菅沼天虎の紙屑談義

菅沼天虎の紙屑談義

交通機関を利用する為の切符・・・一般の方々にとっては使い終わってしまえばタダの紙屑で、最後は係員に渡して終わりになるモノです。
そんな紙屑に夢中になってしまった大馬鹿モノの戯言にお付き合い下されば幸いです。

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昭和45年1月に山手線池袋駅で発行されました、「東京都区内→札幌」の特急・急行 連絡船グリーン券です。

 

 

東京印刷調製の券となります。

 

「特急・急行グリーン券」と「連絡船グリーン券」の2つの券を1葉化した券で、料金は東京~青森間と函館~札幌間の営業キロを通算して算出した特急・急行グリーン料金3200円に、青函航路の連絡船グリーン料金400円を加算した3600円となり、この券はグリーン料金のみですから、乗車するには他に東京~青森間と函館~札幌間の特急券または急行券・指定席券が必要で、青函航路を指定席グリーン船室を利用する場合は、さらに青森~函館間の指定席券が必要でした。

 

この券は、昭和44年5月10日のモノクラス化によって登場したグリーン料金の初期制度時代の券ですが、着駅の「札幌」は昭和47年9月1日から「札幌市内」が適用されるようになったため、「札幌」が印刷されたこの券が発売された期間は3年余りであった事になります。

拙ブログの2024年7月15日のエントリ「関鉄パープルバス・関鉄グリーンバス 吸収合併~1」で申しました、2024年7月16日に「関東鉄道」に吸収合併された「関鉄グリーンバス」ですが、「小美玉市コミュニティバス回数券」に社名が「関東鉄道」に変わった新しい券が出ました。

 

表面です。

 

 

 

 

 

 

こちらは裏面です。

 

 

拙ブログの2017年7月19日のエントリでご紹介いたしました、「関鉄グリーンバス 小美玉市コミュニティバス回数券」と比較しますと、社名が「関鉄グリーンバス」から「関東鉄道」に変わった以外は表裏面とも変わりありません。

 

この券は、2024年7月15日まで「関鉄グリーンバス 石岡本社営業所」であった「関東鉄道 石岡営業所」で購入いたしましたが、コミュニティバス車内で発売する券は旧社名券と新社名券が混在しており、担当する運転士の行路によって異なるそうです。

 

拙ブログの2024年7月18日のエントリ「関鉄パープルバス・関鉄グリーンバス 吸収合併~4」でご紹介いたしました、「小美玉市循環バス」の1日フリ~乗車券は、回数券程が発売が無いらしく、訪問時点では「関鉄グリーンバス」表記の旧社名券のままでした。

 

なお、同じく「関東鉄道」に吸収合併された「関鉄パープルバス」が運行を受託する「下妻市コミュニティバス「シモンちゃんバス」の回数券、については、元旦に大宝駅の臨時発売を訪問した際に「関東鉄道 下妻営業所」で伺ったところ、まだ「関鉄パープルバス」表記の旧社名券でした。

廃札券となりますが、山陽本線糸崎駅発行の「糸崎から 上石見ゆき」のスキー割引乗車券です。

 

 

広島印刷調製の券で、企画乗車券と推察されますが「○企」の記号の印刷はありません。

 

伯備線上石見駅までの往復乗車券で、現在は上石見駅周辺にスキー場は見当たりませんが、日南町の「上石見駅 開業100周年」の記念サイトによりますと、かつては隣りの神郷町にスキー場があり、シーズンになるとスキー目当ての観光客が上石見駅で乗降し、駅前の商店街や旅館は大変賑わったそうです。

 

この券の運賃は2160円となりますが、割引乗車券ですから通常の往復運賃よりも低額となるハズで、糸崎~上石見間の往復運賃が2160円を超えるのは昭和51年11月6日の運賃改訂からで、この改訂で糸崎~上石見間の通常の往復運賃は2400円となり、2400円を1割引しますと2160円となりますので、この運賃の時代に発行されていた可能性が高く、もしその通りとしますと、この運賃は昭和51年11月6日~昭和53年7月7日の期間に適用された運賃となりますので、このスキー割引乗車券は昭和51年~昭和52年か、昭和52年~昭和53年にかけてのスキーシーズンに発売されていたものと考えられます。

 

 

 

 

 

裏面です。

 

 

「乗車変更の取扱いはいたしません。」の注記事項と、発行箇所の「糸崎駅発行」が印刷されています。

発行日の記載がありませんので発行日は不明ですが、北海道の雄冬海運株式会社の「自 増毛 至 雄冬」の乗船券です。

 

 

無地紋の軟券で両端には赤線が印刷されており、運賃は「¥180」と印刷されたものをペン書きで「300」に訂正しています。

 

「雄冬(おふゆ)海運」は北海道増毛町の海運会社で、増毛~雄冬間の航路を運航しておりましたが、かつての雄冬地区は増毛から自動車が通行できる道路が無く、外部との交通は海上交通のみで、当時は荒天で航路が欠航すると交通が数日間途絶する事も珍しくなかったそうです。

 

昭和55年11月に増毛側から自動車通行が可能な国道が開通し、昭和58年5月には「沿岸バス」による増毛からの路線バス別苅雄冬線の運行が開始されましたが、国道は一部区間が冬期間閉鎖となるため航路の運航は継続され、国道の整備が進んで冬期間の閉鎖も無くなり通年通行が可能となったため、平成4年4月30日をもって「雄冬海運」の増毛~雄冬間の航路は廃止され、増毛~雄冬間の公共交通は「沿岸バス」の別苅雄冬線のみとなりましたが、こちらも2024年9月30日をもって廃止されています。

