バットマン ビギンズ | p・rhyth・m~映画を語る~

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原題:Batman Begins
監督:クリストファー・ノーラン
キャスト:クリスチャン・ベール/マイケル・ケイン/リーアム・ニーソン
配給:ワーナー・ブラザーズ
公開:2005年6月
時間:141分




秋の夜長にちょっと重ためノーラン版『ダークナイト』シリーズを3夜連続で紹介。『メメント』(2001年・サミット)で一気に注目されるようになったノーラン監督が,ヒットメーカーの仲間入りを果たした,新生バットマン・シリーズの1作目となる作品。

大富豪の家庭に育ったブルース・ウェイン(クリスチャン・ベール)は少年時代,井戸で遭遇したコウモリの大群に圧倒的な衝撃を受け,またさらには彼の両親が目の前で殺されて大きなショックを抱え込む。やがて父の遺した企業を受け継いだブルースだったが,強いトラウマと親の仇への復讐心は消えず,犯罪者の心理を知るため自ら罪人となる。そんな彼はある日,デュガード(リーアム・ニーソン)という男と運命的な出会いを果たし,不正と闘うことを決意。そして彼の薦めにより,ヒマラヤの奥地でラーズ・アル・グール(渡辺謙)の率いる“影の同盟”という自警団のもとで心身を鍛え,心の闇を解放する。こうして彼は,ゴッサム・シティへと舞い戻って来る。街は悪の組織と暴力がはびこり,腐敗が進んでいた。自らの使命に確信を持ったブルースは,全身黒いコスチュームを身に纏ったバットマンとなり,巨悪と対峙する道を選ぶのだったが,それはさらに過酷な現実の始まりでもあった…。

大富豪の遺児ブルース・ウェインが,悪と闘う闇の騎士バットマンになるまでの,精神的・肉体的彷徨と成長にスポットを当て,“恐怖”をキーワードに駆動する物語。ノーラン監督の描くダークトーンに,いつの間にか吸い込まれてしまう。

執事アルフレッド(マイケル・ケイン)の献身,ウェイン社応用科学部ルーシャス・フォックス(モーガン・フリーマン)の技術的支援,街の唯一の良心ゴードン巡査部長(ゲイリー・オールドマン)との繋がり,そして幼なじみでもあるレイチェル・ドーズ検事(ケイティ・ホームズ)への想いを映しながら,〈コミックヒーローの実写版〉というカテゴリーには収まりきれない,緻密で多面的な物語が進んでゆく。


映画クタ評:★★★★★


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◆シリーズ一覧◆

ダークナイト』(2008年)

ダークナイト ライジング』(2012年)