今井宏オフィシャルブログ「風吹かば倒るの記」Powered by Ameba
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Fri 210122 平均6割超/適切な時間配分/何をやるべきか/カウントダウン7/3993回

「リーディングの平均点、60点+αですってよ」。リスニングと合わせれば、200点満点中♡平均120点近く行っている。「あんなに難化したのに」「あんなに長文まみれだったのに」、これまでのセンター試験の平均点と比較して全く遜色がない。むしろ勝ってるぐらいだ。塾や予備校の講師室に驚きの声が響いたことだろう。

 

 同様に、マスメディアでもネットでも、驚きの声が上がった。「もしかして、今年だけ優秀だったの?」「コロナ禍でみんな奮起した?」「オンライン授業になったおかげ?」、その他あまりにバカバカしい反応も多かった。最後の「オンラインのおかげ」は否定しないが、関係者諸君、もっと落ち着いて分析したまえ。

 

 確かに平均点60%+αというのは、出題者側の予想を上回るものだっただろう。「50%が目標」というウワサもあった。しかし諸君、さすがベテラン今井は「そりゃこの問題配列なら、平均6割は当たり前」とニコニコ、笑顔で暢気にうなずいていた。

 

 ビックリしている関係者の皆さん、この結果は決して「今年だけ優秀だった」「今年の生徒だけ長文コンプレックスを克服した」「コロナで奮起」の類いではない。6割は当然すぎて、不思議がる方が不思議なのだ。

 

 試しに、各問題の配点に注目してみたまえ。第1問10点、第2問20点、第3問15点、第4問16点。ここまで足し算すると、合計で何点になりますか? 1020151661点。うひゃ、面白いぐらいぴったり、全国平均点に一致する。あんまりピッタリで鳥肌が立つぐらいいだ。

(ふるさと秋田から大好物「金萬」30個入りが届いた。中身は甘さ控えめの白あん。一気に15個は軽い 1)

 

 つまりカンタンに言えば、第1問から第4問まで、高校入試に毛が生えた程度のところまでで、全国の受験生は60点近く獲得しちゃってたんじゃないか。そのあとの第5問と第6問、「これでこそ大学入試」というレベルで殆ど得点ができなくても、平均60点までなら何とかたどり着ける計算だ。

 

 例えば諸君、40ページ近くにもなるあの分厚いリーディングの問題冊子から、第5問と第6問 → 合計13ページ分を破り捨ててみたまえ。80分で、残るはたった24ページ。しかもレベルは高校入試+α。ほぼ全ての受験生が、80分もあれば「楽勝」「ヤバイほど楽勝」「いやはやカンタンでした」と満面の笑みを浮かべるんじゃないか。

 

 この高い平均点は、おそらくそういうことである。「意外なほど読解力が高かった」などという話ではない。第1問から第4問までに80分を集中して投資すれば、自然に60点は獲得できる。その集中投資は、もちろん自ら選択した戦術ではなく、読解スピードがなかった結果としての悲しい自然の成り行きだったのだが、まあとりあえず、まずはお目出度い。

 

 さて本日は、以下の目次で書き始めた新・共通テストへの言及の後半【5】【6】である(スミマセン、前回の続きです)。

1【共通テスト・モッタリ&グズグズの排除】

2【いま問題を公表する不公平】

3【英文のクオリティがあまりに低い】

4【こんな文章の羅列で、思考力は試せない】

5【適切な時間配分・「速読力」は必要か】

6【じゃ、どんな対策が必要か】

付【ワタクシのこれからの予定】

(ふるさと秋田から大好物「金萬」30個入りが届いた。中身は甘さ控えめの白あん。一気に15個は軽い 2)

 

5【適切な時間配分・「速読力」は必要か】

 今回の共通テストが指し示してしまったことは、「大学入学に向けた英語教育の目標は、クオリティの向上ではない。ただ単に多くの量を処理するスピードアップのみである」という、何とも即物的で絶望的な方向性なのだ。

 

