愛知県美術館
『バロック・ロココの絵画 ヴェネツィア派からゴヤまで』(1993-94年)

フランスのリール宮殿美術館のコレクション展ですキラキラ
印象派、もしくは印象派の作品中心の展覧会が多い昨今、
バロックやロココの絵画を紹介するものはなかなか開かれませんが、、、
昔、名古屋にこういうのが来てたんですよ。

まず「イチ押し」の作者は、エマヌエル・デ・ウィッテ。
教会の中の様子を専門に描いた建築画家だそう目


エマヌエル・デ・ウィッテ
《デルフト新教会の内部》
1656年
リール宮殿美術館
風景写真 カメラ1

内部の構造を正確に再現するというよりも、
その場の「雰囲気」を重視する人だったようです。
好きだなぁ、こういう画風!
それに「風景画家」ではなく「建築画家」ってのがイイですねー。
マニアックな響きも含めてグッ

【エマヌエル・デ・ウィッテ作品集】



で、そのほかの展示作品~キラキラ


エル・グレコ(本名 : ドメニコス・テオトコプーロス)
《十字架像の前で祈りを捧げる聖フランチェスコ》
1590年頃
リール宮殿美術館
風景写真 レンズ1


ピエール・ミニャール
《フォルトゥナ(豊饒と寛容)》
1692年
リール宮殿美術館
風景写真 レンズ2


アンリ・ド・ファヴァンヌ
《フェリペ5世に返還されるヴァレンシアとアラゴン両王国》
1712-14年頃
リール宮殿美術館
風景写真 レンズ3


フランツ・ジグリスト
《イサクの犠牲》
1760-70年
リール宮殿美術館
風景写真 レンズ4


そして、ゴヤキラキラ


フランシスコ・デ・ゴヤ(本名 : フランシスコ・ホセ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス)
《若い女たち(手紙)》
1810年頃
リール宮殿美術館
風景写真 レンズ5

王家の肖像画であろうと美化せず、ありのままの人間の姿を描いたゴヤ。
この絵も、洗濯場でエラソーにふんぞり返る貴族の女性を、シカトしている庶民…てな感じの風刺画です。

あと、ルーベンスもありました!

これは日本人の好みの問題、美術館への集客力の問題でもあるんでしょうが、
重い・固い・難しい・古くさいetc…といった理由で、こういうジャンルの絵画を敬遠してしまうのは、ちと惜しいなぁタラーと思うのでした。


『バロック・ロココの絵画 ヴェネツィア派からゴヤまで』
◆1993年10月29日(金)-1994年1月16日(日)
 愛知県美術館
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愛知県美術館 →
(名古屋市東区東桜1-13-2)

リール宮殿美術館 →

【リール宮殿美術館】


・テーマ「バロック・ロココ」の記事一覧 →
【一枚の絵・22】

静岡県立美術館
『オリエンタリズムの絵画と写真』(1991年)より
ルドルフ・エルンスト
《薔薇のテラスの女たち》
キャンバスに油彩 64.5×82

風景写真 カメラ1


この美術展のタイトル、聞いたことあるなーと気づいたアナタは鋭い!
何を隠そう、この「一枚の絵」シリーズのトップバッター、Part1の《若い女の肖像》を観てきた展覧会と同じなんです(2年間も日本各地を回ってたのね汗)。

さて、今回は、そのとき作品の途中入れ替えのために観ることができなかった絵の中から選んでみました。《薔薇のテラスの女たち》です。

この絵を見てると、とーてもいい気持ちになります。
オリエントのイメージ、というよりも、空気だけを食べて生きていられるみたいな、まるでパラダイスか桃源郷のようなイメージが、何とも言えず良いですねぇ。
画面の中に、自分も入り込んでみたくなるなぁ…。
吉川晃司の「LA VIE EN ROSE(薔薇色の人生)」の歌詞を、
ふと思い出してしまったわたしですドキドキ(単なるミーハーだ汗
(1991年3月)


『オリエンタリズムの絵画と写真』
◆1991年3月1日(金)-31日(日)
 静岡県立美術館
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静岡県立美術館 →
(静岡市駿河区谷田53-2)

