Mon 240722 昨日は7月21日だった/VIVA金足農再び/山鉾巡行は新町通で 4551回 | 今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba

Mon 240722 昨日は7月21日だった/VIVA金足農再び/山鉾巡行は新町通で 4551回

 一昨日7月20日は熊本で公開授業があり、ホントに久しぶりに熊本を訪問した。宿泊先も、マコトにマコトに懐かしい「ホテル日航 熊本」。思い起こせば2015年、ワールドカップ南アフリカ戦の歴史的大勝利も、ワタクシはホテル日航熊本の一室で見つめていた。五郎丸のルーティンが有名になった夜だった。

Thu 150827 ほらみろ、日本は勝った 歴史的大勝利に涙する 熊本は早朝からお祭りだ

 

 しかしその翌年の2016年、熊本地震が発生してから、熊本は「とても公開授業どころではありません」という状況が長く続いた。2020年にはコロナの暗黒が始まり、全国どこでも講演会や公開授業は軒並み「自粛」。今回の熊本訪問が「ホントに久しぶり」だったのも当然、8年ぶりの熊本だったのである。

    (祇園祭前祭「岩戸山」、新町通での辻回し 1)

 

 今回の熊本公開授業については、出来るだけ早めにここに詳細を記すとして、その前にワタクシはまず「そう言えば昨日は7月21日だった」という感慨を書かなければならない。

 

 7月21日は、我がふるさと秋田市土崎港の夏祭りの日なのである。ユネスコの世界文化遺産にも登録された激烈な曳山祭りは、イザベラ・バードの名著「世界奥地紀行」にも「私は今までにこんな野蛮な祭りを見たことがない」というような意味の記述があったはずだ。

    (祇園祭前祭「岩戸山」、新町通での辻回し 2)

 

 実際に、幼いの頃の今井君にとって21日深夜の「戻り山」、激しく酔った男たちが山車を引っ張りながら暴れ回る姿は、ほとんど恐怖の対象でさえあった。20数台の山車がようやく引き上げるのは深夜1時過ぎ。笛と太鼓の音が次第に遠ざかっていくと、思わず安堵の胸を撫でおろしたものである。

 

 もちろん小学校高学年から中学生ぐらいになれば、そろそろ「男たち」の端くれぐらいには入れてもらいたくなって、酒はもちろん厳禁としても、引き摺り回される山車の周囲に仲間たちとともに接近し、「あぶねえぞ」と罵倒されて裏町に逃げ込み、山車がみんないなくなってしまうまで街中を駆け回ったりした。

    (祇園祭前祭「岩戸山」、新町通での辻回し 3)

 

 そういう記憶があるから、今になってもやっぱり祭りの夜の興奮は懐かしい。7月20日が宵山、721日が祭りの本番。もう土崎港には家も墓も親戚もまるっきり残っていないが、どんなに長く帰っていないとしても、7月20日がくればソワソワし、21日になればまた港囃子の笛と太鼓が聞きたくなる。

 

 さてもう1つ、7月21日と言えば「河口湖」の思ひ出も忘れることができない。ワタクシは2005年から2018年までの14年間、1年の欠席もなく河口湖の「東進夏期合宿」に皆勤したので、何と合計140日間、梅雨明け直後の河口湖、それも必ず「美富士園」という名の旅館で過ごしたわけである。

Fri 130628 バスで河口湖へ ホントにスミマセン 土用イブと土用イブイブ 全体開講式

 

     (祇園祭前祭「船鉾」、新町通での辻回し 1)

 

 その夏期合宿も、2018年の夏を打ち止めにして、今井先生はすでに丸6年、河口湖にご無沙汰している。美富士園の皆様も心配していらっしゃるだろうし、合宿初日の7月21日には必ず鰻重を食べに訪れた食堂「こなみ」のオバサマたちも、「あの先生はどうしてるんだろう」と、噂してくれているんじゃあるまいか。

 

