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症状緩和
痛み:症状アセスメント②
問診(痛みの場合)
・問診は低侵襲かつ簡便に多くの情報を得る
ことができ、アセスメントの基本となるもの
です。
❶いつから痛むのか・
増悪するのか
ポイント
いつから、どのような時間経過で痛みが出現
・増悪したか、どんなときに痛いと感じるか
(常時?動作時?特定の時間帯?)尋ねます
・いつも痛い、鎮痛薬の効果が切れるとすぐに
痛くなる=持続痛➡︎対応:効果持続時間が
長い薬(=ベース)を定期内服
・(誘因の有無に関わらず)一過性の痛みが増強
する=突出痛➡︎対応:痛みの増強時に、効果
発現が速い薬(=レスキュー)を屯用
❷どこが痛むか
・痛みの局在(場所・範囲、痛みの最強点、
体表か深部か)を問診します。
※痛みが複数箇所にある場合は、
なるべく個別に評価して対応、それが難しい
場合は、最も痛みで困っている場所を尋ねて
重点的に対応します。
・画像検査などで、痛みの局在に一致した
異常を認めるかどうか確認します。
❸どのように痛むか
・痛みは以下のように分類されます。
①侵害受容性疼痛:組織損傷の刺激が痛みの
神経経路を通って伝わる
痛み
体性痛(骨、筋肉、皮膚など
の痛み)と内臓痛に分類
②神経障害性疼痛:痛みを伝える神経経路
そのものの損傷による痛み
③痛覚変調性疼痛:①でも②でもない、
痛みの感じ方の異常
④混合痛:上記のような痛みが混ざった状態、
がん患者さんに多くみられる
❹どう困るか
(日常生活の何に制限されるか)
・痛みをゼロにすることを目標にすると、
鎮痛薬が大量に必要になりうる。
ポイント
痛みが日常生活に与える影響を確認し、
ひとまずその改善を目標としたほうがベター
患者さんご本人とよく話し合って決めること
(例:夜眠れない、座って食事ができない、
トイレまで歩けないなど)
❺どれくらい痛いか
ポイント
下図のような自己評価指標を活用する
評価は主観なので、数値の大きさ以上に、
時間経過や治療によって数値がどう変化する
かが重要
❻痛み治療の効果
・使用中の鎮痛薬などの効果を判定します。
・鎮痛薬の使用前後で痛みの指標を比較すると
わかりやすくなります。
(例:使用前NRS 7/10➡︎使用後NRS 3/10)
NO!
効果がない(はっきりしない)鎮痛薬は、
漫然と継続しない!!
参考資料
緩和ケア
即戦力ノート
あなたにもできる、やさしい緩和ケア
著者 鳥崎哲平
次回は、
"症状緩和
鎮痛薬の選択①"
について
※ ご感想、ご意見、ご質問、
ご遠慮なくいただけたらと思います。
手探りでやってますので、ヒントをもらえたら
私も勉強になりありがたいです。