【ルドルフ・エルンスト作品集】



【2010年・追記】
どーでもいいコトですが、今現在のケータイの着信音は吉川晃司の「VENUS~迷い子の未来」だったりします…。

で、、、そのほかの展示作品~キラキラ

エドゥアール・デュフー
《コンスタンティノープル》
キャンバスに油彩 61×50
風景写真 レンズ1


A・ドラアーグ
《隊商》
キャンバスに油彩 19.2×24.8
風景写真 レンズ2


ユベール
《エジプトの風景》
油彩 40.8×33
風景写真 レンズ3


シャルル・ド・トゥールヌミン
《トルコの家》
キャンバスに油彩
1859年 31.5×55
風景写真 レンズ4


ウジェーヌ・フロマンタン
《城の前の騎士たち》
キャンバスに油彩 53×33.9
風景写真 レンズ5


アンリ・マルタン
《庭》
キャンバスに油彩 60×105.5
風景写真 レンズ6


写真もどうぞキラキラ


マクシム・デュ・カン
《カラブシェ神殿 プトレマイオス・カエサリオンのレリーフ》
塩化紙プリント
1850年 21.6×15.6
風景写真 レンズ7


H・アルヌー
《スフィンクス》
鶏卵紙プリント 21.8×27.9
風景写真 レンズ8


アントニオ・ベアト
《ルクソール、ラムセスの像》
鶏卵紙プリント 26.2×20
風景写真 レンズ9


「ワタシのイチ押し」 関連記事
・『オリエンタリズムの絵画と写真』①(1989年)

・テーマ「風景画」の記事一覧 →
こんちは~~、クマ太郎ですくま
皆さんお元気ですか。

今年の桜はずいぶん寒い中で頑張りましたね。
お花見に行った人も寒くて大変だったのでは…?

さてさて、季節もぐっと良くなるとやっぱり花の季節ですよね。
オイラは春が大好きです。
山で育ったクマには、寒い冬がいなくなって花が咲く頃が一番なのです。
なにしろご飯がおいしいのだ……

皆さんは、花の絵はどんなものが好きですか?
シンプルな質問を考えると、意外と多面性に富んだあなたの好みが発見できるかも知れませんよ。
オイラも、考えてみたら写実的なもの以外にもたくさん、好みの絵画があることに気づきました。


ジェームズ・アンソール
《バラの花》
1892年

なんともボリュームに富んだバラの花は、うごめくような生命力に満ちているようです。この「ぼてっ」とした重みにドキドキします。
なんというか、妖艶でいて、その一方で禍々しさも感じるこの絵。
イチ押しです。


グスタフ・クリムト
《ひまわり》
1905-06年

クリムトの視点ってすごいなぁ…… 究極の美かな。
ひまわり一本描いてもこの存在感は、ゴッホの上をゆくかも。


クロード・モネ
《睡蓮》
1914-17年

オイラが言うまでもないですよね。
皆さんもお好きな絵だと思います。
うーん、ここにも侘び・寂びがありますね。


加山又造
《春秋波濤》
1966年

出た~♪ 加山の又やん。(…こらこら)
この方は非常に芸術的かつデザイン性の高い見せ方をしますよね。
独特の遠近法は季節の経過までも表現し、色彩の幅が画面を大きく、また奥行きを深く見せているのが素晴らしい。
う~ん… やっぱ又やんやなぁ。(…おいおい)


三岸節子
《白い花(ヴェロンにて)》
1989年

もう晩年の作品になりますね。
三岸節子の原色には、ずいぶんとやられたものです。
黄金色に輝く黄色、溶け落ちるような赤。
この、白と背景だけでとてつもない遠近感を表現しているのはすごいですね。
ほとんど破綻しているかのような大胆さが好きです。


平松礼二
《ノルマンディ―旅・夢・花(Ⅰ)》
1999年

この方にドキッとするのは、背景に時間を止めて塗り込めるようなことを平気でするところです。
山に入って一晩過ごすと、こういう風景に出合います。
月の光に照らされた山桜の群れは、驚くほど明るく鮮やかに映るのです。
そんな風景の中に、山で生きるたくさんの命が闊歩するわけです。
平松礼二はそんなことを思い出させてくれます。

