カセットらぶ

カセット文化、90年代前半はこんなイメージ。
とにかく黒かった。そして適度な丸み(ウォークマンも)。
こっちは出始めた頃のCDに似合うデザイン。
キュキュンとした駆動音を出しながらゴジ伝(あえてBOXじゃない方)あたりを再生したいものです。プラケースの爪、よく折れました。
90年代ほど、前半後半でガラッと文化が変わった10年を知らない。
90年代は永かった。
90年代後半の音はウォークマンがよく似合う。
伸びるの上等!90年代後半の丸み、スケルトン!!


チャラついたカタログ雑誌に出てくるような、存在の耐えられない軽さ。
mixtapeとか聞くにはこの辺のデザインが良い。再生ボタンを押す時のモチッとした感触も堪らない
で、こゆ音を聴く。
浅井造型50㎝逆ゴジレビュー
浅井造型新作50㎝「逆ゴジ」が発表された。
もはや言葉はいらないと思うが、15年間浅井氏の逆ゴジを追いかけてきた私は、書かずにいられない。読みたい人は勝手に読んでもらいたい。
圧倒的なセンスで新たな表現を広めた送り手が、その表現を糧にした上で、スタンダードなものに戻る。映画や音楽の世界で稀に見られる光景である。今回はその言葉に尽きる。
その言葉に至るまでの道のりを、簡単に記述する。

●「大阪蹂躙」
それまでの逆ゴジの概念を変えた傑作。
我々の持つ立体造形としての逆ゴジの感覚は井上氏が作らなかったことも加わり、GSVの時代から90年代末まで、大差はなかった。
そんな中、新世紀の幕開けとともに現れたこの作品は、その前作で初めてアンギラスを明確な形として提示したことでブチあげたハードルをやすやすと乗り越えた傑作であった。
サフ状態で正面から捉えた原型写真を視た時の衝撃は10余年を経た現在でも決して色褪せない。
スーツゆえのシワ表現を全体のラインに過剰に組み入れ、且つ身体自体も過剰にヒネることで、その流れは、攻撃への間合いともとれる。
言わばこの「演出された動き」こそがこの原型師の個性なのだと我々の脳裏に深く刻み込まれた。
80年代の旧キットの収集以外行っていなかった私を、新作の定期的購入に踏み切らせた作品でもあり、浅井造型のターニングポイントともなった作品である。

●「暗夜の激闘、中之島」
中之島の決闘においては、対戦怪獣を動きに組み入れることにより、空間の構成を最大限生かした「空間演出」が成された。
アンギラスの突進ポーズが横方向への空間を文字通り押し広げ、受け止める逆ゴジが縦方向のテンションを維持、水平に美しく流れるアンギラスの尻尾に対して跳ね上がるゴジラの尻尾、斜めにスライドするアンギラスに対し三角を成す重量間でそれを抑え込むゴジラ、力感と空間把握を同時に行う演出の妙。物語性すら見出せるほどだ。
これらの要素が「逆ゴジの対決シーンとはこういうものであった」との圧倒的説得力として、映える。この作品において、30㎝の巨大サイズであるからこその表現の限界点にまで到達したように思われる。
映画的手法すら含まれたこの造型は、「ゴジラの逆襲」という映画自体をこの作品ひとつで観ることができると言い切っても過言ではないだろう。

