光導入法を習得します。

動物の目にある光受容細胞は、太古に植物からロドプシン遺伝子を受け継ぎ獲得したようです。

【目的】

目的は、心と体に光を当て健康を回復し生きる元気を養うことです。

【練習】

・イメージ呼吸法の習得編1環境2呼吸法を参考に呼吸法を1回行い心と体を落ち着かせます。
・呼吸法の2回目は、光源に正対し目を閉じ瞼を透過する光と皮膚に当たる熱を感じながら息を吸う時に下記をイメージします。*1

『太陽系の中心にある太陽から別け隔てなく地球の表面を照らし生命に活動力を与えている光と熱が自分の視覚と触覚を通し心と体の細胞一つ一つに光が行き渡り満たされ温かくなる。』*2


*1 太陽光で目を開ける場合は、以下の保護対策を行う。
・薄い色のサングラスを掛ける。
・窓にレースカーテン等をして減光する。
・光源が強い照明でも同じ保護対策を行う。
 (弱い照明で暗く感じる場合は、目を開けてもOK。)
・太陽光の場合は、皮膚に日焼け止め等を塗る。

*2 いたわる気持ちでイメージ
体の全ての細胞一つ一つは、各器官の役割に徹し忠実に従うこの世で唯一の心の居場所です。本当に辛くもうだめだと言う時にだけ痛みや不調を訴える健気な存在です。
辛い感情や記憶も今は、触れることさえできなくても何れ解放できる時が来ます。
いたわる気持ちでイメージしてみましょう。


次の記事「イメージ呼吸法の習得編4イメージ法


数息法と丹田呼吸法(腹式呼吸法)を習得します。
2つの呼吸法は、共にシンプルなので安心してください。(最後に2つの呼吸法を組み合わせます)
前の記事「イメージ呼吸法の習得編1環境」も練習の準備として参考にしてください。

(1)丹田呼吸法(腹式呼吸法)

【目的】

現代社会が知識や情報偏重になり大量の情報を視覚と聴覚から取り込みその刺激が意識の変形と上昇の一因となり胸式呼吸で呼吸が浅くなり交感神経と副交感神経のバランスが崩れていると考えられます。そして情報を視覚と聴覚から取り込む行為には、心を集中し目などの筋肉を使う能動的制御を含んでいます。この能動的制御を切り換え心を集中しお腹の筋肉を使い複式呼吸で深い呼吸をしてお腹周辺の触覚から刺激情報を取り込めば復元効果を期待できるのではないでしょうか。

【練習】

・座った状態で目を閉じ一度背筋を伸ばします。
・体全体の筋肉を緩めリラックスさせます。(凝りや緊張がある場合は軽くストレッチします)
・腹筋に集中しお腹を膨らませ鼻から息を5秒程で吸います。姿勢は頭を少し仰け反らせお腹を少し前に出す形です。
・腹筋に集中しお腹をへこませ口から息を5秒程で吐きます。姿勢は頭を少し前に倒しお腹を少し後ろに引く形です。
・自然にできるまで複式呼吸を繰り返します。(練習時間は3分程で終了します)
・練習の最初と最後で心と体の変化を携帯電話のカレンダーメモ等に記録しておくと良いでしょう。

※普段浅い呼吸の人は息を吐き切ったと思っても肺の中に残留した空気が残っていますのでそれも吐き切ります。
※腹筋の動かし方と感覚のフィードバックに集中しできるだけ上半身の筋肉(特に目や胸)は使わないようにします。
※運動直後や食事直後は、練習や実施を避けてください。
※体に変調がある場合は、すぐに中止してください。
※丹田呼吸法は、武術、瞑想等に用いられていますが差異については割愛します。


(2)数息法

【目的】

目と耳から入る大量で高速な情報を処理するため大脳が追従して高速化し高負荷になる問題があります。大脳が処理限界になれば過敏化や不安定化の弊害が起こり処理し切れない情報は間引かれ捨てられ表面的な思考処理となります。
数息法は、脳活動を減速制御したり入出力のバランスを取るペースメーカーとして用います。

【練習】

・入り過ぎていた情報を排出方向にバランスを取るために(1)丹田呼吸法(腹式呼吸法)で鼻から息を吸う時間を5秒程から3秒程に変更します。(吸う時3秒程、吐く時5秒程)
・減速制御については、(1)丹田呼吸法(腹式呼吸法)のゆっくりした呼吸で十分調整できていると思います。


お気付きの方もいると思いますが(1)丹田呼吸法(腹式呼吸法)で息を吸う時と吐く時の時間を5秒程、目を閉じて使わない、静かな場所という指定をしました。
この指定で息の吐き始めから次に息を吐き始めるまで5秒+5秒=10秒を心の中で数える数息法を習得済みだったのです。


次の記事「イメージ呼吸法の習得編3光導入法



人生に訪れるピンチは、いつどこからやってくるか解りませんし誰かが助けてくれくれるかも解りません。これから習得する技能は、いつでもどこでも一人で自分自身を安定的に運転していく道具です。シンプルな道具ほど使いやすく良い働きをしますので環境、慣例、手順、使う用語等も目的に沿う形に簡素化します。

