【400文字作文】ずれた口紅。
最近、ママに似てきたと言われるようにな
った自分の顔を化粧台の鏡に写す。ママがい
つも、危険な薬品を扱う科学者のようにミリ
単位で使っている化粧品で、自分の顔に落書
きしてみたくなったのだ。ママに似てきたこ
の顔に。
口紅を塗ろうと、鏡の中の唇に集中してい
ると鏡に映る私の背後の影が濃くなって身体
に力が入ってしまった。驚きは指を伝わり、
口紅が唇から2ミリ外れてしまった。
驚きは小さな怒りに変わり、鏡にその影の
正体を写すと、そこには数ヶ月前から家に出
入りするようになったママの彼氏がいた。
彼は私が背伸びして、いつもより入念にメ
イクをしていると思っているようで、柔らか
い声で、綺麗になって困ることはあるかもし
れないけど、損することは無いと、鏡の中の
私に話しかけた。
どう応えていいのかわからなくて困ったけ
ど、悪い気 分ではなかった。
った自分の顔を化粧台の鏡に写す。ママがい
つも、危険な薬品を扱う科学者のようにミリ
単位で使っている化粧品で、自分の顔に落書
きしてみたくなったのだ。ママに似てきたこ
の顔に。
口紅を塗ろうと、鏡の中の唇に集中してい
ると鏡に映る私の背後の影が濃くなって身体
に力が入ってしまった。驚きは指を伝わり、
口紅が唇から2ミリ外れてしまった。
驚きは小さな怒りに変わり、鏡にその影の
正体を写すと、そこには数ヶ月前から家に出
入りするようになったママの彼氏がいた。
彼は私が背伸びして、いつもより入念にメ
イクをしていると思っているようで、柔らか
い声で、綺麗になって困ることはあるかもし
れないけど、損することは無いと、鏡の中の
私に話しかけた。
どう応えていいのかわからなくて困ったけ
ど、悪い気 分ではなかった。