 あえて「高校3年間の英語教育が必須」と評価できるクオリティの問題を探せば、第5問と第6問の2問である。この2問には35年積みあげたセンター試験の実績が垣間見える。この2問が苦手という受験生は、過去十数年のセンター第5問と第6問を徹底演習すれば、ある程度の解決策が見出せると思う。

 

 しかしそれなら、出題者側にもある程度の進化形を求めたい。どうしてこんなウシのストーリーを延々と書き連ねなければならなかったのか。

 

 まさか「ウシ年だからウシの話題」「来年はトラですよ」「再来年はウサギです」というバカ話ではないだろうが、第1問から第4問まで、高校入試レベルの問題の羅列で疲れ果てた生徒諸君を、ウシがどこまでも責め立てる。

 

 ごく単純に、分量と適切な時間配分の話をしよう。各設問だいたいの行数と内容、設問数と適当と思われる時間配分を列挙すると、次のようになる。

 

【第1問】→ 7分

A LINEでのやりとり(12行 設問2つ)

B ファンクラブ入会のHP15行 設問3つ)

【第2問】→ 10

A バンドライブの評価(15行 設問5つ)

B 校則変更についてメールのやり取り(17行 設問5つ)

【第3問】→ 10

A ホテル予約のHP15行 設問2つ)

B ボランティア急募(29行 設問3つ)

【第4問】→ 10

旅行計画(33行 設問5つ)

【第5問】→ 15

驚異のウシ君(50行 設問5つ)

【第6問】→ 25

A アイスホッケーを安全に(48行 設問4つ)

B 甘味料いろいろ(47行 設問4つ) 

【見直しに3分】

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 以上、合計して約280行。読解につかう時間、約55分。設問を解く時間を25分とした。あんなにカンタンなチェック系の設問ばかりなら、130秒もあれば十分だ。それが47問だから、単純計算して読解の基本的ペースは280行を55分、割り算して1分で5行。1行を12秒。要求されるのはその程度のスピードである。

 

 だから別に、要求される読解力が一気に別世界になったわけではない。LINEにメールにお手紙のやり取り、中身の薄い文章を「ホンのちょっとだけ速く読んでね」という程度である。

 

 センター試験の時代だって、「1行12秒」「1分で5行」は同じことだった。各予備校の担当者が「速読力が必要」などと口を揃えているのは、要するにメディアからその趣旨の発言を求められたからに過ぎない。

 

 もっと正確に言えば、メディアが望む以外の趣旨の発言をしても、紙面でも番組でも取り上げてもらえない。「そんな発言はなかった」として無視される、ないしは葬られる。

 

 しかしごく冷静に言って、英語の問題には「考え抜く力」だの「論理的読解力」だの、そんな高尚な問題は1問も見当たらない。あると言うなら、どの問題か教えてくれたまえ。

 

 ワタクシが「単なるチェック能力で済む」と表現するのは、要するにホントにチェック能力で済むからであって、論理的思考力も判断力もほぼ必要としない。

 

 例えば「本格的」であるはずの第6問Aだって、問39の正解は第3段落の3行目から5行目までにキチンと順番通りに示されているし、問40の正解も第4段落の5行目から9行目、これも何のヒネリもなし、順番通りに羅列されている。

 

 難しそうに見える問42、本文全体のサマリーを求める設問であるが、これなんか「考え抜く力を試している」とメディアは意地でも言い張るだろうけれども、該当箇所との類似を発見すれば、思わずニヤニヤ「手抜きですか?」の一言で済む。

 

 問42の正解は、選択肢②:

The NHL has been implementing new rules & guidelines. 

しかし本文・第5段落2行目に:

The NHL has been making stricter rules & guidelines.

