嵐の子育て奮闘記シリーズ
こちらの記事の続きです
絶望と不安の中での退院
大学病院に入院してしばらくすると
NICU➡GCUに移ることになりました
GCUとは…
NICU（新生児集中治療室）で治療を受け
状態が安定した新生児を受け入れるお部屋
「回復治療室」とも呼ばれています
そして一か月近く経った頃
ついに退院の話が出ました
でもそれは…
決して喜ばしいものでは無く
もうこちらではできる事は何も無いので
もっと専門的な病院で診てもらって下さい
という厳しい宣告
大学病院でも分からない病気…
絶望と不安で
目の前が真っ暗になりました
また頭蓋骨に異常があり
頭をぶつける事が
絶対に許されなかった娘
オムツの吸水ポリマーを使った
プニプニと軟らかい枕を
看護師さんが手作りしてくれました
医師の指示で
ヘルメットも作ることになりました
現実とは思えないような事態が
次々と起こる日々の中
退院してもどうやって育てていったらいいのか
途方にくれていました
そして迎えた退院の日
担当看護師さんがこんな可愛いカードを
プレゼントしてくれました
娘が高校生になった今も
大事に大事に保管してあります
カードをもらった嬉しさとともに
毎日話を聞いてもらっていた看護師さん達と
もう会えないと思うと
寂しさと不安がこみあげてきました
そんな複雑な思いを抱えながら…
生後一か月以上経ってから
ようやく我が家に赤ちゃんがやってきました
それぞれの想い…
それぞれにいろいろな想いを抱えながら
家族みんなで過ごしたクリスマス、お正月
相変わらず仕事を続けながら
電車で片道３時間かけて
交代で泊まり込んでくれていた私の両親
あまりにも大変なので…
生後二か月月を過ぎた頃
娘を連れてしばらく実家に戻る事にしました
もともと産後は実家に戻る予定だったので
実家にはいろいろなベビーグッズが
用意されていました
ほんの数ヶ月前
ワクワクしながらベビーグッズを
ひとつひとつ揃えていた頃が
何だか遠い昔のよう…
久しぶりの実家での夕食は
母がすき焼きを用意してくれました
みんなで鍋を囲みながら
娘の頭を保護する為に
ヘルメットを作っては？と
主治医から勧められた事などを話していると
こんな風に実家に戻るはずじゃなかった…
こんな会話をするはずじゃなかった…
急にやり切れない思いがこみ上げてきて
私は子どものように声を上げて
泣いてしまいました
その頃ダンナは平日は仕事をして
一人ぼっちで夕食を食べる
淋しい一人暮らし
そして週末は２時間近くかけて
娘に会いに来てくれました
そんな時
風邪をこじらせてしまったダンナ
熱が高くて悪寒がひどいのに
寒いからと言ってどんどん追い炊きして
お風呂に入ってしまい
出た時には脱水症状を起こしフラフラ…
やっとの思いで這って冷蔵庫まで行き
手にした飲み物をうっかり落として
床にこぼしてしまいました
それを拭いている時
やはり何ともやり切れない思いで
一人泣いてしまったそうです…
それぞれが本当に苦しくて
それでも何とか踏ん張っていたこの頃
希望のひかりが見えるのは
もう少し先のことです…
お読みいただきありがとうございました
▼関連記事