【400文字作文】下半身は地球を救う。 -19ページ目

【動画で読む400文字作文】青い空に会いたい気持ち

【400文字作文】青い空に会いたい気持ち

 目を覚まし、ベッドから出た僕は、部屋の
窓に張り付いている水滴に触れないように窓
を開けた。その水滴は寝てる間に吐いた自分
の息が張り付いているようで触れたくなかっ
た。朝の光に照らされ輝いているけど不揃い
な水滴は醜く、嘘くさい。
 もう授業が始まっている時間だ。ニュース
を見るたびにムカシは良かったと嘆く母は仕
事に出てしまった。ニュースを見るたびにム
カシはもっと酷かったと呟くバアちゃんは庭
の隅で花の世話をしている。
 台所へ行き、弁当をバッグに入れて外に出
る。庭の日陰で花の世話をしているバアちゃ
んの背中にイッテキマスと、声に出さずに言
った。僕は学校をサボる時、好みの雲を見
つけて、それに向かって歩くのが癖なんだけ
ど、今日はなんでも許してくれそうな青空だ
けが広がっていた。僕は雲を見つけることを
諦めて、好きな女の子に会うために学校へ向
かった。気が付くと僕は、走っていた。

【動画で読む400文字作文】揺れるユゲ

【400文字作文】揺れるユゲ

 夢を諦めるまで時間はかかったが、この店
を出すまで時間はかからなかった。客はビジ
ネスパーソンが多く、それらの客はこういう
店を持ってノンビリと暮らすのが夢だ、と微
笑みながら言う。夢を諦め、生活のためにこ
の店を出した私には、夢だとかノンビリとい
う単語は理解できなかった。そういうことを
言う客の方がノンビリしているように見えた。
 コーヒーをサイフォンで抽出するスタイル
とポテト料理は受け入れられたが、時間と空
間だけを売るカフェが進出しだすと、私の店
はあっけなく閉店に追い込まれた。
 全てを失って孤独だ、なんて言うつもりは
無い。夢を追っていた時の方が孤独だった。
 緑や赤い文字で書かれた督促状を破りなが
ら孤独ではないけど、傍に誰もいないことに
気付いた。私の傍で呼吸しているのはコーヒ
ーだけだ、という想いを蒸発させたくてお湯
を沸かしている時、店のシャッターを誰かが
うるさく揺らした。

【動画で読む400文字作文】腐ったバナナ