今回で最後にするので長文で、うっとおしいほど書いてます。
最後まで読んでくれる人いるかな。。
1.音楽が耳に残る!!
主題歌含め、すっごい耳に残る!!
「スバルよー希望の星よー」とか、ほんとに回る。
二胡の使い方もうまいよね。最初は太監であるアンドーハイに歌わせ、その後、真打ち、ソラカズキ熱唱!!!
そして、私が一番よく回ってる歌は
リンリンが歌う曲の「地平の彼方をー真っ赤に染めてー」というところです。
あの歌、結構ドラマチックな歌で、パレードで歌ってるのも大好きです。
更に、案外ポイントで好きなのは
二幕幕開の際に流れる力強い太鼓のところです。ほんとにちょっとなんですけど、
なんかアガル
ロビーのピアノ演奏を聞くために幕間はほぼその近くにいます。
主題歌集買おうかと思ったぜ。
2.「ちくしょう」と叫んでも、切っても、かわいい朝美絢
いやぁ、MVPですよ。
小説では主人公だもん。
でも、原田くんが「春児は朝美絢しかいない」って思ったのもよくわかる。
だって、ちくしょうと叫んでも、ちょんぎっても目がキラキラしたままで、そのハングリーさがすっごい美しいんだよね。
あんな純粋にハングリーってなかなかに表現するのが難しそう!でも朝美絢ならぴったりだなと!!!
アーサーが雪組に来たとき、「なんてハングリーな子が来たんだろう、これから雪組楽しみぃ」って思ったのを思い出します。
アーサーが来るまでの雪組ってなんとなく番手が御曹司系の順調な人ばっかりだったから月城くんとのトレードは本当によかった!!さらに、アーサーが他の組子にすっごい影響を与えているのもわかった!
今のソラカズキのように!!
咲ちゃんともキャラがかぶらないのも良くて、喧嘩してるところもどっちの主張もよくわかるし、生い立ちによってわかりあえない部分があるのがよくわかる。
だからこそ、「宿命が何だ!」と叫ぶ春児に、心を動かされる文秀の気持ちが分かる。
いやぁ!!
大MVPでした!!
ラスト3人で歌うところ、本当に泣いちゃう
3.そんなにけなげな少女ならもちろん連れて帰る&毎日一緒に寝てなぐさめてたって言ってますけど、それ、絶対手を出してるに違いないとか感じてしまう(出してないと思うけど)
トップコンビ二人のなんともいえない見えない糸
恋愛要素がうっすいといわれる今回のトップコンビの二人ですが、わたしは今回の関係性がこの二人にはぴったりだなと思っています。
きわちゃんのお役が、、、というお話はちらほら聞かれますが、ボロをきているからこそあの透明感と純粋さと健気さが引き立って目がキラキラして美しく、文秀にとって春児とリンリンを守ることこそが国を救おうとする原動力だと感じることができます。
なんといってもきわちゃんと朝美絢との並びが可愛いよ!!!あのワンシーンしかないのにまだ見せてぇ!ってなる。
私としては、恋愛なのか家族愛なのかわからないのに、お互いがかけがいのない存在という関係性を、ここまで絶妙に表現できるのが二人らしいなぁと思いました。CITY HUNTERの関係性もこれだったかな。相棒だけどそれ以上かどうかはボカしてる。でも多分いなくなったら相当な苦しみを抱くだろう相手。というのがわたし的に超絶萌です!!
関係性に結論を出さないのって表現として結構好きなんですよ。原田くんがそれを「見えない糸で繋がれてる」と表現したのが、私にはなぜか超絶、ヒットでした。
とかく、人間関係を明確にしたがる世の中ですが、明確にできない曖昧さの中に本当の大切なものがあるというのが結構好きなので、わたし的に、さききわの二人の関係がここに帰着することに、勝手に感動したんですよね。
もちろん、宝塚はロマンス重視なのでのこに物足りなさを感じることもあるのかなと思うのです。もしロマンスを重視するならミセスチャンとの話を持ってくればいいのになとは思ったし、きわちゃんならできると思うんだけど、
多分、文秀にとっての国を変えようとする原動力は、貧しい中でも誰かのために裸足で駆け回る春児であり、自分の不幸は文秀には関係ない、謝らないでほしいと言うリンリンで、その二人が結局文秀を救うという意味で重要だったのかなと思います。
私が原作を読んだのははるか昔なので、
これはあくまでも演劇のみをみての感想です。
4.大切に育てられすぎたんだね!!
