プレステージ | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:The Prestige
監督:クリストファー・ノーラン
キャスト:ヒュー・ジャックマン/クリスチャン・ベール/スカーレット・ヨハンソン
配給:ブエナ・ビスタ・ピクチャーズ・ディストリビューション/ワーナー・ブラザース/ギャガ
公開:2007年6月
時間:128分




ノーラン監督特集の2夜目は『バットマン ビギンズ』に始まる『ダークナイト トリロジー(Dark Knight Trilogy)』と呼ばれる3部作の間に公開された『プレステージ』を紹介。原作はイギリスのSF作家クリストファー・プリーストが1995年に発表し,世界幻想文学大賞を受賞を受賞した『奇術師』。19世紀末のロンドンを舞台に,マジックに人生の全てを捧げる2人の天才マジシャンが,互いに激しいライバル心を募らせ壮絶な確執を繰り広げた末に行き着く驚愕の顛末が幻想的かつトリッキーに描き出される。

タイトルの『プレステージ』とは冒頭でも説明されるマジックの3つの手順の最後のパートのこと。観客に種も仕掛けもないことを証明する“プレッジ(pledge「確認」)”→パフォーマンスを行う“ターン(turn「展開」)”→マジックショーを完成させる最終段階“プレステージ(prestige「偉業」)”という流れがあるという。

19世紀末のロンドン。華麗かつ洗練されたパフォーマンスで魅せる“グレート・ダントン”ことロバート・アンジャー(ヒュー・ジャックマン)と,天才的なトリックメイカー“ザ・プロフェッサー”ことアルフレッド・ボーデン(クリスチャン・ベール)。2人のマジシャンは修業時代から互いを認め合い,マジックの腕を競い合っていた。しかし,アンジャーの妻ジュリア(パイパー・ペラーボ)が脱出マジックに失敗して命を落とすと,その原因がボーデンにあったことから,アンジャーはボーデンへの復讐に取り憑かれていく。

やがて,ボーデンはサラ(レベッカ・ホール)と出会い幸せな家庭を築く。一方のアンジャーも,美しく優秀なアシスタントのオリヴィア(スカーレット・ヨハンソン)を得,その華麗なステージが評判となる。しかし怒りの癒されないアンジャーは,ボーデンが開発した瞬間移動のトリックを探るため,オリヴィアをスパイに使ってトリックの手掛かりをつかむ。そこにはどうやら,天才科学者ニコラ・テスラ(デヴィッド・ボウイ)の開発した電気技術が大きく関与しているらしいのだったが…。

今見返すと,『ウルヴァリン』と『バットマン』のスーパーヒーロー対決で,ヒロインが『ブラック・ウィドウ』っていう超豪華キャスティングなのだが,H・ジャックマン,C・ベール,S・ヨハンソン共に,後にヒーローとして揺るがぬ人気を得る資質をキチンと備えた演技力を見せてくれる。

何より,ただのドラマ展開でなく,トリッキーな演出と散りばめられた伏線で,見る者を夢中にさせつつ,“時間”や“存在”というテーマを追求し,魅せ,考察させるノーラン作品の魅力が満載。

ニコラ・テスラという実在の人物を登場させた点も興味深く,『オッペンハイマー』以前ではノーラン作品中唯一の実在キャラだった。演じたのはロックミュージシャンで公開当時59歳のデヴィッド・ボウイだ。


映画クタ評:★★★★


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