本年は日本のジョン・ウィリアムズ・ファンにとって最良の年でした。
フェイブルマンズが公開され、インディ・ジョーンズ新作が公開され、
まさかの御大ご本人が30日ぶりの来日公演。
ボストン・ポップスも来日し、ジョン・ウィリアムズを演奏三昧。
私はそんな年になるとは知る由もなくこのブログを立ち上げ、
Twitterで交流の輪を拡げ、そして松本で御大に逢うことが出来ました。
そんな2023年の最後の記事として、入門者へのオススメ盤を紹介します!
John Williams Greatest Hits 1969-1999
これはですね、文字通りですが1969年から1999年の脂が乗りまくった時期の
御大の作品のうち、各映画の代表曲がぎゅっと凝縮して収録されているんですね。
お寿司で言ったら大トロです。
大トロばっかり収録されています。
だからジョン・ウィリアムズ沼にしっかり嵌った人間にはちと胃もたれしますが、
入門者にはつかみはバッチリ。
実際のところ、私も最初に買った盤はこれで、
これを元にしっかり沼に嵌っていきました。
名曲ばかり28曲収録されていますが、
それもオリジナルサントラとかボストン・ポップスとかのしっかりした演奏で、
全曲ジョン・ウィリアムズ指揮。
安っぽい音源なんて1曲も入ってません。
これは超オススメ盤です。
捨て曲1曲も無いですから。
これを聴いて、気に入った曲があったら
そのサントラを借りてくるなり買うなりすれば良いのです。
曲目はこちら。
Disc1
1.スター・ウォーズ~メイン・タイトル
2.E.T.~フライング・テーマ
3.スーパーマン~メイン・タイトル
4.インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説~とらわれの子供たち
5.続・激突!カージャック~テーマ
6.Jaws - テーマ
7.ビューグラーズ・ドリーム/オリンピック・ファンファーレ&テーマ
8.スター・ウォーズ ジェダイの帰還~ルークとレイア
9.華麗なる週末~メイン・タイトル
10.スター・ウォーズ 帝国の逆襲~帝国のマーチ
11.インディ・ジョーンズ 最後の聖戦~オートバイとオーケストラのスケルツォ
12.太陽の帝国~大空のキャデラック
13.レイダース 失われたアーク~レイダース・マーチ
14.未知との遭遇
Disc2
1.プライベート・ライアン~戦没者への讃歌
2.ジュラシック・パーク~テーマ
3.シンドラーのリスト~テーマ
4.フック~ネヴァーランドへの飛行
5.セブン・イヤーズ・イン・チベット~セブン・イヤーズ・イン・チベット
6.JFK~プロローグ
7.グッドナイト・ムーン~ザ・デイズ・ビトゥイーン
8.1941~マーチ
9.ホーム・アローン~サムウェア・イン・マイ・メモリー
10.サモン・ザ・ヒーロー(1996年アトランタ・オリンピック公式テーマ曲)
11.ローズ・ウッド~ルック・ダウン・ロード&フィナーレ
12.遥かなる大地へ~テーマ
13.7月4日に生まれて~テーマ
14.スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス~運命の闘い
すごいラインナップです。
聴き応えしか無いです。
一応1曲ずつ補足解説しますが、
今回は入門者向けの記事ということで、以下は面倒な方は読まなくても良いです!
読まなくて良いからとにかくアルバムを聴いて下さい!
あるいはアルバムに収録されている曲を1曲ずつYoutubeで検索したら
多分だいたい聴けます!
入門者の門戸は広く開けられておりますよ!
以下、一応入門者向けの内容で紹介していきます。
Disc1.
