いかにも、デンゼル・ワシントンが出てそうな感じ。

実際にあったエピソードを元にした映画のようです。


まだ人種差別が大きな問題となっていた時代に、

白人の高校と黒人の高校が統合されることに、それによって

白人と黒人のアメフトのチームが誕生して…

そのアメフトチームの新しい監督となったデンゼル・ワシントンの厳しい

指導によって始めはお互いに嫌いあっていた白人と黒人のチームメイトも

一つのチームとなっていくという話です。


デンゼル・ワシントンの映画です。

デンゼル・ワシントンの強さと正義感が成せる技です。

白人のコーチに対して言った言葉には若干はっとさせられました。

「黒人の子どもをしかれ」

自分は人種差別はしていない、しない、という思いから、

白人の子どもと同様には黒人の子どもを怒ったりしていなかった白人コーチ。

差別していないつもりが、実は逆に差別になっていたってことです、

それに、このコーチたちはアメフトのコーチ、子どもたちは選手、

チームとして勝利を目指すためにはどの子どもも平等にしかるべきということ。

無意識にもいろんなところにそういった問題があるってことですね。

しかしデンゼル・ワシントン…なんという人格者なんでしょうか。

自分も痛い目にあっているはずなのに、チームのために…すごいですね。


チームの合宿では白人も黒人も見事にアメフトチームとしてまとまったけど、

合宿が終わり新学期の高校生活が始まると周囲はまだまだいがみ合い…

現実を知ってしまうアメフト部員たち。

家族や彼女でさえ、違う人種のチームメイトと付き合うことを非難する始末。

アメフト部員が中心となって高校や街から劇的に差別をなくすということもなく

自分たちと街中にある差別とのギャップを感じ

むしろアメフト部員も周りに巻き込まれ元にもどりかける様子が現実的。


でも最終的には、アメフトチームの活躍が差別を無くすことを助けたことは

間違いがないんだと思いますね。

シンプルで、とてもいい話だと思います。

アメフトチームをまとめていくという話としても十分面白く見ることができます。

しかしアメリカはこんなに高校スポーツで街中盛り上がるんですね。


★★★☆☆


友情です。

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クジラに乗ってやって来た先祖を持つ少女、

その少女の祖父である小さな村の族長は族長を継ぐ者は男と

かたくなに守ろうとします。

そんな少女とクジラの島の伝統の物語。


伝統っていうのは、守ることは大切だけど、

内容によってはかたくなに守ることが現代に適応できないことも多々あり…

とても難しいことだと思いますね。


で、この映画、伝統をかたくなに守ろうとする祖父、

経緯ははっきりとは分からないけど、伝統から抜け出た息子、

そして女だけど伝統を継ぎたいと思っている少女という、

まさに世の中の流れのような構図かなって思います。

時代も変わり伝統もそれまで通りに受け入れられなくなる、

でも、再び見直され、いくらかの改善などによって受け継がれていく。

そんな感じで良い方向へ向かえばいいと思います。


ラストは少女が後継者として認められた船出の儀式のようなシーンです。

その儀式では、村の男女が伝統的な衣装に身を包み、

顔にも刺青のような模様を描き、力強い踊りを踊ってます。

このシーン結構好きです。

海外で暮らしている少女の父親や、

普段は不良のようで、何してるかも分からないような村の男たちも、

この時には真剣に踊ってるわけです。

船を漕ぐ人たちも伝統的な衣装を着たりしてるわけですが、

中にはニット帽をかぶってたり、サングラスをかけてたりして、

そんなとこが現代っぽいなって思って面白かったです。


少女が浜に打ち上げられたクジラに乗り

クジラを海へ導くシーンはなんだかとても不思議な感じがします。

「死ぬのは恐くなかった」

とクジラに乗ったまま海へと潜っていく少女はなんとも言えず…

この少女が、なんともけなげでいい子なんです。

祖父に冷たい扱いを受けても、祖父のことを思い続ける姿、

だからクジラに乗っていくシーンはすごくせつないです。


少女もですが、その祖母など、強い女性の姿もかなりあったと思います。

一つのことしか見えない男に対してコントロールしてる感覚。

「実験は私が」と祖母も言ってました。

伝統は女性が守ってるのかもしれないです。


★★★☆☆


この女の子、主演女優所にノミネートされました。

