ユニバーシティにて

前者後者のキャパオーバーの話

 

 

 「後者のキャパオーバーはわかる」

 「動きが鈍くなったり止まるからね」

 「分かる」

 「確かに」

 

 

 

向「前者のキャパオーバー時は、なんか逆にめっちゃ動くよね」

 「うん?」

向「めっちゃ動きまくるの。あれしてそれしてあれもしてこれもしてあっちもこっちも!みたいな」

 「ああ~(めっちゃ頷く)

 「明らかに無理してるから『大丈夫?』とか『もう止めたら?』って言うんですけど止まらないんですよね」

 「『代ろうか?』って言っても止まらないし~」

 「無理矢理代わるとやっと止まりましたけど、『代ろうか?』だと止まらない……」

向「私はそれを前者の水平硬直って呼んでますが、あれって何なんでしょうね?」

 

 「ちなみにあれってどうやったら止められるの?」

私「うーん……、泣かす!止められる気がしないから、無理矢理代わるか最後までやらせてから八つ当たり覚悟で話を聞く。そして泣かす」

 

 

って感じの会話があったのですが

(こんな感じだったはずー 時間が経って記憶が曖昧…)

 

 

 

 

 

謎に動きまくるし止められない

前者の水平硬直の原理

 

 

わかったよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

“女は結婚したらこうあるべき”

 

 

ちなみにわたしは

思ってました。

 

 

思ってましたとも!!

 

 

結婚したら

子供を産んで、家事もしっかりして

節約して貯金して

親戚や近所ともうまくやって

気のきく、愛想の良い

良い嫁、良い母になるべき!

 

 

自由なんてなくなる。

 

そう思ってたなぁ。

 

 

(略)

 

 

わたしは、誰にもそんなこと

言われてもいないのに

自分のなかの“結婚像”に

勝手に追い詰められていたんだよね。

 

 

(略)

 

 

だって頑張ったのに。

なんでそんなこと言われなきゃいけないの?

 

あなたのために頑張ったのに!

 

あなたは家のこと何もしてないくせに!

 

あなたがやらないから

わたしがこんなに頑張ってるのに!

 

仕事と両立させてるのに!

 

感謝してくれるならわかるけど

どうして責められないといけないの!

 

 

(略)

 


わたしがわたしの理想を叶えようと
勝手に頑張ってただけだった。

わたしが勝手に無理をして、
わたしが勝手に我慢をして、
わたしが勝手にオーバーヒートしてた。

そしてそれを旦那さんに爆発させてた。

 

 

 

これが一般ホームスーツの具体的なやつ

 

且つ

 

赤で強調した部分が

前者がキャパオーバーになってキレる原理です(紫色は本音)

 

 

 

 

 

 

たくさんの「べき」「ねば」に縛られてると

向江さん曰くの【理想郷建設プログラム】における【普通】の水準が上がって

こういうことになります

様々な「べき」「ねば」からインストールされた『自分のなかの“〇〇像”』

これが理論上の理想郷(というか『一般〇〇スーツ』かな?)として設定され

その理論上の理想郷実現のために一人でも奮闘します
 

 

理想郷が『自分のなかの“〇〇像”』だったとしても

理想郷建設義務はコミュニティ全体においての義務と認識されます

 

その義務を果たすのは誰でもいいし、何人でもいい
ただ、義務を果たさないことは許されない

 

 

 

義務を果たさないことは許されないし、義務を果たすのは誰でもいいし、何人でもいいからこそ
誰も協力してくれない場合

「みんながやらないならわたしがやらないと!」と一人でも奮闘するのです

 

そして理想郷実現に非協力的な人を

「みんなのために頑張ったのに!あなたたちがやらないからわたしがこんなに頑張ってるのに!」

=「あなたの義務を私が肩代わりしているのになんで文句言うの!理想郷建設義務に違反しているのはそっちでしょ!」

と糾弾したくなる

 


つまりこんな状態の前者さんからすれば

協力しない人たちはみんな【理想郷反逆罪】となります
 

 

