って言うような話題が社内で出たことは無いでしょうか?
要は優秀な人がいて「あの人がもう一人いたら・・・」とか「あの人がいなくなったらやばいから、同等の能力を持った人を育てることが急務だよね」みたいな話が出てくるというものです。
気持ちはわからなくも無いんですが、そういった話を聞いてなんか根本的に考え方がおかしいと思ったりもします。
そもそもそんな優秀な人がいなくても済む現場の方がいい
社内で持ち上げられるその優秀な人というのが求められる時というのは、たいてい状況が悪いときではないでしょうか。
トラブルが起きていてプロジェクトが火を噴いているとか。
その人の問題解決能力が高いから買われていて、そういった人がたくさんいた方がリスクヘッジできていいよね、みたいな感じで考えられていたりするんですが、そもそもトラブルが起きない現場の方がみんな幸せです。
もちろんトラブルがゼロの現場を作り出すなんて無理でしょうから、そういった人の活躍が求められるシーンというのは多分にあります。
本来、その会社の命運をかけたプロジェクトというものに最初から投入すれば成功を収めるかもしれないのに、使いどころを誤ってかその人が現場に投入されるのはもうどうしようもないときであったりもするわけです。
「火消し役」なんて権限も役職手当もつかないポジションにいいように投入されてしまう人っていたりするものですが、こう考えるとその人は優秀な人というよりは切り札的な存在として扱われているだけのかもしれません。
切り札をたくさん持つことはいいことだと思いますが、切り札の使い方がそもそも下手なんじゃないのとか、こんなことしてたら切り札は何枚合っても足らないぞっていう現場の方がまずいわけです。
いやいやそんなトラブルへの備えとかネガティブな考えじゃなくて、単にあの人が優秀なプログラマだから他にもいた方が機能拡張も進んでユーザー拡大できるでしょ、というのも意見としてあったりすると思いますが、実際そういった優秀な人が投入されるのはデスマーチ化したプロジェクトだったりするわけです。
あの人は社内の知識を豊富に持っているとか、あの人に聞かないとわからないことが結構あるんだよ、だからああいう知識や経験豊富な人がもっと必要なんだよ、って問題に対してもそれってそもそもノウハウのため方を工夫したり、単にナレッジが体系的に整理できていないだけじゃないのかって別の課題が見えてなかったりします。
もし現場が平和であれば、そもそも「あの人がもう一人いたら・・・」なんて課題も出ません。
今ある牌で戦うことができているわけですから。
こんな人がいないよねというのが考えられない現場
書いたように切り札的な存在の人のストックを作りたいという考えを持っている人は、その考え方をしている方に結構問題があるように思えます。
備えという観点で優秀な人を育てたいという思いだけで、平時の使い方は持て余していたりするわけです。
切り札を何枚を持っておいて安心感を得たいというだけなのかもしれません。
火が出たときの対策を考えるより火を出ないように注意しろ、というのが根本としてあるわけですが、そもそもこの人がもう一人いたら・・・というよりは、この領域の人がいないから補充した方がよいよねという観点が必要になります。
まず、切り札を使わなくても勝負できる状況にした上で、新しい勝負に投入できる別の切り札をちゃんと作っておくことです。
ある人が優秀でその領域で遺憾なく力を発揮できる状況であればその部分は任せてしまえばいいわけで、それ以外のレイヤーで足りていない部分っていないんだっけ?そこって補っておかないと事業展開に支障が出るよねって観点です。
同じ人がいたところでせいぜい現状維持に回るだけですが、足りない能力を持った人を補うことができたら現場は成長することができます。
ここでよく起きる失敗談の一つが、その優秀な人を新たな領域にチャレンジさせてみて本来の能力を潰してしまうというケースです。
その人が優秀でも、活躍できる場というのは決まっています。
何でもかんでも優秀な人なんてそうそういません。
業務拡大に伴って新たな領域に踏み込もうとしたときに、新たに優秀な専門家を入れるのではなく、その優秀な人を当てはめてそこでも能力を発揮させようとマネジメントしたりする人もいるのですが、必ずしも何でもかんでもその優秀な能力が発揮できるわけでもありませんし、誰しも得て不得手はあるわけなので手を広げすぎて平凡な能力に成り下がってしまうのを見ると残念でならなかったりします。
そもそも新たな領域というのをちゃんと見定めずに、今いる人の中で無理にやらせてみようとして失敗するケースで、優秀な専門家を優秀な専門家のままでいさせないところを見ると単に自滅行為をしているだけのように見受けられます。
「君たちはスペシャリストになりなさい」といわれる割には、色んな部門を転々とさせられて「いやいやゼネラリストも必要だよ」という割には得たものは掻い摘んだだけの中途半端な知識を持っただけの人というのもよくあることで、あの優秀な人のクローンを作るんだって言う計画もそんな現場で育つはずも無いというのはよく思ったりもします。
ちゃんと現場の役割や強み・弱みというのを分析した上で、どういった能力を持った人を育てたり補填したりする必要があるのか考える必要があるわけです。
それは、単に今いる優秀なクローン人間だけというわけではないでしょうから。
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