サンロフトの本とテレビの部屋
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●ミサワホーム「O型NEW」その4・一見同じなのに新撮影

●ミサワホーム「O型NEW」その4・一見同じなのに新撮影
和室の内観写真は、2階はOII型の写真右端の押入れ部分をトリミングしてある。それだけの差なので省略する。部屋を広く見せようという意図か?

1階は新撮影。O型NEW、OII型の順に貼る。アイテムが同じように配置されているため、写真そのもののが流用だと思ってしまう。壁紙の色と天井の仕上げが違う。問題は、畳の敷き方。OII型では正しかったのに、なぜか、畳の交差部分が床の間の前に来ている。入り口が上座なのはプラン上やむを得ないが、これはミス以外の何者でもない。




子供部屋の2枚の内観写真はOII型カタログからの流用なので省略する。カーペットやオプションの造り付け収納家具がOII型と同じなのだろう。同じ部屋で2ページを埋めるには、インテリアを替えて2パターン撮る手間もあるからか?


書斎には、リビングと同型の造り付け収納家具がつく。それがモデルチェンジしたため、写真も新撮影になったのだろう。南側で2面採光の最も明るい部屋だが、意図的に一方の窓をトリミングして落ち着いた雰囲気に見せたように感じる。



ミサワホーム広報誌「ホームイングニュース」1982年2月号から造り付け収納家具とデスクの記事の写真を貼る。

正面右上の換気口はわが28坪のフリーサイズと同型で、サッシ上部に換気口のある初期GOMASでは不要なものだが、この窓、収納家具、カーペット等の組み合わせはO型シリーズ以外に該当するものが無い。恐らくO型NEWかOIII型だ。父権をアピールする気はないが、最高の書斎ではないか。


謎なのが主寝室の内観写真。O型NEW、OII型の順に貼る。造り付け収納家具はOII型から変更なし。天井の仕上げも、オーバーハングの深さや天井の低さも同じ。O型NEWのベッドの後ろの棚は、ベスト仕様やオプションの設定ではない。強いて言えば、カーペットの色合いが違うような気もするが……。

O型NEWのリビングと主寝室には照明の調光器が付いており(ベスト仕様)、ダイヤルで明るさを変えられる。が、調光器は写真には写っていない。


浴室、洗面所もOII型と異なる。洗面台のグレードアップは分かるが、浴室も比べてみるとタイルの色が違っている。相変わらず「49坪タイプ」とことわる理由は不明。さらに「一部仕様変更があります」と書き加えられた。プランでは洗い場がL字型になっていることを示しているのだろうか?

 

ランドリーキャビネットは、リビングの造り付け収納家具のような色合いと質感にグレードアップされた。

 

●ミサワホーム「O型NEW」その3・細部のアップグレードを確認する

●ミサワホーム「O型NEW」その3・細部のアップグレードを確認する
リビング、ダイニング、キッチンの写真はすべてOII型カタログとは違う新撮影。どれも、仕様が異なっているためだ。

 

リビングは造り付け収納家具と天井の仕上げ、ダイニングはカップボードが微妙に変化している。

 


リビングは同じ広さだが、ソファーセットの選択や配置で、O型、OII型、O型NEWとだんだん部屋が広く見えるように工夫されてきたのが分かる。



ダイニングセットはOII型と同じと思われる。カタログ撮影に使われたOII型のモデルハウスをリフォームでO型NEWにしたという根拠の一つである。リビングとダイニングの照明器具もOII型と同じだが、ベスト仕様には照明器具も含まれるため、別のモデルハウスで撮影しても同じ照明器具が付くのは必然なのだ。



キッチンの写真はO型NEW、OII型の順に貼る。ワゴンの形は異なるが、両方とも勝手口内側の踏み込みを意図的に隠しているように見える。


 

システムキッチンもO型NEW、OII型の順に貼る。OII型は3尺のユニット3連+オーバーハングに収まる幅狭めのコンロ台。O型NEWではコンロがビルトインタイプにグレードアップし、3尺幅に。代わりに流し台側が約600mmのユニット4連になった。

 

●深まる穴の謎

●深まる穴の謎
メールいただきました。返信も兼ねてこちらに書きます。

知人から、O型シリーズの階段下に地下への階段が写った画像をいただいた。セントラルクリーナーの紹介画像だが、奥にカーペット張りの階段が見える。オーク調のインテリアなのでO型NEWのエクストラ仕様だろうか?