いかがですか。
これからの季節は、もっともっと花を愛でる機会が増えますね。
皆さんも素敵な花々に出合って下さいね。


・テーマ「花・花鳥画・植物画」の記事一覧 →
【一枚の絵・21】

兵庫県立近代美術館
『アメリカ絵画200年展 ティッセン=ボルネミッサ・コレクション』(1991年)より
リチャード・エステス
《ホテル・ルサーン(公衆電話)》
キャンバスに油彩 1976年 122×153
ティッセン=ボルネミッサ・コレクション



2月の例会に出たそのついでに、神戸で観てきた展覧会です(O野ママも一緒でした)。

ひとつひとつの作品に、あーだーこーだと好き勝手言いたい放題だったあたしらも、ラスト!に控えしこの《ホテル・ルサーン》には口をそろえて、「う~ん、いいねェ!」
まさに70年代! スーパーリアリズム万歳!という感じで、いかにもアメリカならではの絵ですね。
左のドアガラスに映った景色なんぞが、これまた非常にリアルで、好きだなぁー、こういうの。
思わず、5000ピースくらいのジグソーにして遊びたくなってしまうのでした。

ところで……売店でこの絵の絵ハガキだけが売り切れだったため、神戸の次の名古屋展(ラッキー!)の開催2日目に、もう一度観に行って、しっかり絵ハガキを買ってきた…のは、このわたしです汗
(1991年2月)


『アメリカ絵画200年展 ティッセン=ボルネミッサ・コレクション』
◆1991年1月5日(土)-2月11日(月・祝)
 兵庫県立近代美術館
(現・原田の森ギャラリー



ティッセン=ボルネミッサ美術館 →


【2010年・追記】
この作品の英語タイトルは《Hotel Lucerne (Phone-Phone)》なんですがー…、「Hotel Lucerne」は「ホテル・ルサーン」ではなく「ホテル・ルツェルン」と読むんじゃないのか…?と思う今日このごろ汗

ネットで見つけて思わず叫んでしまった作品も掲載しますねあせる

リチャード・エステス
《新宿》
キャンバスに油彩
1989年 91.4×182.9


《新宿》(部分)


正真正銘、絵筆で描いた油絵です~叫び
画面右上の横断幕「特別区制度」の上に書かれている文章に注目。(「みなさんととしに実現」となってます汗
また、白いワンボックスカーの右にはカタカナ書きの彼の署名が。(「リチトー エステス」(?)になってます汗
アメリカ人の彼には、やはり日本語は難しかった…?

動画もどうぞ!

【リチャード・エステス作品集】



『アメリカ絵画200年展』、
そのほかの展示作品はこちらキラキラ


フランシス・オーガスタス・シルヴァ
《ハドソン川のキングストン・ポイント》
キャンバスに油彩 1873年頃 51×91
ティッセン=ボルネミッサ・コレクション


ウィリアム・マイケル・ハーネット
《休息時の道具》
キャンバスに油彩 1879年 38×51.5
ティッセン=ボルネミッサ・コレクション


ジョン・フレデリック・ピート
《トムズ・リヴァー》
キャンバスに油彩 1905年 50.8×40.6
ティッセン=ボルネミッサ・コレクション


ウォルト・クーン
《ショーガールのリーダー》
キャンバスに油彩 1935年 102×76.2
ティッセン=ボルネミッサ・コレクション


スチュアート・デイヴィス
《略画》
キャンバスに油彩 1958年 130×152
ティッセン=ボルネミッサ・コレクション


トーマス・ハート・ベントン
《ポップ・アンド・ザ・ボーイズ》
キャンバスに油彩 1963年 67.9×47.6
ティッセン=ボルネミッサ・コレクション


アンドリュー・ワイエス
《若い友人》
テンペラ 1970年 81.3×63.5
ティッセン=ボルネミッサ・コレクション


リチャード・エステス
《ピープルズ・フラワー》
キャンバスに油彩 1971年 162.6×92.7
ティッセン=ボルネミッサ・コレクション


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神戸 関西国際文化センター
『華麗なるオーストリア大宮殿展』(2010年)



