映画の冒頭、ブルース・ウィリスにお願いされます。

「この映画を見てない人には決してこの映画の秘密を教えないでください…」

と、つかみは完璧です。

ということで、ぼくもこの約束を守るために、秘密はばらしません。


この秘密に気付いた時、「なにぃー!!」と声に出したくなりました。

そんな映画はそれまで無かったように思います。

是非、映画のあら捜しをせず、純粋に見ることをお勧めします。


確かに、見終わった後映画を振り返れば、その秘密を示唆する「伏線」が

様々なところにありました。

映画を見ている最中にはあまり意味が分からないシーンだったり、

なんとなくちょっと変だなぁっというシーンとか、

それも今思えば…という感じです。

そんなたくさんの伏線の忍ばせ方がすごく上手いと思います。

あくまで自然に、見る側にインパクトを与えすぎない程度の違和感…

うーん、恐るべし、M・ナイト・シャマラン監督…


この映画のすごいところは、この秘密が無くても映画が成立するとこです。

たいてい、このような秘密のようなものをオチとする映画は、

そのオチのために映画が進み、ストーリーは結構薄っぺらになりがち

なんてこともしばしばあるような気がします。

でもこの映画はそうではなくて、幽霊が見えるというシックス・センスを持つ少年

オスメント君とブルース・ウィリスとしっかりとした物語があるわけです。

秘密が無くても、それはそれでちゃんとしたストーリのある映画として

成立するところがすごいと思います。

逆に、下手すると、秘密によってそれまでのストーリーをぶち壊してしまったかも

しれないわけです。ですがこの映画はそんなこともなく、

自然に「この映画でそれをするか」というすごいことをやってくれました。


この映画以降、トリックや秘密のようなものを持つ映画が増えたような気もします。

いろんな映画があるけど、やはり共通して言えることは、

どんなに斬新なトリックや秘密があっても、

映画のストーリー自体がしっかりしてないとだめってことです。

トリックに頼るとだめだめになっちゃいます。

M・ナイト・シャマラン監督に関しても、やはりまだこの映画が一番だと思います。

その後の映画も、秘密的な映画ばかりですが、いまいちな気もしますね。

この映画がヒットしたから、お客もそういう期待持つから大変だと思うけど。


ということで、この映画は純粋に見てラストにびっくりすればとても面白いです。

秘密知ってから見るとそればっかり気になってしまいますね…

だからやっぱ見てない人には教えないであげましょう、怒られます。


★★★★☆


オスメント君はすごいですね…

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単純に、透明人間の話です。

科学者がDNAを操作することによって人間を透明化することに成功。

自らの体を実験台にして、透明人間になります。

DNAを操作することで透明になれるかどうかはおいておきます…


この透明人間映画、やはり映像でしょう。

なにやら怪しげな薬品を注射された主人公の体が次第に透明になっていきます。

まずは皮膚が透明になって筋肉や血管が見えて、

筋肉や血管が透明になって骨になって

骨が透明になってついに透明人間に…

透明から元に戻る時も同じで、まず薬品が血管を巡っていく様子が見えます。

ああ、注射されたらこんなふうに血管巡るんだっ…って感じです。

そして徐々に骨や筋肉、皮膚が見えてきます。

この映像、結構すごいです、ちょっと気持ち悪いですけど。

透明人間がリアルじゃないけど、リアルを求めた感じです。

あと透明人間が水をかぶった時とか、水に浸かっている時とか、

CGを最大限に使ってる感がいいです。


で、透明人間になってしまった主人公、やはり悪行を…

男が透明人間になったらするんだろうなぁ…ってことをとりあえずやっちゃいます。

ところがこの透明人間化、実験段階ってことで、

次第に主人公の人格を破壊していきます。

始めは悪ふざけ程度だったいたずらも、次第にエスカレートしていきます。

で、他の研究者たちと戦いが始まり…という、ストーリーはどうでもいい感じです。

そんな透明人間になって人格が壊れた主人公を演じているのが

ケヴィン・ベーコンです。


このケヴィン・ベーコン、はまり役。

このケヴィン・ベーコンの悪徳っぷりもこの映画の見所です。

といっても、ケヴィン・ベーコンは透明になってるため、実際は見えません…

CGです。

ってことを考えると、主演なのに実際はあまり働いてないですね、お得な役です。


ところが不思議なことに、画面には映っていないはずなのに

透明人間ケヴィン・ベーコンの存在感はすごく伝わってくるんです。不思議です。

それだけキャラがマッチしてるんでしょうか…

やはりケヴィン・ベーコンはいいです。

いなくても主演です。


★★☆☆☆


ほんと悪です…

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三人の脱獄囚がくりひろげるドタバタロードムービー?


