司法書士の山口です。
今日は「ブラックリストでも車のローンが組めるか？」
債務整理をすると、信用情報に事故記録がつきます。
いわゆるブラックリストという状態になるため、車のローンは基本的に組めなくなるのです。
インターネットで検索して、債務整理系の記事を見るとこう書いてあると思います。
大ざっぱに、当たり障りなく言うならこれで正解。
でも、もっと細かく言うなら、債務整理をしてブラックでも車のローンが通ることはあります。
ブラックでも車のローンが通る条件
ブラックでも通るケースがあるとすれば、「自社ローン」で「安い車」ならば。
①自社ローン
車のローンには、銀行やクレジットカード会社、ディーラーを通すローンが一般的。
それ以外に、中古車販売ショップが行っている自社ローンがあります。
前述の銀行やクレジットカード会社、ディーラーは、信用情報を元に融資審査を行うので、ブラックリストだと難しい。
反対に、自社ローンは、自社独自の基準で貸し付けを行う。
信用情報で引っかかる人でも、融資を起こしてくれるんです。
それはなぜでしょう？
多少のリスクは冒さないと車売れないし、儲からないから。
その分、手数料や金利は、一般よりも割高に設定されてるケースも見受けられます。
スキマビジネス的な感覚。
大手ではできない、中小だからできるもの。
・消費者：ブラックでも車買える
・中古車屋：大手が手を出さないブラック層の車販売に特化できる
両者のニーズが一致してますから。
これは理に適ってると思いますしね。
・ブラックでも破産して家計に余裕がある人、
・ブラックではないけど借金300万で家計に余裕がない人
なら、前者に貸したほうが、貸し倒れのリスクは断然低い。
今までは、表面上ブラックというだけでローンを組めない審査だったので、
中身をちゃんと見て、貸せる人には貸すというならありというわけです。
ちょっと長くなりましたが、これが債務整理中でも自社ローンなら通るという理由。
②価格が安い車
そして、2つ目の理由である「安い車なら」という点。
これも、商売の仕組みを考えれば簡単です。
貸す側としては、ブラックというリスクは背負うわけだから、大きな額は融資したくない。
かといって、30万、50万ぐらいの車であれば、クレジットカード1枚当たりのローン限度額と変わらないですよね？
であれば、それほどリスクはないからです。
ローンが通らない場合は？
それでも、一定数の方はローンが通らないケースもあるでしょう。
でも車は必要という場合で、その場合の対処法です。
今の時代、債務整理中に車のローンが通らなくても、昔ほど支障はありません。
①一括で購入
中古車を一括購入。車種を選ばなければ車は安い。
10万、20万ぐらいお金を貯めて、一括で購入するのも大丈夫です。
②家族名義でローンを組む
自分が任意整理をしても、配偶者名義でローンを組む方法。
配偶者名義の車で乗っていく方法です。
③レンタカーの利用
あまり車を使わないなら、レンタカーもあり。
レンタカーには審査もないし、料金の支払いも現金で可能。
ブラックリストでも、利用するのに支障はありません。