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現代版ジョーズ。

恥ずかしながら、「ジョーズ」をまともに見た事ないんですが…


同じタイトルの映画、海の生物の自然の姿を淡々と映し出した

ディープ・ブルー 」とは正反対に位置する映画です。

サメの遺伝子を操作することによってサメの脳を大きくしたことにより

サメは巨大化、さらに高度な知能を手に入れてしまうという話。


めちゃくちゃ頭いいです…

研究施設の構造上の特徴を把握してます、銃などの武器も把握してます。

自分たちの目的のために人間を追い詰めます。

最後の方にあえて人間を殺さなかったのも、

人間に自由な世界への扉を開けさせるため…頭良すぎです。

目的ってのは、自由の身になること、檻の外に出ることでしたが…

サメはどこから計画してたんでしょうか…

この事件の発端はサメが研究者の腕を食いちぎったこと、

で、救助ヘリが来るけど嵐で墜落、爆発、施設に浸水、って流れ。

嵐であることをチャンスと見てわざと腕を食いちぎったなら、

やばいくらい頭いいです…まあそれは分かりませんが。


サメって言うと、あまり知能高くないイメージもありますが、

やはり戦闘能力に長けているだけあって、魚の割りに知能高いみたいです。

学習能力があり、狩りの失敗や成功を生かすらしいです…

でも海の食物連鎖の頂点に君臨しているのはシャチらしいです。

シャチは哺乳類だし、大きいし、時にはサメをも襲っちゃうらしいです。


さて、この映画、見所は、人間の襲われっぷり。

かなりあっさりと襲われます、サミュエル・L・ジャクソンとか最高です。

なんだか「エイリアン」のような感じです。

そして、最後に残った3人、ここからが結構見所かも…

いかにも脇役っぽいシェフ、やっぱり彼はあっさりやられるのか…

案の定、勇敢とも言えない無謀な作戦に出る主人公級の女性研究者、

彼女はハッピーエンドか…そんなとこがちょっと面白いかも。


★★☆☆☆


サメは縞模様が嫌いらしいですよ。

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1975年に作られた映画のリメイクだそうです。

自分よりもすべてが上のバリバリのキャリアウーマンを妻に持つ夫たちが、

自分の尊厳を保ちたいがために住んでる町ステップフォードが舞台。

一見、女性から非難を受けそうな内容の映画。

女性の社会進出という点では、

アメリカでも1975年と現在とでは大分違うんじゃないでしょうか。

1975年では、女性が社会へどんどん進出してバリバリ働き始めた頃?

そんな女性の力に恐怖を覚えた男が、

男にとっての(都合の)よい50年代の妻の姿を求めたのがステップフォード。

でも今は女性がばりばり働くのも当たり前だし…、

まあ、そんな今だから逆にこんな映画も面白いのかも…


なんで、この街はかなり、というか、完全に男目線、

そんな街に引っ越してきたキャリアウーマンのニコールキッドマンはもちろん

不満爆発…ところが、精神的にまいってただけあって、街に馴染もうとします。

そこらへん、よく分からなかったですけど…

でも、この従順な妻や街の姿を求めてこの街を作ったのは誰なのか、

というオチは、ちょっと面白いです。

でもよく考えたらこれもかなり男目線な気もしますが…


でもまあ、めちゃくちゃですよ。

夫が妻をロボットに改造してる街ですからね、

ロボットにして自分に従順な妻にすることでしか自分の尊厳を保てないという

なんとも悲しい男の姿…

この映画に出てくる妻たちはみんなスタイルもよくていかにもブロンド美人、

一方夫たちの中にイケメンはいなくて、いかにもダメ親父みたいな人ばっか。


しかし、ロボットに改造…

頭の中のチップが削除されたら元の妻に戻りましたが…

途中で口からお金を出すマシーンな妻出てましたよね…

実際、未公開シーンでは、手が掃除機になったり足が芝刈り機になったりと、

完全にロボットになったりしてました…やりすぎです。

そういう点で、妻改造の方向性があまりはっきりしてなかったのかな…と。

完全ロボットなら完全にコメディですよね…


ニコール・キッドマン、映画の中ではほとんど黒髪でしたが、

ラストの方のロボット化したブロンドの姿、ほんとにロボットみたいです。

パッケージの写真のように、すごく均整が取れたというか、かちっとした顔だち…

個人的に、ジュリア・ロバーツはいかにもアメリカ人という感じだと思ってますが

ニコール・キッドマンはそれともちょっと違うような…てかオーストラリア人かな?

