ビベカ比丘(僧侶)による2024年8月24日の法話(日本語通訳付)。


今回は、『マインドフルネス』という言葉の指し示すもの、

言葉を超えた真実(経験)についてのお話でした。 




マインドフルネス瞑想では、初参加の方のために冒頭にビベカ比丘(僧侶)の短い自己紹介と、マインドフルネスの紹介があります!

その後はいつも通り、約20分間のガイド付き瞑想(日本語通訳付き)です。



毎月2回、ビベカ比丘とオンラインでマインドフルネスの練修&法話の会を和やかに開催しています🌱🕊️


8月4日に、カナダ人僧侶ビベカ師との『オンライン・マインドフルネスの日』(毎月2回)を開催しました。

その時の法話とガイド付き瞑想をアップしました。



今回は、anatta=我に非ず、の智慧が生まれるような内容でした。

悲しみや怒りや強い欲のような感情が起こったら、感情に気付き、感情が心と体に及ぼす影響に気づく。

そしてその変化する性質に気づき、
100%コントロールすることができないことに気づく。

自然をありのままに観て、拒絶せず、しかし巻き込まれずに、気づいている。

そうすると、苦しみが思考によって増幅することがなくなる。
気づきと智慧の力で、感情をケアする。

智慧は気づきがある時だけ生じるもので、
自然をそのままに理解し、受け入れることができるものです。 

それが起こるとき、『我』を見つけることができるでしょうか。



毎日が、この瞬間が、自分だけの実験場です。





最近のマインドフルネの日の録画をアップしました。

今回も良かったなぁ。

毎回、録画しない参加者の方からの質問やシェアの時間が、本当は一番良い時間だったりする。

ビベカ比丘の醍醐味はここに有り、準備のないフリートークで最も輝くと思うのです。 


私も時々、日々の練修に悩んだとき相談することがあります。
深く耳を傾け、相談者の悩みに巻き込まれることなく、はっとする智慧が生まれる言葉をくれます。


会が終わったあとは大抵、参加者の1人(うちの母)からダメ出し?文句?が入りますが(笑)
仏教や瞑想のことを知らない普通のおばちゃんが
この会をどう感じるのか知れるよい機会だと前向きに捉えています。

ビベカ比丘の英語を私が日本語に通訳していますが、母は、文を短く切られると前に言われたことを忘れるから、長い文で喋って欲しいと。

私のワーキングメモリーはわずかなので、母の注文をどこまでできるか分かりません。


まだまだ手探りですが、ビベカ比丘と参加者のみなさんとの智慧と慈悲に溢れた時間が何より幸せです。




普段読まない新聞をパラパラめくっていると、
見たことのある優しい笑顔。
「藤野さんだ!!!」

藤野さんには4年くらい前の徳林寺時代に知り合い、お寺の手伝いによくいらっしゃり、とても仲良くしていただいた。

朝起きると藤野さんが薪ストーブに火を入れてくれていたり、一度ポテトオムレツも作ってくれた。本当に美味しかった。
クリスマスにはケーキも買って来てくれたな。

本当によく働いて、皆を助けてくれるのに、自分のことには無沈着で。ご飯はいつもスーパーの鍋焼きうどんとか、本当に簡単に済ませていて、私は勝手に健康を心配していた。

私はご飯をたまに作ってあげるくらいしかできず、畑で採れた芋の焼き芋を夜ご飯にあげたり、たまに朝ごはんを一緒に食べてくれる日もあった。でもたいていは、食べる物はあるからと言って自分で済ませてしまうのだった。

藤野さんがお寺にいる日はなんとなく喜ばしかった。顔を見られるだけで嬉しくなるような人だった。


そして私がお寺を出るとき、1月のまだ寒い時期だったが、藤野さんさんは自分で作ったツリーハウスの3階で、好物の鍋焼きうどんを皆にご馳走してくれた。

温かさと優しさが心にしみた。

ヘリコプターの整備士だった藤野さんは、私が小牧空港から出発する前に、
ヘリコプターの格納庫を案内してくれた。
現役時代はドクターヘリに乗って様々な所へ行っていたと話してくれた。

最後に会ったのは、1年半くらい前だろうか。

今年の1月3日からずっと珠洲で活動をされている。

本当に頭がさがる思いだ。

できる人が
できる時に
できることをやる

いつも藤野さんの着ていたTシャツに書いてあった言葉だ。

藤野さんのようなことは到底できないけど、
藤野さんのような心で他者に接することができたらと思う。

第1・3日曜マインドフルネスのグループの友人と共に、


日々のダンマ Dhamma in Daily Life』 

 

というYouTubeチャンネルを開設しました。
 

英語と日本語でダンマ(法)をシェアするチャンネルです。


This is the channel to share the dhamma in English and in Japanese.