1.スター・ウォーズ~メイン・タイトル
これは流石に誰でもご存知かと思いますが、代表曲です。
スターウォーズは本編で9作の映画がありますが、全ての冒頭で流れる曲で、
1977年公開の1作目で作曲された曲です。
細かい事を言うと1作目の曲を組曲に再編したバージョンの曲です。
超細かい記事はこちらです。
2.E.T.~フライング・テーマ
1982年公開、スピルバーグ監督作品のE.T.のテーマ曲です。
夜空の月の前を自転車で横切る有名なシーンで流れる曲です。
これは詳細記事も執筆済です。
3.スーパーマン~メイン・タイトル
1978年公開、ヒーロー映画の草分け、スーパーマンのテーマ曲です。
これも有名な曲ですが、
どうやら一般人の方にはスターウォーズとの聞き分けが難しいようです。
どちらも“ド”と“ソ”で出来ている曲ですが、実はジョン・ウィリアムズの曲は
だいたい“ド”と“ソ”で出来ているのです。
作曲家の服部隆之氏はもはや“ド”と“ソ”は使えないとすら言っていました。
4.インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説~とらわれの子供たち
1984年公開、インディ・ジョーンズの2作目の曲です。
比較的地味ですが、わりとバラエティ番組でも耳にする曲です。
後半は2作目に出演している男の子、
ショート・ラウンドのテーマがくっついています。
詳しい記事はこちら。
5.続・激突!カージャック~テーマ
1974年公開のスピルバーグの初監督作品です。
映画界のベストコンビ、ジョン・ウィリアムズとスピルバーグは
初作からコンビを組んでいるのです。
これはハーモニカをベースとしたシンフォニックとは対極にある曲と
なっています。
6.Jaws - テーマ
1975年公開の、言わずと知れた有名曲です。
この作品でジョン・ウィリアムズは初のアカデミー作曲賞に輝きました。
シンプルながらも恐怖を煽る名曲です。
7.ビューグラーズ・ドリーム/オリンピック・ファンファーレ&テーマ
1984年のロサンゼルス・オリンピックのテーマ曲です。
以後のアメリカ開催のオリンピックでも必ず演奏されています。
8.スター・ウォーズ ジェダイの帰還~ルークとレイア
1983年公開のスターウォーズ第3作目の曲です。
このアルバムの中では地味な部類ですが、主張しすぎず聴かせてくれる曲です。
スターウォーズでは重要な曲ですが、
話がマニアックになりすぎるので今回はよしておきましょう。
9.華麗なる週末~メイン・タイトル
1969年の作品、つまりこのアルバムで一番古い曲です。
主演はスティーブ・マックイーン。大脱走の人です。
スピルバーグはこのサントラを聴いて、
初監督作の音楽をジョン・ウィリアムズにオファーしたそうです。
サントラはプレミアが付いて手に入りにくいです。
10.スター・ウォーズ 帝国の逆襲~帝国のマーチ
1980年公開のスターウォーズ第2作目の曲。
これは多分ですがジョン・ウィリアムズでいちばん有名な曲だと思います。
イニシエの名バラエティ番組、電波少年でも印象的に流れていましたね。
ジョン・ウィリアムズのコンサートでは
アンコールに演奏されるのが定番化してきています。
11.インディ・ジョーンズ 最後の聖戦~オートバイとオーケストラのスケルツォ
1989年公開のインディ・ジョーンズ第3作の曲です。
テーマ曲とかではなく劇中のアクションシーンに当てられた曲ですが、
曲名も含めウィットに富んだ名曲です。
詳細記事はこちら。
12.太陽の帝国~大空のキャデラック
1987年公開のスピルバーグ作品です。
座布団と幸せを運ぶ山田隆夫がエピソードトークで自慢してるやつです。
太平洋戦争下の上海を舞台としており、コーラスを含んだ壮大な曲になっています。
13.レイダース 失われたアーク~レイダース・マーチ
1981年公開、インディ・ジョーンズの第1作です。
これも言わずと知れた超有名曲ですね。
誰もが覚えやすいメロディをコンセプトに作曲されています。
詳細記事はこちら。
14.未知との遭遇
1977年のスターウォーズと同年公開されたスピルバーグ作品です。
スターウォーズとは全く違うアプローチでシンフォニックなスコアが展開します。
キーとなるのはたった5音。
レ・ミ・ド・ド・ソです。
Disc2.