3月の展覧会ですタラー

京都国立博物館の『THE ハプスブルク』には行けなかったけれど、神戸で開かれた『華麗なるオーストリア大宮殿展』は、しっかり観ました!
(平日にもかかわらず、ものすごい人出ガーン
関西のおばさま方のお喋り(展示作品へのツッコミ)を聞いてるだけで面白かった~~)


さっそく、今回のイチ押しキラキラ


ゲオルク・ラープ
《皇妃エリザベートの肖像》
キャンバスに油彩 1879年

神戸にも「シシィ」(エリザベートの愛称)が来てたんです~ピンクハート

皇帝フランツ・ヨーゼフ1世との結婚25周年を記念して描かれた肖像画で、41歳のときのお姿だそうな。
胸元で輝くルビーの透明感、手にした扇子(?)の丸い毛の飾りのフワフワ感が、とってもリアル!

【皇妃エリザベート】


聞くところによると、彼女は身長172cm、体重50kg、ウエスト50cmだったとか…チーン

失礼のないよう、ご夫君の肖像画も載せますね。


作者不詳?
《皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の肖像》
キャンバスに油彩 1854年頃
オーストリア王宮家具博物館


And、ハプスブルク帝国と言えば、
忘れちゃいけないこのお方!


マリア・テレジアの肖像画のあるゴブレット
ボヘミア 1743年


マルティン・ファン・メイテンスの工房
《皇女時代のマリア・テレジア》
キャンバスに油彩 1730年頃
オーストリア王宮家具博物館


アロイス・ハンス・シュラーム
《金色のドレスのマリア・テレジア》
キャンバスに油彩 19世紀

5男11女の母親でもあった、マリア・テレジア。
シュラーム作の肖像画は、没後に(想像で?)描かれたものですが、金色の衣装を着こなせる人などそうそうおりませんよ。
さすがの貫禄でございます~~。

彼女の権力の象徴であり、かのマリー・アントワネット(マリア・テレジアの15番目の子)も少女時代を過ごした、ウィーンのシェーンブルン宮殿。
こちらはルドルフ・フォン・アルトおよびフランツ・ハインリヒの水彩画に基づいた、多色石版画ですキラキラ


シェーンブルン宮殿「ミリオンの間」
1855-60年頃
オーストリア王宮家具博物館


シェーンブルン宮殿「駿馬の間」
1855-60年頃
オーストリア王宮家具博物館


で、、、
突然ですが、紅顔の美少年を発見ピンクハート


ヨーゼフ・シュティーラー
《フェルディナント・マクシミリアン・ヨーゼフの肖像》
キャンバスに油彩 1840年頃
オーストリア王宮家具博物館

あのー、どちら様ですか……?パンチ!
(肖像画が多数展示されていても、誰が誰やらさっぱりわからんタラー
会場内にハプスブルク家の家系図を掲示してほしかったわ)

家に帰って調べると、このマクシミリアン君はエリザベートの夫、皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の弟さんだそうな。
のちに彼はメキシコ皇帝となるのですが、
いろいろと悲惨な運命を辿った方のようですタラー


えー、ほかにも当時のドレスやアクセサリー、家具、食器類など絢爛豪華な品々が楽しめましたよグッ


『華麗なるオーストリア大宮殿展』
◆2010年3月2日(火)-28日(日)
 関西国際文化センター(神戸)
(神戸が最終会場です)


★ 関西国際文化センター
(神戸市中央区浜辺通6-3-16)

オーストリア王宮家具博物館 →

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名古屋 松坂屋美術館
『加山又造展 華麗なる美の世界』(2006年)

加山又造展 華麗なる美の世界 松坂屋美術館


今回のイチ押しは、
ワタシの印象に残った作家・Part6キラキラ

生涯にわたり美の可能性を追い求めた日本画家、
加山又造(1927-2004)です。

2006年に開かれた個人展の作品をどうぞ。
(展示総数約80点)


