おはようございます。
私、ここのところ原因不明の腸炎のようで、療養しておりました。
さて、そうこうしている矢先、薬剤師への暴言事件があったとかなかったとか・・。
ちょっと気になりましたので、確認しました。
ああ、いかにも一般人の方々が考えそうなことだなぁ。
まずは、薬剤師の「医師あこがれ」の件ですが、確かにほんの一部ですが医学部受験くずれの方はいるかもしれませんが、大学在学中にそんな奴は、おらんかったですね・・。
なので、ほぼ違います。
私が薬剤師になったのは、ほぼたまたま・・。
私の志望は、某国立大学の工学部音響工学科でした。
1浪して、2年目も志望校に合格できなかったので、2浪したくなかったので、たまたま開催された今の母校の2次試験に合格しただけの話です。
なので、ほんと、気まぐれ、たまたまってヤツで、医療に関係しようとは、微塵も思っていなかった・・。
で、当時、薬学部は4年(今は6年)でしたので、何もなくすんすんと進級しました。
しかし、この4年ですが、カリキュラムはいっぱいいっぱい。
どこかの文系大学生みたいにちゃらちゃら遊んでなんかいられません。
私の入学した時の同期生で、まともに卒業したのは1/3程度です。なかなか厳しい4年でした。
でも、今考えると、臨床力のようなものが全く足りませんでしたから、その後6年になるのは必然でしたね。
なので、医師と同じ、6年かけて卒業するという意味を考えていただけると、おのずから答えは出てきます。
私は、たまたま成績上位で、国内の製薬会社のトップメーカーにまんまと就職しました。(といっても卒業できることが大前提)
なぜかしら、大学院進学の噂があったりしましたので、勉強好きと勘違いされていたのでしょう。
所属した教室の先生から、某食品会社への仕事の話もいただきました。
で、製薬会社で
、いわゆる営業を、約20年ほどやるわけですが・・。
私は、接待よりも学術中心の仕事でしたので、先輩たちと紆余曲折ありましたけどね。
しかし、折衝力は、この時期に養えました。
その後、営業より学術組織に行くことを選択し、会社人生の半分は学術の仕事をすることになります。
で、そこで知り得たのた、医師は大学で薬についてほとんど学んでこないということ・・。
臨床研修にでて、初めて医薬品の情報に触れる。
教育係の医師や、当時のメーカーの営業社員から情報入手しています。
何が言いたいかというと、医師と薬剤師は別物・・。
ということです。
たとえ、研修や病院勤務中に医薬品の情報に触れたとはいえ、新薬はぞくぞくと出てきます。
なので、情報収集には限界があるんですね。
しかし、医師もお仕事・・。
しならない薬は、手元の医薬品集などを参考に処方を出します。
なので、処方されたおくすりが、ちゃんとした処方かどうかを監査する必要があります。
それを担っているのが、薬剤師です。
チェック項目はたくさんあります。一部ですが・・。
適応症・・、保険で使える病名なのか否か・・。
用法用量・・間違っていないか否か、合併症からみて、多すぎやしないか、長期すぎないか。
副作用・・使用する薬剤のうち、どれが関連するかはもちろん、そもそも受診した病気が、もともと飲んでいる薬剤によるものではないか・・。
薬飲み合わせ、重複・・。これは他の病院で処方された薬も含み、おくすり手帳を参考にします。
これらを、待ち時間、受け取り時間の限られた時間の中でチェック。加えて、患者さんが、きちんと服薬しているかまで、確認しなければなりません。
場合によっては医師に連絡、処方変更や情報共有です。
最近は、訪問診療にともない、施設やご自宅に訪問して、処方薬をお届けし、服薬指導を行うなどの仕事も加わっています。
あとは、社会貢献。
地域の健康を担う意味で、各種イベントで健康相談などもやっています。
なので、本来ならば、もっと時間がほしいのが現状でしょう。
あと報酬もね。
今や、医療はチームでっていうのが、当たり前なんです。
医療者は、もう大変、ミスもできませんからね。
これを一般の方々は知らないですよね。
でも、それが普通です。
なので、今回の山内氏の件、あーそうだよなぁと思ってしまうんですね。
なので、今回の山内氏に言いたい、あるいは芸能人コメンテーターに言いたいのは、
知らない事には言及するな
です。
どうせ、あとで謝ることになるんですから・・。
どーも芸能人は、テレビに出て、偉くなったと勘違いするんでしょうかね。
そもそも、知識ないならいうな・・。
です。
あと、TV局にも問題あります。
なんか面白いこと言ってくれ・・。
これが炎上の原因。
ということで、たまたま薬剤師になった人間からの忠告です。
でわでわ・・。