昨日のエクストラ仕様の大黒柱にはセントラルクリーナーの接続口が無く、そのモデルハウスとは別のようだ。


さらに、昨日のOII型の階段の隙間から見える謎の物体について、「地下への階段の蹴上げ部分にフットライトを二個埋め込んだ状況」と指摘をいただきました。なるほど、そう思って見ると、確かにそう見える。

GOMAS Oでの実測値だが、キッチンからホールへ出た位置の階段の斜めの支柱は床から180cmほどの高さで、踏み板まではさらに10cmほど高さがある。地下への階段の1段目が20cmほど下がると考えると、ギリギリ成立する。

まっすぐ壁にぶち当たるように上がる階段はいかにも苦しいが、回り階段だとその真ん中を歩きがちで、階段の支柱に頭がぶつかる可能性が高くなる。地下室から上がる階段の出口が無いように見えたイラストとも矛盾しない。



ただ、階段下の黒い部分が開口部とした場合、一つ疑問が残る。昨日のエクストラ仕様もだが、対面式キッチンのO型はキッチンの階段下に奥行き1.5尺の棚がつく。

つまり、画像では地下へ下りられそうだが、棚のでっぱりと大黒柱の間隔は47cm(GOMAS Oでの実測値)しかなく、階段の斜めの支柱までの高さは120cm程度。梯子を下りる要領で、腰をかがめて後ろ向きに下りれば、下りられなくはない。ただ、開口部が狭すぎて、家具を運び入れるのはまったく不可能だ。


狭い空間へ入っていく地下室も魅力的ではあるが、地下から見上げる壮大な景色は初代O型だけだと思うと寂しいな。


 

 

結論として、

1、OII型以降の地下室には、ホールから下りるタイプが存在する。
2、黒い板(大きな開口部)があっても、地下室への入り口とは限らない。
3、3尺角の開口部のチャイルダーO1では地下への階段は不可能。梯子で下りる地下室の可能性はまだある。

というところだろう。謎は深まるばかりだ。

●ミサワホーム「O型NEW」その2・階段の手摺開始位置は適切か?

●ミサワホーム「O型NEW」その2・階段の手摺開始位置は適切か?
O型シリーズを象徴する内観デザインは、大黒柱を中心に据えた1、2階ホールだろう。どのメーカーのどのモデルにも見られない圧倒的な個性。言い換えれば、O型のパクリになるので、誰も真似をしない。

O型もマイナーチェンジの毎に色々と変更されていったが、ホールに限っては初代O型から最終モデルGOMAS Oまで、一度も手を加えられることが無かった……と思ってきたのだが、それは先入観に過ぎなかった。


2階ホールの写真はOII型カタログの流用なので省くが、1階ホールの写真をそれぞれのカタログからO型NEW、OII型の順に貼ってみる。

一見、写真自体が流用かと思うが、細部は異なる。

 

まちがい探しのように感じるのは、アイテムの配置が同じだからだ。開いたリビングのドアの先に見えるダイニングセット。突き当りのキッチンのドアも開いていて、ワゴンが見える。大黒柱の前に吊り下げられた篭と緑。階段に斜めに2つ並ぶ正方形の小さな額。まるで、変更点が無いと印象づけたいかのようだ。


まず、カーペットの色合いが違う(印刷の差かも)。O型NEWの方が上り框の板の幅(高さ)が大きい。インテリアを替えて写真を撮り直したのではなく、建物自体が異なっている。

まったく違うのが、手摺の開始位置だ。OII型は、1番下の踏み板の前に接するように手摺の最初の脚がある。O型NEWでは手摺の脚は2段目から。1番下の踏み板には、手摺とは別の1本脚が付けられている。

1本脚のストリップ階段では上り下りの際に揺れてしまうので、それを防ぐため、手摺の一番下の脚を床につけられた。その経緯は「匠の時代」にも書かれている。O型NEWの1番下の踏み板の1本脚は、写真では奇妙な感じがするがCGのよる修正ミスなどではない。