●「50㎝」
浅井造型が50㎝で逆ゴジを製作すると聞いたときには、にわかに信じがたかった。これまでの作品、とりわけ「中之島」においては「映画的」ともいえる演出まで行ってきている。「映画自体」をあの作品で語ってしまった今、何を表現するのかという点である。
一言で言うと、浅井氏は50㎝逆ゴジで「逆ゴジたるもの」の原点に戻った。
それも、これまでに蓄積された表現手段の数々を集約したうえで、である。
まず目が行くのはその突き出された腹である。我々が映画やスチールを含むメディアで眼にしてきた様々な画における「最もスタンダードではあるが格好悪い」ともとれるソレを前面に押し出した。
しかし、である。
胸から腹にかけて施されたシワ表現に注目してもらいたい。このシワが醸し出すラインこそが、この作品の腹部を、単なる突き出た腹ではなく、逆ゴジのアイデンティティを最大限発揮するための「演出」であることを物語っている。
(しかも今回の作品においては、これまで過剰なまでに行ってきたその「演出」をこのポイントにのみ一極集中させている!!)
ハイディティールが施された腕部、巨大に佇む尻尾は、この姿勢であるからこそのものであることもお解り頂けるのではないか。尻尾表現は後部からの怪獣イメージをギリギリたもつ一線まで太く造型され、腕部のハイディティールは「静」の姿勢の中で怪獣イメージを最大限に生かす。
また、前方向からは静かさを感じさせる脚部も、横方向からはまるで印象が異なる。素立ちと、タメとのギリギリの境界線を見極めたうえでポーズを確立していることが解る。そして、過剰なシワ表現ではなく、膝上部分の一本の線で構成された右脚が堪らなく心地よい。
アンギラスと逆ゴジにのみ許される表現を手の部分にのみ用いている点も見逃せない。
浅井作品で多々見られる特有の悪魔的ともいえるカギ爪や指の演出を抑えながらも、この手段によりそれまで以上に浅井氏「らしい」ものとなっている。
そして何より、先述した様々な「表現」は、トータルとして50㎝の怪獣立体物であることを最大限に引き出す効果を持っていることが素晴らしい。そして、それらの効果を最大限に発揮できるのはこの最もスタンダードなポーズである筈なのだ。
30㎝シリーズにおける演出では、一貫して「動き」において、我々に「新たに逆ゴジを発見させてくれた」。
今回、我々が見てきた逆ゴジというゴジラを「我々にも視ることができるものとして提示した」。
そして、その境地に達した造型として在るとことを、このポーズが圧倒的に表している。もはや余裕すら感じられるまでに。
…と、普段の私達に対する悪魔的所業の数々はとりあえず横に置いておいてですね、まぁ思わずこんなこと書いちゃうわけで、そういう意味でも凄い人っすよ、ウチの殿は。
もはや言葉はいらないと思うが、15年間浅井氏の逆ゴジを追いかけてきた私は、書かずにいられない。読みたい人は勝手に読んでもらいたい。
圧倒的なセンスで新たな表現を広めた送り手が、その表現を糧にした上で、スタンダードなものに戻る。映画や音楽の世界で稀に見られる光景である。今回はその言葉に尽きる。
その言葉に至るまでの道のりを、簡単に記述する。

●「大阪蹂躙」
それまでの逆ゴジの概念を変えた傑作。
我々の持つ立体造形としての逆ゴジの感覚は井上氏が作らなかったことも加わり、GSVの時代から90年代末まで、大差はなかった。
そんな中、新世紀の幕開けとともに現れたこの作品は、その前作で初めてアンギラスを明確な形として提示したことでブチあげたハードルをやすやすと乗り越えた傑作であった。
サフ状態で正面から捉えた原型写真を視た時の衝撃は10余年を経た現在でも決して色褪せない。
スーツゆえのシワ表現を全体のラインに過剰に組み入れ、且つ身体自体も過剰にヒネることで、その流れは、攻撃への間合いともとれる。
言わばこの「演出された動き」こそがこの原型師の個性なのだと我々の脳裏に深く刻み込まれた。
80年代の旧キットの収集以外行っていなかった私を、新作の定期的購入に踏み切らせた作品でもあり、浅井造型のターニングポイントともなった作品である。

●「暗夜の激闘、中之島」
中之島の決闘においては、対戦怪獣を動きに組み入れることにより、空間の構成を最大限生かした「空間演出」が成された。
アンギラスの突進ポーズが横方向への空間を文字通り押し広げ、受け止める逆ゴジが縦方向のテンションを維持、水平に美しく流れるアンギラスの尻尾に対して跳ね上がるゴジラの尻尾、斜めにスライドするアンギラスに対し三角を成す重量間でそれを抑え込むゴジラ、力感と空間把握を同時に行う演出の妙。物語性すら見出せるほどだ。
これらの要素が「逆ゴジの対決シーンとはこういうものであった」との圧倒的説得力として、映える。この作品において、30㎝の巨大サイズであるからこその表現の限界点にまで到達したように思われる。
映画的手法すら含まれたこの造型は、「ゴジラの逆襲」という映画自体をこの作品ひとつで観ることができると言い切っても過言ではないだろう。