 しかしまあ、要するにワタクシは「合宿を卒業した」のである。1718歳の男女と10日も同じ宿に宿泊して猛烈に授業に取り組むなどという荒ワザは、もっと若々しい新進気鋭の先生方に任せた方が身のためだ。「年寄りの冷や水」などと揶揄されないように、1日たった90分の公開授業に専念した方がいい、そう考えたわけだ。

     (祇園祭前祭「船鉾」、新町通での辻回し 2)

 

 2018年7月25日、夏期合宿の第1期が終わった日の昼のことであるが、ワタクシはいつもの「美富士園」1階ロビーのソファに座って新聞を広げた。そこに「金足農、夏の甲子園に進出」の小さな見出しを発見した。それが6年前の「金足農旋風」の始まりだった。

Wed 180725 もう第1期が終わっちゃう/祝・金足農/純黒吐息/新機軸 3677回

 

 何しろワタクシは、予備校講師になっちゃった1991年以来、河合塾 → 駿台 → 代々木ゼミナール → 東進の全ての授業で、「今から30年ぐらい後に、必ず秋田県の金足農が決勝に進出してくる」「バント&バントの徹底したバント戦術で、日本中を興奮のルツボにすることになる」と、熱く予言し続けた男である。

     (祇園祭前祭「船鉾」、新町通での辻回し 3)

 

 その証拠に、その直後のこのブログは決定的にアクセス数が増えた。20世紀終盤から21世紀序盤にかけて、今井の授業をいろんな予備校で受講した生徒諸君が、ふと今井の予言のことを思い出し、「そういえば今井、金足農旋風を予告していたな」と、こぞってニヤニヤしたに違いない。

Wed 180815 VIVA 金足農/昭和な「商」と「農」の活躍に酔う/収録が続く 3697回

 

 2018年の快進撃と、決勝戦での大敗のマコトに苦い思い出と、閉会式の甲子園の空にかかった奇跡的な虹の姿と、「もしあのとき今みたいな余裕ある日程になっていたら」という仮定法過去完了の悔しい思いは、高校野球を長く見続けてきた人なら誰でも同じだと考える。

     (祇園祭前祭「放下鉾」、新町通での辻回し)

 

 何しろ6年前は、スケジュール次第では3日連続完投も4日連続完投も、平然と耐え抜くのが当然と考えられていた。当時のワタクシなんかも、「普通の高校生なら、野球は高校までで打ち止めなんだから、気の済むまでやらせてあげたほうがいい」と考えていた。

 

 もしあの時、今みたいに準々決勝や準決勝や決勝やらの間に1日空けてくれるスケジュール調整が行われていたら、13−2だなんて、あんな大敗にはならなかったんじゃないか、それどころか「高機能戦車 vs 耕運機」とさえ言われたあの絶望的な決勝戦に、勝利する可能性さえ潜んでいたんじゃないか。

        (最後まで放下鉾について歩く)


 6年前の敗戦の翌日、ワタクシが「小さな大捕手」と呼んだ菊池涼太君を労うブログ記事を書いた。決勝戦まで6試合全てにマスクをかぶり、準決勝戦では奇跡的ツーランスクイズにつながる四球を選んだ男である。

 

 そして続けて「10年後」を夢見る文章を書いた。きっとこの選手たちの中から優れた指導者が現れ、またまたこのチームを導いて甲子園で大活躍する日が来るだろう、そういう趣旨だった。

Wed 180822 小さな大捕手/ダブル菊地君・斎藤君・打川君/10年後のこと 3703回

 

 それが何と、10年を待たずにたった6年で実現したのである。新しいコーチとしてチームを導く高橋祐輔さんは、6年前の3回戦・横浜高校戦の8回、奇跡的逆転3ランをバックスクリーンに打ち込んだ6番ファーストの選手。高校生活で初めてのホームランだったというから、さすがに驚きだ。

(汗まみれになって、四条烏丸の名店「ゑびや」に飛び込む。ざるそば、オイシューございました 1)

