今期の「駅弁大会」は既に終わって久しいが、残りあと1回。

前回の続き。

今回は甘いもの。

 

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玉出木村家・パン各種

 

クリームパン(194円/個)

売場には並んでいない。

島の中央に置かれ、頼めば個数分出してくれる。

甘めのカスタードクリームがぎっしり詰まった細長い菓子パン。

トッピングのアーモンドスライスがアクセント。

得てしてクリームをケチり、パンの中の空洞がスカスカになりがちな中にあって、隙間なくクリームを詰める姿勢は立派である。

 

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ロールデニッシュ(りんご)(237円/個)

甘いロールケーキというよりはロールカステラに、薄いパイ生地の皮、粉糖がかかったパン。中身が幾種類かあり、過去には「バナナ」、「オレンジ」、「みかん(オレンジに非ず)」などが来たこともあるが、近年はこの「りんご」に落ち着いたようだ。

酸味が鮮やかな「みかん」や「オレンジ」が印象深い中、この「りんご」は上品な甘さが身上。ちゃんと果肉も入っており、シナモンの味がする。

 

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栗のカスタードメロンパン(280円/個)

私は初めて食べた。

この店のメロンパンといえば、真ん中が空いた向日葵の花に見える「マルガリーテン」というバターの効いたパンを思い浮かべるが、昨年は具なしのオーソソックスなタイプが、今回はクリーム入りが来た。

カスタードは他のパン同様、どっしりと甘く、その上に茶色いマロンペーストが乗った二重構造。

クリームのお蔭で大ぶりのパンも、飽きることなく食べることができる。

 

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ベネティアーナ(ハーフ)(572円/個)

この店の看板商品。

かなり大ぶりのパンだが、中はふわふわと柔らかく、オレンジピールがたくさん練り込んである。

サクサクとしたクッキー生地の皮は、表面にアーモンドが多数埋め込まれ、ふりかけられた粉糖も相俟って、甘い。

何度食べても、最初は中身を手でくり抜くようにした後、最後に皮だけまとめて食べる、そんな食べ方をしている。

お店のInstagramを見ると、チョコレートバージョンもあるようで、一度味わってみたいものである。

今年は大将不在ゆえか、呼び込みが控えめだったが、例年だと、このパンを宣伝する声が飛び交う。その割には大ぶりで、少々値も張るせいか、一番多く持ってきているせいか、いつも最後までこのパンが売れ残っている印象がある。

 

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生ドーナツ(粒あん&栗)(259円/個)

生ドーナツ(イタリアンカスタード)(280円/個)

これらも今回初めて食べた。

何が"生"なのか…と思うが、オーソドックスな揚げドーナツである。

粒あん&栗」のほうは、ご覧のようにきなこパンで、「イタリアンカスタード」のほうは表面が砂糖で覆われ("アイシング"と言うのでしたっけ…?)ている。

揚げたパンはしつこくなるので、昔ほどは食べなくなったが、思っていたよりは油っこい印象はなかった。

又、イタリアンカスタード」のクリームには、洋梨なのか林檎なのかわからなかったが、少ないながらも果肉が認められた。

 

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マロンミルク(324円/個)

以前は「マロンミルク棒」と称していたように、どっしりと細長いパン。

表面は柔らかいクッキー状生地に覆われ、甘い。

そこに3粒栗の渋皮煮が置かれている。

パンもミルク風味の甘くて柔らかいもので、渦巻状に生地が練り込まれている。

 

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雪山パン(702円/個)

何回か前の記事に記したように、今年はぎりぎりで買えた。

出品された中で最も高価である。

言うなれば「玉出版シュトーレン」とでも言うべきパン。

チェリーとレーズン、ヘーゼルナッツが入っており、洋酒は使われていない。

ご覧の通り、粉糖が「これでもか!」というほどまぶされており、切り分けて食べるにせよ、丸かぶりするにせよ、受け皿必須。

さもないと衣服を汚す。

食べる過程で粉糖が零れ落ちるので、袋に集め、他の品のきな粉と共にお湯で溶き、牛乳を入れて飲むと、これまた甘~いきな粉牛乳の出来上がり。

 

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例年食べているチョコまみれの「ウィンナーショコラ」は今回買い逃してしまったが、それも含め、過剰なまでに甘い味付けがこの店の身上。

"甘さ控えめ"とか"ダイエット"とか、そんなことは一時忘れ、嘗て甘さが豊かさの象徴だった時代に思いを馳せて、サービス精神旺盛な甘~いパンを堪能する。大将との会話を楽しみながら。

それがこの店との正しい付き合い方に思える。

…大将、来年は新宿に出てきてや!!