問題は、なぜ手摺の開始位置が踏み板1枚分、もしかするとそれ以上も後退させられたかだ。足が不自由な場合、1段目から手摺に手を掛けられないのは不便だろう。下りる時には、最後の1段の手前で手摺が終わってしまうので、危険すら感じる。

逆に、OII型は角を曲がる際に手摺に肩や胸部、子供なら顔面をぶつけてしまう危険があったかもしれない。

 

初代O型の手摺の開始位置は不明だが、地下室のある写真(「プレハブ住宅の研究」より)でみるとOII型と同様らしい。地下室前提で、手摺の開始位置が決められたのかもしれない。



後の連載で取り上げるが、1982年2月頃に追加された「エクストラ仕様」の1階ホール写真を見ると、手摺の開始位置はOII型とO型NEWの中間ぐらいになっている。この位置は、後のチャイルダーO1やGOMAS Oでも同じ。これが適切な位置ということだろう。O型NEWも早い時期に改良されたのかもしれない。



以前、チャイルダーO1の階段下の謎の穴について書いたが、自分なりの結論に至った。O型NEWカタログを見ていて気づいたが、階段下の窪みに何かが写っている。写真自体はOII型カタログの流用なので、手摺の開始位置は実際と異なっている。

窪みが大黒柱の横なので、セントラルクリーナー本体が入っているのではなかろうか? 配管の位置から考えて合理的だし、チャイルダーO1の写真(チャイルダーO1カタログより)にはセントラルクリーナーも写っている。M型2リビングでも、階段下収納の下にそれが入っていた。

 

O型シリーズには、階段下までカーペットが敷き詰められた写真と、階段下だけ黒い板らしきものが敷かれた写真があって、昔から何の違いなのか分からなかった。黒い板は、玄関から見える坪庭のような感じで、壺等を飾るためのものだと思っていた。


関連ページ ●謎の穴

 

●ミサワホーム「O型NEW」その1・まちがい探しゲーム開始

●ミサワホーム「O型NEW」その1・まちがい探しゲーム開始
OII型は1979年3月から1980年3月までの約1年間、O型NEWは1980年3月から1982年11月まで2年半余り売られたと考えられる。

O型NEWのカタログを見る限り、OII型の販売期間中の仕様変更やバリエーション追加は恐らく無い。それほどまでに、O型NEWは新発売時のOII型と区別がつかない。だから、連載は、変更点で1回、発売後のバリエーション追加で1回の前後編で終わると思っていた。

だが、調べていくうちに、そう簡単ではないことが分かってきた。一見同じOII型との相違点を、まちがい探しゲームのように細部を見ていく作業が続いた……。


まずは「O型NEW」1981年5月版カタログの表紙(以下、図版は特記なき限り同カタログから引用)。OII型ではリビングのみだったが、O型NEWではダイニングも含めたホームパーティの様子。

OII型カタログと同じモデルハウスで、家具を入れ替えて撮影し直しただけだと思っていたが、造り付け収納家具が異なる。ローボードの両脇にあるロッカーが、ガラス戸付きの収納に替わっている。

OII型のロッカーは物入れタイプとクロゼットタイプが1つずつだったが、奥行きが浅く服を前向きに掛けるクロゼットは、実用性が低いと見なされたのだろう。見せる収納の方が圧迫感が無く、インテリアにもなる。

表紙の裏には、O型NEWのコンセプトが長々と書かれているが、文言はOII型とまったく同じで、モデル名だけが「O型<NEW>」に変更されていた。文章内でのO型NEWの表記法だろう。「OII型」もカタログでは「II」が小さめに書かれていた。


次のページは外観写真。OII型と同じ場所だろう。写真そのものも流用かと思ったが、まず季節の違いに気づく。違いは、撮られた時期だけではない。玄関プローチの壁がレンガになり、道路面も高くなっている。