 

 あの夏の絶対的エースの弟が、今回のチームの大黒柱なんだという。ほとんど野球マンガの世界であるが、5年前に小学5年の「ボク」はスタンドから兄を熱く応援、何度もテレビカメラに映っていたあのボクが、今度はエースとしてマウンドに上がる。まだ2年生、期待は大きい。

 

 しかしワタクシは諸君、むしろコーチの存在をクローズアップしてほしいのだ。選手として「気の済むまでやった」普通の高校生が、6年後にコーチとして登場する。これこそ理想的な姿じゃないか。

(汗まみれになって、四条烏丸の名店「ゑびや」に飛び込む。ざるそば、オイシューございました 1)

 

 我田引水に思われるかもしれないが、われわれ予備校の世界なんかでも、やっぱりこういうのが理想的なのだ。今ごろ河口湖の合宿で、6年前の生徒が今度は先生役になって、熱い指導を続けていると確信する。それを思えば、今井先生あたりはさすがに「河口湖合宿は卒業」、その方がいいだろうと、思わず一人うなずくのである。

 

 さて今日の写真であるが、ほぼ全て7月17日の京都・祇園祭前祭の山鉾巡行の日のものである。今年の山鉾巡行は、いつもの年とは趣向を変えて、巡行の後半に焦点を当てた。

(山鉾巡行のあとは、八坂神社の神輿。錦市場の面々が勇ましく街をゆく)


 何しろ華やかで豪華で優雅なお祭りだ。思わず張り切りすぎて朝からスタート地点に詰めかけ、先頭の長刀鉾や函谷鉾ぐらいまであたりで熱中症の危機に陥るのが、むかしむかしの今井君。河原町御池の辻回しを眺めながら、ホントに熱中症になりかけて、近くの京都ホテルに逃げ込んだこともあった。

 

 最近はグッと終盤に重きを置き、最終盤の新町通りで巡行を眺める数年が続いた。先頭の長刀鉾が新町通りに姿を表すのが正午過ぎ。この数年の今井君はその時間帯に新町通りに出かけて、狭い通りを爆進する鉾に喝采を贈るのを常にしてきた。

(帰りの新幹線で、枝豆おむすびをいただく。オイシューございました)


 しかしそれでも、2番目にやってくる函谷鉾あたりで、やっぱり熱中症の危機を感じる。汗まみれですっかり機嫌が悪くなり、「もう帰ろう」「もう帰ろう」とそればかり考えて巡行を眺め続けるのは、身体ばかりか心にも悪い。

 

 そこで今年は、中盤から後半の山と鉾に焦点を当てた。これまで動いている様子を見たことのなかった「月鉾」「菊水鉾」「岩戸山」「船鉾」「放下鉾」の新町通りでの辻回しをじっくり眺め、最後は放下鉾にくっついて終着地まで歩こう。その作戦がぴったり当たり、ワタクシにとって最高の山鉾巡行になった。

(柳小路の居酒屋にて、アルバイト店員さんに「今井先生ですか?」と尋ねられる。「声に聞き覚えがあり」「お顔にも見覚えがありました」「広島でウケてました」とのことだった)

 

 今年は、巡行の序盤で「鶏鉾」の車輪が破損するアクシデントが発生。鶏鉾は巡行を諦めて、来年の巡行までじっくり準備することになった。

 

 ワタクシの大好きな「蟷螂山」でも、山の上のカマキリの左腕だったか右腕だったかが破損するアクシデント。まあいろいろあったわけだが、ワタクシは「放下鉾」の後ろからくっついて歩き、午後2時半ごろに目的地に到着。いやはや最高の前祭になった。

 

1E(Cd) Anita Baker:RHYTHM OF LOVE

2E(Cd) Sugar Babe:SONGS

3E(Cd) Deni Hines:IMAGINATION

4E(Cd) Peabo Bryson:UNCONDITIONAL LOVE

5E(Cd) THE BEST OF JAMES INGRAM

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