12月の台湾遠征の更新も本記事でラストでございます。最後は台湾での鉄道撮影記をご紹介して終わりにしたいと思います。
12月18日に桃園国際空港から台湾入りし,桃園MRTで一度台北車站に出てから荷物を中文表記のロッカーに入れて本格的に行動開始です。到着日は台北メトロに費やそうと最初から考えていたので,台北市内を中心に行動しました。
まずは台北から淡水信義線に乗って温泉地である新北投を目指します。右側通行の電車に若干の違和感と新鮮さを感じながら北投で乗り換えついでに撮影し,新北投へ向かいました。
淡水信義線のC381型電車。日本の地下鉄より車両が幾分大きい。
新北投の温泉地を散策し,同じ電車で戻ります。お次は中和新廬線で松江南京に向かい,松山新店線で南京復興を目指します。ここからは他路線とは一線を画すAGT路線・文湖線に乗り換え,大安へと向かいます。
今のところ唯一のAGT路線・文湖線。建設中の環状線も同タイプとなる予定。
大安からは再び淡水信義線で夜ご飯を食べに士林まで行き,帰りは剣潭から台北車站まで乗ってロッカーの荷物を引き取ってからこの日の宿がある府中まで板南線に乗っていきました。これで台湾1日目は終了です。夜市の様子はグルメ紀行でご紹介しております。
翌19日は丸々一日台湾での滞在となるため,台鐵中心の行程で動くことにしていました。「荷物などはそのままホテルで預かってほしい」旨のことを前日のうちに話してたので,この日は身軽な格好で動きます。早朝から板橋駅に向かい,莒光號507車次に乗って樹林に向かい,ここでしばしの撮影タイムです。
主力通勤電車EMU800型の並び。
最終増備車は先頭部の色の塗分けが反転している。
スネ夫號ことEMU700型。EMU800型とともに日本車輌製造の設計で作られた。
日本では消滅した客車急行列車「莒光號」。
20分ほど撮影したのちは通勤通学客で超満員のEMU500型區間車で汐止に向かいます。ここでも撮影をしていきます。この駅は高架駅で,下調べの段階から撮影しやすそうだなと思っていました。
霧霞む台湾の街並みと出ていくEMU800型。
トップナンバーは日本で製造され,そのまま台湾へ輸出された。
普悠瑪自強號で活躍するTEMU2000型。こちらもやはり日本車輛製。
普悠瑪號を撮影してからはすぐに區間車に乗り込み,基隆まで向かい,とんぼ返りで八堵駅に戻りました。ここから宜蘭線に乗り換えです。このあたりから乗り継ぐ列車の電光掲示に「晩5分」などと表示されるようになりました。要は遅れているという意味です。最初はあまり気にしてはいませんでしたが...。
ここからは瑞芳に向かいます。駅前の美食街で昼食と,十份へ行くためです。駅に着いてしばらく撮影をしてから駅前の美食街でご当地グルメを食してきました。こちらも400円程度でかなりおいしいものがいただけました。
人気観光地「十份」へ向かう気動車列車。
駅に戻る頃には大粒の雨が降っていました。この時点で十份へ行くのを迷い始めましたが,駅に着いて行くのをやめました。あまり気にしていなかった遅延,なんとすでに2時間半前に出発しているはずの太魯閣自強號が表示されており,備考のところに「晩180分」などというとんでもない遅れが表示されてるではないですか!そのあとに表示された自強號も本来なら2時間前に出発していないといけない列車です。
調べるとなんと東部幹線の北湖~富岡間で架線断線なんていう重大運行障害が発生していました。日本だったらまだなんとかなりますけど,言葉がよくわからない異国でこれに遭遇すると一気に不安になるもんです...。ということで予定より1時間半も早い列車でおとなしく宜蘭に向かいます。
台北方面へ向かう普悠瑪自強號。逆行列車には遅れは出ていなかった。
いかつい顔した気動車自強號・DR2800型。これも日本で作られた車両。
區間車で1時間半,宜蘭で下車しここでも撮影を行います。当初の計画ではこの先蘇澳新まで行くつもりでしたが,あまりにも早く動いていたので時間を持て余しちゃいます。ということで10分ほど遅れていた1時間後の太魯閣自強號に乗って一気に花蓮まで行くことにしました。順行列車の一部自強號が遅れていたようなので花蓮からの帰り逆行列車は何とかなるだろうという判断です(笑)。
宜蘭站に停車中の區間快車・EMU500型。この車両は韓国大宇重工製。
待ち時間中も撮影します。待避線に3時間遅れの普悠瑪號が入ってきました。台湾では発着番線がころころ変わるので注意が必要です。すぐに出ていくんだろうと思ったらなんと太魯閣號が高速で通過していきました。日本では近鉄くらいでしか見られない同級待避も台湾では日常茶飯事です。
そしてしばらく待って約12分遅れの太魯閣號がやってきました。九州のとある白い特急列車に酷似したこの列車で約1時間南下していきます。
お世話になったTEMU1000型。この列車は2つ先の志學まで運行を続けていく。
約1時間で花蓮に到着です。花蓮は東台湾では主要駅で,近年特等駅への昇格と橋上駅舎化が行われています。全列車が停車するターミナル駅です。
ユーモラスな顔つきのE1000型自強號。帰りはこの折り返し列車で宜蘭まで。
志學から帰ってきた太魯閣號。台北の少し先,樹林まで行く。
JR九州の885系をベースに日立製作所で作られた振子電車。
花蓮で1時間滞在し,「PP自強號」に乗って宜蘭へと戻ります。宜蘭では先出の葱油餅を食べるために東門夜市まで足を延ばし,次の特急に備えてすぐに駅へと戻りました。
夜の宜蘭駅。なんとなく日本と雰囲気が似ている。
このエリアは石灰石や水泥(セメント)輸送の貨物列車がたくさん走っている。
宜蘭からは七堵まで普悠瑪自強號に乗車しました。約1時間で到着します。この距離乗っても日本円で500円もしません。台湾の物価の安さを重々感じます。
夜の區間車。台北から多くの通勤客を乗せていくことになる。
こちらは蘇澳まで走っていく區間車。乗客はまばらであった。
七堵では絶滅危惧種となったまさかのEMU300型自強號車と遭遇しました。残念ながら写真動画は撮れませんでしたがまさか本物を見ることができるとは思ってもなかったのでうれしかったです。ここから區間車で南港に向かい,台湾高速鉄路へと乗り換えます。
色以外完全に700系新幹線(笑)。
色以外完全に日本の新幹線です(笑)。車内も完全に日本の新幹線で,とてつもない親近感を感じました。これにのってすぐ近くの板橋まで乗車,MRTでホテルに帰り2日目が終了です。
最終日は帰国するだけの日でしたので,写真は撮っておりません。MRTで板橋まで出てここから高鐵で桃園へ,そこから桃園MRTに乗り換えて空港へ向かうという遠回りルートを選択しました。こんなことしても500円するかしないかです。恐るべし,台湾...!(笑)
ということで今回の旅におけるすべての更新は以上となります。お付き合いいただきありがとうございました。次の旅の更新は年明け後の福岡帰省の搭乗記です。
台湾の鉄道に関して,詳しい撮影内容はYouTubeをご覧いただければと思います。