-----------------------------------------------------------------------

 

最近のマインドフルネスの日の、ビベカ比丘による日本語通訳付きダンマトーク(法話)をアップしてみました。個人的に好きなやつです。


<法話>寛容さ(寛大さ)について― ビベカ比丘 2024年6月1日

 

こちらは、ガイド付きのマインドフルネス瞑想です。


毎月第1・3日曜日、ビベカ比丘とオンラインでマインドフルネスの練修を行い、

瞑想、ダンマ(法)のシェアをしています。

 

通訳は私が行っているため、間違いや細かなニュアンスの違いや等が多々あります。まだまだ勉強中です。。ご容赦ください。


 

【ビベカ比丘の紹介】 

ビベカ比丘は気づきの練修と慈悲を実践する生き方を教えている僧侶です。

1990年代初頭から瞑想を始め、2002年に最初のリトリートに参加、

2013年にミャンマーで師ウ・テジャニヤ長老の下で出家しました。

 

20年以上に渡りアメリカ、ヨーロッパの在家の先生や、アジアの師から指導を受ける機会を得ることができました。

5年前から様々なリトリート等で瞑想を教えています。

現在はカナダ東部に暮らしています。 

 

This video is the guided meditation by Ven. Viveka. 

We practice mindfulness meditation and learn the dhamma with Ven. Viveka every first and third Sunday in English with Japanese translation.

 

Ven. Viveka is a Buddhist monk who teaches mindfulness practice and compassionate living. 

He began exploring meditation in the early 90’s, attended his first retreat in 2002, and was ordained with Sayadaw U Tejaniya in 2013. 

Over a 20-year period, he was fortunate to train with various well-respected lay teachers in the West and Buddhist masters in Asia. 

Five years ago, he began offering meditation retreats, weekly sessions, and facilitating Insight Dialogue events internationally. 

He currently lives in Eastern Canada.

3月末に友人のカナダ人比丘ビベカの日本に訪問して以来、様々な変化があった。

 

 

4月は職場が変わったことで家を引っ越し、8年ぶりに英語を教え始めた。

そこは視覚に障害のある生徒の通う学校で、中高生とのおしゃべりも久しぶりだった。

 

8年前は親戚のお姉さんのような気持ちで生徒と接していたが、今は親戚のおばちゃんのような気持ちだ。

何年この仕事をしても、どうしても自分を先生と思うことができず、とにかく生徒たちが可愛くて、先生としての振る舞いよりも素が出てしまう。

生徒数が少なく仕事にも余裕があり、また久しぶりに英語を使う仕事ができることを、とても嬉しく思っている。

 

ミャンマーの仏教大学や香港の大学院での勉強や、様々な場所で出会った友人たちのおかげで、8年前より英語が上達したと感じる。

その自信や色んな経験が、今の仕事の楽しさにも繋がっている。

 

全盲の生徒を教えるために点字を学ぶことは必須で、四苦八苦しつつ新たな文字を覚えている。

 

 

毎日定時に帰れるようになり、心に余裕ができ、本を読むことも増えた。

 

最近たまたま出会ったヤマザキマリという漫画家・作家の本がとてもおもしろい。

ローマ人と温泉の「テルマエ・ロマエ」というマンガの作者だが、私は彼女自身や母親、息子の人生を書いた本(漫画ではない)を読み漁った。

彼女の海外でのぶっ飛んだ、ある意味突き抜けた人生を読むと、会った事もないが他人とは思えない。

 

今日は彼女がしばらく住んだキューバについてのマンガを読んだ。

自分が大昔のキューバの旅で感じたことや、疑問に思ったことの答えになるようなことが出てきて、あの旅と長い時を経て今この瞬間繋がった気がした。

今のキューバが見てみたい気もするし、記憶の中のキューバのままにしておきたい気もする。

 

 

他にも変化があった。

 

4月にビベカ比丘がカナダに帰ってから、私たちは毎月第1,3日曜日に、オンラインで日本語のマインドフルネス練修会をスタートさせた。

 

