上得意の高山さん(仮名)からコールがあり、
「テレビが映らなくなりました」との相談が。
長らくBSが映ったり映らなかったりという状態が続いていたらしいのですが、昨日からついに地デジも映らなくなったとのことで…。
新築時、ハウスメーカーの下請けの工事業者が、大屋根にアンテナとBSを設置されたそうです。
脚立をかけずに小屋根から簡単に上がれる屋根でしたので、2階の窓から出て、まずはアンテナを点検することにしました。
おや?ブースターにDC15ボルトがきていないぞ
(BSアンテナやブースター(電波を増幅する器械)には、直流15ボルトという電源を供給する必要がある)。
ブースターが大屋根の上のアンテナに取り付けられています。
瓦でない屋根で、大屋根設置で、一本のポールに地デジとBSが設置してある場合、風や雪の影響で、アンテナが傾く可能性が高いのですが…。
ともあれ、原因を調査することにしました。
ちなみに、アンテナの仕事では、必ず測定器を持ち歩き、受信レベルや、その他の数値を計測し、健全な電波状態を確保できるように心がけます。
アンテナのレベル測定器。
計測器で数値を計測することは基本中の基本です。
が、電気屋仲間には、その基本も疎かにする人が
アンテナ工事が直接の仕事ではなくても、たとえばテレビを納品したり、点検にうかがったときは、必ずアンテナの健康状態をチェックするようにしています。
電波とは、書いて字の通り、電気的な「波」ですから、波があります。
波の状態によっては、合格ラインを下回ることがあるのです。
波が低くても、合格ラインを上回るようにすること、それがプロのアンテナ工事です。
このブログにも検索ワードで時々見かけるのですが、特定のチャンネルだけ映りが悪いというのは、だいたいその類い(不完全なアンテナ工事)でしょう。
健康チェックといえば、話は飛びますが、先日、長寿都道府県ランキング が発表され、男女ともに長野県が1位に輝きました。
長野県民は、減塩したり等、健康意識が高いらしいですね。
しかも、寿命が高くして、高齢者医療額では低い方でトップクラス。
なんと優秀なんでしょう。
さらに面白いのは、PPKというキーワードを提唱し、PPK運動に取り組んでいるとか。
PPKとは…ピンピンコロリ だそうです。
死ぬまで現役で、死ぬときはコロリといくのが一番いいと。
健康でいえば、健康診断の受診率は、20%ないそうですね。
医療費抑制のためにも、毎年国民が皆、健康診断を受診することは有効ではないでしょうか。
理想をいえば、かかりつけのホームドクターを確保されることが望ましい…。
さて、なんの話でしたか(笑)。
そう、ホームドクターでいえば、MDKはよく、お客様から、「(我が家の)家電のホームドクターですね」とよく声をかけられます。
健康管理には主治医を。
家電の安全安心には、MDKを。
(画像はイメージです)。
確かに、測定器でアンテナの健康状態を計測していれば、そのように写るのかもしれませんね。
さて、アンテナに戻りましょう。
天井裏の2分配器までは、15ボルトがきているようです。
(アンテナトラブルの原因調査は、現場にもよりますが、怪しい箇所、点検しやすい箇所…の順に、徐々に故障箇所を絞っていきます)。
天井裏まで電源(DC15ボルト)が届いているということは、やっぱりアンテナから天井裏までの問題だな。
じっくり点検すると…
「おやこれは」
ケーブルの被覆が裂け、中の網線が露出し、切断していました。
これでは電気は愚か、電波すら通りません。
経年劣化や、あるいは雪の重みで切断してしまうことはあるのですが、ここまでひどい具合に裂けているということは、なんらかの外的要因がないと、考えられません。
スマホで撮影し、高山さんにご確認いただきました。
(画像はイメージです)
高山さん曰く、昨年秋、外壁と屋根を修繕したとのことでした。
「そうですか、もしかしたら、そのとき、ケーブルを傷つけてしまった可能性もありますね。なんにしても、修理しておきますね。」
接栓と中継コネクターで接続し、防水テープで防水処理をし…
(材料をケチるためか、芯線同士、網線同士を直接よじって、防水ではないビニルテープで巻いてあるケースを時々見かけますが…手抜きです)。
さらに念には念を入れて、トタンの境目の所にケーブルを隠し…。
アンテナ支線を補強して、完了
地デジもBSも映るようになり、高山さんは喜んでくださいました。
テレビは、テレビ受像機のみならず、アンテナというインフラが整って、初めて快適なテレビライフを営むことができます。
テレビとアンテナをパックで考えていただければ、時々の健康診断も含めて、健全で、しかもリーズナブルにテレビライフを営めるよう、MDKはトータル家電ライフのサポートに努めて参ります。
高山さん、ありがとうございました。