一人で奮闘しているときは、無理して全員分の理想郷建設義務を果たしている最中なので

「代わろうか?(聞くだけ)」とか「もうやめたら?」とかは『義務の履行の邪魔』と認識されます
(心配してるのに「邪魔しないで」とか「どっか行って」とか鬱陶しそうに追い払われるのはこれですね)

 

 

その人のやってることを

誰かが『代行』したら =『義務の履行が続行』されるので止まるけど

ただやめさせようとしても『義務を果たさないことは許されない』から止まらない

 

 

 

 

 

 

 

水平硬直してるときは大体、無理しながら「誰も助けてくれない!」って内心でキレてるのですが

それでも「大丈夫」とか「ほっといて」とか拒絶の言葉しか出ないことが多いです

(多分理想郷反逆罪を犯している人たちと同列になりたくない)

 

しかし、そのうちマジで怒り泣きしてキレてくるのでその時がチャンスです

 

 

前者のキャパオーバーをどうにかするには

前者が無理をする原因になっている「べき」「ねば」を捨てさせるしかないのだけど

それをするには本人に鎧を解除してもらうしかないし(無理矢理鎧を剥ごうとすると敵認定される)

本人が鎧を解除するには

「みんなのために頑張ったのに!あなたたちがやらないからわたしがこんなに頑張ってるのに!」という本音を吐くしかないし


「べき」「ねば」を捨てさせるってことは「勝手に頑張ってた」こととか「自分の努力は無駄だった」ということ認める必要があるので


まぁ、話を聞く=泣かす ことになるよね

 

 

 

「キャパオーバーした前者はとめられる気がしない。八つ当たり覚悟で気持ちを吐き出させて泣かすしかない」ってのはそういうことですね

 

 

 

 

 

 

 

 

なんかね、前者は
「ひとりはみんなのために みんなはひとりのために」を素で期待しているところがあるんですよ



それを期待して(勝手に)尽くしてるのに、皆からの協力もサポートも得られないので孤独感が増していくのね


でもね、そもそも

その理想郷は現実のみんなの合意ですか?

 

『自分のなかの“〇〇像”』という

あなただけの、誰も幸せになれない理想郷ではないですか?

ってことを考える必要があるよね


「べき」「ねば」でできている誰も幸せになれない理想郷は本人にとっても周りにとってもしんどいだけだからね






 

前者さんは本能として『人の役に立ちたい』生き物なんですが

 

だからこそ

前者は『自分ファースト』くらいがちょうどいい

 

 

 

 

頼られて嬉しいし

困ってる人がいて

自分にできるからついついやってしまいますが

 

頼られて嬉しくなくなっていたり

「何で感謝してくれないの」

「なんで誰も助けてくれないの」

「自分がやらないと」

 

って思ってしまうとき

 

一番困っているのはあなた自身です

 

 

 

 

 

 

 

水平硬直は自他の感情を置き去りにして

理想郷=理論上の最大多数の最大幸福 のために動くマシンと化してる感じです

(理論上なので実際どうかは見えていない)


他者の感情を置き去りにしているから文句を言われるし

自分の感情を置き去りにしてるから後でうっぷん溜まって&悲しくなって、怒り泣きでキレる

 

なので前者さんは自他の感情、特に自分の感情を大事にするのが肝要です

 

 

 

 

後者さんは『自分大事に!自分の感情も大事に!』っていうのは普通に自然にできてるんですよ

(向江さん曰く「後者は『自分ファースト』だけど、前者は『自分ラスト』」)

 

 

だからこそ

前者は『自分ファースト』

 

自分を大事にして、自分の感情も大事にしてください

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ついでに

仕事頼まれすぎてキャパオーバーのほうは

頼まれた仕事=『だれかの理想郷建設』において自分に割り振られた義務 って感覚かな

できる(しかし既に無理してる)し、義務なので「嫌です」とか「無理です」とか言えないというか、断るという発想がない

最大多数の最大幸福(=理想郷)のためには今私が無理すべき
みたいな

 




そんな感覚です




 

 

 

 

 

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