1.プライベート・ライアン~戦没者への讃歌
1998年公開のスピルバーグ映画です。
第2次世界大戦のノルマンディー上陸作戦を描いていますが、
誇りを持って祖国のために戦った兵士たちを称える讃歌となっています。
決して戦争を賛美しているわけではありませんが。
堂々としてかっこいいスローマーチです。
2.ジュラシック・パーク~テーマ
1993年公開の言わずと知れたスピルバーグ映画。
ジュラシックパーク&ワールド・シリーズの第1作です。
シリーズでは2作目のロスト・ワールドまでジョン・ウィリアムズが作曲し、
3作目以降は他人に引き継いでいますが、このテーマは不滅で、
全作で象徴的に使われています。
3.シンドラーのリスト~テーマ
これも1993年公開のスピルバーグ映画。
ジョン・ウィリアムズに4度目のアカデミー作曲賞を、
スピルバーグに作品賞と監督賞をもたらしました。
第2次世界対戦時のドイツにおけるユダヤ人のホロコーストを描いています。
曲は陰惨な史実をヴァイオリン・ソロにて描ききっています。
4.フック~ネヴァーランドへの飛行
1991年公開のスピルバーグ映画です。
大人になったピーターパンを描くチャレンジングなファンタジー映画ですが、
映画自体は盛大にコケました。
音楽はジョン・ウィリアムズ屈指の名作となっており、
コンサート作品として再編されたこの曲も聴きごたえ抜群です。
5.セブン・イヤーズ・イン・チベット~セブン・イヤーズ・イン・チベット
1997年公開のブラッド・ピット主演の映画です。
チベットを舞台にオーストリア人登山家とダライ・ラマの交流を描いています。
音楽は世界的チェリストのヨーヨー・マのソロをフィーチャーしています。
6.JFK~プロローグ
1991年公開のドキュメント映画です。
JFK、すなわちケネディ大統領の暗殺事件の真相を探る内容の映画です。
曲はトランペットのソロがかっこいい曲です。
7.グッドナイト・ムーン~ザ・デイズ・ビトゥイーン
1998年のジュリア・ロバーツ主演映画。
旦那の連れ子の子育てに奮闘する若い再婚相手と、元妻との交流を
描いたどろどろしていないホームドラマです。
曲も爽やかにギターソロで書かれています。
8.1941~マーチ
1979年公開のスピルバーグ映画。
スピルバーグ史上もっともコケた愛すべきコメディ映画です。
曲は敢えて大仰に作曲されたテーマ曲のマーチです。
9.ホーム・アローン~サムウェア・イン・マイ・メモリー
1990年公開の名作クリスマス映画です。
スターウォーズとかとは全然作風が違いますが、
これもジョン・ウィリアムズ作品です。覚えていって下さい。
曲はこの映画のためにオリジナルで作曲したクリスマスソングです。
10.サモン・ザ・ヒーロー(1996年アトランタ・オリンピック公式テーマ曲)
書いてあるとおりですが、1996年のアトランタオリンピックテーマ曲です。
トランペットのソロをフィーチャーしています。
11.ローズ・ウッド~ルック・ダウン・ロード&フィナーレ
1997年の日本未公開映画です。
これだけは流石に地味な選曲ですが、U-NEXTで配信で観られます。
ゴスペルをフィーチャーしたジョン・ウィリアムズには珍しい曲調の曲です。
まさかの詳しい記事あります。
12.遥かなる大地へ~テーマ
1992年公開のトム・クルーズ&ニコール・キッドマンW主演映画です。
舞台となっているアイルランドの音楽を全面に押し出して作曲されています。
今年の来日公演でも演奏されました。
13.7月4日に生まれて~テーマ
1989年公開のヴェトナム戦争をテーマとした反戦映画です。
これもトランペットのソロをフィーチャーしていますが、
ジョン・ウィリアムズの曲のトランペット・ソロは
だいたいティム・モリソンという奏者が担当しています。
14.スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス~運命闘い
1999年公開のスターウォーズ第4作で象徴的に使用された曲です。
印象が強い曲なので、テレビでもよく聞く曲です。
特徴的なコーラスは、インドの古語サンスクリット語で歌われています。
以上です!
今年の記事更新も以上です!
今年1年見て頂いた方ありがとうございました!
来年もよろしくお願いします!