晴れ時々ジャズ -28ページ目

晴れ時々ジャズ

日々の雑感とともに、フランスを中心に最新の欧州ジャズについて書いています。

うわっ、知らんかった!
3月にリリースされたBIRELI LAGRENEのリーダー作に、ANDRE CECCARELLIが参加してるじゃあーりませんか!
ANDRE CECCARELLIのブラシワークがたっぷり聴けそう♪

■BIRELI LAGRENE GIPSY PROJECT / JUST THE WAY YOU ARE (Dreyfus Records)
BIRELI LAGRENE (g, vo)
HONO WINTERSTEIN (g)
FRANCK WOLF (sax)
DIEGO IMBERT (b)
ANDRE CECCARELLI (ds)
ROBERTO JERMAINE LANDSBERGER (p) (14曲目のみ)

ここで試聴できまっせ。
    http://www.fnacmusic.com/album/0deef581-1d8b-4f6f-b3dd-5150c0fe1336.aspx
ほほぉ、ビリー・ジョエル、エルヴィス・プレスリー、ジョージ・ベンソンの曲もやってるようです。
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*オマケ
あんまり他所から画像を持ってくるのは良くないかもしれませんが...
左から順に、BENOIT SOURISSE, ANDRE CECCARELLI, JOHN McLAUGHLINです。

  *クリックで拡大します
ANDRE CECCARELLIはたいていこんなふうに隣の人に肩を抱かれています。こういう光景は、ネット上に限らず、ANDRE CECCARELLIのリーダー作と参加作のジャケやインレイカード等でもよく目にします。背が低いから肩に腕をまわしやすいというのもあるかもしれませんが(^_^;) CECCARELLIの肩を抱いてる人は、たいてい彼のほうを向いて嬉しそうに笑ってるんですね。CECCARELLIさんて、きっと誰からも好かれるいいヤツなんだろうな~と思っている私です。
今日、CDプレイヤーが全く読み取りをしなくなりました。昨日はなんともなかったのに。

買ってから4年間、使いこなしに気を使って大切に扱ってきたつもりだったのですが...。ショックです(-_-;)
可愛いCDプレイヤーは、現在、修理のため大阪へ旅に出とります。こういうときのために、買ったときの元箱を保存しておいたのは幸いでした。
ちゃんと悪いとこ直してもらって早よ帰っておいで~~!(涙)

DVDプレイヤー(電気屋さんのポイント+¥10,000で買った安物)のほうでもCDの再生は可能ですが、音質が良くありません。
CDプレイヤーがちゃんと直って帰ってくるまでは、新譜CDを聴くのはお預けです(T_T)

  ヒメオドリコソウ と カラスノエンドウ

栗が届きました。何故かイガイガの無いのも何枚かあったけど...ま、ええか。イガイガの無いのから先に聴こっと。

1) ■LESZEK MOZDZER TRIO / BETWEEN US AND THE LIGHT (OM CD 002) (未聴)
2) ■SLAWEK JASKULKE / FILL THE HARMONY PHILHARMONICS (BCD Records BCD CDN 3) (未聴)
3) ■ANDRE CHARLIER - BENOIT SOURISSE / ELEVEN BLUES (O+Music OP 101) (未聴)
4) ■ED NEUMEISTER / REFLECTION (ArtistShare 0058) (只今聴きまくり中)
5) ■ZANUSSI FIVE / ALBORADO (Moserobie Music Productions mmpcd 049) (未聴)
6) ■SIMONA PREMAZZI / LOOKING FOR AN EXIT (PRE 001) (未聴)
7) ■PIOTR WYLEZOL TRIO / PIANO TRIO (PLB 582) (未聴)

1) は、オラシオさんの記事 で紹介されましたし、また『ジャズ批評』にもオラシオさんが書いておられましたね。この先リリースされるLARS DANIELSSON & LESZEK MOZDZER / PASODOBLE (ACT)も楽しみ♪
3) は、一つ前の作品です。試聴してみたらかっこよかったので。新譜も注文済み。
4) は、ヴェテランのトロンボーン奏者の作品で、ドラマーのJOHN HOLLENBECK以外じぇーんじぇん知らない人たちですが、試聴のうえ入手。全曲オリジナルですが、かっこいい4ビートもあり、刺々しさが無くて聴きやすいです♪