●「50㎝」
浅井造型が50㎝で逆ゴジを製作すると聞いたときには、にわかに信じがたかった。これまでの作品、とりわけ「中之島」においては「映画的」ともいえる演出まで行ってきている。「映画自体」をあの作品で語ってしまった今、何を表現するのかという点である。
一言で言うと、浅井氏は50㎝逆ゴジで「逆ゴジたるもの」の原点に戻った。
それも、これまでに蓄積された表現手段の数々を集約したうえで、である。
まず目が行くのはその突き出された腹である。我々が映画やスチールを含むメディアで眼にしてきた様々な画における「最もスタンダードではあるが格好悪い」ともとれるソレを前面に押し出した。
しかし、である。
胸から腹にかけて施されたシワ表現に注目してもらいたい。このシワが醸し出すラインこそが、この作品の腹部を、単なる突き出た腹ではなく、逆ゴジのアイデンティティを最大限発揮するための「演出」であることを物語っている。
(しかも今回の作品においては、これまで過剰なまでに行ってきたその「演出」をこのポイントにのみ一極集中させている!!)
ハイディティールが施された腕部、巨大に佇む尻尾は、この姿勢であるからこそのものであることもお解り頂けるのではないか。尻尾表現は後部からの怪獣イメージをギリギリたもつ一線まで太く造型され、腕部のハイディティールは「静」の姿勢の中で怪獣イメージを最大限に生かす。
また、前方向からは静かさを感じさせる脚部も、横方向からはまるで印象が異なる。素立ちと、タメとのギリギリの境界線を見極めたうえでポーズを確立していることが解る。そして、過剰なシワ表現ではなく、膝上部分の一本の線で構成された右脚が堪らなく心地よい。
アンギラスと逆ゴジにのみ許される表現を手の部分にのみ用いている点も見逃せない。
浅井作品で多々見られる特有の悪魔的ともいえるカギ爪や指の演出を抑えながらも、この手段によりそれまで以上に浅井氏「らしい」ものとなっている。
そして何より、先述した様々な「表現」は、トータルとして50㎝の怪獣立体物であることを最大限に引き出す効果を持っていることが素晴らしい。そして、それらの効果を最大限に発揮できるのはこの最もスタンダードなポーズである筈なのだ。
30㎝シリーズにおける演出では、一貫して「動き」において、我々に「新たに逆ゴジを発見させてくれた」。
今回、我々が見てきた逆ゴジというゴジラを「我々にも視ることができるものとして提示した」。
そして、その境地に達した造型として在るとことを、このポーズが圧倒的に表している。もはや余裕すら感じられるまでに。
…と、普段の私達に対する悪魔的所業の数々はとりあえず横に置いておいてですね、まぁ思わずこんなこと書いちゃうわけで、そういう意味でも凄い人っすよ、ウチの殿は。
ビオゴジ製作BGM
84から続くビオまでの「とても永い5年間」。
ゴジラ映画の立ち位置が不明瞭だった時期がために生まれたBGM。
なんか…上品なんです。84のメイキングビデオにも通じる「大人向け」感。
私はこの、ゴジラ不在時期、キャラクター像が固まってない時期の関連商品って凄く興味深いと思っています。
トイカード100のゴジラウォーズとか、このゲームとかも、ビジュアル的にはモスゴジがメインでした。
VS以降(正確にはギドラから)は、90年代におけるキャラクター像としての地盤が固まって、それは勿論のことに商業的な成功を意味するのですが、なんだか面白くないんですな。
わずか数年後の93年のゴジラゲームではBGMの感覚まで、ファミリー層に振り切っっちゃってまして、作風の変化、キャラ像の確立が及ぼした影響は大きいんだなぁ…とか思っちゃいます。

我が家のTC6000システム。
あと、このCM。ゴジビオの時期に、ホンマよ~流れてたんで…(^^;
聞いていると、生家の灯油ストーブの独特の匂い、上に乗せたヤカンの音まで再生されますわ。
公開当時の関西地方の懐かしCMなんかもyoutubeでロングランに流していますね。
自動的に関連動画を再生してくれるyoutubeの機能には助けられてます(粘土まみれでキーボード触れないから)。
「ダイモス」中井三郎氏復活!その3 キンゴジ2015
●キンゴジ 50㎝ 2015年 DAIMOS
30年ぶりのゴジラ製作であり、現在の最新作である。