 

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縄文おやき(りんご/あずき)(長野県・小川の庄・おやき村)(200円/個)

「おやき」といえば野沢菜が定番だが、敢えて惣菜系を避け、ここでも甘いフレーバー2種を選択。

あずき」は塩気の効いた甘さ控えめの味で、水気と甘みが少ない素朴な粒あんが嬉しい。

りんご」は隠れた名品。

煮詰められたりんご果肉が舌にトロリと溶け、シナモンの風味がさっぱりとした後味を醸す。

 

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からいも団子(あん入り/あんなし)(各140円/個)(宮崎県・味のくらや)

昨年に続きリピート。

サツマイモを練り込んだ団子にたっぷりときな粉をまぶした品。

あんこは瑞々しい粒あんで、甘すぎないため、目立ち過ぎない。

あんなしは本来のサツマイモ味がより際立ち、さっぱりと上品な甘さが好ましい。

たっぷりとまぶされたきな粉は捨てるのが惜しく、上で触れた玉出木村家の「雪山パン」の粉糖と合わせて、きな粉牛乳にして飲むのが私の"お約束"。

 

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黄娘(918円/円)(宮崎県・味のくらや)

"きむすめ"と言うと、何だか例の牛丼屋の大失言が未だ思い出されるが、本品は黄色い日向夏の皮だけ残して中身をくり抜き、白羊羹を詰め、全体を甘い蜜で覆ったもの。

上から半分に割って、寝かせて縦に切り分ける。

言うなれば玉ねぎを切る要領である。

鮮烈な日向夏の皮は甘さの中に苦みがあり、それを白羊羹の優しい甘みが程よく整える。

”シャブ漬け"ほどではないが、癖になりそうな美味い柑橘系羊羹である。

 

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これにて今回味わった全ての食品に対するレポートを終えた。

 

会期中も、時折、悪天候により輸送が遅れる旨案内が出るのを目にしたが、会期終了後日本列島を襲った"最強寒波"が来る前で、まだ幸いであった。

年々、特に目玉とファンが評する駅弁が来なくなってきており、「その1」で触れたように、今回は遂に米原駅の井筒屋の弁当が姿を消した。

 

原材料費高騰による値上げ傾向は、侵略戦争勃発の影響で更に拍車がかかり、今や2,000円超えは当たり前。3,000円を超えるものさえ出始めた。

 

こうなっては飲食店でちょっと贅沢な食事をするのと変わらない。

ファミレスや安いチェーン店で、1人3,000円分食べようと思ったら、結構な品数になる。

 

昨年までに比べると、新型コロナ禍は特別なことではなくなりつつあるのか、7階会場外だが飲食スペースが復活し、屋上も解放された。

実演ブースの弁当を持ち帰り中に冷めてしまうことなく、百貨店内で食べられるようになったのは大いに歓迎することである。

又、全種類ではないが、ネット予約ができるようになったのは、買う側としては実に有難く、これは今後も是非続けてほしいサービスである。

昨年に比べると、予約指定時間によらず、早めに引取を始めてくれたお蔭で、少なくとも2階の引取コーナーで長蛇の列に並ばされることはなかった。

この階は高級化粧品売り場であり、そこの脇に、駅弁を求めて長い列で待たされるのは、何とも場違いな居心地の悪さを感じたものだった。

それがなくなったのは、百貨店側も、売り場の品位との両立を図ってくれたのかもしれない。

 

一方、実演ブースでも、薄いビニール袋に弁当を入れて渡されるケースが昨年よりも増えた。

紙袋も今や5円とはいえ有料である。

お店独自の手提げビニール袋に入れてくれることは稀になった。

 