5) は、ノルウェイのカルテットWIBUTEE(←アルバム「PLAYMACHINE」はエレクトロニクス入りですが面白かった)のベーシスト率いるZANUSSI FIVEの2作目。といっても私、1作目も持っていないので注文済み。ノルウェイには刺激的で面白いコンテンポラリーなジャズがたくさん見つかりそう。
6) は、ドラムがARI HOENIGなので前々から目ぇつけといたのに、長いこと注文するの忘れてました(-_-;)

と、今回は少々冒険買い(?)が多いかもしれません。
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最近、家の近くで早朝からお昼時にかけて大好きなキジバトがしきりに鳴いています。どこで鳴いてるんでしょう?姿が見えませんが、うっとこの屋根の上でテリトリー主張して鳴いてるのかも。
キジバトさぁーん、うっとこの庭に巣ぅつくってもかめへんよ♪
あ、そうそう、キジバトで思い出しました。
いつも聴くたびにうんざりしていた電子音による炊飯器の「予約できたよミュージック」と「ご飯炊けたよミュージック」のことですが、つい最近、設定でピーッの一音に変えられることが判明(取り説ちゃんと読めよ)。やれやれですー(笑)

  外来種が増えているとのことですが、このタンポポはどうでしょうか

LOUIS WINSBERGの新作です。


■LOUIS WINSBERG / DOUCE FRANCE (Nocturne)

LOUIS WINSBERG (g)

IRA COLEMAN (b)

STEPHANE HUCHARD (ds)

guest(一曲のみ)

MAURANE (vo)

CHRISTOPHE WALLEMME (b)


こちらで一部試聴できます。
    http://www.winsberg.com/fr/article.php?id=81


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VINCENT ARTAUDの新作が出ます。前作は聴いておりませんが、これはちょっと気になる。参加者の詳細は分かりませんが、オケも入って、けっこう多くのミュージシャンが参加しているようです。


■ARTAUD / LA TOUR INVISIBLE (B-Flat Recordings)

こちらで試聴できます。
    http://www.fnacmusic.com/album/49e4ffad-c740-4feb-ac87-8cc13b3fb782.aspx


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  休耕の畑にスミレの花が一輪

TIERNEY SUTTONの歌を初めて聴いたのは、CHRISTIAN JACOB TRIO / STYNE & MINE (Wilder Jazz)でのことでした。とにかく心に迫る歌声を聴いたとたんに、グッときてしまったんですね。すぐに彼女のリーダー作を何枚か入手し、その後もリーダー作が出る度に必ず手に入れるようにしています。
TIERNEY SUTTONのヴォーカルで特筆すべきは、器楽的唱法を正確なピッチで自在に駆使する才能に長けていることで、ジャズには欠かせないアドリブスキャットやフェイクのセンスなどにも光るものがあり、ウッドベースとのデュオなどでも高度に技巧的なヴォーカルパフォーマンスをさらりとやってのけます。どちらかといえば豪快に歌いまくるタイプではなく、シャウトもめったにせず、ノンヴィブラートとヴィブラートを絶妙に使い分けて伸びやかな透き通る声で歌う彼女に、汗は決して似合いません。あくまでもエレガントで洗練された大人のムード。実力と豊かな表現力を兼ね備えた素晴らしいシンガーだと思います。
TIERNEY SUTTONの魅力においてもうひとつの強みは、なんといってもCHRISTIAN JACOB TRIOと共演していることでしょう。シンガーとバンドの力量がバランスよく釣り合っていて相性も抜群なので、歌、ピアノ、ベース、ドラムスのうち、いずれに集中して聴いたとしても気持ちよく演奏にのめり込むことが出来ます。

本作はTIERNEY SUTTONの7枚目のリーダー作で、2006年8月録音、2007年リリース。13曲全てジャズや映画音楽などのスタンダード曲集となっています。タイトルにHAPPYのつく曲を多く取り上げていますが、もちろん幸福だけをあっけらかんと明るく楽しく歌っているわけではなく、幸福と背中合わせの哀切をもしっとりと歌い上げていて、奥行きと深みのあるヴォーカルを堪能できます。
また、本作で注目なのが、ゲストにJACK SHELDONを迎えていることです。私は彼の歌と演奏を初めて聴きましたが、サッチモが現代に蘇ったのかと思ってびっくり!さすがだと思いました。

