終末期ケア(1636)ー2 "痛み②" | 65歳のおたんこナース

65歳のおたんこナース

22歳に看護学校を卒業して、結婚や出産を経て69歳となりました。約13年間医療療養型の病棟で、病棟スタッフと一緒に、終末期ケアに取り組んできました。
2021年には、終末期ケア専門士の資格も取得しました。
その経験を少しでもお伝え出来ればなと思っています。



うさぎ2部に分けて投稿していますロップイヤー
 本文はこちらですウサギウサギウサギ


星症状緩和

スター痛み:症状アセスメント②

花問診(痛みの場合)

・問診は低侵襲かつ簡便に多くの情報を得る
 ことができ、アセスメントの基本となるもの
 です。


❶いつから痛むのか・
      増悪するのか

クローバーポイント
 いつから、どのような時間経過で痛みが出現
 ・増悪したか、どんなときに痛いと感じるか
 (常時?動作時?特定の時間帯?)尋ねます

・いつも痛い、鎮痛薬の効果が切れるとすぐに
 痛くなる持続痛➡︎対応:効果持続時間が
 長い薬(=ベース)を定期内服

・(誘因の有無に関わらず)一過性の痛みが増強
 する=突出痛➡︎対応:痛みの増強時に、効果
 発現が速い薬(=レスキュー)を屯用





❷どこが痛むか

痛みの局在(場所・範囲、痛みの最強点、
 体表か深部か)を問診します。

※痛みが複数箇所にある場合は、
 なるべく個別に評価して対応、それが難しい
 場合は、最も痛みで困っている場所を尋ねて
 重点的に対応します。

・画像検査などで、痛みの局在に一致した
 異常を認めるかどうか確認します。



❸どのように痛むか

・痛みは以下のように分類されます。



侵害受容性疼痛:組織損傷の刺激が痛みの

         神経経路を通って伝わる

         痛み

                           体性痛(骨、筋肉、皮膚など

         の痛み)内臓痛に分類




神経障害性疼痛:痛みを伝える神経経路

         そのものの損傷による痛み


痛覚変調性疼痛:①でも②でもない、

         痛みの感じ方の異常


混合痛:上記のような痛みが混ざった状態、

     がん患者さんに多くみられる




❹どう困るか

(日常生活の何に制限されるか)


・痛みをゼロにすることを目標にすると、

 鎮痛薬が大量に必要になりうる。


クローバーポイント

 痛みが日常生活に与える影響を確認し、

 ひとまずその改善を目標としたほうがベター

 患者さんご本人とよく話し合って決めること

 (例:夜眠れない、座って食事ができない、

   トイレまで歩けないなど)




❺どれくらい痛いか


クローバーポイント

 下図のような自己評価指標を活用する

 評価は主観なので、数値の大きさ以上に、

 時間経過や治療によって数値がどう変化する

 かが重要






❻痛み治療の効果

・使用中の鎮痛薬などの効果を判定します。

・鎮痛薬の使用前後で痛みの指標を比較すると
 わかりやすくなります。
 (例:使用前NRS 7/10➡︎使用後NRS 3/10)

もやもやNO!
 効果がない(はっきりしない)鎮痛薬は、
 漫然と継続しない!!






参考資料

 緩和ケア
 即戦力ノート
  あなたにもできる、やさしい緩和ケア
        著者 鳥崎哲平

 



       次回は、

       "症状緩和   
         鎮痛薬の選択①"
       
             
                          
             について


 ご感想、ご意見、ご質問、
 ご遠慮なくいただけたらと思います。
 手探りでやってますので、ヒントをもらえたら
 私も勉強になりありがたいです。