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今回はFGF21の脂肪代謝について紹介します。
FGF21は肝臓での脂肪代謝を改善する
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の患者にFGF21の類似物質を投与したところ、
脂質異常症、肝脂肪分、血清肝線維化マーカーが大幅に改善しました。[1]
また同様にNASH患者へのFGF21の類似物質の投与で、
肝脂肪量の有意な減少が確認されています。[2]
またFGF21は肝臓において、ミトコンドリア合成や機能アップに関わるPGC-1αという転写因子の発現を増加させて、
遊離脂肪酸を積極的にエネルギーにして、肝臓への脂肪蓄積を防ぐ効果も確認されています。[3]
と、色んな身体への効果が期待されていますがまだまだ研究が続いています。
治療薬への応用が進められていますが、FGF21の半減期が30分〜1時間程度のため、実用的ではありません。
とはいえ、元々人間に備わった機能ですので、
自前で作って自前で作用させれば、薬に頼ることもありません。
言い換えると、人間には元来バランスを取る機能が備わっているとも言えます。
糖の摂取で増加し、高脂肪食では増加しなかったことから、そのあたりにヒントがありそうです。
今後も様々な研究が報告されると思いますが、これからも注目していきたいと思います。
【参考文献】
[1]The therapeutic potential of FGF21 in metabolic diseases: from bench to clinic
Nat Rev Endocrinol . 2020 Nov;16(11):654-667.
[2]Pegbelfermin (BMS-986036), a PEGylated fibroblast growth factor 21 analogue, in patients with non-alcoholic steatohepatitis: a randomised, double-blind, placebo-controlled, phase 2a trial
Lancet . 2019 Dec 22;392(10165):2705-2717.
[3]FGF21 induces PGC-1alpha and regulates carbohydrate and fatty acid metabolism during the adaptive starvation response
Proc Natl Acad Sci U S A . 2009 Jun 30;106(26):10853-8.
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