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初めに。
3 レビ記(祭司の務めに関する記録、エジプトを出た直後のこと、シナイ山でのこと)
モーセによる記録
記された場所:荒野
記された年:BC1512
扱われている年代:BC1512の一か月間
概要
種々の犠牲のための規定(1:1-7:38)
祭司の任職(8:1-10:20)
清さに関する律法(11:1-15:33)
贖罪の日(16:1-16:34)
血と他の事柄に関する法令(17:1-20:27)
祭司職と祭り(21:1-25:55)
従順と不従順の結果(26:1-26:46)
その他の法令(27:1-27:34)
意義
(レビ記は、エジプトを出た直後に与えられた、エホバの民としてのおきてと法令である。)
エホバとエホバの属性と被造物に対するエホバの行動の仕方を理解する助けとなる。
エホバの考えの基本的な原則と預言的な型や預言そのものを含んでいる。
レビ記の主要な七つの点は、
(1)エホバの主権
律法の授与者であられることを示している。
(2)エホバのみ名
エホバのみ名は聖なるものとされるべきであることを示している。
(3)エホバの神聖さ
エホバを崇拝する者もエホバの神聖さのために神聖なものとならなければならないこと(取り分けられたもの)を示している。
(これは不敬虔な世から離れているべきことを示している。)
(4)罪について
何が罪であるかを明示され、罪を犯した時、常に贖罪の犠牲を要求されていること、罪の告白、悔い改め、その償いも要求されていることを示している。
その一方で決して許されない罪につていも示されている。
エホバが犠牲を要求しているということは、正しい手順で犠牲を捧げれば、エホバはそれを受け入れられ許して下さることを意味している。
(5)血について
血を食べてはならないことを示している。
血の唯一の用い方は犠牲を捧げる時と贖罪の時と(神との契約の時)だけであることを示している。
(6)罪科と処罰とのバランス
立場により罪に対する責任と刑罰が異なること。
故意の罪と無意識の罪に対する刑罰が異なること。
支払い能力に応じた賠償などが示されている。
(7)公正と愛
仲間(同胞)に対して自分自身のように愛することを示している。
(これは、仲間に対して、悪事をせず、親切や思いやりを示すことである)
特に、幕屋での奉仕は、天にあるものを模型的に示したものであり実体(天)の影(写し、外観)である。
それは、キリストの立場やキリストの役割、犠牲の意味を示している。
レビ記は、一言で言えば「祭司の役割の詳細な法律」であり、イスラエルの子らに対する律法や法令や司法上の定めは、祭司が民の贖罪を行うための根拠となる規則となっている。
イスラエルの子らの中にあって、レビ族は「神により、取り分けられた部族」であり、
いわば、神とイスラエルの子らとを仲介する部族である。
モーセとヨシュアがいなくなった後は、大祭司と年長者たちがすべてを決定したのである。
一時的に、裁き人や預言者が用いられる時代もあった。
際立った点
アロンの祭司職が創設され、機能しはじめる。
神との是認された関係を保つ点での犠牲。
汚れを防ぎ、聖なる状態を保つための細かな規定。
安息日およびエホバに対する季節ごとの祭り。
従順に対する祝福と、不従順に対する呪い。
要点 (神の奉仕者に対する規定)
1 イスラエルに対する清め
2 祭司の任命
3 汚れと清め
4 贖罪の日
5 血について
6 数々の罪について
7 安息日について
8 季節ごとの祭りについて
(名前が出ていないが、
収穫の祭り、7週の祭りはペンテコステと呼ばれている。
ニサンの16日(刈り入れの日)からシワンの6日(収穫の祭りの日)までの50日間をも示している。
予表:ニサンの16日⇒イエスの復活=初穂(天の召しに与る初穂)
シワンの6日⇒ペンテコステの日、およそ3000人がバプテスマを受けた=収穫の祭り)
9 エホバの取り決めに災いを呼び求めたり冒涜した者に対する処罰。
10 土地の安息とヨベルと50年と回復の年の規定と買い戻しの規定。