何がいいかと言われると、はっきりと言えないかもしれないけど、いい。

それがコーエン兄弟がつくる映画のよさなんじゃないかとも思う。

ハリウッドにどっぷりつかった映画ではなく、どこか人を馬鹿にしたような。


意外と、ジョージ・クルーニーがかなりはまってる。

オーシャンズ11 なんかみたいな頭の切れるタフガイ役もいいけど、

この映画みないなちょっと間抜けでとぼけた感じの役が結構いける。

顔を汚れで真っ黒にして、目を大きく見開いた表情はとても面白いです。

ついでに、めちゃくちゃ髪を気にして逃亡中にもヘアネットと整髪剤を欠かさない

というおもしろキャラ。

詐欺師にだまされ殴られてるのにそのことに気付かないとことか、

歌を歌い観衆の前で調子に乗って変な踊りを踊るとことか、

ジョージ・クルーニーがとてもはまってます。


この映画では、かなり歌が歌われてるシーンが多いです。

よくは分からないけど、多分昔の音楽、舞台が30年代だからその頃のかな…

鎖で足を繋がれた3人が綿畑を走って逃げるオープニングの音楽も、

のんびりほのぼのしててとてもいい。

そして3人と黒人ギタリストが即興で作った「ずぶ濡れボーイズ」の歌、いいです。

いろんなシーンで歌が出てきて、

映画の多くの部分が音楽によって作られてるような気もします。

そういうとこと、イギリスの映画なんかと通じるものがあるような気がします。

やはり音楽は映画にとってすごく重要です。


人生のおかしさのようなものがなんとなく伝わってくるような映画。

脱走直後に乗せてもらった手動トロッコの運転手の盲目の老人が

「数限りない障害に遭う、だが最後には宝がみつかるだろう。

しかしそれはお前達の求めた宝とは違うのだ。

道は曲がりくねり、身も心も疲れ果てるだろう。だが歩むのだ…」

とかなんとか。3人のこの旅を予言したかのような事を言います。

これはまさに人生そのもののような感じ。映画の序盤にこんなんが出てきます。

あとラストにもこの老人登場しますが…

このラストでこの老人の言葉を思い出しますね。

とても不思議な老人です。


結局、宝は取り戻すことができたってことで、ハッピーエンドです。

娘6人ってのが笑えます。


★★★★☆


サントラ欲しくなります。

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Insomnia…不眠症です。

眠れない刑事の話です。

眠れない刑事がアル・パチーノです。


なぜ眠れないかというと、濃い霧の中、殺人犯を追っていると

霧の中に犯人らしき人影。アル・パチーノはその人影の胸を打ちます。

近づいてみると倒れていたのは…なんと同僚の刑事。

そして同僚は死んでしまい、アル・パチーノは自分が打ったという事実を

他の刑事に隠してしまいます。

その夜からアル・パチーノは眠れなくなってしまいます。

もう一つ。この事件の舞台はアラスカ。

そこは白夜の続く時期で、24時間昼間のような明るさ。

ロサンゼルスからやってきたアル・パチーノにとっては耐えられない明るい夜。

そんなこんなで不眠症になってしまいます。


余談ですが、白夜ってすごいですね。

太陽が沈まないんですから。真夜中でも昼間みたいなんですからね。

アラスカに来たばかりのアル・パチーノも、夜と朝を間違えてたけど

時間の感覚がおかしくなること間違い無しです。

しかも逆に、24時間太陽の出ない時期もあるようです。

気が狂ってしまいそうです。

人間は朝太陽の光を浴びて24時間のリズムを作っているらしいです。

じゃあ24時間光を浴びっぱなし、または浴びなかったらどうなるんでしょう。

この地域の人は何か違う体のつくりでもしてたりするんでしょうかね…


で、この映画夜が無いです。

正確に言うと夜はあるんですが暗くないです。外へ行けば昼のよう。

なんで見ている側も何時くらいなのか、感覚が全く働きません、

そんな中眠れなくて日に日に弱っていくアル・パチーノと明るい外によって

なんとも変な雰囲気の映画です。

映画自体はとても暗い雰囲気です。


また、優秀な刑事の裏にも実はいろいろあるっていうのが、

表と裏、明と暗のような感じで…どうなんでしょうか。


で、ストーリーはというと、特にこれといった印象もありません…

アル・パチーノが眠れない。それだけです。

犯人は微妙にロビン・ウィリアムズなんですが、特に印象もありません。

あまり盛り上がりもないのはずっと明るいから?