加山又造
《千羽鶴》
1978年 89.5×116
水野美術館


『加山又造展』は90年代にも一度見たけれど、
そのときの出展作品は、この《千羽鶴》のような
華やか~な琳派風のものが主でした。

その後、夜桜の絵や黒いレースを纏った裸婦像、
峻厳な趣の山水画を目にする機会を得、
一気にファンになりましたピンクハート


特に魅入ってしまったのが、
妖しくも美しい桜の花……


加山又造
《朧》
1972年 115.8×72
水野美術館


加山又造
《おぼろ》
1986年 175×360


加山又造
《花》
1983年 29.5×39.3
多摩美術大学美術館


平安の昔より「花」の代名詞となった桜桜
その香りには、人の心を浮き立たせる成分が含まれていると、どこかで聞いた覚えが。
開花予想や開花宣言がニュースになるのは
世界で日本だけだそうな。
さすがは国花!

でも、夜、月明かりのもとで見る桜は、
ちょっと怖いかも~タラー
そういや、桜の木の根元には死体が埋まっている云々…という小説(?)の一節がありませんでした??

ちなみに、3月27日は「さくらの日」です桜


加山又造
《微風》
1994年 37×51
吉野石膏株式会社


加山又造
《黄山湧雲》
1982年 174.2×419.2
京都国立近代美術館


加山又造
《黒い薔薇の裸婦》
1976年 175.5×365
東京国立近代美術館


加山又造
《レースの裸婦(2)》
1978年 26.5×49.3


東山魁夷、平松礼二、そして加山又造は、
ワタシのお気に入りの日本画家・ベスト3キラキラ
次回の展覧会が楽しみですなぁ~ピンクハート


『加山又造展 華麗なる美の世界』
◆2006年3月25日(土)-4月11日(火)
 松坂屋美術館(名古屋)
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松坂屋美術館 →
(名古屋市中区栄3-16-1 松坂屋名古屋店 南館7階)

【日本画家 加山又造】


【生誕90年 加山又造展@高島屋大阪店(2017年)】


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名古屋市美術館
『コレクションを極める』(2010年)

風景写真 カメラ1


こんにちは、クマ太郎ですくま

このところの不況で予算削減の美術館。
地方では学芸員の皆さんの苦闘が続いていると思いますが、どうか頑張ってください。




名古屋市美術館の特別展、『コレクションを極める』に行ってきました。
同美術館がこれまでに蒐集した作品から「人物」「風景」「静物」という3つのキーワードで90点を選んで展示しています。
今回の面白さはキャプションと解説、そしてボランティアスタッフによるギャラリートークです。

最近の美術館が変わったなぁ…と思うのは、解説やキャプションの解りやすさです。平易というだけでなく、その展覧会で観て欲しいポイントを示してくれたり、こんなところに気づいてました?というものもあって、あ~、楽しいなと感じます。このごろは解説を丁寧に読むようになりました。今回も良かったですよ。

それから小さな驚きは、ボランティアスタッフによるギャラリートーク。
クマ太郎は山のけものなので対人恐怖症です。だから特別展のほうはパスしましたけど、地下の常設展でもやっていたので思い切ってお願いしてみました。

このギャラリートークは専門的なことを解説するというのではなく、ボランティアの方と一緒になって作品を観て、お互いの感じたことを話しながら作品を読み解いてゆく…みたいな、そう、一種のセラピーにも似た感のある試みだと思いました。
オイラも自分の感じたことを話すうちに、自分の考えがより具体的に言葉で伝えられた気がしました。
なるほど…これは良いことだと思いましたね。
ボランティアの皆さん、ありがとうございます。

さてさて、前置きが長くなってしまいました。
『コレクションを極める』、今回のイチ押し×3は、こんなんです。


コンスタンティン・ブランクーシ
《うぶごえ》
ブロンズ 1917年 17×26×18
名古屋市美術館
風景写真 レンズ1

まずは「人物」のジャンルから、コンスタンティン・ブランクーシ。
頭部のみを表現した彫刻です。
あ~、赤ん坊ってこんな感じだと納得。
金ピカなんだけど、単純なフォルムは元気な赤ちゃんを思い出させます。