なんか不気味な雰囲気すら漂います…


★★☆☆☆


ステップフォードは架空の街です。

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うーん…

なんか、こんな伏線がとか、こんな描写がとか、映像がとか

っていう風にはいろいろ言えるかもしれないけど、

やっぱ映画って見た時の直感が大事ですよね…


テーマは、非常に興味深いです。

てゆーか面白いです、それだけに残念…

食品メーカーが新たな宣伝?販売?戦略を実行します。

それは消費者をナノサイズのウィルスに感染させるというもの。

感染すると、ある商品しか欲しくなくなり、最後には商品名を連呼してしまう。

でもそれは実験段階だったので、感染した人は死んでしまいます。

うーん、そんな戦略されたらばか売れですよ…

サブリミナル効果的な、無意識のうちにイメージを植えつけられてるみたいな、

もっと直接的ですけど。


この映画では、空の箱が届けられるとこから始まるわけですけど、

箱は空なのではなくウィルスでいっぱいだったわけです。

それが、ナノサイズの目に見えない恐怖…的な宣伝でした。

でももともとウィルスなんて目に見えないですからね、カビだって見えないし

今に始まったことじゃない…


全体として、非常に暗い映像で、雰囲気はばっちり作ってました。

でもオープニングの法則にはばっちり当てはまり、

これはB級っぽいというオープニングでした…

なんとなく、黒地に緑の文字とかの一昔前のコンピューターのイメージ的な

オープニングの映画はあまりいけてないような気がします…

全体的にだらだらしてて、盛り上がりもないし。

斬新さやおしゃれさを狙ったような部分もあったりするけど、

それがストーリーに対してたいした意味もあるようには思えなくて微妙でした…


最近、こういった不条理系なサスペンス映画が流行ってますが、

不条理なだけあって作るのもなかなか難しいのかもしれないです。

ストーリーしっかりさせた上で見る側に驚きや恐怖を与えないといけないから。

不思議なことばっか並べてちゃだめってことですね。

監督新人みたいなんで、今後に期待です。

雰囲気は結構好きな感じなんで。


★☆☆☆☆


いろいろ分からんことが残ってます…

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実話に基づくという事が恐ろしい話。


気が小さくて、セールスでもお客に嘘を就くことができない、

従業員のジョークも割り切ることができない、

別居中の妻や子どもとも一緒に暮らすこともできない…

そんな寂しい弱い大人がショーン・ペン。

強面で強いイメージの強いショーン・ペンですが、

この役ではひげで自分を強く見せているような、いかにも弱々しい感じ。

あの顔は強くも弱くもなるんですね…

さすが名優と言われるだけあります。

ちょっといっちゃってるとことか、最後のほうとか、鬼気迫るものがあります。


映画のいたるところで流れてるニクソン大統領の演説。

なにやら政治色の強い映画なのかなーとも思いましたが、よく分かりません。

が、主人公の勤める家具屋のボスの言葉は面白いです、

「一番のセールスマンはニクソン大統領だ。

二度公約で戦争を終わらせると言って二回当選した。

約束はするが実行はしない。」

まさにこれ、これが主人公が我慢できなかったこと。

利益を上げるためのセールスでも、言葉のあやのような嘘もつきたくない、

そんな嘘平気でつく上司にも我慢できない。

自分の考えを受け入れてくれない役所も我慢できない。


で、そんな不満の矛先は大統領へと向かっていってしまうのですね。

それはもう半分気が狂っていますが…

周囲の近い人は全く受け入れてくれなかったから、そうなってしまったのかも…


どんどんと自分の世界へひきこもっていってしまう主人公、

入念に計画を立て準備をする姿はとても痛々しいです。

そして事件後、テレビで流れるニュースには

妻も、唯一の親友も見向きもしない…とても悲しいです。


★★☆☆☆


ショーン・ペンありき…

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レストランを舞台とした映画。

音楽のセンスがいいと思います、音楽には全然詳しくはないけど、

オープニングとかラストとかで流れる曲がいい感じです。

音楽の力もあり、おしゃれな感じの映画です。