★★☆☆☆


悪い刑事は良心にさいなまれ眠れない…

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イライジャ・ウッドの顔が気持ち悪い…正直な第一印象。

目がでかい、ただでさえ大きな目なのに、

度のきついメガネを掛けてさらに大きくなってる…

透き通った青い目が顔の大半を占めているんじゃないかと思うくらい。

さらにぴっちり七三分けにきっちりスーツ、インパクト大。


前半は面白い。特に登場人物、変な奴だけど意外としっかりしてるアレックス、

自分を盲目だと言い張るアレックスのおじいさん、キレるアレックスの父親。

これらの登場人物にもインパクトでは負けないイライジャ・ウッド、

コレクターとして、家族に関わる様々な物を集めている様子、

コレクションの壁はとても面白かった、そんなものまで…という感じで。

で、そのコレクションの一つから、「難しい」人探しを始めるという、

ちょっとわくわくするロードムービーが始まる感じでよかった。


で、イライジャ・ウッドとアレックスとそのおじいさんと犬とで、

ぼろぼろの空色の車に乗ってがたがたと旅をしていく様子は

ロードムービーっぽくていい。田舎の風景もきれいでいい。


で、旅の終盤、目的の人に近づき話を聴くのとともに、

アレックスのおじいさんの過去も分かってきて…という話。

前半のわくわく感の一方、後半は、戦争とか、ユダヤ人とか、

そういったちょっと重いイメージが強かったです。

ウクライナという、映画ではあまり目にしない国が舞台でもあり、

どんな国にも様々な過去があるんだなぁ…と感じるきっかけにもなりました。

前半の軽い3人とは違い、それぞれが重くなっていき、

それぞれのルーツを感じ考えているような感じ。


軽い感じのアレックスですが、結構いいんです。

この映画イライジャ・ウッドではなくアレックスの「語り」なんですよね。

アメリカ目線ではないものを作りたかったんでしょうかね…

だから祖父のルーツを探るアメリカ人の珍道中という軽い映画ではないですね。


てことで、原題は「everything is illuminated」です。

きっとこれは、最後にアレックスが語っているように、

みんなの過去や人生が輝いているといったようなことなんじゃないかと…

で、今回それを見つめ、お互いをつないでくれたものがコレクション。

ってことで、邦題はちょっと良くないんじゃないかと思いました…


ストーリーに大きな山場のようなものも無く、淡々としています。

「だから何?」と言われれば何も言えないかもしれません。

なんで、ロードムービーが好きな人にはお勧めなんじゃないかと思います。


★★★☆☆


犬が結構いいんです…

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面白いです。

デヴィッド・フィンチャー久々の映画ってことで、期待して見ましたが、

とりあえず楽しめました。

「セブン」「ファイト・クラブ」など何ともすごい映画を作ってきた監督ですが、

そんなかなり?くせのある映画とはちょっと違い、この「パニック・ルーム」は

結構万人受けする映画に近くなってます。

これはデヴィッド・フィンチャーの進化か、退化か…でも面白いからいいです。


やっぱまずはオープニングです。

キャスト、スタッフ、タイトルが立体的な文字で街の中に浮かんでます。

まるで街の中にある物体のように、影も写ってます。

なんかこれがとっても不思議な雰囲気で、とてもいいです。

「セブン」のオープニングもかなりのものなんで、

この監督はきっとオープニングにかなり力を入れてます。

これによってなんか面白そうな予感ができてしまいます。


映画の中で何回か使われる、カメラ?が追っていくやつ。

強盗の動きをワンカットで追ったり、ガスの流れを追っていったり、

懐中電灯の中へ入っていったり…こういう映像は、