地下室があることを示す1階南面のオプションについて、OII型カタログには無かった「1階のサンデッキは別途仕様」の注意書きが加えられた。そのサンデッキの形状も、開口部が埋められた形に変更されている。まだCGの時代ではないので、これらは実際に作り変えられたのだろう。

 

下はOII型カタログの外観写真。



裏表紙の夜景も、OII型カタログと同じ雰囲気で撮られている。が、昼間の外観写真ではトリミングされていた右側の建物がそのまま残っている。

 

●水回り迷宮の家

●水回り迷宮の家
以前、部屋以外の機能が過多な住宅について書いたが、新たに同様の住宅を発見。


ローカル住宅雑誌「家づくりナビ」2020年9・10月号に載っていた「オダケホーム金沢支店」による実例。

2階は、ウォークインクローゼットと書斎スペースを備えた8畳主寝室と、6畳の子供部屋2つ。「ホビーガレット」とは、部屋の半分が勾配天井の屋根裏部屋だ。まあ、ここまでは普通。

1階は、一段高い畳ダイニングを備えたLDK。しかし、それは1階の半分程度のスペースに収まっている。キッチンから連なるパントリー、サンルーム、洗面所、脱衣室、浴室という小空間の連続が狂気と感じた。洗面台が1階に3つもある。錯覚を起こしがちだが、南北が通常と逆に描かれているので、水回りは南側。

関連ページ 『●住宅の基本は部屋か、収納か、それ以外か』


●2間幅の壁
コメントいただきました。ダイニングとリビングの間の壁は、耐力壁でしょう。私も素人なので、推測ですけど。

わがGOMAS Oもリビング・ダイニングの幅がOII型49坪タイプと同じ4間半。2間ずつ2部屋が限界で、それを超えたため梁が必要でした。

2000年頃、中の人に「(以前は2間幅までだったが)最近では壁が無くても3間幅まで大丈夫になった」と聞きました。

 

●ミサワホーム「OII型」その11・「建てにくい」は「建てられない」ではない

●ミサワホーム「OII型」その11・「建てにくい」は「建てられない」ではない
貼る機会が無くて残った3枚から。


O型シリーズの特徴的な外観は、遠くから見た全体像だけではない。玄関周りだけで個性が際立っている。ガラス張りの玄関、ポーチ灯、そして、広いポーチ。玄関庇のフラワーボックスを支える支柱は、堅樋(たてどい・縦の雨樋)も兼ねる。


南面2階にバルコニーがあると思ったら、下部が筒抜けで金網だけで驚いたものだ。手摺の代わりとも言えるし、文字通りプランター等を置くスペースにもなる。下部にはエアコンの室外機を収めることも出来る。初期GOMAS時代にだけあった「フラワーボックス」は面白い発想だった。

遠くから見ると、外壁は当時主流のモルタル仕上げのようだが、近づくと独特の凹凸が美しいスタッコ仕上げ。写真では分かりにくいが、デコボコに塗ってから、表面の半分ぐらいが平らになるように抑えてある。正確な手順は分からないが、当時、そう説明を受けたと思う。


雨戸の無い窓は新鮮だったが、シャッターになっていると知って驚いた。



カタログ最終ページのイラストは、外観・内観写真の反転プラン。通常はベスト仕様で描かれるのだが、例外的にオプションも描かれている。地下室と2階サニタリーだ。

この時期のカタログ裏表紙に必ず入っていたロゴを最後に貼っておこう。



カタログにプラン集は無いので、別紙のプラン集(西玄関・ベスト仕様)を貼る。立面図も載っているのは珍しいが、オーバーハングの凹凸を分かりやすくするためか影も描かれている。


OII型の売れ筋は代表プランの44坪タイプで、坪単価も最も安い。49坪タイプが割高なのは2階サニタリー標準装備のせいだろう。49坪タイプだけ標準装備にする理由は無いので、44坪タイプを最も割安に見せるためだと思う。

グロテスクな「3つ目」の外観はともかく、プランだけで比較すれば44坪より49坪の方が良い面も多い。2人の子供が8畳の子供部屋を共有するより、2分割可能な12畳の方が良い。座敷の床の間は奥行きが深く、一応部屋の奥にある。リビングとダイニングが区切られているのは現代では欠点だが、当時の価値観では決して悪くなかったと思う。玄関ホール、2階ホールともに広々している。