レストランで働く人、レストランへやって来る客など、いろいろな人の人間模様。

この映画ではじつにいろんな人がいます。

レストランの経営者が父親で、斬新なアイディアで店を人気にしたシェフ、

腕はいいけど博打癖のあシェフ、

そしてレストラン経営者でありシェフの父親、

この三人を中心として話が進んでいきます。

が、この映画は実はこの2人のシェフの知らないところで話が進んでいきます、

これが実は結構面白いところ。

話としても面白いし、映画の展開としても面白いです。

これは結構なセンスを感じる展開です。


どんな話が進んでいるのか…実にいろんな人が登場するこの映画、

映画を観ながら、頭の中で人物の関係図を作っていくと面白いです。

レストランで働く人同士の関係、シェフは何人と関係してるのか…とか

そんなことはどうでもいいんですが…

レストランにやってくる客との関係とか、

博打の胴元のギャングは明らかに関係ありますね、

そしてこの関係図の中心にいるのは、間違いなく経営者である父親です…


そしてその関係図の中で、最後まで浮いている人物がいるような…

映画の中には実に自然に溶け込んでいるにも関わらず、

最後まで正体が分からない、そんな人物がいるはずです。

そして最後に、そういうことか、というか、そうだったのか…という事実が。


そのようなサプライズを売りにしているわけではなく、

自然なストーリーの中にそのような状況が出来上がっているのが面白いです。

それは、そのような状況を作り上げていた関係図の中心の人物がすごい、

という思いにもなりますね。


混雑時のレストランのフロアの様子、そして厨房の様子、

特に厨房でシェフたちが忙しく激しく料理を作っている様子は臨場感があって

とてもかっこよくて面白いです。

全体的に、とてもきれいにまとまってた話だと思います。


★★★☆☆


とりあえず、おいしそうです…

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SAW 」の続編です。

このての映画の続編はがっかりすることも多いような気もしますが、

今回は続編として良かったと思います。気持ち悪さ健在です。


今回はある家の中に複数の人が閉じ込められてゲームをさせられます。

人数も多いので、ゲームの数、仕掛けも多いです。

そしてどれも最悪です…ほんと、考えた人間の性格を疑いたくなるような

最悪の仕掛け…痛いです…ありえんです。

そしてその中で、やはり人間関係ってのも大きな要素となってるわけです。

自分だけ助かろうとして他を攻撃する最悪のキャラクター、

ここらへん、前作よりも「CUBE 」と似ているような気がします。


でも人数が多くなった分、それぞれの人物が薄くなったように思います。

前作はほとんど閉じ込められた2人が行動していて、

2人が精神的にまいっていく様子とかがはっきりと伝わってきましたが、

今回はそういう点が少し弱いです、ビジュアルに頼った感かあります。

前作のあの恐さは、もちろんビジュアル的な痛さとかってのもありましたが、

やはり、密室で2人が追い詰められていく内面がすごかったからだと思います。

その恐さという味が薄れたのは残念です。


前作はラストにものすごいサプライズがありました。

今回は前作のようなものではなかったです。

ラストで畳み掛けるようにすべてのカラクリを解き明かしてくれます、

その中で最後の語り手となる人物がサプライズとなるんでしょうか、

それはかなり前作が絡んできてます、取って付けた感は拭えませんが…

前作の舞台の密室が出てきたりもします、そういうのはちょっと好きです。

なんで、やはり前作を見てから見ないとよく分からないと思います。


あと個人的に、前作ほどの救いようのないラストではなかったと思います。

犯人の言う「ルール」を守っていれば、助かることができたわけです。

再三「ルールを守れ」と言ってましたが…

主人公の刑事はどういう行動をすれば良かったのか…

ラストに分かりますが、考えながら見てみてください。

典型的といえば典型的かもしれませんが、

近くに奥の手というか、隠しだまがあるのとかは結構好きです。


★★★☆☆


続編がありそうな雰囲気ですが、どうでしょう…

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大友克洋の3話オムニバスからなる映画。
「彼女の思い出」「最臭兵器」「大砲の街」の3作品。