ビベカ比丘が日本に滞在中、1日だけのマインドフルネスリトリートを開催した。


「参加者が自分で練修を続けていくために、何かできることはないか」


リトリート後、ビベカ比丘からの提案で、マインドフルネスを続けていくための場所としてオンラインの会は実現した。


私はおぼつかないながら、日本語通訳をしていて、毎回何かしらの誤訳を後で発見し反省している。

通訳は想像以上に大変で、ビベカ比丘には話す文の長さ等色々と配慮してもらっている。

 

たった1時間の練修なので、日本語か英語が分かれば世界中から誰でも、気軽に参加ができる。

最近はカナダやミャンマーからも参加者があり(日本語を話せる人)、この多国籍感が心地よく楽しい。

 

日本人一つとっても様々なバックグラウンドの人たちがいる中で、こうやって「いまここ」で、生きている命そのものとして出会い、皆と共有するその時間・空間は、何か特別なものに感じられる。


ビベカ比丘が書いてくれた、フランス語で、
"écoute pour voir"
"Listen to see (見ることを聞く)"

 

There’s a thread you follow. 

あなたがたどる糸、


It goes among things that change. 

それは変わりゆくものの中にある。


But it doesn’t change.

けれども、それは変わらない。



People wonder about what you are pursuing.

人々は、あなたが何を求めているんだろうと不思議がる。


You have to explain about the thread.

あなたはその糸について、説明しなければならない。


But it is hard for others to see.

でもそれは、他の人には見ることが難しい。


While you hold it you can’t get lost.

それを掴んでいる間、あなたが迷うことはない。


Tragedies happen; people get hurt 

or die; and you suffer and get old.

悲劇は起こる。人々は傷つき、死んでいく。あなたは苦しみ、そして年を取る。


Nothing you do can stop time’s unfolding.

あなたには、目の間で時間が過ぎゆくのを止めることはできない。



You don’t ever let go of the thread.

あなたは決して、その糸を離してはいけない。


"The Way It Is" by William Stafford 

『在るがまま』―ウィリアム・スタッフォード



今日明日の2日間、インサイト・ダイアローグの世界オンラインリトリートが行われている。

24時間世界のどこかにファシリテーターがいて、誰でも好きな時に参加できる。


今日私は2つセッションに参加して、その2つ目でこの詩がシェアされた。



この詩を紹介してくれたファシリテーターの方はクリスチャンだった。

この印象的な詩がシェアされるのを聞きながら、

ある記憶が心のなかに現れた。


もうずっと前に、ミャンマーの大学に行ったばかりの頃、ふとした時に出会った詩があった。


To avoid all evil;

すべての不善を避けること、

to do what is good;

善を為すこと、

to purify the mind;

心をきれいにすること、

this is the teaching of the Buddhas.

これが、諸仏の教えです。


これがダンマパダの詩とは全く知らず、自分がまさに一生をかけてやりたいことを言葉にしてくれた人が2500年前にいたんだ、とただただ感動した。


変わりゆくものの中で変わらないもの。


苦しみの中に在って、でもそれは、確かにここにある。


なんども手離しそうになったその糸を辛うじて離さないでこられたのは、良き友人たちがいてくれたからだ。

彼らの言葉に、生き様に、存在に励まされ、私は今を生きている。



 

【香港】インサイト・ダイアローグ リトリート①概要より続く。

 

香港ランタオ島にあるFa Hong Monasteryで行われた、インサイト・ダイアローグ / Insight Dialogue(対話する瞑想、以下ID) リトリートの記録◎
 

<経験者向けコース>

【1日のスケジュール】
 5:30 起床

 6:00 - 6:30 マインドフルストレッチ、ヨガ
 6:30 - 7:15 座る瞑想、読経(パーリ語)

 7:15 - 8:00 朝食

 8:00 - 8:50 マインドフルにお仕事(お寺の掃除、料理等)

 9:00 - 12:00 ID練修

12:00 - 14:30 昼食&自主練

14:30 - 17:30 ID練修

17:30 - 19:30 軽めの夕食&自主練

19:30 - 21:00 ID練修、シェアリング

22:00 消灯

 

ダンマホールの中では輪になって座る

 

 

IDを練修するにあたり、一人で瞑想する時間をもつことも、同じくらい大切にされている。
早朝と、朝、昼、夜それぞれのID練修の前には必ず、皆で座る(=瞑想する)時間が設けられている。

 