11 従順と不従順に対する祝福と懲罰。
12 誓約について。
13 十分の一について。
参考
レビ記は申命記と並んでエホバの法令集である。
(他にも部分的に以下の名前で何度も出てくる。)
1 おきて⇒憲法に相当
例 十戒 ~してはならない。
いわば、理屈抜きの命令である。
2 法令⇒政令に相当
例 ~してはならない。~すべきである。
厳格な手順を示した法律である。
3 司法上の定め⇒細則(刑罰)に相当
例 ~する者がいれば・・・(罰するなど)せられるべきである。~するように。
4 律法=エホバの指示
四種類の捧げ物と二種類の犠牲、子供を産んだ時、らい病、らい病の災厄があったもので自分の清めの立証のための資力がない者、射精、月経など、ナジル人、天幕の中で死んだ場合、
などが律法であると示されている。
ある時は、律法、おきてと、また、ある時は法令、司法上の定めなどと、同じ事柄に関して「別の表現」をしていることもある。
そのため、これらを明確に区別することは困難である。
むしろ、すべてを律法もしくはおきてと「読み替えた」方が分かり易いかも知れない。
また、明確に区別することが出来なくても、これらすべてを守ることは、
人にとって「最善であり、最も益のある」ことである。
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内容と解説
1章(捧げ物に関する法令)
エホバからモーセ(イスラエルの子らに対して)
家畜の中からエホバに捧げ物をする場合。
1 牛または羊の群れの中からであること
牛の群れの中からの焼燔の捧げ物のである場合。
1 雄で傷のないものであること
3 自発的意志によるものであること
4 捧げる者は焼燔の捧げ物の頭の上に手を置くこと
そうすることで自分の贖罪を行うための捧げ物が慈しみを持って受け入れられる。
5 若い雄牛はエホバの前でほふること
6 祭司はその血を祭壇の上の周囲に振りかけること
7 焼燔の捧げ物の皮をはぎ、各部分に切り分けること
8 祭司は祭壇の上に火を置き、その上にまきを並べること
9 小部分にしたもの、頭、腎脂肪を共に祭壇の上のまきの上に並べること
10 腸とすねは水で洗うこと
11 そのすべてを祭壇の上で焼いて煙にすること
若い羊かやぎの中からの焼燔の捧げ物である場合。
1 傷のないものであること
2 祭壇の脇、北側で、エホバの前でほふること
3 祭司はその血を祭壇の上の周囲に振りかけること
4 焼燔の捧げ物の皮をはぎ、各部分に切り分けること
5 祭司は祭壇の上に火を置き、その上にまきを並べること
6 小部分にしたもの、頭、腎脂肪を共に祭壇の上のまきの上に並べること
7 腸とすねは水で洗うこと
8 そのすべてを祭壇の上で焼いて煙にすること
鳥の中からである場合。
1 やまばとか若い家はとであること
2 祭司は祭壇のところで首をひねり取ってから祭壇の上で焼いて煙にすること
3 血は祭壇の側面に注ぎ出すこと
4 餌袋と羽を取り除き、それを祭壇の脇、東側の脂灰のための場所に投げること
5 翼のところでそれを切り開くこと
それを切り分けてはならない
6 祭司はそれを祭壇の上の、火の上にあるまきの上で焼いて煙にすること
これは、焼燔の捧げ物、エホバへの火による安らぎの香りの捧げ物である。
(このように幾つかの例が示されているのは、
捧げ物をする者の「資力」に応じてのことである。
裕福なものが、いわば、やまばとなどを焼燔の捧げ物としてはならないのである。)
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2章
穀物の捧げ物である場合。
1 上等の麦粉であること
2 その上に油を注ぐこと
3 その上に乳香を添えること
4 それらを祭司のもとに携えて行くこと
5 祭司はそれらすべてを共に一握りつかむこと
6 祭司はそれを祭壇の上で焼いて煙にすること
これは、エホバへの火による安らぎの香りの捧げ物である。
残りは、火によるエホバへの捧げ物からの極めて聖なるものとしてアロンおよびその子らのものとなる。