とあって、要するに本文中に思いっきり、SもVもOも一致した1文が埋め込まれているのである。

(ふるさと秋田から大好物「金萬」30個入りが届いた。中身は甘さ控えめの白あん。一気に15個は軽い 4)

 

6【じゃ、どんな対策が必要か】

 これから何よりまず「不必要」になるのが「超カリスマ講師による共通テスト対策講座」。こんなにカンタンな文章が並んだんじゃ、カリスマ名講義とか、微に入り細を穿ったトリビア満載の授業とか、「ボクしか知らないんだ」「他の先生の言ってることはみんなマチガイだ」みたいな、昭和的&20世紀的な迷講義の類いは、ハッキリ「不必要」「いらない」の対象だ。

 

 トリビア満載で生徒のココロをムギュッとつかみ、お目目がハート型になったバッチリ♡メイク女子をズラリと並べ、ますますムギュッとしちゃうような困ったセンセが、20世紀の予備校にはいろいろトグロを巻いていたが、その種の困ったオカタがこの世界から完全に排除されることは間違いない。

 

 では何が必要かと言えば、名講義や迷講義ではなくて、一人一人のトレーニングである。あんなカンタンな英文を材料に、「5文型が分かれば英語は読める!!」とか「全訳しないのはゴマカシだ」とか「ボクだけが知っている」とか、滑舌の悪い涙声でワメキ立てても、さすがに生徒諸君は「こりゃダメだ」と瞬時に見抜くに違いない。

 

 必要なのは高校入試英語+αの基礎力で、しかし短時間に一定量の英文を、集中力を持続しながら読み通す能力。挿絵や図表やグラフも混じったその種の練習問題を、次から次へと与えてくれる塾ないし予備校だ。

 

 だから、昭和な名物講師やらカリスマやらは、共通テストの世界からみんなサッサと撤退する。彼ら彼女らは、東大京大英語・旧帝大英語・早慶&難関私大英語、そういうもっとヤリガイのある世界へ退いて、いつか再び共通テストを見直す機運が広がるのを辛抱強く待つしかない。

(2021年の仕事始めは、東京・亀戸。藤の花で有名な亀戸天神も近い)

 

 おそらく今後「雨後のタケノコ」の勢いで登場するのは、共通テスト系のアプリである。優秀なAIなら、この種の類似問題を次から次へと予想問題として制作できるはず。というか、もうとっくにアプリがボコボコ登場して、来年&再来年の受験生はとっくに日々の演習に励んでいるんじゃないか。

 

 それは「リスニング」でも同じこと。今やこの世界で必要なのは、平易な「朝自習」タイプの問題を量産できるAIなりアプリなりであって、とにかく共通テスト対策を話題にする限り、1文1文いちいち日本語訳して「これが正攻法だ」と大見得を切る古臭いセンセの出番は消滅する。

 

 まあ諸君、もしもその種のアプリやらAIに頼れないなら、難関高校入試の問題を短時間で解く訓練を積みたまえ。今も存在するかどうか知らないが、昔の日本では「全国高校入試問題正解」という2000ページ近い分厚い本が売られていた。

 

 通称「電話帳」。電話帳そのものはとっくにこの世にオサラバしたが、あまりに分厚い「全国高校入試問題正解」は「電話帳」とアダ名され、超優秀だった中3の今井君はお小遣いを貯めてこれを購入し、大切な夏休みに開成高も学芸大付高も久留米大付設高も早慶系高校も、みんな全科目解き尽くして「ま、オレは天才だからな」とニヤニヤした。

 

 今や、共通テスト対策に必要なのは、あの「電話帳」なんじゃないか。全訳も必要なし、トリビアもカリスマも必要なし。カンタンな長文を短時間で読み解くトレーニングとして、メマイを起こしそうな旺文社の全国高校入試問題正解こそ、ベストの名著なのかもしれない。

(亀戸の公開授業は、17時半開始、出席者110名。キャパ1/2だが、満足感の極めて高い仕事始めだった)

 

付【ワタクシのこれからの予定】

 しかしこんな共通テストでも、塾&予備校の世界ではまさに花形あつかい。どんな講師が担当しても、確実に一定以上の受講生が見込める。かつて「共通一次英語」「センター試験英語」がそうだったように、今年からは「共通テスト英語」の講座は黙っていても満員、「ホンモノの速読力を鍛えます」の文言とともに、誰がやっても超満員、こんなに気楽な商売はない。

 

 だから諸君、サイフの紐をギュッと締めたまえ。「誰がやっても超満員」という前提だから、かつての「センター英語」は、だいたいがセット販売。他の超人気講師の名物講座とセットで、若手ホープ講師の売り出しにもってこいだった。「センター」でも「共通」でも、その名前が講座名にペタリとくっつけば、担当が誰でも超人気講座にのし上がれた。

