こんにちは侍ままんです。
北風には身をこごめた旅人も
太陽の暖かな日差しにはつい、上着を脱ぎ捨てたものです。
ここのところ『テセウスロス』から全く抜け出せず、来る日も来る日もついあなたのことを想ってしまう
。

恋する乙女、侍ままん。
ま、恋っていうか親心???!(笑)
全くの余談ですが、、、
昨日は我が家の19回目の結婚記念日でした。思えば長い旅だった、、、だがしかし全く実感はなく記憶もない。
人生とはまさに走馬灯の如し!!

(卒業式の翌日に入籍してますので、結婚記念日がこの時期なんですよ。全国の卒業生の皆さまおめでとうございます。

)



さて、そんなテセロスな私。
今朝も顔を洗いながら、ふと思った。
以下『テセウスの船』についての独断と偏見に満ちた、私の勝手な考察です。
悪しからず。

さて、犯人推理ドラマとして、視聴者と共に事件の犯人を追っていた佐野文吾父さんと心さん。無事に(?)犯人みきおと共犯者正志が判明したわけなんですが、、、
良く考えたら、これ両者とも必死の捜索の末に「突き止めた」って状態とは程遠いですよね??って思った。

なぜならば、二人とも父さんと心さんが、考えた末にあぶり出した犯人じゃない。
みきおも正志も、なぜか勝手に自分で名乗り出ているの。それもかなり積極的に。(笑)
え?なんで??
二人は完全犯罪を目論んでいたんじゃないの??
自白なんてあり得なくない??

これよ。
ここに、父さんと心さんの勝利の秘訣が隠されているのですよ。

完全犯罪を目論んでいたはずの、【サイコパス】みきおと【復讐の鬼】正志。
その二人にまさかの自白を選ばせたものは何だったのか?
魔法か、はたまた必死の説得か???
いやいや、
押してもだめなら引いてみな。


そう。
みきおと正志を自白に導いたもの。
それは父さんと心さんの
【揃いも揃ったダメっぷり】
これしかありません。

そもそも、あの手の事件を起こす犯人は自己顕示欲の塊。世間に自分の力を知らしめたい!!世間の注目を集めたい!!!
孤独に育ったみきおと正志が、そういう人間であることは、至極説明がつくことです。
ところが!!
佐野文吾&田村心のズッコケコンビは、この孤独な二人の男たちを、ぜ〜〜〜んぜん探し当ててくれません。

それどころか、犯人を探していると言いながら、全く見当違いのところを走り回っては、互いの絆を深め合うことばかりに、精を出しているではありませんか。

「おい!犯人を探しに来たんじゃないのかよ!?」
「親子でイチャついてんじゃねえよ!!」
親子の愛に飢えたみきおと正志は、腹を立てます。



それで早く探してくれと言わんばかりに、次々にヒントを出してみるわけです。
それでも父さん&心さんペアは、全く犯人に辿り着くことができません。
あ〜!!もう!!じれったいな!!

そのうちみきお&正志ペアは、段々と虚しさを感じ始めます。

自分たちだって、志を同じくした共犯関係なのに、どれだけ犯行を重ねても、二人の絆はちっとも深まって行きません。
その証拠に未来では、口止めのためにみきおは正志を殺害しています。
結局二人の間には、何も生まれなかったのです。
それに引き換え、心さんと言えば。
もはやヤケクソになったのか、未来の家族を守るためとはいえ、青酸カリが混入しているかもしれないはっと汁を自ら喰らう!!という暴挙に出ます。(あの頃からワンチャン心さん死んでもなんとかなるんじゃね??って我々も薄々気づき始めましたよね。そしてそれは心さんも、同じ気持ちだったのでしょう。)
これに対して
「とっくに作戦を変更していたのに、あれには最高にウケた。
」とみきおはスカして見せますが、内心「そこまでやっちゃうんだっっっ
」心さんのあまりに深い家族愛に、面食らったはずなのです。


そしてちょっと冷静さを失った。
その結果、ついにみきおは「鈴ちゃんを悲しませたくないんだ。」という【家族愛への敗北宣言】をした上で、すべてを自白し自殺を図る、という信じられない行動に出るのです。
時として、理論で物事を考える知性派の人間は、父さん&心さんのような「理論を無視して体当たりしてくる生き物」に出会うとパニックを起こすものです。
「こんな無謀なやつらはオレのデータベースにはないぜっっっ!!
」

なぜか冷静さを失い自滅する。
そんな話って意外と多いですよね。
「お前らの友情にはやられたぜ。オレの負けだ。」よく考えると意味が分かりませんが(笑)、実に良くあるパターンです。「走れメロス」とか典型。

今回もそのパターンと言えるでしょう。
正志にしても、その体格差ゆえ、真っ向勝負では勝ち目がないと判断しての、毒やスタンガンだったのに。なぜか最後は満を持しての直接対決を選ぶ。
どした???

これも冷静さを失ってこそ。
そして全くかまってもらえないという、嫉妬にも似た感情。
「父さん、オレとも遊んでくれよう。
」

ところが、いくらナイフを持っていたとしても、相手は「変態仮面」で「西郷どん」ですよ。万に一つも勝ち目はないでしょう。股間を押し付けられてノックアウトがオチなのは間違いない。(笑)
ということで、父子の深い絆を見せつけながら、全く犯人を「追い詰めない」という新技を駆使して、犯人を自白へと追い込んだこの二人。
新しいジャンルを築いたよね。
次回作では是非『ズッコケ自白刑事(デカ)』として、コメディタッチでタッグを組んでもらえたらと思います。
すぐ泣いちゃう新人デカと、実直すぎて人を疑うことができないベテランデカの凸凹コンビに乞うご期待
(笑)。

以上『テセウスの船 勝手に考察編』でした。