(アロンおよびその子らは、祭司の家系であり、こうしてエホバに養われることになるのである。
カナンの土地の配分には与らないのである。)
かまどで焼いたものを穀物の捧げ物とする場合。
1 上等の麦粉でできたもの、すなわち油で湿らせた輪型の無酵母パンか油を塗った無酵母の薄焼きであること
焼き板でこしらえた穀物の捧げ物である場合。
1 上等の麦粉のもの、油で湿らせた無酵母のものであること
2 それを細かく砕くこと
3 その上に油を注ぐこと
揚げなべでこしらえた穀物の捧げ物である場合。
1 上等の麦粉に油を入れて作ったものであること
これらで作った穀物の捧げ物を祭司に差し出すこと
祭司はそれを祭壇の近くに携えて行くこと
祭司は穀物の捧げ物の幾らかを祭壇の上で焼いて煙にすること
これは、エホバへの火による安らぎの香り捧げ物である
残りは、火によるエホバへの捧げ物からの極めて聖なるものとしてアロンおよびその子らのものとなる。
(注意点)
穀物の捧げ物はすべてパン種を入れて作ったものであってはならない。
酸い練り粉や蜜を捧げ物として焼いて煙にしてはならない。
初穂の捧げ物をエホバに差し出す。
しかし、それらは安らぎの香りのために祭壇に載せられてはならない。
穀物の捧げ物としての捧げ物にはすべて塩で味を付けること。
(腐敗を防止するためと考えられる。)
穀物の捧げ物の上から、契約の塩を絶やしてはならない。
熟した初物を捧げる場合。
1 緑の穂を火で炒ったもの、新しい穀物の粗びきを差し出すこと
2 それには油をかけ、その上に乳香を置くこと
3 祭司はその粗びきと油の幾らか、および、そのすべての乳香を焼いて煙にすること
これは、エホバへの火による捧げ物である。
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3章
捧げ物が供与の犠牲である場合。
牛の群れの中から出す場合。
1 雄であれ雌であれ、傷のないものであること
2 手を捧げ物の頭の上に置くこと
3 会見の天幕の入り口でほふること
4 祭司はその血を祭壇の上の周囲に振りかけること
5 腸の周りのすべての脂肪、肝臓の付属物は、腎臓と一緒に除き去ること
6 祭司はそれを祭壇の上の火の上のまきの上の焼燔の捧げ物の上で焼いて煙にすること
これは、エホバへの、火による安らぎの香り捧げ物である。
羊の群れの中から出す場合。
1 雄でも雌でも傷のないものであること
若い雄羊を捧げ物として差し出すさしだすのであれば、
1 エホバの前に差し出すこと
2 手を捧げ物の頭の上に置くこと
3 会見の天幕の入り口でほふること
4 祭司はその血を祭壇の上の周囲に振りかけること
5 脂肪を火の捧げ物として差し出すこと
6 脂肪質の尾はそっくり背骨の近くで除き取ること
7 腸についたすべての脂肪と二つの腎臓とそれについた脂肪も腰の上にあるものと同じようにすること
8 肝臓の付属物や腎臓と一緒にこれを除き去ること
9 祭司はそれを祭壇の上で焼いて煙にすること
やぎである場合。
1 エホバの前に差し出すこと
2 手をその頭の上に置くこと
3 会見の天幕の入り口でほふること
4 その血を祭壇の上の周囲に振りかけること
5 腸についたすべての脂肪と二つの腎臓とそれについた脂肪を腰の上にあるものと同じようにすること
6 肝臓の付属物は腎臓と一緒に除き去ること
7 祭司やそれを祭壇の上で焼いて煙にすること
(注意点)
脂肪はすべてエホバのものである。
これは、あなた方の住むすべての所で代々定めのない時に至る法令である。
すなわち、脂肪も血もいっさい食べてはならない。
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4章
エホバからモーセへ(イスラエルの子らに対して)
罪の捧げ物に関する詳細。
してはならないとエホバの事柄のいずれかに関して間違って罪を犯し、その一つをしてしまった場合。
1 油注がれた祭司が罪を犯して民に罪科もたらした場合。
2 イスラエルの全会衆が罪を犯した場合。
3 長たる者が罪を犯し、