FaceBookにて製作過程を紹介するというデジタル時代ならではの試みがなされた。また、当時使っていたラテックス「怪獣用ラテックス」が現在廃盤となっており、各種ラテックス素材を試行錯誤しながらの製作となった。この辺りにも、今回の復活に連なる時間の流れを感じることが出来る。

製作中の頭部。


中井氏のラテックス怪獣製作方法は黎明期の山田氏と同じく、非常にスタンダードな手法である。今回のキンゴジはプレ製作ということもあり、簡易のアーマチュアが内蔵された。


特筆すべきはこの頭部面構成である。
30年前の84ゴジラに通じる、眉間から口先に流れる特有のラインが中井氏のゴジラであることを強く伺わせる。


口元の丸みが顎部を通り、上腕部、背中、尻尾に繋がることで、非常に美しい曲線を構成している。
この2枚の写真からは特に汲み取れると思う。身体全体が三角を成している84やキンゴジに非常に適したタッチともいえる。

レジン製ガレージキットは怪獣の彫刻としての表現手段として様々な手法を用いる一方、ラテックス性怪獣の場合何より重要なのがそのサイズである。
50㎝近いラテックスの塊はその質感、量感が、ぬいぐるみの「存在」としての縮尺であることを際立たせる。
情報再現や縮尺としての怪獣模型ではなく、「怪獣存在」なるものを実感できるのだ。
30余年前、かつての山田氏や井上氏の巨大怪獣造型に込められた熱意は、たしかに「怪獣存在」であったし、その記憶は怪獣映画やガレージ黎明期の記憶と渾然一体となって我々の脳裏に焼き付いている。
それを平成のこの世に体感することになるとは思いもよらなかった。
2015年夏、千葉には確かに怪獣が在たのだ。
終
で、実はこのキンゴジ、我が家にいるのです。
ぐっちゃんのブログでも書かれていますが、当日うちのバルゴンの完成品と交換いたしまして…。
いや、ホントにいいんですか?って10回くらいは聞きなおしましたよ。マジで。
ポンッと与えて頂きました…。いやいまだその事実自体には実感が湧かんのですが、そこに〝在る″んで毎日体感できているのです。ありがとうございます。
そして、中井さんは今後も怪獣を創り続けてくれるそうです。次回作に期待しつつ、〆とさせていただきます。


30年ぶりのゴジラ製作であり、現在の最新作である。

FaceBookにて製作過程を紹介するというデジタル時代ならではの試みがなされた。また、当時使っていたラテックス「怪獣用ラテックス」が現在廃盤となっており、各種ラテックス素材を試行錯誤しながらの製作となった。この辺りにも、今回の復活に連なる時間の流れを感じることが出来る。

製作中の頭部。


中井氏のラテックス怪獣製作方法は黎明期の山田氏と同じく、非常にスタンダードな手法である。今回のキンゴジはプレ製作ということもあり、簡易のアーマチュアが内蔵された。


特筆すべきはこの頭部面構成である。
30年前の84ゴジラに通じる、眉間から口先に流れる特有のラインが中井氏のゴジラであることを強く伺わせる。


口元の丸みが顎部を通り、上腕部、背中、尻尾に繋がることで、非常に美しい曲線を構成している。
この2枚の写真からは特に汲み取れると思う。身体全体が三角を成している84やキンゴジに非常に適したタッチともいえる。

レジン製ガレージキットは怪獣の彫刻としての表現手段として様々な手法を用いる一方、ラテックス性怪獣の場合何より重要なのがそのサイズである。
50㎝近いラテックスの塊はその質感、量感が、ぬいぐるみの「存在」としての縮尺であることを際立たせる。
情報再現や縮尺としての怪獣模型ではなく、「怪獣存在」なるものを実感できるのだ。
30余年前、かつての山田氏や井上氏の巨大怪獣造型に込められた熱意は、たしかに「怪獣存在」であったし、その記憶は怪獣映画やガレージ黎明期の記憶と渾然一体となって我々の脳裏に焼き付いている。
それを平成のこの世に体感することになるとは思いもよらなかった。
2015年夏、千葉には確かに怪獣が在たのだ。
終
で、実はこのキンゴジ、我が家にいるのです。
ぐっちゃんのブログでも書かれていますが、当日うちのバルゴンの完成品と交換いたしまして…。
いや、ホントにいいんですか?って10回くらいは聞きなおしましたよ。マジで。
ポンッと与えて頂きました…。いやいまだその事実自体には実感が湧かんのですが、そこに〝在る″んで毎日体感できているのです。ありがとうございます。
そして、中井さんは今後も怪獣を創り続けてくれるそうです。次回作に期待しつつ、〆とさせていただきます。


