波乱含みの最終日 | 世のため人のため~“メガホン侍” 伊藤央

世のため人のため~“メガホン侍” 伊藤央

代議士秘書10年、山口県防府市議6年。現在は東京都小平市議(2期目)。地方から日本を改新し、世界を救うことを目的に活動中。日々街頭に立ち、思いと政策を訴える“メガホン侍”。


さて、明日は12月議会の最終日となります。

初日に委員会付託が決められた議案や、明日、追加上程される議案について採決が行われます。

実はまた、色々とモメそうな気配です。

一つは昨日も書いた監査委員を1名増やすという条例改正案。これは、なぜか初日に上程されなかったので、条例改正の目的なども明らかになっていません。

「その場で採決」ということでしたが、議運では委員会付託すべきという結論になりました。

本会議を暫時休憩し、総務委員会が開かれるということになりそうです。


もう一つは補正予算案。

これには小学校給食の調理を民間委託するための債務負担行為9,900万円の追加補正が上がっています。来年度からまずは、市内の小学校2校の給食の調理を民間業者に委託しようというものです。

「食育」という言葉も定着したように、学校給食はかつての栄養価の高い食事を子ども達に与え健全な成長を促進するというような目的だけでなく、地産地消、感謝の心を学ぶ・・など教育の一環としての役割が求められるようになりました。

ですから、給食は市の教育行政の中で責任を持って行うべきではないかと、私も考えています。

子どもが食べるものですから、安全面での高い信頼性も重要です。

今年次々に明らかになった食品の偽装表示問題は、利潤追求を最優先した民間企業の体質が生んだものです。

その点から考えても、給食調理は利益を追求しなくてはならない民間企業への委託はなじまないのではないでしょうか。委託するにしても、公益性の高いNPOなどへの委託も検討すべきからもしれません。

対象となっている2校の保護者に意見を聞いてみようとしましたが、7名に聞いたところ誰もこのことを知りませんでした。

教育委員会はリーフレットを配布したと言っているのに、おかしいな・・と思い、配布したというリーフレットを見せてもらいましたが・・・これは分かりづらい。

二つ折ですが、表紙には「民間委託」の文字は一つもなく、“今後の「防府市小学校給食」の推進について”というなんだかよく分からないタイトル。

開いてみて、1ページ目の後半にやっと「給食業務の一部民間委託」の文字が出てきます。

多分、私が聞いた保護者はみんな読んでませんね・・・。

この件に関しては、執行部の手順で問題視されている部分もあります。

業務委託の募集要項資料の配布を補正予算が可決もされていないのに、12月14日から始めてしまっているのです。

しかも、現場説明会を「21日午後2時」からやるという告知も・・。

「21日」って、明日じゃん。2時までに採決が行われなかったらどうするの?・・というよりも、否決される可能性だってあるのに・・・。

監査委員の増員の件にしてもそうですが、もう議案の中身の良し悪しではなく、「こんな議会を軽視したやり方は許さん」という意見が議員の中に広がっています。


モメそうな案件は、まだあります。

実は、市と市長の親族企業の随意契約の問題で、18年度決算が不承認となった後、防府市の監査委員2名ともから辞表が提出されました。

辞任の理由については聞いていないので、分かりませんが、件の問題を見過ごした責任を取って・・ということかもしれません。

これを受けて、監査委員の選任も明日の本会議に上がっています。

防府市の監査委員は現在2名ですが、1名は議員の中から、もう1名は「すぐれた識見を有するもの」を市長が議会の同意を得て選任します。

監査委員に限らず、教育委員や人権擁護委員など、こうした人事案件は、通常議会側が拒否することはありませんし、質疑も出ません。

その人の人格に関わることだからという理由らしいです。

しかし、明日市長が選任しようと議会に同意を求めているしている方は、これも大きな問題となり、現在訴訟中でもある「やはず園問題」の当時の担当職員だったことで、「認められん」と考えている議員もいるようです。


とにかく、明日の最終日もすんなりとはいかない感じ。

議案に対して賛否分かれるのはしょうがないにしても、執行部側の議会軽視とも取れるつまらんやり方が原因で、議案の中身が議論されないようなことになれば、市民に対して申し訳なく思います。

私としては、手順や、やり方は正すように求めるとしても、議案の中身についてしっかり考え、採決に臨むつもりです。

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