してはならないと神エホバの命じるすべての事柄の一つを意図せずに犯して罪科を持つ者となり、
あるいは、おきてに対して犯した罪が当人に知らされた場合。
4 その地の民が
してはならないと神エホバの命じるすべての事柄の一つを意図せずに犯して罪科を持つ者となり、
あるいは、おきてに対して犯した罪が当人に知らされた場合。
祭司は罪を犯した者の罪のために贖罪を行わなければならない。
こうして、その者は許されることになる。
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5章
1 公然たるのろいのことばを聞いたゆえにその証人であるのに、あるいはそれを見たり知ったりしたのに、それを報告しないことによって罪を犯した場合。
2 死体など汚れたものに触れたり、人が何らかの汚れに触れた罪科を持つ者となった場合。
3 誓いをし、何であれ人が誓いのことばによって無思慮に話すような事柄に関して、何らかの悪いことをあるいは善いことを行うとその唇で無思慮に話した場合。
これらの一つに関して罪科を持つ者となった場合、
(1) 自分がどのような点で罪を犯したかを告白しなければならない。
(2) その者は罪科の捧げ物を携えて来なければならない。
(3) 祭司はその者のために、その罪のために贖罪を行わなければならない。
4 エホバの聖なる物に対して間違って罪を犯した場合。
5 エホバがしてはならないと命じる事柄の一つを行って罪を犯した場合。
そのことを知らなかったとしても、その者は罪科のある者となっており、自分のとがに対する責めを負わなければならない。
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6章
1 ある魂がエホバに対して不忠実に振る舞い,自分にゆだねられた物あるいは手に託された物あるいは強奪の行為に関して自分の仲間を欺き,あるいは自分の仲間からだまし取り,あるいは何か失われた物を見つけたのにそれについて欺きを述べ,何にせよすべて人が行なって罪となる事柄に関して偽りの誓いをし,これによって罪を犯した場合。
エホバからモーセへ(アロンの子らに対して)
2 焼燔の捧げ物に関する律法
3 穀物の捧げ物に関する律法
4 アロンが油をそそがれる日に彼とその子らとがエホバにささげる捧げ物に関する律法
(任職の犠牲)
エホバからモーセへ(アロンの子らに対して)
5 罪の捧げ物に関する律法
焼燔の捧げ物がいつもほふられる場所において、罪の捧げ物もエホバの前でほふられる。
それは極めて聖なるものである。
罪のためにそれをささげる祭司がそれを食べる。
それを聖なる場所、会見の天幕の中庭で食べる。
その肉に触れる物はすべて聖なるものとなる。
祭司のうちのすべての男子がそれを食べる。
しかし、罪の捧げ物で、聖なる場所において贖罪を行うためその血の幾らかが会見の天幕の中に携え入れられたものは、決して食べてはならない。
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7章
1 罪科の捧げ物に関する律法
2 人がエホバにささげる共与の犠牲に関する律法
(1) 感謝の表明である場合。
(2) 誓約または自発的な捧げ物である場合。
(注意点)
脂肪は用いても良いが決してそれを食べてはならない。
肉は食べても良いが血はいっさい食べてはならない。
以上が、
エホバへの火による捧げ物の中からアロンが祭司として受ける分,またその子らが祭司として受ける分であった。それはエホバに対して祭司の務めを行なわせるために彼らを立たせた日に[定められたもの]であり,イスラエルの子らの中から彼らに油そそぎを行なう日に,それを彼らに与えるようにとエホバが命じたとおりである。これは代々定めのない時に至る法令である。
焼燔の捧げ物、穀物の捧げ物、罪の捧げ物、罪科の捧げ物、任職の犠牲、共与の犠牲に関する律法である。
エホバに捧げ物を捧げるようにとシナイの荒野でイスラエルの子らに命じた日に、エホバがシナイ山でモーセに命じたとおりである。
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8章
