■あ-あ
■当たり屋といわれる頃から曲り出し
■足取り表は相場界の風雨鍼なり
■頭と尻尾は猫にくれてやれ
■当たり屋につくな(つけ)、曲り屋に向え
■悪材料が出尽くしたら買い
■朝のこない夜はない
■上がるは下がる
■安全第一では投資家にはなれない。
■明日もまたここに市場あるべし
■雨降りにタクシーは来ない
■過ちて改めざる、これを過ちという(『論語』)
■赤ん坊はオギャアと産まれると、もう相場をしているのである。(雨宮敬次郎)
■安心、それが人間の最も身近にいる敵である。(シェイクスピア)
■商いをせんと思う節、はじめに損銀を積もるべし(商家秘録)
■悪手が悪手を呼ぶ(将棋格言)
■悪事千里を行く、好事門を出ず(孫光憲)
■あらゆる恐怖の中で最も恐るべき恐怖は狂気にとりつかれた人間である。(シラー)
■商いは急がず、迷わず、度を超えず、見切りは早く、利は早く喰へ(本間宗久)
■足取りは行軍のごとく、節々は要塞のごとし(本間宗久)
■悪魔のように細心に、天使のように大胆に(黒澤 明)
■あ-い
■一に損切り、二に損切り、三に損切り
■陰の極みを買い、陽の極みに売れ
■意見を聞くなら一人だけ
■意地を張らずに相場を張れ
■淫楽賭博ハ相場師ノ大敵ナリ
■命金には手をつけるな
■一文惜しみは天底逃し
■一番始末が悪いのは、少しばかり相場を知っていることである
■一運・二金・三度胸
■石が浮かんで、木の葉が沈む(陸賈)
■急いだ買いはゆっくり後悔する
■一文無しになるにはパターンを見つけたと思い込むことだ
■一割二割は世の変動、三割以上は人の変動(石蔵卯之吉)
■一度は天底の門を叩くべし(岩本巌)
■生きていくためには、記憶力より忘れる力が不可欠である(ショーレム・アッシュ)
■一番だまし易い人間は、自分自身である(パルワー・リットン)
■いらぬ物を買えば、いるものを売ることになる(フランクリン)
■一日の相場を考え商い致すはよろしからざること(本間宗久)
■行き詰まりは展開の一歩である(吉川英治)
■いつとても売り落城の高峠、怖いところを売るが極意ぞ。
いつとても買い落城の弱峠、怖いところを買うが極意ぞ(三猿金泉秘録)
■一度に買うは無分別、二度に買うべし、二度に売るべし(三猿金泉秘録)
■一犬虚に吠ゆれば、万犬実を云う(潜夫論)
■一運・二腰・三拍子(八木豹之巻)
■あ-う
■うまい話しは貧乏神がつれてくる
■姥桜を買い思惑するは素人
■売りよし、買いよし、相場は常にあり。算盤は定木なり、人気は時の花
■売れば二上がり、買えば三下がる、切ってしまえば本調子
■売り買いは腹八分
■噂で買って、事実で売れ
■売りは早かれ、買いは遅かれ
■売るべし、買うべし、休むべし(田附政次郎)
■失ったものを数えるな、残ったものを数えよ(ベニー・グッドマン)
■運命をあざ笑うものが幸運を手に入れる(ベンジャミン・ディスレリー)
■裏を見せ表を見せて散る紅葉(良寛)
■あ-お
■おごるなよ、円い月夜もただ一夜
■押し目待ちに押し目なし、戻り待ちに戻りなし
■鬼より怖い一文新値
■大底での悪材料出現は買い
■思いつき商い怪我のもと
■追い証は唯一確実な助言である
■大きな儲けの約束は警戒せよ(SEC)
■お金よりも大切なものは確かにある。
問題はそのどれもに金がかかるということだ(ルイス・A・サフィアン)
■岡目八目
■―相場師の開運スポット―■
「相場で神仏に祈るは愚なり」といいますが、もともと相場は神社の境内などでおこなわれていたため、 全国には相場師ゆかりの神社仏閣がたくさんあります。こまったときの神だみは考えものですが、定期的にケガレをおとすと調子がよくなるものです。▽のリストはむかしつくった相場師ゆかりの神社仏閣ガイドです。これまでお会いした相場師にうかがった神社や古書に紹介されている場所もふくまれます。なかには口伝で存在が曖昧な場所もあるのでおりをみて整理してみるつもりです。それでは、また!