「なぜ中華皇帝の意志が通じぬのだ」
縣千のあのシーン、すーーーーーーっごいよかった。
西太后にどんだけ守られてたんだろ。
他の人からも純粋培養されすぎたんだな。
という。それが御曹司縣千と重なって、あの無力感、、、素晴らしい!!
そして、「すまぬ」
いや!だめ!
中華皇帝はまず最初に人に謝らないことを学ぶんだよ!絶対にあやまっちゃだめなの!!(中華ドラマより)
まあでも文秀になら仕方ないか
5.サイチェンに、涙が止まらない


いやぁ、影のMVPはタンストンでしょう!!!リンリンとのやりとり含めて、癒やされたし、泣いた。
あの笑顔は反則技ですぞ。
泣いた!(二度目)
もうサイチェンって歌い出した瞬間から涙止まらん!!!
なんであんな幸せそうに死んでいくんだよ
なんか、それもキラキラしてるんだよなぁ。発光してるの。不思議。
6.耐えて耐えて真の宿命にもがく主人公 文秀
どの立ち姿も美しかったです。
あの中華な服をどれも着こなし、どんなときにも諦めず前だけを向いて凛として立つ。
ただそれだけのことが物語の中で一貫していて、
その姿に、ここまで泣くとは思いませんでした。
そんな文秀が、袁世凱に裏切られ死を覚悟たあとで、公使館で春児の話を聞いて膝から崩れ落ちるシーンは、春児のストレートな思いが強ければ強いほど、文秀の無力感や悔しさが伝わってきて泣けました。
こういう改革って最初、なんか失敗するんですよね
急進的な考えに反対する人が多くて、反対者を粛清するか、革新的な人が反撃されて全滅するかの二択になりますよね。
フランス革命も、ロベスピエールは失敗しましたしね(雪組、革命多いね)
一幕は宿命に向けてひたすらに突き進む文秀。でも楊先生の死で歯車が狂ったことを悟った。それでも、宿命に向かってなんとか耐えてすすもうとするラストの姿は胸を打ちました。赤い衣装も似合ってた!!
二幕は、実務家の文秀は時間が必要だと分かっていたのに、一度狂ってしまった歯車をなんとかしようと耐えて、でも
そうすればするだけ泥沼にハマっていくという状態で。
詔の紙が降ってきたときの咲ちゃんの絶望的な、それでいてまだ何かを信じている顔が、なんともいえず、あそこでなぜか泣いてしまいます。
いやぁ、最後の最後まで諦めない人というのって「この人みたいにはなれないけど応援したい」という気持ちになります。
順桂やタンストンが文秀を信じていたんだろうなと感じるのもそこです。
今までの中で最も咲ちゃんに合った役という評判でしたが、信念によって、周りから支えられて応援されて輝くという形がトップスターなんだろうなと、思ったりしました。
原田くんが「文秀は彩風咲奈しかいない」と思ったのは本当にそうだと思いましたし、宝塚でやるならばこの形しかなかっただろうなと。
そんなふうに思わせてくれました。
なんていうか、トップスターを中心にした雪組の強固な絆を見ていると、
専科さんをあそこまで投入したのは「説得力」の問題ではなく、
雪組という強固なファミリーから、一線おいた人たちが必要だったのかなというのも感じました。
私が最初に見たときは、初日あけて2日目で、色んな事がなんかしっくりいってなかった部分もあったのですが
見終わったあと「なんかすごいもん見たな」というのが第一印象で、
そこから何度見てもその印象は変わらなかったな。
ここまでチケットを取ったのも、
満身創痍が過ぎても劇場に行ったのも
その印象だけは最後まで変わらないだろう
と、
ここまで自分の琴線に触れるものに出会うのは、しばらくなさそう
という2つの思いからでした。
結果として、
年末に来年への活力となるよい作品に巡り会えて本当に幸せです。
残すは配信のみですが、楽しみたいと思います