連載に際して、GoogleマップからO型シリーズをいくつか見直してみた。予想に反して、建物の南面を西や東へ90度横倒しに建てた実例は少なかった。

予想の意図はこうだ。東西道路なら玄関が正面に来るが、南北道路ではアプローチが長くなってしまう欠点がある。前を1間空けて建てると玄関まで7m程度。前に車を縦に停める駐車場を設ければ、玄関まで10m程度。土地の半分以上置くまで入っていかなければならない。

事実、そうしたアプローチの長い実例が多い。上空から見ても、ストリートビューでも、狭く薄暗いアプローチを玄関まで進む印象の家が多いのだ。ポーチと玄関庇の突出が他のモデルより長いが、その建て方なら収まるという考えか?

うちがGOMAS Oを建てた時、北西道路だったため、建物の南面を南東にするか南西にするかで迷った。玄関を正面に持ってきて、正解だったと思う。


O型シリーズの難点は、建物が南北に長いことだ。南側に広い庭を取るのが難しいのである。庭の奥行きが1間半、それどころか1間ほどしかなく、採光がほとんど期待できない実例もあった。向かいは隣家の北面だから、大きな窓を付けることは可能なのだが……。


O型シリーズのさらなる難点は、「4ファサード」ゆえ全方向にある窓。我が家も北面に大きな窓が付けられず、通常壁の面に窓を設けた。1階は塀があるのでまだいいが、2階は制約が大きい。これは、多くの家に当てはまる。北面の向かい側には隣家の南面のあるので、OII型の2階主寝室のように北面のみが窓では困るのだ。

他の初期GOMASで窓の位置を変えた事例はほとんど見ないが、O型シリーズではオーバーハング部分に無理やり窓を取り付けたものをよく見かける。


他のモデルと比べ、O型シリーズはそれらの条件が最も厳しく、建てにくい。巨大なG型は2階東西面の開口部がほとんど無い。それに準ずる巨大さのM型2リビングも、北側の部屋の角に窓があるものの、南側の部屋には東西の開口部がほとんど無い。

コンパクトなA型2階建てもG型同様の工夫がある。MII型も東西面の窓は玄関側に集中。MII型も東西面には奥の出窓ぐらいしかない。

最も建てやすいのは、GII型だろう。建物は南北に短く、大きな開口部は南面に集中。玄関が斜めになっているのは、ポーチの突出をほぼ無くす効果もある。南道路以外の土地ならアプローチも短い。その好条件は最大の49坪タイプでも変わらない。都市型住宅としては傑作だ。


1979年、OII型を断念してS型風のフリーサイズを建てたあの土地ならば、そのままの窓の配置で良好な採光が得られた。皮肉にも、O型シリーズを建てるには今の広い土地よりも適している。あの年の春、私は57坪のわが土地にOII型を配置した図面を描いて、そこに住む日を夢見ていた……。


O型シリーズは、そうした欠点を無視するかのように基本設計を変えることなく、この後も続いていく。欠点の有無だけで、魅力を語ることは出来ないのだ。

44坪の巨大住宅が最小の建坪でコンパクトに収まっている、というのも事実。狭い土地に無理やりでも建てられるのは素晴らしい。「建てにくい」は決して「建てられない」ではないのである。


連載はO型NEWへ続くが、資料整理のため2、3日休載する。


関連ページ 『メーカー住宅徹底研究』


 

●裏切りのX1turboZ

●裏切りのX1turboZ
現代とは違って、1980年代のパソコンでは、買うタイミングを誤って大失敗という事例が少なくなかった。買った直後に、予想もしない新型が出るというパターンだ。

PC-8801mkIIを買ったら、すぐにPC-8801mkIISRが出たという悲劇は実際に耳にしたが、PC-8801mkII発売から時間が経っていたから仕方がない。

FM-77L4、FM-77L2からFM-77AVまでの間はかなり短く、なぜ、わざわざL4、L2なんてマイナーチェンジをしたのかと憤った。

そんな中で最大の惨事は、X1turboZだろう。X1turboIIIからわずか1ヶ月後に、こんな豪華装備の新型が出るなどと、誰が予測できようか? これは、高校時代の同級生が後にX1turboIIIを買ってしまったので、印象深い。