エホバからモーセへ(イスラエルの子らに対して)
集会の人々を会見の天幕の入り口に集合させ、その前で、アロンとその子らの任職を行った。
1 服装
2 油注ぎ
3 贖罪
4 焼燔の捧げ物(エホバへの安らぎの香りのため)
5 任職の犠牲
6 振揺の捧げ物
アロンとその子らは、エホバがモーセを通して命じたすべての事柄を行った。
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9章
(モーセからアロンとその子らおよびイスラエルの年長者たちに対して)
アロンとその子らおよびイスラエルの年長者たちを呼び、
アロンには、罪の捧げ物、焼燔の捧げ物を、
イスラエルの子らには、罪の捧げ物、焼燔の捧げ物、共与の犠牲、穀物の捧げ物を、
取るようにと命じた。
アロンには、それを祭壇に捧げるようにと命じた。
1 アロンとアロンの家のため、罪の捧げ物と焼燔の捧げ物をささげ、贖罪を行った。
2 民の捧げ物をささげ、贖罪を行った。
この出来事の初めにアロンに命じた時、モーセは「今日エホバは必ずあなた方に現れてくださる」「エホバの栄光があなた方に現れるためである」と言った。
その結果、
アロンはすべてモーセが命じた通りに行い、最後にモーセとアロンは会見の天幕に入り、その後、出て来て、民を祝福した。
すると、エホバの栄光が民のすべてに現れ、エホバの前から火が出て、祭壇上の焼燔の捧げ物と脂肪部分とを焼き尽くした。
これを見て、民のすべてはどっと叫び声を上げ、またひれ伏した。
(イスラエルの子らは、度々エホバの栄光を目にしている。
エジプトでの十の災い、この時は、おそらく、ただただ、恐れただけである。
紅海では、ただただ、逃げるのに必死であった。
水や食べ物で不満を言った時は、疲労と将来に対する不安があった。
冷静に思い起こせば、これは、すごい奇跡だが、イスラエルの子らがこれをどれほど実感していたかは分からない。
その後、何度も不平、不満を述べ、おきてに逆らうことをして、遂に、エルサレムの滅びを経験することになるからだ。
しかし、
シナイ山(ホレブ)での、出来事は、
モーセを通じて、直接、イスラエルの子らに対する契約を結ばれ、
ただ、モーセを通じて、伝えただけでなく、実際に、エホバの栄光を示されたのである。
こうして、エホバはご自分の「力」とご自分の存在つまり「栄光」を直接現すことで、
エホバのおきて、つまり、律法、司法上の定め、法令に、いわば、「重み」を付け加えられたのである。)
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10章(アロンの息子たちによる事件)
アロンの子、ナダブとアビブは、適法でない火をエホバに捧げた時、直ちに、火がエホバの前から出て二人を焼き尽くした。
その時、モーセはアロンに「わたしに近い者たちの間で、わたし(モーセ)が神聖なものとされるように、民のすべての顔の前で、わたしが栄光あるものとされるように」と告げた。
(これは、おそらく、モーセに対する、いわば、「侮り、軽く見る」ことが、(陰で)あったことを示していると思われる。
実際、後に、実際に、アロンとミリアムがモーセに逆らったことがあり、エホバご自身がこれを正された。)
しかし、アロンは沈黙を守った。
(二人の息子の死とモーセに対する敬意の欠如に対して、自分の責任を感じていたと思われる。
あるいは、わだかまりやしこりが残っていたのかも知れない。)
モーセはさらに、二人の遺体を「長い衣のまま」宿営の外に出すように、アロンの叔父の子、
ミシャエルとエルザバに命じた。
その後モーセは、アロンの残りの二人の息子、エレアザルとイタマルに対して、祭司としての「頭」を、服装と整えるようにと命じた。
(おそらく、ナダブとアビブは、祭司としての服装はしていたが、頭を整えてはいなかったと思われ
る。レビ8:13、出39:28では「飾りの頭包み」と呼ばれている。ターバンと同じ位重要な服装の一部だった。)
加えて、(自分の兄弟の死を嘆き)自分の衣を裂いてもならないと告げた。