「ダイモス」中井三郎氏復活!その2 完全版リスト2015(改定)
ダイモス中井三郎 作品リスト
●84ゴジラ ラテックス 50cm 85年 ダイモス
スーツ版で製作。

個人的に最も思い入れの深いモデルである。
今回の完全版制作にあたって中井氏のFB記事から写真をお借りした。

以前書いた「新宿副都心進撃シーンで見せる『頭頂部を起点とした美しい三角のライン』」が再現されていることがお分かりいただけると思う。
頭頂部を起点とし、美しい三角を描くのは中井ゴジラの特徴でもあり、それが最も顕著に判る写真である。
この84ゴジラの写真はまさにこの「新宿副都心進撃シーン」を再現しており、超巨大なジオラマベースも堪らない。

上顎部ライン、また下顎から胸に流れるラインの美しさが解る極めて貴重な1枚。
今回、写真を拝見し、改めてこの84ゴジの素晴らしさを再認識した。
この写真は、着色の色合いも映えてサイボットの巨大感すら彷彿とさせる。
トータルイメージとしての84ゴジラらしさ、否、「新ゴジ」としてのアイデンティティの表現ともとれるが、そのような「理論」は私による後付けに過ぎない。この造型から伺えるテンションを是非とも汲み取っていただきたい。
この巨大感こそが中井作品の真骨頂であり、キンゴジ2015にも最良の形で引き継がれている。
“新ゴジ”らしさ、構成力、時代性の3点が見事に噛み合っている立体物として、84ゴジラ2号モデルは、この作品と森山直哉氏による原ソフビHJEX用改造作品が最高峰である。
一時期この84を用いた動画がYOUTUBE上にアップされていたが、現在は見ることが出来ないのが非常に惜しい。


●ジャミラ 25cm ?年 ダイモス

中井氏がFB上で活動を開始されたお蔭で入手できた当時の貴重な写真。
●キングコング 50cm 85年?ダイモス
Bクラブ誌で特集 台座はステンレス製で台座を含めると70cm以上の巨大モデル。
中井氏自宅に現存する。


オブライエン版コングを再現したアーマチュアの美しさ、精巧さに注目。
「一品モノ」としての可動モデルの表現としては、ゴジラ等怪獣的アプローチの対極にあたる。
84ゴジラにも言えることではあるが、造形対象の骨組みを考察しつつ製作する中井氏の作品には、一貫して美しいラインが視える。
●ギルマン ラテックス 50cm 85年 ダイモス
洋モンスター初造型作品
84との比較でもその巨大サイズが解る。
人型のラテックスモデルにも関わらず、この状態で自立している。

●ガイガン ラテックス 70~80cm 85年 ダイモス
京都「ムウ帝国」からの依頼により製作された。
井上氏のOHガイガンにも言えることではあるが、女性的な怪獣であるガイガンが、極めて男性的な無骨さで表現されている。製作者のキャラクターは確実に造形作品に反映される。


●サイクロプス ホームレイテックス ラテックス 50cm 86年 ダイモス
ホームレイテックス製のファーストモデルと、ラテックス製のモデルが存在する。
ホームレイテックス製のモデルは製作後数年で劣化したという。
一方でラテックス製のモデルは健在で、2010 年のダイモス個展でも美しい状態で展示された。
ホームレイテックスは、当時、東急ハンズのスタッフにも詳細が判らず、中井氏の製作は貴重なデータとなった。
ラテックスの質感はアーマチュアモデルによく合う。


●ギルマンヘッド 複合素材 86年位? ダイモス

●シンジェノアヘッド 同上

●エイリアンヘッド 同上

京都「ムー帝国」時代に製作。ギミックを仕込んだモデルが「宇宙船」誌上に発表され、評判を呼んだ。
TVにも出演の依頼があり、このTV番組も一時期YOUTUBEにアップされていた。現在は削除されているようで、残念である
●ガメラ ソフビキット 35cm 91年 パラダイス
巨大感はあるが、表現がソフビに合わない。
中井氏は「あのガメラも動くものとしてやりたかった」と2010年のインタビューでも語っていたが、このガメラはこのコメントに尽きると思う。
ポーズなどから、可動を前提として製作するラテックス造型の文法と、商品原型としての固定モデル製作の文法の差異を感じることが出来る。

