親も先生も厳しくできない時代、厳しくするのは「自分」 | お受験ブルーズ

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現役講師がお受験を通じて世間を眺めています。
大手塾勤務→独立→プロ家庭教師と変わって来ました。(作曲・編曲、戦国シンフォニックメタルバンド「武士メタル~Allegiance Reign~」のベーシストとしても活動しています。どっちも本気です)

https://www.youtube.com/watch?v=HHvTYEqBK20


 イチローさんが、少年野球の少年たちにしたコメント全文がYouTubeに上がっていました。真ん中らへんのコメントは、非常に的を射ていて、教育者ではないのに本質を突かれています。慧眼があります。

 

 指導者を志しているとの噂もあるイチローさんですが、教育などには思うところがあるようです。さすがは厳しい環境で戦ってきた人間であることを想わせるコメントです。人を育てる分野でも、ご自身が成長されながら、良い導きを見せてくれそうな気がします。

 でもそれは、一見すると子供たちにとっては「冷たい」と思える指導になるような気がします。

 

 要点をまとめますと、

・日本の「良さ」をよく知るためにも海外へ出ていくのもよいのではないか

・先生も親も厳しくできない時代、だから厳しくするのは誰か、を考えないといけない

 

 ニュアンスはちょっと違いますが、大体こんな感じかなと思います。今日は後者に触れてみたいと思います。

 

 

 今の進学校では、厳しく管理して宿題チェックなどもバシバシして、生徒を叩き上げる、ような学校が少なくなってきています。本郷や渋々のような注目校も、昔ながらの厳しい管理というよりは、自主性を重んじることによって、進学実績を伸ばしています。

 

 中学受験塾でサピックスが強いのもそこで、厳しい管理をせず自主性を重んじることで、驚異的な実績を10年以上前からあげています。これは他塾に通っている方と比べると、全く違うのです。逆に世話焼きで売ってきた塾ほど、どんどん進学実績で負け出しています。まあ進学塾なら、それも良いかと思う部分は正直、あります。

 

 今の子は、まず学校で怒られることが極端に減っています。怒って、ちょっと暴力的なことをするとすぐに問題化するので教師側も昔のようには怒れません。

 

 また、今の子は家庭でも親に怒られることも減っていて、耐性がなく、ちょっと怒られると自尊心を傷つけられた感じになり、良い方向に行きません。親も怒るのが感情的になりやすく(プロでないので当然とも言えますが)、フォローも不十分でただ自信を奪っているだけのことも多いです。

 そのような要因が重なり、今の子は、より胆力がなく過度にいじけたり、精神的に弱い子が多いです。

 教師側からすると、怒るのがめんどくさいのです(笑)

 

 そこで、褒めて伸ばすの延長で、「自主性を重んじる」という方針が有効になります。これは例えば、宿題などでも「やってくれば褒めるが、やってこない場合はスルー」という方針だと思っていただければ良いです。

 

 サボっても何も言わないわけです。

 

 こうすると、教師が叱ったり怒ったりする強制感がなくても課題や宿題をやってくる子が、大きく伸びます。「自分から」やる子が大きく伸びるのは、今年のこのブログの大きなテーマでもあります。上位層、特に上位2割くらいの子が大きく伸びることになります。このやり方で実績を伸ばしている進学校や塾が多いのです。教師も楽です。

 

 もちろん、昔よりそのやり方で伸びるような、「大人」で老成した子が多くいるのも確かです。そういう子たちが、やらされ勉強ではなくどんどん伸びていくのは、日本の未来にとっては明るいです。

 

 では、残り8割の子はどうなっているのでしょうか。そこを考える必要があります。これはサピックスの実態が参考になります。

 

 サピでは熱心な子が半分くらいいるように「見え」ます。これは、家やご家庭で何度も怒って、なんとかやらせているご家庭が多いのです。それでなんとか人並みの成績を維持しているご家庭も多いです。

 

 つまり、昔は塾や学校でやっていた躾的なことがご家庭にのしかかってきている実態があるのです。

 

 それでもやらない、できない残り5割の子はいったいどうなってしまうのでしょうか。

 

 学校でも塾でも厳しくしてもらえず、どんどん落ちぶれていくことと思います。厳しくするのも愛情でやっている部分が、昔から教育界ではありました。

 

 これまででは考えられなかったような低レベル層も同時にできてしまうことが考えられます。学歴がつかず、努力習慣もつかない、貧困層が増えてしまうのです。いずれその人数が激増する段階がきて、さらに社会問題化することと思います。

 

 (主に中途半端な、もしくは内進などで)大学に行ったのにニートのような層や、就職してもすぐに会社でクビになり転職を繰り返し、しまいには時間労働者にしかなれない、いずれ身体を壊して生活保護、だがそのころには生活保護者が多くなりすぎて審査が厳しくなり、野垂れ死にするようなことも数年後には増えるかもしれません。悲惨な層を増やす方向に教育の方向が流れているように思います。

 

 これからの時代、「厳しくするのは自分自身」という側面があることも知っておきましょう。子供たちにもぜひお伝えください。厳しくして、己を薫陶(くんとう、鍛えること)していくのは、子供自身であるべき時代になっています。

 

 いつも読んでくださってありがとうございます。

 

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