「ファイト・クラブ」でもあったような気がします。

気に入った手法は使いまくりますね。

こういう映像があったりするから、一般受けする映画だとはいえ、

他のサスペンスの映画とは一味違ったフィンチャー映画になるんでしょうね。


で、この映画、母親と娘が、非難部屋パニック・ルームへ逃げ込み、

三人の強盗から身を守り、母親は娘を守るために戦う映画。

ジョディー・フォスターの強い母親の姿がいっぱい。

で、もともと家のなかというかなり限られた空間の中だけで展開していく映画、

さらに家の中のパニック・ルームという小さな空間を中心としている映画。

この小さな空間へ逃げ込んだ母親と娘を、強盗の男たちがなんとかして

外へ出そうと脅し攻撃するという、なんとも、弱いものを痛めつける感覚。

なんだか、ここらへん、デビッド・フィンチャーの変態的な要素な気がします…


パニック・ルームから出て携帯を取りに行って戻るシーンとか、

強盗が気付いて…結構ドキドキしてしまいますよ…

なかなか映画で本気でハラハラすることもあまりないですから、

やっぱ映画の作り方上手なんだと思いますね。


さて、ラスト、一件落着となるわけですけど、何かありますよね。

僕はいまいちよく分からないんですが、ジョディー・フォスターの表情は

何かを語ってますよね、何を言いたいんでしょう…


★★★★☆


娘がかわいいです…

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ヴァーチャルシュミレーション。

コンピューター内に作られた仮想の世界、昔のロサンゼルスの街が再現され、

人物は人工知能によって自らその世界で生きているという世界。

で、そのシステムを作った現実世界の人間は

仮想世界の人物へ意識をダウンロードすることができるわけです、

仮想世界の人物に乗り移って仮想世界へ行けるわけです。

で、現実世界での殺人事件の鍵が仮想世界にあると知った主人公は

仮想世界へ乗り込んで行き、謎を解いていくという話。


で、仮想世界の人物は、現実世界の人間がダウンロードしてきたとき

意識は無くなるわけです。乗り移られて勝手に体を使われ、

出て行った時には訳も分からない場所にいたりするわけです。

ということで、いくらか伏線もあったりして、最後のオチがあるわけです。


仮想世界の人物がその世界が仮想だということに気付くというのは

まあよくある流れですね。

で、仮想世界の証拠を見るわけです。

この証拠の部分、もう少し頑張って欲しかったと思いますね。

他になんかいいやり方無かったのかな…と思いますね。

というのは、道をずーっと進んでいくと世界の果てがあるわけです、

プログラミングの終わり。

まあそれはいいんですけど、何て言ったらいいか分からないけど、

黒の背景に緑色の線でマスが描かれているような映像が現れるわけです。

DVDのパッケージにあるような映像です。

なんだかいかにもって感じで、かなり安っぽく見えてしまいます…

冷めてしまいます。


あと、仮想世界にダウンロードしてる時に仮想世界で死んでしまうと、

現実の人間の意識が死んでしまい、もともとプログラミングの人物の意識が

現実世界の人物の体へ入ってしまうというのです。

つまりプログラミング、機械から生身の人間にステップアップしたしまうんです。

うーん、どういうことでしょうか…

生体にデジタルの意識が入るってどういうことなんでしょうか…

まあ考えても分からないんでどーでもいいです。


まあ、全体的に軽くて薄っぺらい感じです。

なんか仮想世界ってことでマトリックスのような感じです。製作年も同じです…。

13Fってのはこのコンピューターがあるビルの階数でした…なんだそれ…


★☆☆☆☆


深夜映画にぴったりでした。

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こういうものは読んでおくべきなんではないかと思い読んでみました。