●ディフォルメ ガメラ・ギャオス 91年
飲み会の帰りに電話BOXに忘れ紛失したモデル。写真は現存していた。
ギャオスの反りかえりに注目。
一方、ガメラの顔はバルガメに似る。前方向に向かう姿勢、口の表現もバルガメを彷彿とさせる。

●成虫モスラ 翼長150cm 海洋堂アートプラ大賞 出品
受賞作 「現在は海洋堂宮脇氏が持ってるんちゃうか」とのこと。
翼、足、、口が稼働、眼は発光、鳴き声が出る。
成虫モスラは後年、所属する野球チームの劇用に再度同サイズで造り直され、大阪城のイベント等に出品。その後行方不明となっていた。
今回発掘された写真はそのモデルだろうか。

成虫モスラは毛の立体表現が難しい。「毛の部分はあくまで毛で作る」という中井氏のスタンスが最大限効果的に発揮されている作品。
なお、粘土造型においては浅井氏のモデルのみがこの質感を再現している。
以前のキングコングに比べ、毛部分の貼りこみも手慣れた感が伺える。
●キングギドラ 80cmオーバーサイズ 91年 海洋堂アートプラ大賞参加モデル
HJ誌で大々的に取り上げられ、メディア露出が非常に多かった作品。
しかしながら、このモデルはそれまでの作品群とは方向性が異なる。これはギドラ自体のキャラクターもあることながら、ワイヤーにより首と羽が各々独立制御可能という「機構」をみてもわかるように、モスラ以上に、「巨大展示物」の方向性に寄っているためだと考える。
また、ギミックを仕込む必要性があった為、かなりの造型的な制約もあったと聞く。

●キングギドラ 60cm 9?年 パラダイス(未発売)
●メカキングギドラ 60cm 9?年 パラダイス(未発売)

HJ誌に価格掲載までされていながら未発売に終わった2品である。
初代ギドラは、91年のワイヤー可動版ギドラとの表現の違いが非常に興味深い。
商品化されていた場合、80年代のギドラ像であるボークスOHに続き、90年代を象徴するギドラ造形物となっていたと考える。
メカキングギドラは、2015年現在に至るまでも立体物としてベストモデルであり、発売されなかったことが非常に悔やまれる。
●キングギドラ 80cm(ラジコンゴジラに合わせたサイズ) 9?年 某社ラジコン原型

パラダイスギドラとこのギドラに造型表現としての差異はほとんど見られないが、共に90年代の怪獣造型におけるキングギドラ像の代表である。
80年代の怪獣造型表現の流れをくみながらも、さらにブラッシュアップされたポージングなどから、怪獣立体物の「時代性」が汲み取れる。
また、当時のラジコン会社社長とのやり取りの中で、本来めくれあがっていた鱗表現を、抜きを考慮した「商業的表現」に抑える必要があったという。
なお、ラジコンモデルの試作品、つまるところ金型までは作られていたが、中井氏が首の可動の表現性を譲らなかった為、どうしても価格が高騰してしまい発売中止となった経緯を持つ。
浅井氏のギドラは「ガレージキット」としての表現の極みにある。
一方で、「商業立体物」としての極みはバンダイポピーの巨大ギドラ以上にこのギドラである。
バンダイポピーの限定版特大ゴジラと是非並べてみたい。
この写真においては、腰のラインと尻尾基部に繋がる厚み、黒目の表情がとても美しい。
●機龍 レジンキット 40cm 2004年 ジーンズ工房
機龍自体を私があまり知らない為、造型的なコメントは控えるが、パラダイスメカギドラなどをみてもわかるように、中井氏はメカモデルの表現も行う。
メカギドラ、このメカゴジラと共通するのは、ラインの丸みである。
メカギドラの腹部表現等に非常に適していると考える。

●ナメゴン 10cm 2010年 大戸島サミットにて披露

平成頭部3部作
●ギャオス
●ギドラ
●キンゴジ
ダイモス30周年を記念して新作発表に向け、数体の頭部がまず製作された。
この後、先日WFで発表されたキンゴジに繋がる。
ギドラはラジコンのものとほぼ同サイズとなる。未完成の為、写真掲載は見送った。
以上、2015年完全版
ダイモス中井三郎ヒストリーでした!
つづく
●84ゴジラ ラテックス 50cm 85年 ダイモス
スーツ版で製作。