3話どれも全くテイストが違う。

「彼女の思い出」は、王道というか、とてもしっかりとしたSF。

不思議で、少し恐いサスペンスのような要素もあって、

ハリウッドのSF映画をそのままアニメにしてまとめたような出来。


「最臭兵器」は…「彼女の思い出」シリアスな雰囲気から一転、

いきなり地方テレビ局のワイドショーののんきな雰囲気で始まります。

風邪をひいた主人公が間違って極秘開発?の薬を飲んでしまいます。

そのおかげで、主人公の体に異変が…

…臭いんです。

その臭さにより会社どころか、街中の人が意識不明。

1人平気な主人公は東京へ向かうことに、しかしその臭さによって街は大混乱。

面白すぎです、めっちゃ臭いっぽいです、人間は意識不明、植物も枯れる。

黄色い臭気を出しながら原付で走る主人公…

1番面白いのは、原付で走る主人公がトンネルを抜けたところ、

トンネルを抜けると…目の前には戦闘機が…

最臭兵器である主人公を止めるべく軍隊が乗り出してます。

1人の人間に対し、日米の何機もの戦闘機や戦車が攻撃をするのは面白すぎる。

しかも戦闘機や戦車の計器も狂うんです…


そしてラスト「大砲の街」

衝撃ですこのアニメ。クレヨンで描いたようなタッチの絵、独特のキャラクター。

最初から最後までシーンを切ることなくストーリーが繋がっていくという特徴。

独特の不思議な感じではあるけど、なにやら普通の家庭の朝の様子から、

少年が家を出発するシーン「いってきまーす」

…ん?いや、「うってきまーす」と言いました少年は…????

そしてストーリーが進むに連れて、

どうやらこの世界の住人は大砲を撃つことのために生きているということが…

学校で習うのも大砲の原理や撃ち方、父親は大砲の整備の仕事をし、

母親もパートで砲弾を作る、少年の夢は砲撃手、

テレビのニュースではその日どれだけ打ったかを報道してます。

いったい何に向かって打っているのか、戦争でもしてるのか…

とにかく大砲を撃つことでこの街の人は生きていくことができるという、

なんとも恐ろしい話…すごいです…。

なんとも言えずすごいアニメです、こんなアニメどころか、映画はありません。


「大砲の街」の英語のタイトルを見てみましょう…

「CANNON FODDER」…FODDERなんです人間は…


★★★★★


エンディングの曲は石野卓球です…すげえ

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文句なしに日本アニメの金字塔。

この映画、劇場公開が1988年です、今から18年前…

パソコンだってまだあまり一般的ではない時代です。

それなのに、今見ても全く古さを感じない、そこがまず驚くべきところです。


おそらく、使われ始めたCGの技術を駆使して近未来の街が映し出されます。

オープニングからの始めの10分間は文句なしにいい。

春木屋のシーンから、金田たちがバイクで走り出すシーン。わくわくです。

ハイテクバイクの機械音と光る?ホイール、バックするバイク、

光の尾を引くテールランプ、うん、かっこいいです。

あらためて、AKIRAは少年漫画なんだなぁと感じます。


この映画、原作は大判コミック全6巻の漫画です。

そしてかなり内容が濃いです。

それを2時間の映画にまとめるのは到底不可能で、

残念ながら漫画とはかなり異なるストーリーが展開されていきます。

なんで、漫画そのままを期待すれば、期待外れとなっても仕方ありません。

そりゃもちろん漫画のほうがストーリーとして面白いから…

漫画とは異なる「AKIRA」として見ることをお勧めします。


でも、映画「AKIRA」としては完璧に近いんじゃないかと思います。

その一つに、キャラクターの声。キャラクターの動きと非常に合ってます。

それもそのはず、このアニメは声優が台詞を吹き込んだ後に

もう一度口の動きなどのアニメーションを作っているんです。

すごい手間です。

そのおかげ、キャラクターの大きな動きとすごくマッチして、いきいきしてます。

金田のや鉄雄の喋り方とか、かなり印象的で、真似したりします。


音楽もすごい特徴的。

聴いたことないような、人の声?のような音楽や機械チックな音楽など、

耳に残るような音ばかりです。


AKIRA、アメリカや海外でも超人気でした。

アメリカ人は金田のあのバイクを作っちゃったりしてました。

そういえば以前のモーターショーで金田バイクが展示されたとか…?


映像と音、それを楽しむのが一番良いです。

ネオ東京を走るバイク、大友克洋お得意の異常なまでに緻密な機械、

もうどうしようもなくグロテスクにふくれあがる鉄雄、

漫画では見ることのできないAKIRAを見ることができます。

大人になる前に見ないといけない映画です。


★★★★☆


漫画も読まなければいけません。

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