「やまなし」や「よだかの星」は小学校とかの教科書で読んだ記憶もあります。

「やまなし」はほんと一部しか載ってなかったと思うけど、

クラムボンは笑ったよ、とか

クラムボンは死んだよ、とか、

とにかく意味が分からなかった記憶しかない。

でもそれは、今読んでも同じでした。分からない…。

もともと文学的な才能の無い僕なので、何を言いたいのか、分からない。


それは「風の又三郎」も「銀河鉄道の夜」も同じ。

宮沢賢治は何を言いたくてこの物語を書いたのか…


でも、意味は分からないながらも、感じたことはあります。

独特の不思議な雰囲気。

何か謎を解いていくわけでもなく、犯人を突き止めていくわけでもなく、

そのようなわくわくドキドキで読者を引き付けるのではなく、

なにか不思議な雰囲気で引き付けられる感じ。


「銀河鉄道の夜」は、その発想がありえないと思った。

今でこそ、宇宙に関する知識も豊富にあり、宇宙旅行も現実味を帯びてますが、

この物語が書かれたのは大正時代…今から100年近く前。

そんな時に、宇宙を走る汽車という物語を生み出したことがすごい…

汽車と宇宙ですよ…

僕たちはそういう漫画を知ってるし、映画とかのSFの影響を受け

いろいろ空想したりしてるわけで、何もない状況からそんなこと発想できるのか…

といったら、よっぽど無理だと思います。

それができたのが、宮沢賢治の物語がファンタジーの金字塔として

受け継がれてきた所以ですかね。


あと、宮沢賢治って、かなり宗教などに精通していたようで、

やはり物語の中にも死という概念がかなり強く現れていますね。

でも、童話作家だし、特に「銀河鉄道の夜」とかは、すごくふわふわした感じで

夢の世界と現実の世界へ連れて行ってくれるような物語です。


とりあえず、今の僕には難しいです。

数年後、数十年後、何回も読んでみたいと思います。


銀河鉄道乗りたい…

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リクルート、そう、就職採用のことです。

MITの学生のコリン・ファレルはとても優秀で主席。

DELLの採用担当者も欲しがる人物。

彼を欲しいのはDELLだけではなく、CIAも…


アメリカにはCIAという就職先がある、ということだけでもすごいです。

どんな人が勤めてるんでしょうか…

MIT主席レベルの人たちばかりなんでしょうか…恐い…


で、そんなコリン・ファレルが、CIAのトレーニングを受けるという話。

「すべてがテストだ」

という教官の話を裏付けるように、同じ訓練生の女性に騙されたり

他国のスパイに拉致され拷問されたことすらテストだったり。

これによって、見ている側もどこからどこまでテストなのか、

という気持ちになります。

主人公の境遇もコロコロと変わっていくので、ばたばたしてます。


ストーリー的には、普通です。

スパイ、二重スパイ、でも黒幕は…という感じで、よくある感じです。

後半はそのスパイ活動のような話になるのですが、

ちょっと薄っぺらいかんじです。


でも、CIAという謎な組織の「採用」というテーマは面白いと思いました。

ありえないような、ほんとにやってるのかな…って思ったり。

CIAへ入ることはお金でもセックスでも名声でもない、ただ正義のために。

給料安いんですかね?

CIAでは他の職に就いているように偽装しているスパイと

NOCという存在すら消されたスパイが存在しているとか、

NOCは命を落としても戦死者のように名誉を受けるわけでもなく、

存在が無かったことになるだけ、星になるだけだとか、

ほんとかどうかは分からないけど、面白いです。


アメリカの企業の採用活動とか、CIAのとか、興味深深です。

コリン・ファレルの身になって見たらたまんないです…


★★★☆☆


DELLの採用担当の一言がおもしろかった「ソニーの…」

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さわやかです。

王道的な映画です。


問題児だらけの学校に野心家で子どものことを全く考えない校長、

そこに赴任してきた音楽教師、

合唱を通して子どもたちと付き合っていくという話。


このような内容の映画は結構あると思います。

熱心な教師によって、問題児たちがまとまっていくというもの。

音楽を使ったものとしては「天使にラブソングを」なども思いつきます。

「天使にラブソングを」はハリウッド映画ならでわのパラフルさ、

文句なしのハッピーエンドを迎えるというものですが、

この映画は、フランス映画ということで、ハリウッドとは一味違います。

というのは、完全なるハッピーではないということ。

映画全体としてはハッピーで、とてもいい後味ですが、

教師はスーパーマンではなく、ただの教師、子どももただの子どもってことです。


1人の超問題児、彼を結局立ち直らせる?ことができなかったこと。

ハリウッド映画だと、ラストにはその問題児も心を開い学校へ戻ってきて

合唱に参加してめでたしめでたしという流れに期待します。

この映画でも問題児もそのうち合唱に参加するんじゃないかという

期待も持って見てましたが、結局最後までそれはありませんでした。

教師の淡い恋心も全く実らないし、

合唱による功績を評価されることもないというなんとも現実的な話です。


映画では何度も合唱するシーンがあります。

それはとてもきれいな歌声です。

とくに、奇跡の声を言われた少年の歌声はほんとにきれいです。

実際の少年少女合唱団の少年らしいです。


ラストのバスに乗っていくシーンで、とてもきれいにまとまったと思います。

あのラストシーンがとてもさわやかでよかったです。


★★★☆☆


音楽ものはいいです。

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