基幹システム2.0 | A Day In The Boy's Life

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とあるエンジニアのとある1日のつぶやき。

基幹システムとは、財務・会計管理や在庫管理、人事情報管理などその会社の業務に関わるシステムの事です。

業務に直結しているシステムのため、会社にとって非常に重要なシステムとなります。


非常に小さな会社であれば、これらの管理はExcelや安価な関連するソフトウェアにより管理される事もあるかと思いますが、会社の規模が大きくなればなるほど取り扱う情報の多さと各要素の関連性の複雑さなどにより、ERP のような統合業務パッケージを導入する

所も多いと思います。

(各要素の関連性とは、単純に言えば在庫の受発注が会計に結びつき、会計は財務に直結します。 また、人事とは給与の支払いもあるわけなのでこれまた財務に結びつくというような情報の連携の事です。)


ERPパッケージとは、ドイツのSAP社のR/3が有名ですが、このように会社の業務に関連する要素を全てひっくるめて管理してくれるソフトウェアです。

そもそも基幹システムとは、会社の運営していく上でその会社の根本となる様々な業務内容をシステム化しているわけで、ERPパッケージはそれらを網羅できるように作られています。

なのでこのERPについては、色々なERPパッケージを見てみても「行き着くところまで行き着いている」のではないかと考えています。

(当然様々なモノの販売やサービスを提供する会社はありますが、財務や人事などはどの会社も そのコアな部分は同じですので。後は会社の業務内容や文化の違いに応じて多少カスタマイズ すれば良いという具合に)


さて、ERPパッケージによって会社の様々な業務の情報が結びつく事ができるようになりました。

(もちろん、実際にはそうなっていない会社は多々あると思います。)

ですが、最終的にそれを管理している経理、財務、人事の方々は最終的な管理こそこのソフトウェアに任せているものの、自分たちが業務をする上ではExcelなどの表計算ソフトを使っている方が多いのではないでしょうか。

これは、以下のような理由があると思います。


- 使い慣れている(操作がしやすい)

- 使い回しがしやすい(データを加工したり)

- 共有がしやすい(他部署の人に簡単に見てもらえる)


ですので、基幹システムの中にはExcelなどのソフトウェアで加工したものを取り込めるような機能があったりする物もあると思います。

(実際、私の勤めている会社はこのようにして管理しているようです)


話が少しそれますが、基幹システム(ERPパッケージ)の中には、Webに対応しているものもあります。

これは、Webシステム自体が


- ブラウザがあればアクセスできる(少なくともPCには1つのブラウザは入っているはず)

- システムが作りやすい(ユーザーの利用環境(この場合特にOS)ごとにあわせて作る必要が無い)

- システムのアップグレードが容易(クライアントにアップグレード用のソフトウェアやCD-ROMを

  配らなくて良い)


のような特長を持っているからです。

Webで基幹システムにアクセスした場合、今までのようなHTMLのみの表示では非常にデータの加工などがしにくい事になります。

最近では、Ajaxが注目を受け(AjaxというようりもJavaScriptが再び脚光を浴びだしたというような気がしますが)非常に優れたインターフェースを持つWebサイトが出てきています。

中には表計算ソフトをWeb上で扱えるようにしたものまで存在します。(Google Spreadsheetなど)


が、ここまでのものを基幹システムに組み込むという事には無理があります。

(ここまでの機能を作りこむには莫大なコストがかかるでしょうから)

だから、データの加工とかは使い慣れたMicrosoft Officeに任せてしまえという事になっているのではないでしょうか。


ここに基幹システムの改善(というよりも進歩)の余地があるのではないかと思っています。

Microsoft Officeは非常に優れたシステムですが、企業はそれを利用するために多額のライセンス料を払わなくてはなりません。

また、出てくる(出てくる)セキュリティホールに対応するために、情報システム部門はあれやこれや手を打つ必要が出てきています。(ユーザーの利用PCへの適用はWindowsの自動更新機能により簡略化されていますが(実際にはやっていなくてウイルスに感染するという事も起きますよね)、

アップグレードする事でアプリケーションに影響が出てくる事もあるのでそのテストや改修など)


Google SpreadsheetのようなWeb上の表計算ソフトがもう少し洗練され、基幹システムと連携できれば。


ただこれには現状だといくつか問題があります。

一つ目は、こういったシステムを利用する場合、そのサイトで専用のIDを発行して利用しなければならない点。

個人が利用する場合にはいいが、企業で利用する場合・・・。

(そもそもGoogle Spreadsheetの場合はまだベータ版であり、企業に対応するようには考えていないはず)


二つ目は、情報の機密性。

基幹システムで取り扱う情報はそもそも会社の根幹を成す情報です。

お金のやり取りの情報(当然そこには取引先のデータも含まれる)、社員の情報(ただでさえ最近は個人情報保護にうるさい)をネットワークの「あちら側」の世界に置くのはいかがなものかと考えるでしょう。


三つ目は、APIが(まだ)ない。

このようなサイトのサービスを利用するには、そのAPIが公開されていなければなりません。

現状はまだベータ版の段階ですのでそのようなものはありません。

(そもそも提供されるかどうかもわかりません)


このような問題を解決してくれ、サービスを提供してくれる企業といえばやはりGoogleが筆頭にあがってくるでしょうか。

現状、サービスの片鱗がうかがえるわけですから。

Google MapのAPIの公開のように、情報の提供にも積極的ですし。


問題は、情報の機密を扱うところでしょうか。Googleは、自分の検索エンジンが何でも検索し最適化(代わりにあなたに必要な情報を出してあげるから)するから情報を私たちに公開しなさい。というような考えを持っているように感じます。

今回の対象ですとこの考え方は正反対になります。


Googleが(もしくは他の企業でもかまいませんが)、対企業に対して機密を保持する事を約束し、その中で最適化された情報を提供するようなサービスが出てくれば、企業は取り込みやすいんじゃないでしょうかね。

公開されたAPIに基づき、技術者はその連携システムを作る。

こうする事で、基幹システムは(もちろんその他のシステムもでしょうが)よりブラッシュアップされると思います。