それは、二人が死ぬことがないため、神が全集会に対して憤られることがないためであると。
しかし、イスラエルの全家のあなた方の兄弟たちは、二人の死を泣き悲しむが、あなた方は会見の
天幕の入り口から出てはならない、死ぬことがないためだとも言った。
それから、
エホバはアロンに、会見の天幕に入るときには、ぶどう酒や酔わせる酒を飲んではいけない。
死ぬことがないためであり、これは、定めのない時に至る法令であると。
これは、聖なるものと俗なるもの、汚れたものと清いものとを区別するためであり、
エホバがモーセを通して話したすべての規定をイスラエルの子らに教えるためであるとも言われた。
(おそらく、イスラエルの子らは、モーセを通して告げられた「エホバのおきて」などについて、
「ことば」としては聞いていても、理解と認識という点では、十分ではなかったことを示してい
る。)
その後、モーセはアロンと二人の息子たちに、エホバへの捧げ物のうち食べるものを指示した。
(これは、単に、いわば、家畜を飼ったり畑を耕さない祭司たちが、自分たちのための食料と考えていたが、
このあてがわれた分は、単に食糧としてだけでなく、特に、「やぎ」に関しては、食べることで、集会のとがに対する責めを負い、彼らのために、エホバの前で贖罪を行うようにするために、二人の息子に(もしくは、祭司たち)賜ったものであるとモーセは告げた。
ところが、やぎについては、焼かれてしまっていて残ってはいなかった。
それをモーセはエレアザルとイタマルに対して憤然としたが、
アロンは「今日、彼らは自分たちの罪の捧げ物と焼燔の捧げ物を捧げました。
なのに、このようなことがわたしに降りかかってきています。
わたしが、今日、罪の捧げ物を食べていれば、エホバの目には満足なことだったのでしょうか」と言った。
これを聞いた時、モーセの目にはそれで満足であった。
(この出来事は、モーセの指示をエホバの指示とみなし、すべてその通りに従うことを銘記させることだったと考えられる。
つまり、モーセに対する侮りは、エホバへの不敬であることを思い知らせたということである。
特に、祭司たちは、厳格に守る必要があることを強調した出来事である。)
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11章
エホバからモーセとアロンへ(イスラエルの子らに対して)
1 食べて良いもの
獣のうち、ひづめが分かれていて、そのひづめが裂け目をなし、かつ、反すうするすべての生き物
2 食べてはならないもの
らくだ、岩たぬき、野うさぎ
3 食べてよいもの
水の中、海の中、奔流の中にいる生き物で、ひれとうろこのあるすべての生き物
ただし、ひれとうろこのないものは忌み嫌うものであり、その肉を一切食べてはならず、その死体も忌み嫌うものである。
4 飛ぶ生き物のなかで食べてはならない生き物
鷲、みさご、くろはげわし、あかとび、くろとびの類、
すべての渡りからすの類、
だちょう、ふくろう、かもめ、はやぶさの類、
小さいふくろう、鵜、とらふずく、白鳥、ペリカン、はげわし、こうのとり、さぎの類、やつがしら、こうもり、
翼があって四つんばいで進む群がる生き物は忌む嫌うものである。
5 翼があって四つんばいで進む群がる生き物のうち、食べて良いもの
足の上に跳ぶための脚があって、それで、地を跳ぶもの
移住いなごの類、食用いなごの類、こおろぎの類、ばったの類、
6 翼があって、四つ脚を持つ、他の群がる生き物すべては、忌み嫌うもの
どんな獣にせよ、ひづめが分かれていても裂け目をなしておらず、反すうしないものは、汚れたものである。
四つんばいで歩く生き物のうちかぎづめのある足で歩くすべての生き物は、汚れたものである。
(参考:人の指の爪は、分かれてはいるが、裂けてはいない。)
7 地に群がる生き物のうち、汚れたもの
もぐらねずみ、とびねずみ、とかげの類、ほろあしやもり、おおとかげ、いもり、すなとかげ、カメレオン
8 なんにせよ、木の器、衣、皮、粗布であれ、その上に「いずれかが死んだ状態」で落ちたなら、