中村正義
《風景》
紙本着彩 1946年 124.6×154.9
名古屋市美術館
風景

お次は「風景」のジャンルから、中村正義。
この田園牧歌的な雰囲気、なんだか遠くから曲が聴こえてきそうな……
画面手前の牛くんの表情も最高。
田舎の春先の風景ってのは、まさにこんなんです。
クマ太郎は、幼なじみのカッパのキューちゃんや猫のニャン吉くんを思い出しました。
みんな元気かなぁ……


リサ・ミルロイ
《皿》
キャンバスに油彩 1992年 188×243.8
名古屋市美術館
風景写真 レンズ1

最後は「静物」のジャンルから、リサ・ミルロイ。
このリアル感は面白いですね。
技法の妙だとは判っているのですが、なんとも不思議な……
こういう技術はいろんな時代でいろんな民族が持っていると思うのです。
この作家の凄いところは、脳と視点をいろんなカメラやレンズを通して観るよう切り替えられること。
お~、これは28ミリ。あー、50ミリだわ…みたいな。
単純に楽しい作家さんです。

名古屋を訪れたら、ぜひこの展覧会に来てみて下さい。
ちなみにボランティアさんのギャラリートーク、特別展のほうは日にちが決まっているので、あらかじめ市美術館に問い合わせるか、同美術館のWebサイト(ホーム→展覧会→『コレクションを極める』→イベント案内)で調べてからお越しくださいね。
こういう試みに愛知県美術館はどうするのか?
楽しみだなぁ、県美術館も頑張ってるから。


『コレクションを極める』
◆2010年2月6日(土)-3月28日(日)
 名古屋市美術館
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名古屋市美術館 →
(名古屋市中区栄2-17-25 白川公園内)

「ワタシのイチ押し」 関連記事
・『コレクションを極める』②(2010年)


【名古屋市美術館】


・テーマ「日本の美術館・所蔵品」の記事一覧 →
名古屋市美術館
『コレクションを極める』(2010年)

風景写真 カメラ1


『コレクションを極める』、ワタシも行ってきました!

名古屋市美術館の所蔵作品って
4000点以上あるとは知らなかったタラー
「極める」=「作品の真価を味わい尽くす」
でもあります目
今回初めて見たものもありましたよ。
「人物」「風景」「静物」……
3つのジャンルで、全90点が楽しめまーす。


まずは「人物」のイチ押しキラキラ


ジュール・パスキン
《横たわるエリアーヌ》
キャンバスに油彩 1929年 73.2×92.6
名古屋市美術館

これまで何度も見てきたおなじみの油彩画。
なんといっても幻想的な雰囲気がイイ。
夢の世界に入り込んでしまったような
不思議なフワフワ感が味わえるし、色合いもステキピンクハート

And、このひとの作品も
いつも気になっております……


舟越 桂
《かたい布はときどき話す》
楠に着彩、大理石 1988年 高さ81
名古屋市美術館

モチーフも謎、タイトルも謎。
裏を返せば、
いろんなコトを想像できるというわけです照れ

それから、それから、


モイズ・キスリング
《マルセル・シャンタルの肖像》
キャンバスに油彩 1935年 116×81
名古屋市美術館

キスリング、好きなんです~ピンクハート


次に「風景」のイチ押しキラキラ


荻須高徳
《洗濯場(オーベルヴィリエ)》
キャンバスに油彩 1960年頃 116.3×89.2
名古屋市美術館
風景写真 レンズ6

この展覧会のポスターにもなっている作品。
「オーベルヴィリエ」はパリ郊外の街の名前です。
寂れてはいても お洒落な残り香が漂う建物は
さすがパリ!(巴里!)と言うべきか……
にゃんこが何匹も居着いていそうな感じがしますネにゃー


そして「静物」のイチ押しキラキラ


モイズ・キスリング
《新聞のある静物》
キャンバスに油彩 1913年 81×100
名古屋市美術館

やはりキスリングは外せない~ピンクハート
彼の静物画は花や果物を描いたものが多いけれど、
こういうモチーフのもイイ味出してますねぇ。


あれこれ自由に解釈し、
さまざまな感想を持って楽しむ展覧会。
みなさんも、作品世界を味わい尽くしてみてくださいグッ


『コレクションを極める』
◆2010年2月6日(土)-3月28日(日)
 名古屋市美術館
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名古屋市美術館 →
(名古屋市中区栄2-17-25 白川公園内)

