一盃口付加による連続対子の形成
高次多面待ちは、7牌複合系4パターンをベースに拡張されます。
特に、7面待ち16パターンは全てこれら4パターンをベースにしてます。
拡張方法は、順子拡張と単騎牌共有合体が主体ですが、7面待ちの内2パターンは「一盃口付加」と呼ぶ拡張方法により形成されています。
「一盃口付加」は「順子拡張」のような厳密な規則性はありません。
7牌形に一盃口が付加した聴牌形を持った形の中で、付加した一盃口が連続対子(4連対子または5連対子)の待ちを新たに形成する場合に使います。
待ち牌Quiz
例によって、待ち牌Quizからです。
これら「一盃口付加」で出来た4つのケースの待ちが分かりますか?
7牌複合系への一盃口付加
並び対子または1間対子をベースとした7牌複合系に一盃口を付加してみました。
最初のポッポ型と最後のL1型ツインへの一盃口付加は、以前、7面待ち16パターンで紹介していますが、5連対子または4連対子が形成されると伴に、順子接続により付加した一盃口の先端に新たな両面待ちが生じています。
L1L2複合型への一盃口付加では、5連対子に順子を載せた様な聴牌形が出来ていますが、いずれも6面待ちを形成します。
ポッポ型暗刻後ろ側への一盃口付加では、単なる順子接続による単騎待ちの増加が起きるだけで、連続対子は形成されません。
逆に、分銅型への一盃口付加では4連対子は形成されますが、今度は順子拡張は起きていません。
このように「一盃口付加」と言っても、連続対子の形成と順子拡張の両方が常に起きるわけではありません。
待ち牌Quiz解答
待ち牌Quiz4問の解答の一覧です。
Case 1:5連対子
5連対子は10牌形ですから、13牌形が聴牌となるのは残り3牌は暗刻か順子です。
5連対子の端への暗刻付加は、7面待ちとなります。
7面待ちで唯一の1暗刻形です。
ポッポ型へ一盃口が接続した形ですが、6牌底を外すと三面待ちとなり、その3つの待ちが、5連対子の待ちの隙間を埋めて7面待ちが出来ます。
5連対子への順子載せでは、L1L2複合型への一盃口貼付けの場合、5連対子と順子拡張とも言えますが、実態はL1L2複合型とポッポ型の単騎牌共有合体です。
また、L1L2複合型暗刻の後ろ側への一盃口貼付けは、5連対子の形成による待ちの2増です。
5連対子の端への順子貼付けは、7牌形ベースではありませんが、参考に挙げています。端の双碰待ちへの順子貼付けで5面待ちとなります。
また、中央部に順子載せが起きた場合は、待ちの増加はありません。
Case 2:4連対子および順子接続
L1型ツインに一盃口が付加すると、4連対子とL2本体型の形成が起きます。一盃口の端に4連対子の双碰待ちが形成されます。
一盃口は順子でもあるので、その端に両面待ちが形成されます。
これら2つの待ちの増加により、7面待ちとなります。
分銅型への一盃口付加は4連対子が出来ますが、順子接続にはなりません。
Case 3:4連対子雀頭載せへの暗刻付加(ポッポ型への順子貼付け)
ポッポ型の端に一盃口を張り付けると、槓子が生じますが、4連対子の上に飛び出した対子が雀頭の働きをし、4連対子となります。勿論、4枚使いのため、雀頭部分の待ちはありません。また、一盃口貼付けは順子貼付けでもあるため、その端に両面待ちが生じます。
奇妙な聴牌形と言えます。
Case 2のスライドで示したように、分銅型に一盃口が接続した場合、4連対子とはなりますが、待ちのないところへの接続なので、順子拡張は起きません。
一盃口付加では、このように連続対子を形成しても順子拡張とならない場合があります。
4連対子雀頭載せへの順子載せ
7牌複合系ベースへの一盃口付加から話はそれますが、「4連対子雀頭載せ」への順子載せを考えて見ます。
端の双碰待ちへ順子貼付けが起きると、両面待ちが形成されますが、それだけでなく、右端の文鎮外しをすると新たなL2型(但し、2面待ち)が生じます。
このように2組の異なる6牌形を外すことで、それぞれ、別々の7牌形が生じることがあります。7牌複合系は、暗刻外しと順子外しでそれぞれ別々の4牌形が生じる形でしたが、13牌形となると、いくつかの6牌形外しで様々な待ちが現れることがあります。
その内、このような「13牌複合系」を見ていきたいと思います。
6牌外しの規則性がないので、見つかり次第ということになります。
あまり期待しないでください。
Case 4:L1型尻尾貼付けへの一盃口貼付け(単騎牌共有合体+α)
この聴牌形を見て、分銅型とL1型尻尾貼付けとの単騎牌共有合体と一目で分かる人は凄いと思います。分銅型の聴牌はとにかく分かりにくいのが特徴です。単純な順子接続でさえも、実際の牌を横に並べた形から想像するのは難しいと感じるのは、私だけでしょうか?
分銅型の単騎牌共有合体は当然一盃口外しが出来ます。順子貼付けでもあるので、左端に両面待ちを生じますが、実は、この+αの待ちは非常に珍しい形です。
普通、単騎牌共有合体は拡張L1型の場合の様に順子の同時拡張がある場合しか、+αは生じません。今のところ、このケースだけが、同時拡張でないにも関わらず+αの待ちが生じます。
この場合、見かけ上一盃口貼付けですが、連続対子の待ちは生じません。あくまでも単騎牌共有合体が基本ですが、+αになるのが不思議なところです。