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★相場★
◆宝頭神社(大阪)
野村證券創業者の野村徳七ゆかりの神社。
相場に行詰ったときここを詣でたことから相場の神様と呼ばれるようになった。
◆堂島薬師堂(大阪)
堂島米相場の時代から相場師や新地の花街の人びとの信仰をあつめる薬師。
◆北山本山寺(大阪)
通称“かぶさん神社”として堂島や北浜の相場師が詣でたことで知られる。
役行者小角が彫ったとされる毘沙門天像がある。
◆木母寺(東京)
天下御免の大物相場師「天下の糸平」こと田中平八の巨碑がある。
株・為替・先物の玄人筋がここを訪れる。
◆隋徳寺(東京)
相場の神様・本間宗久の墓石がある。
むかし証券会社の新人は先輩に率いられここを詣でたという。
◆紫又帝釈天(東京)
紫又帝釈天といえば寅さんだが、戦前の相場指南書には
ここを詣でると相場にご利益があると書かれている。
◆兜神社(東京)
東京証券取引所の裏手にある小さな神社で、
兜町の名称はここに由来し証券界の守り神とされる。
◆五百羅漢寺・獏王像(東京)
悪夢を食い、開運してくれるという獏を祀るため
相場関係者や芸能関係者が訪れる。
◆今宮戎神社(大阪)
大阪で「えべっさん」といえばこの神社。恵比寿さんは商業神だが
堂島・船場に近いことから斯界にも信奉者がおおい。
◆伏見稲荷大社(京都)
ここにある「根上がり松」は、むかしから相場師たちに
根上がり=値上がりの縁起があるとされ、この根をくぐると持株が急騰する。
◆海晏寺(山形)
本間宗久ゆかりのお寺で相場で敗れた宗久が
ここで非風非幡の教えを授け相場に開眼したとされる。
◆紀三井寺(和歌山)
大物相場師を輩出した紀州にあり、江戸時代の豪商
紀ノ国屋文左衛門ゆかりの「結縁坂」がある。
◆闘鶏神社(和歌山)
古来、勝負師とよばれる人々の信仰を一手にひきうける
熊野三所神は「諸賭事勝運祈願」のご利益がある。
★勝負★
◆忠治地蔵(群馬)
ここにある国定忠治の像を削って持ち歩くと「勝負運」が強くなる。
玄人の勝負師や渡世人の信奉者がおおい。
◆梅蔭禅寺(静岡)
勝負事に強かった清水次郎長の墓がある。
次郎長は15歳で持ち逃げした百両で相場を張り巨利をつかんでいる。
◆出世稲荷神社(京都)
社名は豊臣秀吉の出世に由来し、
末社の三石社は勝負事の神として知られる。
◆大洞院(静岡)
勝負運に強かった“森の石松”の墓石を削って持っていると、
あらゆる勝負事に勝利するといわれる。
◆回向院(東京)
“ねずみ小僧次郎吉”の墓石があり、これを削り持っていると
勝負事に強くなる。「鼠小僧の当たりお守り」が人気。
◆皆中稲荷神社(東京)
「皆中」は「みなあたる」と読むことから、ここを詣でれば
宝くじからギャンブルまで“当り屋”になれる。
◆四天王寺・庚申堂(大阪)
日本全国にある庚申信仰の総本山であり、
ここを詣で三猿の教えを守れば相場必勝まちがいなし。
◆銭洗弁天社(神奈川)
ここから涌きでる霊水でお金を洗うと何倍にもお金が増える。
ザルに株券をいれて洗う人もいた。
◆宝当神社(佐賀)
唐津にある全国の宝くじ愛好者の名所。
宝くじの高額当選が続出している。
◆穴守稲荷神社(東京)
「穴を守る」ことからギャンブラーにお守りが人気。
“穴張り”で大儲けを狙うならここ。
★金運★
◆金持神社(鳥取)
とにかく縁起がよい名称で人気の神社。
開運・金運をもとめる参拝客が絶えない。
◆黄金山神社(宮城)
日本ではじめて金を産した地で、金運開運の神様として知られる。
三年つづけてここを詣でると一生お金に困らない。
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- 山本 眞功
- 商家の家訓―商いの知恵と掟
■相場川柳
《相場川柳傑作選》
◆当たり屋といわれる頃から曲り出し
◆買ってから、会社はどこにあると聞き
◆考えに、考え抜いて底を売り
◆罫線に明るくなって、家は闇
◆玉整理などと自分が整理され
◆罫線の先生いつも引かれ玉
◆罫線をかじったばかりに下手になり