練習を行う時の理想の環境と心と体の姿勢
(各項目は条件ではなく練習のしやすさと考えてください)

(1)環境

・気が散らない落ち着ける場所(好きな人、物と嫌いな人、物、場所は避ける)
・静かな場所(TV、PC、携帯電話、ゲーム、音楽プレーヤー等は電源OFFか待ち受け)
・明るい場所(太陽光が理想、暖色系の照明等)
・空気が綺麗な場所
・暑過ぎたり寒過ぎない場所(服装等で補えればOK)
・背筋を伸ばして座れる場所(椅子、ベンチ、ベッド、床、地面等で硬ければクッションを敷く)
・呼吸や体の動きを圧迫しないゆったりした服装

(2)心と体の姿勢

・心と体のどこかに負担が掛からないよう楽に座ります。*1 *2 *3 *4
・座る方向は光源(太陽や照明)に正対するようにします。(太陽熱を感じられるのが理想)
・背筋を伸ばし顔を正面に向けます。(椅子ならお尻を深く座ります。)
・準備運動として首と肩をゆっくり回しストレッチしておきます。

*1 足を組む座法等の指定はありません。(足を伸ばした状態でOK)
*2 座ると逆にお腹や肺が圧迫され呼吸が難しくなる方は寝た状態でもOKです。
*3 直立しても行えますが貧血等で倒れ怪我をする可能性があるので座ります。
*4 呼吸器系の疾患、光アレルギー、何らかの症状がある方は中止し病院へ行きましょう。

次の記事「イメージ呼吸法の習得編2呼吸法


【五感ガイドイメージ呼吸法(以下イメージ呼吸法とする)】

普段呼吸で行っている酸素を吸い二酸化炭素を吐く運動に合わせ良いイメージ(光、熱、エネルギー等)を吸い、悪いイメージ(苦しみ、孤独、不安、喪失、恐れ、病気等)を吐き出して心と体の健康を回復するイメージ呼吸法です。仕組みは、呼吸運動で五感に入る刺激をガイドに理想の仮想イメージを重ねて脳に現実イメージとして認識させます。

イメージ呼吸法は、以下の(1)~(4)を組み合わせたものです。

(1)数息法
インドから古来伝えられた数息観は、呼吸法の一種で息を吐く時に1と数え次に吐くときに2と数え上げていき10まで数えたら1に戻るを繰り返します。ここで用いる数息法は、息をゆっくり吐き切る時間に重点を置き1・2・3…10・1…と数え上げる違いがあります。

(2)丹田呼吸法
身体の中心丹田(へその下5~10cm)の筋力を意識的に使う腹式呼吸で副交感神経の働きを高め心と体を安定化させます。

(3)光導入法
睡眠障害やうつ病、生体リズム調整に有効とされる光を身体に照射する光療法がありますが光導入法では、能動的に視覚と触覚から入る光や熱の刺激を心と体に導入する違いがあります。

(4)イメージ法
集中力を高め理想状態をイメージするイメージトレーニングがありますがイメージ法では(1)(2)呼吸法の排気時に心と体の中にある苦しみの記憶等を同時に排出するようイメージし、吸気時に(3)光導入法で入る光や熱エネルギーが心と体の中に行き渡る理想状態をイメージします。

※重要なのは、(1)(2)の呼吸運動で生じる聴覚、触覚からの刺激情報と(3)の視覚、触覚からの刺激情報が(4)の脳内で作られた仮想イメージと融合し脳が現実イメージとして受け取ることです。

次の記事「イメージ呼吸法の習得編1環境

ひまわり
【立体内観法とは】
立体的(空間、時間、物質)に心を観察し動きや状態を捕らえて自己理解を深め再生していく内観法です。

【何故心を観察するのか】
デルポイのアポロン神殿の門に刻まれた古代ギリシャの2つの格言『汝自身を知れ』『度を越すなかれ』やプラトンの洞窟の比喩について聞いたり仏像が半眼で何を見ているのか不思議に感じたことはないでしょうか?
霧の中に言語化できない重要な秘密の鍵が薄っすら見えるが手を伸ばそうとすると消えてしまうもどかしさがあります。しかし忙しい日常に忘れ去った微かな記憶は、生の苦しみの中また薄っすらと見え隠れし何かを訴えかけます。

【目的】
人の繋がりが稀薄化し深刻な悩みほど他人に相談しずらく孤独の中で1人苦しみ(孤独、不安、喪失、恐れ等)を抱え込んでいる人が増えていると感じます。実際に自殺、うつ病、将来を悲観した犯罪等の増加で社会問題が表面化しています。社会の問題は、同時にそれを構成する個人の問題であり立体内観が苦しみを克服するのに役立つと考えここに公開して行きます。

基本概念】
立体内観法は、 筋肉制御と五感(視、聴、嗅、味、触)に入る刺激(光、温感、血流等)を理想の仮想イメージに重ね合わせ現実イメージとして脳に認識させ制御する五感ガイドイメージ呼吸法筋力ガイドイメージ法心眼定点分離法、潜在印象変換法等の効果のある具体的な方法を一人で安全に習得できるよう紹介していきます。

次の記事「五感ガイドイメージ呼吸法とは

日の出