座り終わった後、先生のデイブとベスからインストラクションを受ける。
そしてペアになって、実際の練修を始める。

 

ペアを決めるには、まず皆がダンマホールをゆっくりと自由に歩く。鐘が鳴った時に目の前にいた人が相手になる。

同じ人とペアになるには1度きりで、毎回違う人と組む。一期一会。

互いに目を合わせて微笑んだら、ペアになったね、の合図。(これはインストラクションではなく、毎回自然にそうなった。)

 

ペアになると、向かい合って座る。

 

 

ほとんど知らない人と至近距離で向かい合って座り、目と目を合わせる経験は、私には今までないことだった。

だから最初の数日間は心に少し抵抗を感じていたが、それもよく観察し、集中(定、サマーディ)が深まるにつれ徐々に抵抗を感じなくなっていくのが分かった。

 

そして、先生からのインストラクションに従って、それぞれがペアでID練修を始める。

 

 

IDには6つのガイドラインがある。

日本語に訳しているものが今のところないようで、自分なりに訳してみた。

 

Pause・・・止まる

Open・・・開く

Relax・・・リラックス

Attune to Emergence・・・現れに 心をあわせる

Listen Deeply ・・・深く 聞く

Speak the Truth・・・真実を 話す

 

IDの練修には、様々な信仰を持った人が参加する。どんな信仰の人も疎外感を感じないように配慮されている。

また、マインドフルネス(MBSR等)や心理学からIDに入る人も多い。

分かりやすい言葉を使うことで、誰もが練修に入りやすくなっている。

 

リトリートではこれら6つのガイドラインをひとつずつ練修し、体験的に理解していく。

 

 

先生からのインストラクションは、例えば・・・

 

「最近あったストレスを感じた出来事を思い出し、パートナーに話します。

そして、今この瞬間に戻り、体と心がどのように反応するかに注意を向け、起きていることを話します。

そのとき、『止まること』『リラックスすること』というガイドラインを使ってみましょう。

話のストーリーに巻き込まれないように気を付けます。

それぞれ5分ずつ話します(一方が聞き手、もう一方が話し手になる)。

終わったら、オープンダイアローグ(聞き手と話し手を区別しない)で対話を続けます。」

私たちは毎回様々なテーマをもらって、対話瞑想をした。

 

 

今回参加してみて感じたことの一つが、IDをするうちに、

<五力>mindfulness(気づき), faith/confidence(信), wisdom(智慧), energy /effort(エネルギー), concentration(集中/心の安定)

が自然と高まって、心のバランスが整っていくこと。

 

パートナーと共にマインドフルネスを養うことで、気づきが強くなる。
よく観えるようになると、エネルギーが湧いてきて、好奇心が生まれる。
もっと観たくて常にマインドフルであるようになると、集中(心の安定)も高まり、洞察が生まれる。
そしてID練修への信も高まる。

 

このようなことが、数日間のうちに起こるのは、経験したことのないことだった。

 

きっと一人ではなく、人との関係性の中で、お互いサポートし合いながら瞑想ができるから、五力が強まる速度が何倍にもなるのかもしれない。
 

自分を養うことで、相手を養い、相手を養うことで、自分を養う。

 

 

「比丘たちよ、『自己を守るであろう』と、気づきの確立が慣れ親しまれるべきであり、『他者を守るであろう』と、気づきの確立が慣れ親しまれるべきです。比丘たちよ、自己を守っている者は、他者を守り、他者を守っている者は、自己を守ります」
セーダカの経 訳:関西パーリ語実習会

 

外を歩けば大自然が広がっている。(ランタオ島)

 

 

香港でのリトリートに参加し帰国したあと、オンラインでのID練修の機会が増えている。

オンラインでの練修は日本にいても世界中の人たちとできるため、本当に有難いと思う。


でも今、日本語でインサイト・ダイアローグの練修をしてみたいと強く思う。
それは単純に、自分にとって一番聞きやすく話しやすい言語が日本語だからだ。

そう感じていた矢先、デイブがスーパーバイザーを務めるID入門コースが、2月末に始まることを知った。
Introduction to Insight Dialogue(インサイトダイアローグ入門コース)

デイブは今81歳。智慧にあふれていて、チャーミングな人だ。
 

日本語が話せる友人にこのコースのことを話すと、興味をもってくれて、参加が決まった。
本当に嬉しい。

いつか、近い将来、日本語でのインサイト・ダイアローグ練修グループを始めたい。