1曲目のGET HAPPYは、バンドの重厚な演奏と伸びやかなヴォーカルがゆったりと重々しく響きます。歌の内容は典型的な黒人霊歌で、泥臭さはないもののなかなかスピリチュアルに歌っていると思います。
3曲目のYOU ARE MY SUNSHINEは、通常明るいムードで演奏されることが多い曲ですが、こちらはスローなテンポで実に切なく寂しい曲調です。もともと失恋を歌った曲ですからこういう演奏のほうがしっくりくるというものですが、最初にこれを聴いたときは一瞬、移調して演奏しているのかと思ったほどです(^_^;) バンドとヴォーカルが美しく繊細に溶け合った演奏は、聴き応え満点で実に素晴らしいです。
4曲目のGLAD TO BE UNHUPPYは、憂いをたたえたヴォーカルが優しく包んでくれるようで心打たれます。JACK SHELDONのトランペットソロが渋くていい味出してます。
5曲目のSOMETIMES I'M HAPPYは、躍動する2ベースとドラムスをバックに囁くような感じで明るく軽快な歌いっぷり。
7曲目のHAUNTED HEARTは、ただうっとりと聴き惚れるしかありません。
8曲目のI WANT TO BE HAPPYは、JACK SHELDONのサッチモばりの歌(上手いのだ!)とゴキゲンなトランペットソロが聴きもの。ミュージカルふうのアレンジで聴いていて楽しく、嬉しくてついニンマリしてしまう。また、トリオのスタイリッシュな演奏をバックに、ユーモラスで楽しいこんな会話がフィーチャーされていて面白いですよ。
JACK:「ああ、ティエニー、君はとっても美しい」
TIERNEY:「ありがと、ジャック(*'-'*)」
JACK:「君のボディ、君の瞳、君の唇、君の髪、全部好きだよ」
TIERNEY:「あらん、ジャックったら...(*μ_μ)」
JACK:「...あの~、君、歳はいくつだい?」
TIERNEY:「紳士は決して淑女に年齢を訊かないものよ」←優しく諭すように
JACK:「アハ...アハ...で、実際のところ、何歳なんだい?」←彼女は1963年6月28日、ウィスコンシン生まれらしい(バラしちゃった)
TIERNEY:「私が何歳かっていうことよりも、あなたが私をいかに若く感じさせてくれるかってことが肝心なのよ、ジャック」←冷ややか
JACK:「ウヘ...ウヘ...(^_^;)」←たじたじのジャック
TIERNEY:「さ、もう歯磨きしてパジャマに着替えて寝なさいっ!」←これじゃまるで口うるさい母親ですな(笑)
JACK:「うひゃぁ...(;^_^A」←もっとたじたじになって大汗かいてる可哀想なジャック(笑)
TIERNEY:「なんてザマなの、ハニー」←TIERNEYさん、呆れてます
JACK:「...」
TIERNEY:「何か食べたいの?コーンブレッドなら作ってあげてもいいけど?」
JACK:「幸せになりたあああい!(≧▽≦)」←ほとんど悲鳴に近いです(笑)
TIERNEY:「あなたは私をハッピーにしてくれるわ、ジャック」
JACK:「君だって僕をとってもハッピーにしてくれるさ」
以下省略
このあとスキャットの応酬で楽しく盛り上がりながらフェイドアウト。ザッツエンタテイメントってな感じになっております。
9曲目のMAKE SOMEONE HAPPYも情感を込めて丁寧に歌われています。聴き惚れましょう。
13曲目のSMILEは、CHRISTIAN JACOBの素晴らしいピアノをバックに情感を込めて歌われています。あぁ...私事で恐縮ですが、この曲は涙なくしては聴けません(訳は...訊かないでね)。
どの曲も本当に素晴らしいものばかりです。

現在、手持ちのTIERNEY SUTTONのアルバムが全てジャズ友のYちゃんとこへ長期出張中ですのではっきりと断言はできませんが、本作は、これまでのうちでも出色の出来なのではないでしょうか。特にアレンジが秀逸で何度聴いても飽きることがありません。これまでの作品では技巧が先行しがちな部分が無きにしも非ずと感じていましたが、本作ではそれも感じませんでした。ヴォーカルとバンドの一体感もこれまで以上で、本作の演奏者をTHE TIERNEY SUTTON BANDと銘打っているのも納得の、完成度の高い作品になっていると思います。
本作のTIERNEY SUTTONの歌には、聴き手の心に訴える“何か”があります。聴き終えるころには、静かな感動があなたを包んでくれることでしょう。

