以前の記事の続きです。
今年の入試問題から道順問題の第3弾です。
図は、1辺1cmの正方形を12個組み合わせて作ったものです。点Pは、Aを出発して、正方形の辺の上をBまで動きます。ただし、点Pは同じ辺を2回以上通らないものとします。(獨協中2023第2回)
⑴ 点Pはすべての辺の上を毎秒1cmの速さで動くものとします。点Pが、出発してから7秒後にBに着くとき、Oを通過する道順は何通りありますか。
A→Oが3通り、O→Bが6通りあるから 3×6=18通り
⑵ 点Pは直線ACと直線DBの上を毎秒2cmの速さで、その他の辺の上を毎秒1cmの速さで動くものとします。点Pが出発してから6秒後までにBに着くときの道順は何通りありますか。
小問⑴をヒントに考える。次のように点E、点Fをとると
点Pが「同じ辺を2回以上通らない」で「Aを出発して、正方形の辺の上をBまで」動くとき、Pは必ずC、E、O、Fのどれか1点を通る。
そこでどの点を通るかで場合分けをして「点Pが出発してから6秒後までにBに着く」かどうか一つずつ見ていくと
Cを通る場合
AC間を1.5秒、CB間を4秒で進むから合計5.5秒で条件に合う。
この行き方がAC間が1通り、CB間が1通りなので1×1=1通り
Eを通る場合
❶AE間の行き方は3通り。その中身は
①2秒で行く行き方(↑↑→)が1通り
②2.5秒で行く行き方(↑→↑)が1通り
③3秒で行く行き方(→↑↑)が1通り
❷EB間の行き方は4通り。その中身は
㋐3.5秒で行く行き方(→→→↑)が1通り
㋑4秒で行く行き方が残りの3通り
よって6秒以内で行く行き方は次の合計で5通り
- ①と㋐で5.5秒…1×1=1通り
- ①と㋑で6秒…1×3=3通り
- ②と㋐で6秒…1×1=1通り
Oを通る場合
❶AO間の行き方は3通り。その中身は
①2.5秒で行く行き方(↑→→)が1通り
②3秒で行く行き方が残りの2通り
❷OB間の行き方は6通り。その中身は
㋐3秒で行く行き方(→→↑↑)が1通り
㋑3.5秒で行く行き方(→↑→↑、↑→→↑)が2通り
㋒4秒で行く行き方が残りの3通り
よって6秒以内で行く行き方は次の合計で5通り
- ①と㋐で5.5秒…1×1=1通り
- ①と㋑で6秒…1×2=2通り
- ②と㋐で6秒…2×1=2通り
Fを通る場合
❶AF間の行き方は1通り。ここまでで3秒かかる
❷FB間の行き方は4通り。その中身は
㋐2.5秒で行く行き方(→↑↑↑)が1通り
㋑3秒で行く行き方(↑→↑↑)が1通り
㋒残りの2通りは3.5秒と4秒かかるので条件に合わない
よって6秒以内で行く行き方は㋐+㋑=2通り
以上を合計して「点Pが出発してから6秒後までにBに着くときの道順」は
1+5+5+2=13通り