数息法と丹田呼吸法(腹式呼吸法)を習得します。
2つの呼吸法は、共にシンプルなので安心してください。(最後に2つの呼吸法を組み合わせます)
前の記事「イメージ呼吸法の習得編1環境」も練習の準備として参考にしてください。

(1)丹田呼吸法(腹式呼吸法)

【目的】

現代社会が知識や情報偏重になり大量の情報を視覚と聴覚から取り込みその刺激が意識の変形と上昇の一因となり胸式呼吸で呼吸が浅くなり交感神経と副交感神経のバランスが崩れていると考えられます。そして情報を視覚と聴覚から取り込む行為には、心を集中し目などの筋肉を使う能動的制御を含んでいます。この能動的制御を切り換え心を集中しお腹の筋肉を使い複式呼吸で深い呼吸をしてお腹周辺の触覚から刺激情報を取り込めば復元効果を期待できるのではないでしょうか。

【練習】

・座った状態で目を閉じ一度背筋を伸ばします。
・体全体の筋肉を緩めリラックスさせます。(凝りや緊張がある場合は軽くストレッチします)
・腹筋に集中しお腹を膨らませ鼻から息を5秒程で吸います。姿勢は頭を少し仰け反らせお腹を少し前に出す形です。
・腹筋に集中しお腹をへこませ口から息を5秒程で吐きます。姿勢は頭を少し前に倒しお腹を少し後ろに引く形です。
・自然にできるまで複式呼吸を繰り返します。(練習時間は3分程で終了します)
・練習の最初と最後で心と体の変化を携帯電話のカレンダーメモ等に記録しておくと良いでしょう。

※普段浅い呼吸の人は息を吐き切ったと思っても肺の中に残留した空気が残っていますのでそれも吐き切ります。
※腹筋の動かし方と感覚のフィードバックに集中しできるだけ上半身の筋肉(特に目や胸)は使わないようにします。
※運動直後や食事直後は、練習や実施を避けてください。
※体に変調がある場合は、すぐに中止してください。
※丹田呼吸法は、武術、瞑想等に用いられていますが差異については割愛します。


(2)数息法

【目的】

目と耳から入る大量で高速な情報を処理するため大脳が追従して高速化し高負荷になる問題があります。大脳が処理限界になれば過敏化や不安定化の弊害が起こり処理し切れない情報は間引かれ捨てられ表面的な思考処理となります。
数息法は、脳活動を減速制御したり入出力のバランスを取るペースメーカーとして用います。

【練習】

・入り過ぎていた情報を排出方向にバランスを取るために(1)丹田呼吸法(腹式呼吸法)で鼻から息を吸う時間を5秒程から3秒程に変更します。(吸う時3秒程、吐く時5秒程)
・減速制御については、(1)丹田呼吸法(腹式呼吸法)のゆっくりした呼吸で十分調整できていると思います。


お気付きの方もいると思いますが(1)丹田呼吸法(腹式呼吸法)で息を吸う時と吐く時の時間を5秒程、目を閉じて使わない、静かな場所という指定をしました。
この指定で息の吐き始めから次に息を吐き始めるまで5秒+5秒=10秒を心の中で数える数息法を習得済みだったのです。


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