「ワタシのイチ押し」 関連記事
・『コレクションを極める』①(2010年)


【名古屋市美術館】


・テーマ「日本の美術館・所蔵品」の記事一覧 →
ここからは、前の記事の続きです。


地下1階の常設展示室1には、
ラインハルト・サビエの作品が
一挙4点展示されていて嬉しかったぁニコニコキラキラ

そして、もうひとつ……
実は、この美術館のコレクションで
一番ワタシが好きなのは、キーファーなんですピンクハート

アンゼルム・キーファー
《シベリアの王女》
ミクストメディア 1988年 280×501×6.5
名古屋市美術館
1

常設展示室1で常時見ることができる大作乙女のトキメキ

帝都モスクワを離れて、シベリア鉄道に揺られる長い旅路は終わろうとしていた。
ウラル山脈を越えて、遥かなる極東ウラジオストクへと延びる鉄路は、果てしない時間の流れを暗示するかのように、地平線の彼方に消えている。
灰鉛色に煙る冷気のなかで、エカテリンブルクの荒れ果てた駅舎は、極寒の大地にうずくまっていた。
ロシア皇帝ニコライⅡ世の皇后アレクサンドラは、死への旅路の終着駅を前にして、幾本かの鉄路が収束する暗闇のなかに呑み込まれるような眩暈に襲われた……

(名古屋市美術館ニュース 1994年3月号より)

1917年、ロシア二月革命ののち、
皇后アレクサンドラは夫や5人の子どもとともに
ウラル地方(広義のシベリア)へ流刑され、
翌年7月にエカテリンブルクで銃殺処刑されるのでした。

タイトルが「王女」なので、
皇后ではなく皇女(アナスタシア?)のこと?
とも思ってしまったり…
もー、作品としての奥が深くて重たい上に、
制作方法も謎だらけ!?
でも、イチ押ししちゃいますピンクハート
名古屋市美術館へお出かけの際は、
常設展示もご覧ください!


あっ、市美のコレクションではないけれど、
キーファーのこの作品もどうぞ。

アンゼルム・キーファー
《ミトガルト》
ミクストメディア 1983-85年
2

北欧神話『エッダ』に登場する
大蛇をモチーフにしたものです乙女のトキメキ


『コレクションを極める』
◆2010年2月6日(土)-3月28日(日)
 名古屋市美術館
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名古屋市美術館 →
(名古屋市中区栄2-17-25 白川公園内)

【アンゼルム・キーファー作品集】


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名古屋市美術館
『生誕100年記念 堀尾実展』(2010年)



クマ太郎ですくま

『コレクションを極める』名古屋市美術館へ観に行った、そのときに地下の常設展示室3でやっていた企画展です。
これがちょっと感銘を受けました。

名古屋市出身の堀尾 実(1910-1973)。
全然知らなかった人です。
名古屋はなぜか、昔からアヴァンギャルドというか前衛的なものに対して寛容で、知識人・富裕層の後援も厚かったと聞きます。
この方も、そうした前衛を育む土壌で実をつけた一人です。


堀尾 実
《フィロ》
紙本着彩 1950年


堀尾 実
《有心無心》
キャンバスに日本顔料
1952年


堀尾 実
《冬の構図》
紙本着彩 屏風(四曲一隻)
1955年


何の気なしに立ち寄った企画展でしたが、なんというか、これほど作品が作家の人生を語りかけてくるというのは珍しいことだと思いました。
なんと壮絶な潔さ。
鮮烈で明快な方向。
表現のために生きた人。
クマ太郎は、「…あー、大変な、でも最高な人生だったろうなぁ…」
そう想って、ため息が出ました。

なぜか作品を観て、思いました。
少なくとも作品がオイラにそう話したような気がしたのです。

短い時間での鑑賞でしたが、三日分くらい観ていたような気がしました。


『生誕100年記念 堀尾実展』
◆2010年1月9日(土)-3月28日(日)
 名古屋市美術館 常設展示室3
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(名古屋市中区栄2-17-25 白川公園内)

【生誕100年記念 堀尾実展 ①】


【生誕100年記念 堀尾実展 ②】


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