個人的に最も思い入れの深いモデルである。
今回の完全版制作にあたって中井氏のFB記事から写真をお借りした。

以前書いた「新宿副都心進撃シーンで見せる『頭頂部を起点とした美しい三角のライン』」が再現されていることがお分かりいただけると思う。
頭頂部を起点とし、美しい三角を描くのは中井ゴジラの特徴でもあり、それが最も顕著に判る写真である。
この84ゴジラの写真はまさにこの「新宿副都心進撃シーン」を再現しており、超巨大なジオラマベースも堪らない。

上顎部ライン、また下顎から胸に流れるラインの美しさが解る極めて貴重な1枚。
今回、写真を拝見し、改めてこの84ゴジの素晴らしさを再認識した。
この写真は、着色の色合いも映えてサイボットの巨大感すら彷彿とさせる。
トータルイメージとしての84ゴジラらしさ、否、「新ゴジ」としてのアイデンティティの表現ともとれるが、そのような「理論」は私による後付けに過ぎない。この造型から伺えるテンションを是非とも汲み取っていただきたい。
この巨大感こそが中井作品の真骨頂であり、キンゴジ2015にも最良の形で引き継がれている。
“新ゴジ”らしさ、構成力、時代性の3点が見事に噛み合っている立体物として、84ゴジラ2号モデルは、この作品と森山直哉氏による原ソフビHJEX用改造作品が最高峰である。
一時期この84を用いた動画がYOUTUBE上にアップされていたが、現在は見ることが出来ないのが非常に惜しい。


●カネゴン ラテックス 30cm 85年 ダイモス
口のチャックが開閉できたという。
●ジャミラ 25cm ?年 ダイモス

中井氏がFB上で活動を開始されたお蔭で入手できた当時の貴重な写真。
●キングコング 50cm 85年?ダイモス
Bクラブ誌で特集 台座はステンレス製で台座を含めると70cm以上の巨大モデル。
中井氏自宅に現存する。


オブライエン版コングを再現したアーマチュアの美しさ、精巧さに注目。
「一品モノ」としての可動モデルの表現としては、ゴジラ等怪獣的アプローチの対極にあたる。
84ゴジラにも言えることではあるが、造形対象の骨組みを考察しつつ製作する中井氏の作品には、一貫して美しいラインが視える。
●ギルマン ラテックス 50cm 85年 ダイモス
洋モンスター初造型作品
84との比較でもその巨大サイズが解る。
人型のラテックスモデルにも関わらず、この状態で自立している。

●ガイガン ラテックス 70~80cm 85年 ダイモス
京都「ムウ帝国」からの依頼により製作された。
井上氏のOHガイガンにも言えることではあるが、女性的な怪獣であるガイガンが、極めて男性的な無骨さで表現されている。製作者のキャラクターは確実に造形作品に反映される。


●サイクロプス ホームレイテックス ラテックス 50cm 86年 ダイモス
ホームレイテックス製のファーストモデルと、ラテックス製のモデルが存在する。
ホームレイテックス製のモデルは製作後数年で劣化したという。
一方でラテックス製のモデルは健在で、2010 年のダイモス個展でも美しい状態で展示された。
ホームレイテックスは、当時、東急ハンズのスタッフにも詳細が判らず、中井氏の製作は貴重なデータとなった。
ラテックスの質感はアーマチュアモデルによく合う。


[頭部3部作]
●ギルマンヘッド 複合素材 86年位? ダイモス

●シンジェノアヘッド 同上

●エイリアンヘッド 同上

京都「ムー帝国」時代に製作。ギミックを仕込んだモデルが「宇宙船」誌上に発表され、評判を呼んだ。
TVにも出演の依頼があり、このTV番組も一時期YOUTUBEにアップされていた。現在は削除されているようで、残念である
●ガメラ ソフビキット 35cm 91年 パラダイス
巨大感はあるが、表現がソフビに合わない。
中井氏は「あのガメラも動くものとしてやりたかった」と2010年のインタビューでも語っていたが、このガメラはこのコメントに尽きると思う。
ポーズなどから、可動を前提として製作するラテックス造型の文法と、商品原型としての固定モデル製作の文法の差異を感じることが出来る。