高校時代のうちのクラスはX1が最大勢力だった。高校入学の少し前に初代X1が出たからである。初代ユーザーが何人かいたため、その影響でX1を買う人がいて、廉価版のX1Cが出てから買った人もいた。

件の同級生がX1だったかX1Cだったかは忘れたが、X1turbo登場時から買い替えを狙っていたに違いない。実際、X1とX1turboの性能差は小さかった。それゆえX1turboIIIとX1turboZとの差を余計に強く感じただろう。

最初のパソコンがX1turboIIIだったり、PC-6001シリーズや(MSX2じゃない)MSXからの乗り換えだったら、ショックは若干軽減されたのかな。


高校時代、初代X1ユーザーの友人がいて、卒業後何年か年賀状をやりとりしていた。そこに1度か2度、今年こそはX1turboを買いたい、と書かれていた。X1ユーザーにとって、それほど思い入れのある機種だったのだな。

そこには伏線があった。同じく高校時代、後にX68000用ベクトルフォントのラスタライザ等を書いてももらうことになる友人も、初代X1ユーザーだった。高校入学とともにX1を買い、驚くことに初代X1turboも登場とともに買ったのだ。わがクラスのX1ユーザーにとって、X1turboが羨望の的となった所以である。

買い替え(買い足し)のインターバルの短さに驚くが、パソコンが年々値下がりしていた時代ゆえの思考。X1を買った時にFDDと漢字ROMも買ったと思えば、今、それらを内蔵したX1turboに買い替えても値段は大差ないと。


Appleシリコンには、あの時代とまでは言わないが、業界の勢力図が変わるほどの可能性が秘められていると思う。Windowsなんて、95になるまで長い間、Macintoshには遠く及ばなかった。Mac版ソフトが次々移植されて、徐々にWindowsへ移行していったが、近未来、その逆の流れが起きないとは言い切れない。

ただ、ユーザー数でいえば、DOS(日本ならPC-9801)からWindowsへの移行が圧倒的多数だった。そこが現代の状況とは違う。PCを使わないスマホユーザーが、新たなMacitoshに流れてきてWindowsを圧倒する大勢力になる、という展開の方が現実的か。


関連ページ AKIBA PC Online『ボクたちが愛した、想い出のレトロパソコン・マイコンたち  8ビット最高級マシンとして送り出された「シャープ X1turboZ」』


尚、連載は次回で最終回だが、今日中にまとめられなかった。

 

●macOS Big Surの憂鬱

●macOS Big Surの憂鬱
「MacOS X」という呼び名が無くなって久しい。しかし、新たなmacOS Big Surのバージョンが11.xだから、MacOS 9からMacOS Xへの転換期に近い、互換性問題が出てくるかもしれない。既にいくつか報告されているが、対応出来ない旧版ソフトは消えていく運命だ。

InterMacの新型はあと1~2年出ると言われているが、OSはmacOS Big Surだから、互換性のために新型InterMacを待つ意味はほとんど無い。Armネイティブには対応しないが、macOS Big Surで動くようにする、という中途半端なサポートは無いだろう。

ならば、MacOS X最後の現行モデルを買うか、Apple M1を買うかの二択。やはり、今は様子見が賢明か。

関連ページ gori.me『macOS Big Surの不具合、アプリの動作不良、各種問題報告まとめ』


●NHK紅白雑感
欅坂が分裂しなかったら、AKB枠はあったのかな。でも、紅白が無くなったら、AKBの選抜を系列グループ全体の選抜にしなくて済むんじゃないかな。それで、AKB本体から新しい人が出てこれなくなって存在感が低下した面もある。

