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テトラ(四面体) か ヘキサ(六面体)か?  隙間=性能左右 設計でよくある事ですが…

磁場は、隙間をメッシュ化して計算   隙間=性能左右
そこがポイント みたいならしいですが…
磁場解析では、空気の隙間もメッシュ化します 
隙間を四面体(三角錐)で作るのは結構大変です

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「隙間を四面体(三角錐)じゃ苦しいですよね でも世の流れは四面体ですね」
「うちは隙間もちゃんとできる六面体推奨&推進
  四面体でガンガン行けばいい=それは煽り うちは相手にしてまっせん」

打合せで そんな話になりまして、だったら世のCAEは全部煽りいう…


メッシュは 訪れた磁場の会社さんでは 六面体推奨 ですが 
1)螺旋の空間域      ⇒ 六面体では絶望的 
2)ロータ(回転子) ステータ(固定子) 対面で向合うケース ⇒ 可能だが面倒
3)ローターにスキューがあるケース ⇒ スキュー角が浅いと六面体では絶望かも


上記で
1)⇒ 四面体は良好 ⇒ 六面体は絶望的
2)⇒ 薄い層のメッシュ化で 四面体は× 六面体は随分マシ
3)⇒ 薄い層のメッシュ化で 四面体は× 六面体は四面体よりマシだが苦しい

2)は アキシャルギャップモーター等で 円盤2枚重ねて 片方固定 片方回転
磁石やコイルの形状は様々いう 四面体は不得意なのか
ググって、良い解析モデルはない気配 
磁場解析は、回転子内側 固定子外側 簡単ケースに事例遍在でしょうか?

CAE全般に、適不適などで モデリング(メッシュ化)は
これという、王道策がない それが実情っぽいです

果たしてどちらが良いか? 隙間や薄い層に対する適応性は、断然にHEX

磁場は、世間はテトラでしょうか? 写像変換を用いたアイソパラメトリック要素は、
・薄い層への適応性
・渦電流など、非線形の対応性
優れているとのこと。 なので、最近は、そちらもやってますが…
別の熱の分野で、ボテッとして、テトラで作りやすい形状で、
二次テトラ要素で解が冴えてない情報もあり、実態は、読めないところです
直交を活用する、アイソパラメトリック要素=計算は超速いとか、その辺は判ってますが
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CAEは、その広範囲な応用分野に対し
広くカバーできる良い策はなく、注意です
ある分野で正しい事 ⇒ 違う分野では間違い ⇒ 同じ分野であっても間違い


メカ分野は、元々そんなもの
元来 機械工学は、大学院進学率がかなり低い学科です
理論成立しにくく 学問になりにくい 影響はCAEにもあり
理論が成立しやすい、材料系分野などに論文が多いです
メカ系の秀才は、就職で、電気系等を選ぶ傾向もあります
電流や電圧などは 実態明確で、理論が成立しやすく
メカ分野より、勉学を生かし易いです


CAEは、大學で悪戦苦闘、解のブレなど経験済が◎かも知れません
就職後にCAE ⇒ 理論等を万能と思込みがち ⇒ 色々気付く頃には手遅れ…
大學でガンガンCAEやって 会社では また別の専門域をやる人も多いですが

結局 私の読み違い  偏微分は方法2つ 二次テトラ要素で行ける=世間方向ですが

『幾何偏微分は、 解く方法が2種類ある』
そんな感じ 滅茶苦茶な解釈かもしれませんが、大筋は合ってる思いますが
1)点と点の物理量と座標の差を使って求める
2)物理量分布を表す 場の関数を直接偏微分して求める


偏微分 ∂x ∂y ∂z は 直角方向の変化勾配
差から計算する  1)の方法は ある程度の直交性必須 となります 
差から計算しない 2)の方法は 三角でもOK そこは優れています

1に該当) 流体の差分法 構造解析のアイソパラメトリック要素
2に該当) 雑多なFEM テトラ要素


1の方法は、非常に高速 大規模でも解析はあっという間

テトラの適応性故に普及しているFEMですが、それは罠めいてもいます
『直線直角などへの適応性が悪い』(そこは読み違いなし)
そこが効いて、頓挫してしまう解析は意外に多い現実があります
私の周囲は、その頓挫パターンばかり、(薄い層が出来ないなど)
万能っぽく情報流布されている、世間情勢と乖離あり
実態どうか? となると、多層構造的解析は、事例が多くない印象ですが

力技で、クラスタ機 テトラ真っ黒メッシュで大規模解析 
競合企業がその方向 『同じ方向を行って良いものか?』
そんな相談を伺いますが
そんな分野は、薄い構造に強く 真っ黒メッシュにならず済む
六面体アイソパラメトリック要素を推奨していますが 世間の方向はテトラで…

幾何偏微分=CAE普及の阻害要因 そこは間違いなし
万年解決目処なき 嫌らしい問題です
そこに無理解なまま 勉学に励むのはマズイ思いますが 
本質は意外に書かれていない 罠ですね
偏微分を良好に解く 汎用性高い方策なし なのに勉学を煽る=大変無責任!
逆に… 幾何偏微分が良好に解けるモデルを構築できれば、かなり圧勝できます


偏微分は罠めいた事項です  ボテッとした簡単問題限定だったり
構造解析は、理論理解と適切なモデル化&諸設定は別な事も多く 何かと罠だらけで…