昭和56年1月に身延線東花輪駅で発行されました、「静岡→名古屋」の新幹線自由席特急券です。

 

 

名古屋印刷調製の準常備式の券となります。

 

乗車駅の「静岡」が印刷された券で、当時の東花輪駅には静岡ゆきの急行「富士川号」が2本停車しましたので、静岡からの新幹線特急券を購入する需要も少なからずあって、「静岡」が印刷された券が設備されていたものと推察されます。

 

東花輪~静岡間を急行「富士川号」を利用して新幹線に乗り継いだ場合、乗継割引が適用されて「富士川号」の急行券は半額となり、この場合は無割引の新幹線の特急券にも[乗継]のゴム印を押印するのですが、この券には押印されておらず、東花輪~静岡間を普通列車で移動したとは考えにくいので、[乗継]のゴム印を押印するの失念したものと思われます。

昭和41年1月に京成電鉄上野線の京成上野駅の自動券売機で発行されました、「京成上野→日暮里」の乗車券です。

 

 

 

けいせいでんてつ橙地紋券となります。

 

硬券式の自動券売機で発行された券で、当時の社線の硬券式の自動券売機券は印字の状態が悪い券が多く見られますが、この券も印字が不鮮明となっています。

 

印判は左側の「(京成電鉄) 京成上野→」の部分と、右側の「日暮里 10円」の部分の2つに分かれていたものと推察され、左側の発駅と有効期間、発行箇所の部分の印判は固定され、右側の着駅と運賃の部分が着駅に応じて印版が切り替わったものと考えられ、発行日付と券番の印字位置が、拙ブログの2017年6月17日のエントリ「京浜急行電鉄 上大岡から 京浜急行線内 40円区間ゆき 自動券売機券」でご紹介いたしました、京浜急行電鉄の硬券式の自動券売機券と逆になっています。

 

京成電鉄の「けいせいでんてつ地紋」の券は軟券では見かけるものの、「けいせいでんてつ地紋」の硬券は、2023年7月8日のエントリ「鋸山ロープウェー 硬券乗車券~1」でご紹介いたしました系列の「鋸山ロープウェー」の乗車券や、2017年5月6日のエントリ「筑波観光鉄道 女体山展望パーラー 硬券式食券」でご紹介いたしました「筑波観光鉄道」の食券などに見られますが、本体の京成電鉄の「けいせいでんてつ地紋」の硬券は殆ど見かけないように思います。

現在はいわき駅に改称されました常磐線平駅で、昭和56年1月に発行されました「平から 東京都区内ゆき」の乗車券です。

 

 

東京印刷調製の券となります。

 

当時の平駅の窓口には既に印刷発行機が設置されており、通常に発売される硬券の乗車券は無かったハズですが、この乗車券は帰省のUターンの多客期に臨時発売された券と推察されます。

2024年8月に松浦鉄道西九州線の有田駅で発行されました、「東山代⇔(伊万里)⇔川東」の回数乗車券です。

 

 

無地紋の青色の用紙の券となります。

 

記入式の回数乗車券ですが、中央の(伊万里)は印刷されており、画像では見づらいのですが、この券は中央に縦にミシン目が入れられていて券片が左右に分割できるようになっており、券片の左右に「下車前途無効」の印刷があります。

 

松浦鉄道の定期列車は伊万里駅で有田側と佐世保側とで分離して運転しており、伊万里駅を通して運転される列車は無く、伊万里から有田側の駅と佐世保側の駅の相互間を乗車する場合は、必ず伊万里駅で乗り換える必要があり、この回数乗車券は最終券片の注記事項の第1項に使用方法が書かれておりますが、伊万里駅で乗り換える際に片方の券片を切り離して伊万里まで乗車した列車の運賃箱に投入し、もう片方の券片を伊万里で乗り換えた列車を下車する際に運賃箱に投入するようになっており、伊万里駅を挟んだ区間の回数乗車券はこの券で発売する事となります。

昭和47年11月に「○日」上野駅旅行センターで発行されました、「信州スキー1号 急行券 指定席券」です。

 

 

東京印刷調製の券となります。

 

列車名の「信州スキー1号」と「長野」、「小諸」、「上田」の発時刻、下車駅の「上野」は印刷されており、該当する乗車駅を乗車区間に記入して上野までの急行料金で右側の断線を切断する券で、拙ブログの2017年12月20日のエントリ、「アルプススキー2号 急行券・指定席券」でご紹介いたしました券と同じ様式の券となり、発行された時期も同じですので、当時はスキー列車の前売り発売用に列車ごとに専用の券が用意されていたものと思われます。

 

 

 

 

 

裏面です。

 

 

当時のクーポン式の急行券・指定席券と同じ記載となっています。

令和6年9月30日に発行されました、鹿島臨海鉄道大洗鹿島線の普通入場券です。

 

 

 

鹿島臨海鉄道では日付を西暦とはせず、元号日付を継続しています。

 

 

 

 

 

鹿島臨海鉄道は令和6年10月1日に運賃改訂を実施し、初乗り運賃が180円から230円に50円も引き上げられましたが、これに連動して普通入場料金も230円に改訂され、以前ですと変更印を押印して旧料金券が暫くの間は継続発売されましたが、今回は改訂初日から新料金の230円の普通入場券が発売されました。

 

 

 

料金が「230円」となった以外は、旧料金券と変わりありません。

 

京都府の「叡山電鉄」は普通入場券が220円で、これまでは最も高額な普通入場料金と思っていたのですが、今回の改訂で鹿島臨海鉄道の普通入場料金は「叡山電鉄」を10円上回る「230円」となりましたので、日本の鉄道の普通入場券としては最も高額な券かも知れません。