白澤卓二氏は1958年生まれ。順天堂大学大学院医学
研究科・加齢制御医学講座教授。アンチエイジングの
第一人者として著書やテレビ出演も多い白澤氏が、
自身も実践中という「ケトン体ダイエット」について
解説する。
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前号の『週刊ポスト』で、「ケトン体ダイエット」が、
減量できないOLや昼食後のオフィスで“午後の睡魔”と
闘っているサラリーマンにも喜ばれるダイエット法で
あることを紹介した。
ご飯、パン、麺類などの主食(炭水化物)を抜けば
よいだけの比較的簡単なダイエット法なので、
私自身も実践している。
最近の研究では、ケトン体が時計遺伝子に作用して、
概日(がいじつ)リズム(24時間周期で変動する生体
リズム)や睡眠の質を変える可能性が指摘されている。
産業技術総合研究所の生物機能工学研究部門の
大石勝隆研究グループ長は、マウスにケトン体
ダイエット餌を2週間摂取させ、体内時計の指標と
なる時計遺伝子の機能を調べた。
その結果、時計遺伝子が最もよく働く時刻が
4時間から8時間ほど早くなっていることを発見した。
つまり、ネズミはケトン体ダイエットで早起きに
なったのだ。
しかし同時に血液を凝固しやすくするPAI-1と
いうタンパク質の血中濃度も上昇していることが
判明し、ケトン体ダイエットで心臓疾患の危険が
高まる可能性を指摘している。
ケトン体ダイエットの安全性に関してはさらなる
研究が必要だが、私はいつも寝る前に、納豆を
食べるようにしている。納豆に含まれている
ナットウキナーゼがPAI-1の作用に拮抗
することが報告されているためだ。
※週刊ポスト2012年11月16日号