 

 そして受講生は、「全訳して正解を確認するだけ」の授業で90分、人生で最も深い居眠りをさせられる。全訳しなくても全て分かるような文章でも、「チャンと全訳しなきゃゴマカシだ」と言われれば、生徒も講師も全訳に懸命にならざるを得ない。

 

 LINEやメールの全訳を聞いて、しかも「こなれた日本語にしなきゃゴマカシだ」と繰り返され、選択肢についても「何行目のどの表現と一致」または「不一致」、そうやって全ての選択肢を検討し、90分かけて読解1問か2問しか進まない。「もっと速く」「もっとたくさん」と要求しても「量より質だ♡」と一蹴される。

(何しろ会食は自粛だから、連日の駅弁をエンジョイする。のどぐろと香箱カニと甘エビ満載、金沢「三昧弁当」を貪る)

 

 かつて予備校の英語の授業は、そういう不毛な努力を続けてきた。共通一次で10年、センター試験で35年。そしておそらくこの共通テストで10年。授業ではなくて徹底的なトレーニングが必要なところに、次代のエースとなる期待のホープ講師をつかって、また不毛な授業を繰り返すに決まっている。

 

 こんな状況でもなお、この大ベテラン今井にさえ「共通テストの問題を扱ってください」という依頼が殺到する。猛烈なコロナ禍の中、今井君は感染の危険をマスクと手洗いと消毒で完全ブロック、全国どこにでも駆けつけるが、申し訳なさそうな表情のスタッフが並んで「スミマセン、共通テストの問題を解説してください」と頭を下げられる。

 

 まさかそういう場で、「いや、それはイヤです」「だってあれは史上マレに見るクオリティの低いテストですよ」と拒絶するわけにはいかない。だからマコトに素直に求めに応じ、ニッコリ&ニコニコ満面の笑顔で、共通テストを材料に授業を行うことになる。

(ただし駅弁は、旅をしながらに限る。デパートの駅弁フェスで購入、それをオウチでボソボソ食べても、感動は余りない)

 

 だから全国の関係者諸君、ぜひ心配なんかしないでくれたまえ。今井は常に要求に応じ、共通テストの問題でも何でも、求めに応じてナンボでもニコヤカに分かりやすく公開授業を繰り広げ、しかも95%を軽々と超える生徒たちに「自信がつきました」「これからも今井先生の授業で実力をつけます」と言わせる自信がある。

 

 そして間違いなく、実力がつくのである。その実力は、もちろん共通テストのレベルを超え、旧帝大だろうが早慶だろうが東大&京大だろうがラクラク突破できる実力なのであって、「共通テストどまり」などという情けないことには決してならない。

 

 つまり、今井はオトナなのだ。かつては「センター英語」、これからは「共通テスト英語」と称して青年諸君に広い広い入口を示唆し、いったんその入場口さえ通り抜けてもらえれば、平気で難関突破レベルの英語まで身につけてもらう。だって諸君、入口すら通り抜けてもらえないのに、出口まで導くことは無理な話である。

 

 ホンモノの営業力、営業の極意は、その広い入口やら間口やらを明確に意識することから始まる。どんなにいい商品でも、買って試してもらえない限り、消費者の人生に何のプラスも提供できないのだ。

 

 もし今回のロクでもない共通テストにメリットがあるとすれば、「日本中の青年諸君に今井の名講義を体験してもらうキッカケになるかもしれない♡」、その一事ぐらいのものだと愚考する。そうしてニヤニヤ&ニコニコ、21日に東京・亀戸、23日に京都駅前、やっとのことで新年の腰をあげ、2021年の仕事はじめに勤しむことにする。

 

1E(Cd) HolligerBACH/3 OBOENKONZERTE

2E(Cd) RichterBACHWELL-TEMPERED CLAVIER 1/4

3E(Cd) RichterBACHWELL-TEMPERED CLAVIER 2/4

6D(DMv) HOW I SPENT MY SUMMER VACATION

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