乃木坂でさえ主要メンバーがほとんど抜けたのだから、グループアイドルの時代そのものが近々終わるんじゃないかな。コロナ禍が無かったとしても。

関連ページ Yahoo!ニュース『NHK紅白出場者発表 NiziU、瑛人ら初出場 AKBは選出されず ミスチルが復活』

●ミサワホーム「OII型」その10・窓のない洗面所と贅沢な入浴タイム

●ミサワホーム「OII型」その10・窓のない洗面所と贅沢な入浴タイム
カタログでは、子供部屋、書斎、主寝室の次に地下室が載っているが、話の都合上、最初の頃に貼ってしまった。最後に残ったのが、サニタリーの3枚の写真。その次のページは細部の説明であり、随時挿入してきた。




「ツーバイフォー住宅とプレハブ住宅の魅力1979版」によれば、OII型にはG型からフィードバックされた高級な仕様や設備があるという。

オプションのセントラルクリーナーは初代O型からあるが、セントラルヒーティングはG型から来たものだろう。

G型では暖房のセントラルヒーティングの他に冷房のセントラルクーリングもあるが、OII型が冷房も可能かどうかは分からない。尚、セントラルクリーナーはM型2リビングにも受け継がれたが、セントラルヒーティングは無い。冷暖房システム完備は1989年の「NEAT INNOVATOR」まで待たなければならない。


O型からOII型になって、1階洗面所の幅が455mm拡大し1間になった。新たに採用されたクリスタルマーブルのダブルシンクの洗面台は、G型と同じだ。が、よく見ると、ダブルシンク部分は2階トリム室のものだが、下部の扉と蛇口は1階洗面所と同じだ。

シンクの奥行きはO型より深くなったと思われるが、現代の洗面所よりは浅く、広々した空間といえる。オプションの2階サニタリー(49坪タイプでは標準)を設けると、配管スペースとして150mm程度シンク全体が前に出て、隣のランドリーキャビネット(洗濯機置場)と同じ奥行きになる。以前、2階サニタリーはベスト仕様と書いたが、誤りだった。


4畳もある広い洗面所だが、なぜか窓が無い。O型にも窓が無かった。実は、当時のミサワホームでは洗面所に窓の無いモデルが多い。

SII型の25、27坪タイプ、A型2階建て、G型の1、2階、MII型の1、2階、MIII型の1、2階、M型2リビングの1階(車庫あり、無しとも)等だ。これらは洗面所が外に面していないため、窓が無いのはやむを得ない。その代わり、トイレ、浴室、廊下側ドア等から光を入れるようになっていた。しかし、O型、OII型の洗面所は外に面しているので、外観デザインを優先させたとも思える。


浴室は最小の35坪タイプ以外は1坪。この時代では広い方だ。O型は不明だが、OII型の浴室は他のモデルでは見られないガラス張りになっている。ドアも含め床から天井までガラスである。

だから、洗面所は明るい。外部からの視線を避けるため、洗面所に窓が無いのかもしれない。この開放感を示した写真は無いが、洗面所の写真の鏡越しに辛うじてうかがえる。


それは欠点でもある。入浴中は洗面所に入りにくいだろう。トイレも洗面所内にあるので、不便だ。それを解消するため、トイレ&洗濯機置場と洗面台の間にカーテンがあった。後のモデルでトイレが洗面所の外に出されるのは、そういう不都合からだろう。



浴室の写真自体は平凡。平面図上は39坪、44坪と同一なのに「49坪タイプ」とことわった理由はいまだに不明である。せっかくガラス張りなのに、なぜ洗面所から撮らなかったのか理解に苦しむ。A型2階建ての空中浴室に次ぐ贅沢な入浴タイムを、なぜアピールしなかったのか。


2階サニタリーは、O型からオーバーハングが拡大されたせいもあり、便器の向きが90度変わっている。ドアの左右に棚があり、写真では鏡越しに見えている。写真では分からないが、シンクはほぼ中央にあり、洗面台は手前(写真の左側)に3尺ほど続いている。S型やA型2階建ての洗面所のように、スツールを置いて化粧室として使えたかもしれない。洗面所の下がどうなっているかにもよるが……。尚、洗面台横のオーバーハング部分に北向きの小窓がある。


1階トイレは平凡だが、1畳で外開きドアなので当時としては広い。49坪タイプのみ、カスタム仕様・ベスト仕様ともに小便器を備えた前室(?)から通常のトイレに入るようになっている。

 

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