◆罫線屋、足を引き引き足を出し
◆憲法を覚えたその日から曲がり
◆講釈師、見て来たような嘘をつき
◆辛抱が身を亡ぼした引かれ玉
◆損地獄利喰極楽紙一重
◆定連が足を引き引き足を出し
◆相場師の舌を閻魔は持てあまし
◆相場とは苦しきものと知らざりき
◆大衆は地獄行きにと乗り合わし
◆鉄砲組、荒れるたんびに消えて行き
◆突飛高、罠とも知らず買い上がり
◆張りきって行方しらずになりにけり
◆本降りになって出てゆく雨宿り
◆保合えば保合ったで愚痴になり
◆保合いを当てて大幅引かれけり
◆曲がり屋の逆を張ったらまた曲がり
◆利喰いした、ときだけ書いてる日記帳
◆山で買い谷で売るよな鴨になり
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- アンブローズ ビアス, Ambrose Bierce, 西川 正身
- 新編 悪魔の辞典
- ラ・ロシュフコー, 二宮 フサ
- ラ・ロシュフコー箴言集
■2005年投資本
今年もたくさんの投資本が出版されましたが、さきほど集計してみたところ、なんと560点ものマネー本が出版されていました。このうち“株”がらみの投資本は約300点。ここ数年の個人投資家の隆盛や新興市場、インド株、FX、不動産投資などの新ネタが投資本の出版を支えてきたとはいえ、スゴイ出版点数。どおりでいくら読んでも追いつかないわけです。
←このグラフは過去に出版された投資書籍の刊行点数の推移です。更新がおそい国会図書館の蔵書をベースに集計しているため、2005年の更新はこれからですが、株本の出版点数が株価に連動することが手にとるようにわかります。とはいえ今回の株本ブームは株価だけではなさそうで、日露の株ブームのときは新聞、戦後の市場民主化の株ブームはラジオと、投資本はその時代のマス媒体に連動することがおおく、今回の株本ブームはインターネットの影響が濃厚であるといるでしょう。
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- 細野 真宏
- 細野真宏の世界一わかりやすい株の本
- ジム・ロジャーズ, 林 康史, 望月 衛
- 大投資家ジム・ロジャーズが語る商品の時代
- 山口 揚平
- なぜか日本人が知らなかった新しい株の本
- 中原 圭介
- 仕手株でしっかり儲ける投資術
- 本多 静六
- 私の財産告白
- ノマディック
- 3万円ではじめるネット株
■―相場いろはかるた―
むかしから斯界に伝わる『相場歌留多』です。いろいろな相場格言を組み合わせたもので、米相場の時代から口伝で伝わったものを、株式市場を意識して編纂してあり、なかなかよく出来ています。現存している『近世いろは相場金言集』を参考に一部を他の格言に置き換えて復刻してみました。
[い] 陰陽はめぐりめぐりて循環す、陰極まりて陽となるなり
[ろ] 論をたて相場の逆を張る人は、論に勝っても相場に敗れる
[は] はじめから損する覚悟で相場せよ、思惑過ぎれば機会を失う
[に] 忍耐し時期の到来まつが仁、あせって出れば負けと知るべし
[ほ] 誉められる仕手は全盛の極みなり、人より先に提灯を消せ
[へ] へ理屈をこねて自分の玉かばう、深いるばかりで損も見切れず
[と] 獲った金儲けなりとて使うなよ、あずかったつもりで蓄えておけ
[ち] チャンスは一瞬のうちに駆け巡る、先をよく読みはやく手を打て
[り] 利乗り玉まよえば半分手仕舞いて、気分しずめて守れ福の神
[ぬ] ぬかるなよ見切りかんじん意地はるな、損して得とることもある
[る] るいよりて集まる意見は時遅し、その裏道をふかく考えよ
[を] 大相場小相場のみわけ肝心なり、損も利益もここにはじまる
[わ] 割安と思えるときは買い時なし、割高のときに売り時なし
[か] 買い玉の引かれたときに意地はるな、もどり少なく深手おうなり
[よ] 寄りつきに呆けた相場は心せよ、気配かわるはおおくはこのとき
[た] 建て玉の損益計算するべからず、利食い急げよ損は見切れ
[れ] 連日のつづく相場にふたつあり、老いにつかず若きにつけ