●ディフォルメ ガメラ・ギャオス 91年
飲み会の帰りに電話BOXに忘れ紛失したモデル。写真は現存していた。
ギャオスの反りかえりに注目。
一方、ガメラの顔はバルガメに似る。前方向に向かう姿勢、口の表現もバルガメを彷彿とさせる。

●成虫モスラ 翼長150cm 海洋堂アートプラ大賞 出品
受賞作 「現在は海洋堂宮脇氏が持ってるんちゃうか」とのこと。
翼、足、、口が稼働、眼は発光、鳴き声が出る。
成虫モスラは後年、所属する野球チームの劇用に再度同サイズで造り直され、大阪城のイベント等に出品。その後行方不明となっていた。
今回発掘された写真はそのモデルだろうか。

成虫モスラは毛の立体表現が難しい。「毛の部分はあくまで毛で作る」という中井氏のスタンスが最大限効果的に発揮されている作品。
なお、粘土造型においては浅井氏のモデルのみがこの質感を再現している。
以前のキングコングに比べ、毛部分の貼りこみも手慣れた感が伺える。
●キングギドラ 80cmオーバーサイズ 91年 海洋堂アートプラ大賞参加モデル
HJ誌で大々的に取り上げられ、メディア露出が非常に多かった作品。
しかしながら、このモデルはそれまでの作品群とは方向性が異なる。これはギドラ自体のキャラクターもあることながら、ワイヤーにより首と羽が各々独立制御可能という「機構」をみてもわかるように、モスラ以上に、「巨大展示物」の方向性に寄っているためだと考える。
また、ギミックを仕込む必要性があった為、かなりの造型的な制約もあったと聞く。

●キングギドラ 60cm 9?年 パラダイス(未発売)
●メカキングギドラ 60cm 9?年 パラダイス(未発売)

HJ誌に価格掲載までされていながら未発売に終わった2品である。
初代ギドラは、91年のワイヤー可動版ギドラとの表現の違いが非常に興味深い。
商品化されていた場合、80年代のギドラ像であるボークスOHに続き、90年代を象徴するギドラ造形物となっていたと考える。
メカキングギドラは、2015年現在に至るまでも立体物としてベストモデルであり、発売されなかったことが非常に悔やまれる。
●キングギドラ 80cm(ラジコンゴジラに合わせたサイズ) 9?年 某社ラジコン原型

パラダイスギドラとこのギドラに造型表現としての差異はほとんど見られないが、共に90年代の怪獣造型におけるキングギドラ像の代表である。
80年代の怪獣造型表現の流れをくみながらも、さらにブラッシュアップされたポージングなどから、怪獣立体物の「時代性」が汲み取れる。
また、当時のラジコン会社社長とのやり取りの中で、本来めくれあがっていた鱗表現を、抜きを考慮した「商業的表現」に抑える必要があったという。
なお、ラジコンモデルの試作品、つまるところ金型までは作られていたが、中井氏が首の可動の表現性を譲らなかった為、どうしても価格が高騰してしまい発売中止となった経緯を持つ。
浅井氏のギドラは「ガレージキット」としての表現の極みにある。
一方で、「商業立体物」としての極みはバンダイポピーの巨大ギドラ以上にこのギドラである。
バンダイポピーの限定版特大ゴジラと是非並べてみたい。
この写真においては、腰のラインと尻尾基部に繋がる厚み、黒目の表情がとても美しい。
●機龍 レジンキット 40cm 2004年 ジーンズ工房
機龍自体を私があまり知らない為、造型的なコメントは控えるが、パラダイスメカギドラなどをみてもわかるように、中井氏はメカモデルの表現も行う。
メカギドラ、このメカゴジラと共通するのは、ラインの丸みである。
メカギドラの腹部表現等に非常に適していると考える。

●ナメゴン 10cm 2010年 大戸島サミットにて披露

平成頭部3部作
●ギャオス
●ギドラ
●キンゴジ
ダイモス30周年を記念して新作発表に向け、数体の頭部がまず製作された。
この後、先日WFで発表されたキンゴジに繋がる。
ギドラはラジコンのものとほぼ同サイズとなる。未完成の為、写真掲載は見送った。
以上、2015年完全版
ダイモス中井三郎ヒストリーでした!
つづく