御用とお急ぎでないかたはTIERNEY SUTTONのHPへどうぞ。本作の試聴も出来ます。
      http://www.tierneysutton.com/

■THE TIERNEY SUTTON BAND / ON THE OTHER SIDE (Telarc CD-83650)
TIERNEY SUTTON (vo)
CHRISTIAN JACOB (p)
KEVIN AXT (b)
TREY HENRY (b)
RAY BRINKER (ds)
guest
JACK SHELDON (tp, vo)
入手先:HMV(通販)

届いたマツボックリは3個でした。全て未聴。
1) ■DEE DEE BRIDGEWATER / RED EARTH (DDB Records 0602517228306) (←明日ゆっくり聴こっと♪)
2) ■TIERNEY SUTTON / ON THE OTHER SIDE (Telarc CD-83650) (←彼女、お友達にも大人気なんです)
3) ■MANUEL ROCHEMAN / CACTUS DANCE (Nocturne NTCD 412) (←この人のリーダー作は初めて)
今日は贔屓にしている木村農園へ清美オレンジを買いに行きました。
外の景色が霞んでいたのは黄砂のせいでしょうか。

  木村農園の近くにはキジがいて、ときおり鳴き声が聞こえるそうです
帰りに地元で大人気の谷村菓子舗へ寄って花見団子も買いました。
ということで、本日のおやつはこうなりました。

  「共楽だんご」の愛称で親しまれています

  大好物で、いつも食べ過ぎて手の平が黄色くなる(笑)

え~、恥ずかしながら、私、只今妊娠3ヶ月です。うちは男の子二人なので、女の子だと嬉しいな。

...というようなことを今度高校生になる息子に言いましたら、即座に
「エイプリルフールだろ」
と、ため息混じりに言われてしまいました(笑)
上手にウソをつくのって、難しいなあ。
『JAZZ magazine』が届きました。まだちゃんと中身を見ていないのですが...。
4月号の表紙を飾るのは、だいだい大好きなDEE DEE BRIDGEWATERです!キャーッ♪(黄色い声)

  わ、DEE DEEが鼻ピアスしてる...!(笑)
DEE DEE BRIDGEWATERは、今月新譜をリリースしたばかりなんですね。限定盤にはDVD映像も入っております。
■DEE DEE BRIDGEWATER / RED EARTH (DDB Records-Emarcy / Universal)
DEE DEE BRIDGEWATER (vo)
ALY WAGUE (fl)
DJELIMADY TOUNKARA 他 (g)
EDSEL GOMEZ (p)
IRA COLEMAN (b)
MININO GARAY (perc)

DEE DEEは、自らのルーツであるアフリカの音楽を探求するうちに、特にマリ共和国の音楽に魅せられたのだとか。本作の録音はマリ共和国で行われたとのことで、現地のミュージシャンも多数参加していると思われます。
聴くのが凄く楽しみですー♪

昨日のことです。キッチンで夕食のしたくをしていてふと気がつくと、なぜか流しの中にちっちゃいデンデンムシが一匹いるではありませんか。さっき洗ったほうれん草にひっついてたんでしょうね。デンデンムシに気づかず野菜クズと一緒にゴミ箱へほかしてたら、映画「デンデンムシの大冒険」(そんな映画はありませんけど)みたいなことになってたかもしれん(笑)いやいや、もっと悪いことだって起こっていたかもしれないのですよ。洗った(つもりの)ほうれん草と一緒に熱湯で茹でられたデンデンムシが...(その先は想像したくない)。
ほうれん草はその日に買ってきて夕方までの6時間ほど冷蔵庫へ入れといたので、デンデンムシはさぞ寒い思いをしてたことでしょう。が、急に暖かいとこへ出てきたのでさっそく活発に動き始めました。

  触覚をいっぱいに伸ばして辺りをうかがうデンデンムシ

  あー、これこれ!どこへ行くんやどこへ?


庭に植えてあるジャーマンアイリスの若葉の上にデンデンムシを乗っけてやりました。真夜中にはけっこう激しい雨が降って雷も鳴ってましたから(目ぇ醒めてしもたやん!すぐまた寝たけど)、デンデンムシにはちょうどよかったかもしれませんね。
ということで、めでたしめでたし♪でした。
ジャズの輸入盤、国内盤あわせて18枚(未開封盤2枚含む)を大阪の某CD店で買い取ってもらいました。
実は、こういうことをするのは初めてで、免許証など身分を証明するもの(お店によっては印鑑も)が必要だとは知らなかった私。←世間知らずです(;^_^A
ジャズ担当の店員さんによる査定額は18枚で¥11,940と予想以上で、「わーい、お小遣い増えたー♪」と喜んだのも束の間...