屋上で弁当を食べた後も、自宅へ持ち帰って食べた後も、空容器を捨てねばならないが、今や昔懐かしい経木の弁当箱を用いる例は極めて少なく、多くがプラ製容器で、実に嵩張る。

中には側面に化粧箱をあしらい、その中ほどまでしか実際の容量がない、いわば上げ底容器を使用する弁当もあった。

幾ら原材料費高騰とはいえ、見た目だけ立派にしても、容器を食べるわけではないのだから、何の満足も得られない。

”騙された"と感じるだけである。

見てくれだけを装う上げ底容器はコンビニ弁当だけにしてもらいたい。

 

屋上のゴミ箱に溢れかえる弁当のプラ容器を目にするにつけ、レジ袋だけを槍玉に挙げ、例のセクシー野郎が強行した天下の愚策の大いなる矛盾を感じる。

レジ袋はプラごみの象徴かもしれないが、今も肉、魚、持ち帰り食品の容器類はプラスティック製品で溢れかえっている。

地球環境保護とか、プラごみ削減とか、もっともらしい大義名分を振りかざすのなら、何故容器類も規制し、もっと言えば禁止しないのか?

そして何故レジ袋を有料で買えるようにしているのか?

所詮はパフォーマンスである。

SDGsだの何だの言っても、本気で環境問題を考えている政治家などいないと思っている。

それと、この手の庶民の生活感覚を無視した政策には、必ずと言ってよいほど、裏で何らかの利権が蠢いている。

あらかたエコバッグ業者が多額の上納金を収めているのだろう。

 

近頃の世の習いゆえ、京王百貨店をとりたてて批判する積りはないが、セクシー野郎が規制させたのはレジ袋だけで、紙袋を有料化せよとは言わなかった筈だ。

「レジ袋を減らそう」という動機が、レジ袋有料化へとシフトし、ひいてはその流れはレジ袋に限らず、紙袋でも何でも店の袋は有料という流れを生み出してしまった。

紙袋にカネを取るなど、体のいい便乗値上げである。

何のことはない。店屋がそれだけ儲けているのである。サービス低下である。

 

元々世知辛い世の中なのに、益々その傾向に拍車をかけたのが、袋有料化だと思っている。我々庶民は汲汲と息苦しい暮らしを強いられている。

そんな中でも、相変わらず輸送駅弁や玉出のパンには長蛇の列ができ、当初は例年よりも空いていると思っていたが、テレビで紹介されるや大混雑にもなる。マスコミによる誘導に踊らされる。

このイベントを訪れる度に、まだまだ日本は平和で、余力のある人たちが多いのだな…と思う。

 

いつもなら「5ちゃんねる」あたりでも、人気の駅弁が登場するのだが、今回は人気駅弁に長蛇の列ができる傾向が著しく鈍化した印象がある。

既に何度も触れた、ヘッドマーク弁当の「はくつる」や、ゲゲゲの鬼太郎は、中身そのものよりは容器に価値を見出す手合いによる買い占めが招いた"人気"に思える。「はくつる」なぞ、弁当自体よりも高値で、使い古しの容器だけをオークションに出して儲けを目論む輩がいる始末である。

全く食指が動かなかった。

例年、長蛇の列ができる「いかめし」はいつになく不人気のように思えた。相次ぐ値上げにより、量の割に割高感が感じられてしまったのかもしれない。

甘いものの輸送で、"瞬殺"アイテムだった「生信玄餅」は、定番以外の店のものであることと、"生"という殺し文句が効いたこと、稀少性が更なる人気を呼んだように思えた。内容は特別「すごい!」と絶賛するまでには思えなかった。

 

後半、実演ブースで長い列が出来ていたのは、TVで取り上げられたとか、マツコが紹介していたとか言う、ミーハー的動機によるものだろう。

マツコの唐揚げは知らないが、「氏家かきめし」にせよ、「ふたつ星」にせよ、味は折り紙付きで、「ふたつ星」は一見、西九州新幹線部分開業に便乗したキワモノに思えるが、調製元は幾度も優れた牛肉弁当を輩出し続けている店である。

付和雷同的な一過性人気に留まらず、数を減らしつつある"名物駅弁"たちの中にあって、気を吐いてもらいたいものである。

 

お隣の小田急百貨店が、新宿西口再開発の影響で、逸早く店を閉めた。

それに続き、京王百貨店も、再開発~建て替えの報せが舞い込んできた。

数年後、この「駅弁大会」はどうなってしまうのだろうか?

