときに骨盤が右向きになる要因があれば右足が閉じているように感じるはずです。

この繰り返し。

右足を出すときに開いて、

右足を接地する時に閉じて。

この感覚が、ローリング病。

骨盤と大腿骨の関係性の問題。

多くのランナーは、この関係性が崩れています。

その関係性を整えることができれば、身体は軽くなります。

これは、自分1人で出来るものではありません。
早めに、

メールでも大丈夫です。

info@karada-dock.com

早めに対処していくほうが、改善していきやすいです。

わからないことがあったら、早めにご連絡お待ちしてます!

あっ!

まだ残ってましたね。

接地する時に、足が棒になって突っ張った感じになる症状。

突っ張るという感覚が、膝が伸びきって感じるものだけではないということがヒントになります。

想像してみてください。

階段を登っていて、最後の一段がまだあると思っていたのに、もう階段は終わっていた時のこと。

スカッとなりますよね。

でもスカッとなるだけではなく、その後は、思った以上の床からの反力を強く感じるはずです。

極端に言うとあんな感じ。

別の例で考えると、

何も知らない状態で後ろから大声で叫ばれるのと、

知った状態で目の前で叫ばれるのとでは、聞こえ方が違う。

これは、脳が前もって、入力される感覚を予測してる為に起こる現象。

だから、知っていることと知らないこととでは、同じ現象が起こったとしても感じ方が変わってくるんです。

知らなければ知らないほど、自分の予測と身体の反応にギャップが生まれる。

自分の感覚では、足がグリングリン外に膝が向いて走ってるのに、実際はまっすぐ膝がでてる状況のギャップ。

そのギャップが、どんどん脳内に蓄積されていってしまう。

だから、突っ張ってるのは、そう感じてはいるけど、実際に突っ張っているかと言うとそうではない選手も多いんです。

今日は鳥取県からお越しくださいました。

少しでも遠く県外のランナーの方々へ伝わりますように!

からだドック代表 西山祐二朗