それらは汚れたものとなり、水の中に漬けられ、夕方まで汚れたものとされる。
その後は、清いものとなる。
また、その中のものはすべて汚れたものとなる。
どんな土の器にしてもその中にこれらのいずれかが落ちるなら、その中の物はすべて汚れたものとなり、それを打ち砕くこと。
例えば、汚れた木の器に入れられた水は、汚れたものとなり、その水が「食べてよい食べ物」に掛かるなら、その食べ物は汚れたものとなる。
いずれかの死体が落ちた物はすべて汚れたものとなる。
泉と水を溜めた坑だけは引き続き清いとされる。
撒かれるはずの植物の種の上に、いずれかの死体が落ちることがあってもそれは清い。
しかし、種に水が掛けられていた場合は汚れたものとなる。
もし、自分の食用の獣のいずれかが死んだ場合、その死体に触れる者は汚れた者となる。
また、その死体の何かを食べた者は汚れた者となり、自分の衣を洗うこと。
地に群がるすべての群がる生き物は忌み嫌うべきものである。
それを食べてはならない。
地に群がるすべての群がる生き物のうち、すべて腹ばいで進むもの、また四つんばいもしくは多くの足で歩くすべてのものを食べてはならない。
群れをなす群がる生き物のどれによってもあなた方の魂(肉体)を忌み嫌うものにしてはいけない。
それによって身を汚し、汚れた者となってはならない。
わたし(エホバ)はあなた方の神エホバであり、あなた方は自分を神聖なものとし、聖なる者とならなければならない。
地の上を動く群がる生き物のどれによっても自分の魂を汚してはならない。
あなた方も聖なる者とならなければならない。
わたし(エホバ)は聖なる者だからである。
これが、獣、飛ぶ生き物、水の中を動き回るすべての生き物、地の上に群がるあらゆる魂に関する、 律法であり、汚れたものと清いもの、食べてよい生き物と食べてはいけない生き物とを区別するた
めのものである。
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12章
エホバからモーセへ(イスラエルの子らに対して)
1 女が男子を産んだ場合の律法
2 女が女子を産んだ場合の律法
それぞれ、清めの日数が満ちた時、
若い雄羊の一年目のものを焼燔の捧げ物に、若いいえばとかままばとを罪の捧げ物として会見の
天幕の入り口へ、祭司のもとへ携えてくること。
こうして、贖罪を行うことで、その女は血の源から清くなる。
(つまり、月経もそうであるが、出血は「罪」であるということである。)
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13章
エホバからモーセとアロンに対して。
らい病に関する祭司の試験、清い、あるは汚れていると宣言するための律法
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14章
エホバからモーセへ。
らい病人が自分の浄めを立証する日に関する律法
これらは、すべてらい病の災厄、異常な脱毛、衣や家のらい病、発疹、かさぶた、斑紋に関する律法である。
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15章
エホバからモーセとアロンへ(イスラエルの子らに対して)
1 男が生殖器から漏出を起こしている場合。
漏出から清まった場合の処置と贖罪の方法
2 射精があった場合。
男が一緒に寝て射精をした女も水を浴びなければならず、夕方までは汚れた者とされる。
3 女に血の漏出があった場合。
4 女の血の漏出が月経でないのに長く続く場合。
これが、漏出の起きている男、射精があったために汚れるようになった者、汚れにある月経中の女、男子にせよ女子にせよ、すべて漏出の流れ出ている者、汚れた女と寝た男に関する律法である。
(射精と月経は正常なこと、漏出は病気だと考えられる。
いずれにしろ、汚れとされ清める必要があるということである。
病気の場合は贖罪が求められ、それ以外は衣や体を洗うことで清いとされる。)
16章に続く。

