同じお店で下記の新マツボックリ4個と

■MAURICE VANDER / PIANO JAZZ (Universal Music France 984 604-4)
■YOKI FREUND SEXTET / YOGI JAZZ (Atelier Sawano AS 058)
■SIMPLE ACOUSTIC TRIO / XX FESTIVAL INTERNACIONAL DE JAZZ DE GETXO (Hilargi Records Z 091)
■PAOLO FRESU 5ET / THINKING (Blue Note / EMI Music Italy )
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■GABRIELE MIRABASSI, LUCIANO BIONDINI, MICHEL GODARD, FRANCESCO D' AURIA / LO STORTINO (Egea Records SCA 079)
■GABRIELE MIRABASSI / 1-0 (Egea Records SCA 088)
■ANTONELLO SALIS - SANDRO SATTA DUO / LIVE IN COMO (Splasc(h) Records CDH 432.2)
■OLIVIER HUTMAN / BAND SHAPES (RDC Records BM 803/6401142)
■PAOLO FRESU, FURIO DI CASTRI / EVENING SONG (Owl Records 014 733 2)

別のお店で上記の中古マツボックリ5個拾って散財したため、お小遣いは逆に減り、CD棚の空きスペースも出来ず、結局なんの足しにもならんかったという(-_-;)
CD屋さんを出てその足でサントリーミュージアム天保山へ行き、「生誕100年記念 ダリ展 創造する多面体」を観てきました。

 奇行の人ダリ

午後からでしたが平日だったため、ゆったり鑑賞することができました。
美術館を出たあとで、夫が何べんも私に言うんですね。「僕にはどうしてもダリの芸術が理解できん!」と(笑)
あのね、何で無理に理解する必要があるのかなあ???ダリの描く不条理さ、ありえない世界、超現実の世界を素直に面白がればいいだけなのに。ちなみに夫は、私と違って完全に理数系の人間です。

 図録
ダリの描くフィゲラス、カダケス、ポルト・リガト、ロサス海岸などの幻想的な風景が好きです。
お気に入りのSTEFANO BOLLANIらが参加するEGEAレーベル作品ということで迷わず入手。39:49というLP並みの短さですが、内容は素晴らしいです。本作は、EGEAレーベルにおけるRAFFAELLO PARETIの2枚目のリーダー作で2006年リリース。前作のメンバーにSTEFANO BOLLANIが加わり、2005年10月と2006年4月にペルージャのAUDITORIUM SANTA CECILIAで録音されています。全9曲中7曲がRAFFAELLO PARETI作曲、1曲がBEBO FERRA作曲、もう1曲は作者不詳の小曲でタイトル曲となっています。ANTONELLO SALIS、STEFANO CANTINI、BEBO FERRA、RAFFAELLO PARETIのカルテットが主体のオールイタリアンによる演奏は素晴らしいの一言。美しいメロディや心浮き立つリズムを生かしたトラッド色を感じる明るく楽しい雰囲気の曲が多く、曲によってはユーモラスに、あるいはメランコリックにという具合で聴き応えは満点です。私、STEFANO CANTINIを聴くのは本作がおそらく初めてかと思いますが、彼のソプラノサックスはいいですね。

