パワハラ疑惑を持たれた私がまず1番にやったこと | ASD【自閉症スペクトラム】女係長 鹿島じゅんの日常生活はサバイバル!

ASD【自閉症スペクトラム】女係長 鹿島じゅんの日常生活はサバイバル!

25年以上1つの会社に健常者として勤務し、係長として人の上に立つようになった私が、
どのようにASD(自閉症スペクトラム)の特性と折り合いをつけて生活しているか、
その方法をお伝えしていきたいと思います。

ブログにお越しいただきありがとうございます^^

 

ASD(自閉症スペクトラム)当事者

女係長 鹿島じゅんです。

 

私の発達障害に関する診断結果

コチラです。

 

専門家でも見分けるのは難しいと言われる、

発達障害と愛着障害。

 

自分は本当は発達障害ではなく、

愛着障害なのではないかと思い振り返った、

私の愛着障害に関する生育歴

コチラです。

 

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この記事は前回の続きとなります。

まだ読まれていない方は、

よろしければこちらからお読みください↓


4月から入社した私の部下Aが、

本社に対してパワハラを受けていると訴えたと、

課長から聞かされた時に、

ショックと共に私が感じたことは、


「今の環境の一体何が辛いっていうの?」


という驚きでした。


確かに4月に入社してきた頃より、

部下Aが任される仕事は増えてきて、

それにつれて、

残業することも多くなってきましたが、

それは私達元からいた社員が、


最初は仕事に慣れていないため、

肩代わりして処理していた部下Aの仕事を、

部下Aに任すようになってきたから


でした。


だから、私としては、

部下Aの仕事の負担が増えたのではなく、


部下Aの仕事量が本来の業務量になってきた


というだけで、

仕事のやり方もひと通り教えた後に渡したし、

特段問題にすべきことでは無かったのです。


しかも、本来部下Aの仕事でも、

まだ難しいと判断したものは、

部下Aに渡さずに私の方で処理していたため、

部下Aがその時に受け持っていたのは、


・窓口にきたお客様への受付対応

・業務データの点検照合

・お客様が記入された内容をデータベースに入力


といった、

時間はかかるけれども誰にでも出来る、

簡単なものばかりで、

私が部下Aを叱る時には、

間違いが多かったり、

確認せずに書類を回してきた時といった、

叱られて当然の場面ばかりだったので、

正直私には、

部下Aが何で辛いのか分かりませんでした。

(部下Aの訴えたパワハラの内容は、

"過重労働"と"指導の厳しさ"のようでした


でも、アラフィフの、

今の私には当たり前で辛くないことでも、

20歳の私にはつらかったのかもしれません。


私は20歳になったばかりの、

部下Aの気持ちに出来るだけ寄り添おうと思い、

自分の20歳の頃を思い返してみました。


20歳の頃の私は、

まだ今の会社に入社していない専業主婦でした。


0歳児の赤ちゃんを抱え、

初めての育児に奮闘していた私の前に、

元夫が、


「こいつを家に泊めてやってくれ」


と、

家に愛人を連れてこられた年齢でもありました。



元夫から包丁を向けられて脅されたり、

台風が来ている中、

機嫌を悪くした元夫から、

0歳児の子供と2人で家を追い出され、

行くアテもなく、

生命の危険を感じた私が、

警察に保護を求めた年齢でもありました。


こんな状況と比べたら、

部下Aが行っていた19時〜20時の残業など、

なんていうこともありません。


人間としての尊厳を脅かされることも、

生命を危険に晒されることもなく、

雨風凌げる部屋の中で、

分からないことを教えてもらえる相手がいて、

決まったことさえこなしていれば、

生きていくのに、

必要なお金が手に入るこの仕事は、

とても有難いものだと感じました。


でも、ここまで、

20歳の頃の自分に起こった出来事を、

思い返した私は、

さすがに気付きました。


自分のこんな経験が、

一般的ではないということに(/ _ ; )


だから今度は、

元夫と離婚した後に、

初めて今の会社に入社した時の自分と比べて、

部下Aの気持ちを考えてみることにしました。


中途採用ではなく、

新入社員として入ってきた人間が、

バツイチ子持ちという状況は、

私の会社では初めてだったらしく、

私は周囲の人達から、

奇異の目で見られていました。


私が入社した当時は、

まだ女性は結婚したら退職するのが当たり前で、

セクハラという言葉もまだ無かったため、

21歳でバツイチ子持ちだった私に対して、

いやらしい笑みを浮かべながら、

下品な質問をしてくる人も少なからずいました。


私が配属になった勤務先は田舎だったため、


「離婚するのは恥」

「男が浮気するのは当たり前」

「我慢が足りない」


といった考え方が当たり前だったため、

私に対する周囲の風当たりは、

決して穏やかではありませんでした。


それでも、

子供を養っていかなければならない私は、

必死の愛想笑いを顔に貼りつけて、

残業するのが当たり前の男の人達と肩を並べて、

毎日夜10時過ぎまで働いていました。


保育園への子供のお迎えを実家に頼み、

実家に子供を迎えに行って家に帰ってくるのは、

毎日深夜0時頃だった私は、

実家に向かうために車を運転しながら、

襲ってくる眠気のために何度も、

車ごと道路を飛び出しそうになりました。


現在、20歳の部下Aは、

結婚歴もなければ、

もちろん子供を育てることもしていません。


私が入社したての頃より、

早く家に帰れていて、

プライベートの時間もちゃんとあるのに、

何でハラスメントと言えるくらいの、

業務量だと思ってるの?


自分が入社した頃を思い出しても、

はるかに大切に扱われているように感じる、

部下Aの言い分に、

やっぱり私は、

共感してあげることが出来ませんでした。


ただ、、、


私の入社した時の状況は、

やはり一般的では無いために、

私と比べてラクだと思うのは、

部下Aには酷だろう、

と感じました。


結局、思い返してみると、

生まれきた瞬間から、

私の過去にあまり普通の経験などなかったため、

比較にはならなかったのですσ(^_^;)


ただ、1つ。


他の仕事に慣れている皆んなが、

先に帰っていく中で、

要領が悪くて仕事が捌けない自分が、

1人だけ取り残されて働く寂しさは、

私にも理解が出来ました。


それは拘りが強く、

自分が納得出来ないと先に進むことが出来ず、

何をするにも時間がかかってしまう、

ASDの自分が、

何度となく味わってきた、

寂しさだったからでした。


でも、

その寂しさを超えて仕事に慣れなければ、

決して要領を覚えて、

早く仕事が捌けるようになることなど、

出来ないのです。


仕事に慣れるまで、

それまでの我慢


これを求めることが、

"過重労働"だったり"厳しい指導"だったり、

するようには、

私には思えないけれど。


20歳の頃と、

入社したばかりの頃の自分が、

あまりに普通の経歴から外れていて、

さらにASDで人とモノの考え方が違う自分は、

人と感覚が違うため。


自分で自分の言動が、

パワハラかどうか判断するのではなく、

他人の目から見てどうなのか、

評価してもらおう。


そう考えた私は、

自分の最も苦手とする、


周囲の人を巻き込む


という方法を取ることにしたのでした。


また長くなったので次に続きます、、、