[そ] 相場ほど世に面白きものはなし、うまく当たれば億万長者
[つ] ついむかし底値百日というけれど、いまは機敏で反発も急
[ね] 値に惚れて売買するのは慎めよ、大相場にはきっと損する
[な] なん人も見込み違いはあるものよ、意地を張らずに出直すが勝ち
[ら] 楽々と儲かるときは気を抜くな、千載一遇このときにあり
[む] 無駄遣いするカネがあるなら相場せよ、長者になれる真の近道
[う] 売り方で引かれる間はながけれど、下がる相場は速きものなり
[ゐ] 居座りて焦ると損は増すものよ、手数だけでも落ちつけば得
[の] 野も山もみな一面に強気なら、阿呆になりて売りの種まけ
[お] 大相場見定めつけばついて行け、宝の山にともに登れる
[く] クソ度胸だすはよけれどヤケクソに、ならぬように心おくべし
[や] 山をみて谷のふかさを予測しろ、勇気をだしてドテン売り
[ま] まだまだと人がいうとき利食いせよ、もうというとき心ゆるめるな
[け] 怪我もせずおおきくなれる子供なし、失敗かさねて相場の達人
[ふ] 不手際でカネが減ったと悔やむなよ、預けてあると思え
[こ] 小相場のときは難平玉建てよ、チャブつかぬための小楯になる
[え] 栄光の道はけわしくきびしくも、人より一歩の努力かさねよ
[て] 天井買い底値突っ込みするなかれ、もどりをまつは損のもと
[あ] あまるものに原価なし、相場なきものつねに知りおけ
[さ] 三力がそろえば相場つよく張れ、資力・胆力・努力これなり
[き] 気のむいた時は吉日躊躇するな、考えこめば出るときなし
[ゆ] ゆとりある資金建て玉かなめなり、フルイ落としてダマシに勝つ
[め] めでたくも春をむかえる心なら、引かれ玉にモチを食わすな
[み] 見切るとき見切らず日々すごす、深入るばかりで損を見切れず
[し] 仕掛けるに難平極めて玉建てよ、負けたときに苦労すくなし
[え] 遠方の相場するひと利益あり、ちかく見ぬだけ迷いすくなし
[ひ] 人の行く裏に道にあり花の山、いずれを行くも散らぬ間に行け
[も] モウモウと思う相場はおく深し、損玉あればはやく手仕舞え
[せ] 成功を急げは苦労絶え間なし、小さな玉から徐々に積み上げ
[す] 掬うても掬うても尽きぬ金儲け、おくれるとても急ぐな急くな
[ん] 運鈍根三つのみでは財つめず、勤勉倹約の二運を忘れるな
[京] 強弱はいうより聞けよ相場道、きいて盆ありいうて得なし
[参考文献『近世いろは相場金言集』大阪綿業新聞社(1953)
…相場格言…「感情と勘定はべつにせよ」(相場格言)
- …相場格言…
- 「感情と勘定はべつにせよ」(相場格言)
- 相場は自分の気がすむまでやるものではなく、本来の目的にそって感情を制御しながらやるもの。もともとこの格言は堂島あたりで使われたといわれますが、調子に乗って度を越す売買をしそうなとき、「相場は感情で張るな、勘定で張れ!」 といった塩梅につかわれます。相場師の器量はソロバン勘定だけではできませんが、理性で本能を押さえ込めるかが売買のキモ。
- …………………………………………………………………………………………
- 器量といえば、天風さん。
- 歯切れのいい文章が楽しめます。
- 中村天風財団
- 中村天風一日一話 元気と勇気がわいてくる哲人の教え366話
…相場格言…「空を売り、空を買う」(相場格言)
…相場格言…
「空を売り、空を買う」(相場格言)
「空(くう)の売買」は、米相場の時代から用いられた投機の定義のひとつで狭義には今日のカラ売り・カラ買いなどの清算取引を指します。現物を持たないのが投機の鉄則であることはいうまでもありませんが、いい銘柄を利食いして、わるい銘柄を損切りしたら空になる?
…………………………………………………………………………………………
◆「空の相場でカネを儲けるがそんなに造作がなかったら
誰も働く人はなくなります。世人は普通この理を悟らず
株式相場の見方を少し研究すると、株式通信や株屋トンビの強弱、
ダイヤモンドの雑誌なんかを頼りにして相場をやります。
だから失敗するのは当然です。」(勝田貞次『投資の鉄則』より