2曲目のLA DANZA DI ZOEは、イタリアの田舎の陽気なダンスを思わせる曲調でアコーディオン、ピアノ、ベースのトリオによる演奏。ANTONELLO SALISのダミ声スキャットとともに強烈にドライヴするアコーディオンソロや、軽やかに歌いまくるSTEFANO BOLLANIのピアノソロが楽しさいっぱい。
3曲目のMISSINGは、ちょっぴりメランコリックなムードのスローボッサふう。STEFANO CANTINIのソプラノサックスはいいですね。BEBO FERRAのギターも素敵な、海を感じる1曲。
4曲目のDROST NIAは、陽気なダンスを思わせる曲。ANTONELLO SALISのスキャット混じりのご機嫌なアコーディオンソロとなり、途中で誰かが何かを訴えるように話し始めると、それぞれが皆一斉に何かを叫び始め、演奏もしだいにグッチャグチャになって何やら騒然としたムードになっていくのが可笑しい。が、ANTONELLO SALISはノリノリでアコーディオンを弾きまくりながらダミ声でスキャット、スキャット、スキャーット!ん~、楽しいなー!
*私には、なかなか終わろうとしないANTONELLO SALISのソロにあきれ果てたみんなが「ああ~、また、おやっさんのいつものが始まった。いかん、完全にあっちの世界へ行っちまってるぜ。おい、誰かヤツを止めろ!」などと騒いでいるように聞えるのですが(笑)誰かイタリア語が堪能なかた、この部分を通訳してくださいませ<(_ _)>
5曲目のINFANZIAは、ゆったりしたテンポ。ちょっぴり切なく美しいメロディが印象的。穏やかに心に沁みてくるような演奏には優しさがいっぱいで、思わずうっとりと聴き惚れてしまう。BEBO FERRAのギターが素敵。
6曲目のVALA RALBONI ! は、ソプラノサックスとピアノのデュオ。中盤のボラーニの生き生きとしたピアノソロが素晴らしい。
8曲目のCOME NEI FILMは、歌謡的な雰囲気がたっぷり。主役のソプラノサックスがよく歌っています。
9曲目、BEBO FERRA作曲のYUSIFは、ANTONELLO SALISの演奏するプリペアードピアノが印象的で、民族楽器のような壊れたシタールのような、なんとも切なく不思議な音色で強烈にドライヴしています。ベースがアルコで奏でる悲しげなフレーズの繰り返しが印象的。

イタリアのペルージャ(ウンブリア州の州都)で設立されたジャズレーベルEGEAのコンセプトは“地中海”への帰属意識ということなんだそうです。実際にいろんな作品を聴いてみると分かるのですが、いわゆるスウィングやバップなどのアメリカ的なジャズとは一線を画す音楽性で、地域性と風土色を強く感じさせる独自のレーベルカラーを打ち出しています。作品にストリングスが入るのは珍しくないですが、ドラムの起用がほとんどありませんし、パーカッションの入らないことも珍しくないので、室内楽的雰囲気を感じることが多いのも特徴のひとつでしょうか。

“地中海”ということで考えてみますと、本作にはそれがよく表現されているような気がします。イメージされるのは、眩しい太陽の光、穏やかな海、乾いた空気が運んでくる潮の香り、歌とダンス、そこはかとない郷愁、といったもの。洗練されているけれど、どこかのどかで飾らない素朴さや陽気な民族性が感じられて、心地よく耳を傾けているうちに時間はあっという間に過ぎ去ってしまいます。そしてもう一回、もう一回と繰り返し聴きながら、まだ見ぬイタリアと地中海へと思いを馳せてしまうのでした。
*どうでもいいオマケ
あの~、前々から不思議に思っていることがあるのですが、ANTONELLO SALISさんは何でいつもタンクトップ姿なのでしょうか?(笑)
なるべく太陽の光を全身に受けるようにしているからなのか?暑がりなのか?鍛え上げたボディを見せびらかすためか?たんにそういうスタイルが好きだからなのか?
謎です。
でも、私は、ANTONELLO SALISの演奏が好き♪これからもぜひトレードマークのタンクトップ姿でがんがん弾きまくってほしい。でも、風邪ひかないようにね、ANTONELLOさん。

ANTONELLO SALISのHP
http://www.antonellosalis.com/

STEFANO CANTINIのHP
http://www.stefanococcocantini.it/

EGEAのHP
http://www.egeamusic.com/

本作もそうですが、EGEAレーベル作品のほとんどはペルージャのAUDITORIUM SANTA CECILIAというホールで録音されるのですね。ここで、キューポラを備えるバロック建築の様式美を眺めながらジャズのコンサートを体験したらきっと素敵でしょうね~♪(うっとり)誰か、連れて行ってくれぇー!
http://www.auditoriumsantacecilia.it/

■RAFFAELLO PARETI / MAREMMA (Egea Records SCA 199)
ANTONELLO SALIS (acc, prepared piano, perc) (1950年2月28日、イタリア、サルデーニャ島の生まれ)
STEFANO CANTINI (ss) (1956年生まれ)
BEBO FERRA (g) (1962年4月29日、サルデーニャ島の生まれ)
RAFFAELLO PARETI (b)
STEFANO BOLLANI (p) (on 2, 3, 6) (1972年12月5日、ミラノ生まれ)
WALTER PAOLI (perc) (on 4)
入手先:VENTO AZUL RECORDS(通販)