小田急には、道の向こうにハルクがあり、規模は大幅縮小とはいえ百貨店自体が新宿から消えたわけではない。

京王には、ハルクのようなサブ的商業施設はないと思う。

京王百貨店自体、他には聖蹟桜ヶ丘店しかない。

まさか新宿店建て替え中は、聖蹟桜ヶ丘に「駅弁大会」が移るのか?

新宿と多摩郊外では地の利が随分違う。

不便さは衰退を招く。

親会社の京王電鉄にとっては、聖蹟桜ヶ丘まで乗ってくれれば増収になるのかもしれないけれど。

 

以上、最後は随分と個人の主観を交えて勝手なことを述べた。

 

かつての「牛肉対決」を遥かに上回る数の牛肉弁当を味わう機会を得た。

来年は、まだ京王新宿店に再開発の手が及ぶことはないだろう。

5月の連休明けには新型コロナが5類になる。

数年前には”コロナはただの風邪”と言って、ノーマスクを強行して電車に乗り込んだ連中をキ〇ガイと思ったが、今度はその”コロナはただの風邪”にお墨付きが付く。

そんな中、来年の今頃はどういう状況になっているのか、皆目見当がつかない。

「わっ!食べてみたい!!」そう思わせる魅力的な弁当、食べ物に巡り会えることを楽しみに、又、場内で出来立てを味わえる、そして何よりも外出ができる平和な世の中であってくれることを願ってやまない。

前回の続き。

 

うなぎまぶし(豊橋駅)(1,480円)

チラシで見て、「美味しそう!」と思い、Net予約した駅弁。

写真だともっと大きく見えたが、実際は直径13㎝強と、昨今のケーキやバウムクーヘン1ホール程度の大きさ。

しば漬け、菜っ葉が添えられ、白飯には錦糸玉子が一面に敷き詰められている。その上には刻み鰻が一面に置かれ、濃厚な甘辛ダレに纏われた鰻が食欲を増進させる。

弁当なので、ご飯にタレが滲み込ませない役割があるのだろうが、錦糸玉子は余計に思える。

直径20㎝程度は期待していただけに、まず大きさにがっかりしたが、鰻の濃厚さ、上げ底容器でなかったことからすれば、これ位で丁度良いのかもしれない。

容器は経木製の円形を想像させるが、木の色をした薄いプラスティック製であった。

 

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富嶽あしたか牛すき弁当(三島駅)(1,180円)

これは"当たり"であった。

一面にご飯が敷き詰められ、その上に牛すき煮、牛そぼろ煮、残りはしらたきと長ねぎ、しめじ煮。彩のためであろう。梅型の人参、玉子焼きが乗っている。

玉子焼は砂糖入り、牛肉の半分はそぼろだが、「すき焼き弁当」を名乗る他の多くの弁当よりも、圧倒的にしらたきが多く、そのしらたきまですき焼きダレの味が滲みているせいか、ちゃんとすき焼きらしい味がする。

甘辛牛肉を以て「すき焼き」を称しているわけではないのがわかる。

すき焼きの再現性はなかなかのものだ。

濃厚でしつこくなるが、生卵を落としてみたくなる味であった。

 

尚、写真では判りづらいが、弁当箱は全て経木製で、横から見ると逆さ台形をしており、最後までご飯を食べやすい作りになっている。

 

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きつねの鶏めし冬(京都駅)(920円)

前に取り上げた「きつねのへそくり」同様、京都駅弁だが、神戸の淡路屋が調製している駅弁。

小ぶりに見えるが、竹皮を模した紙製折詰の中は炊き込みご飯でぎっしりなので、見かけだけ大ぶりな弁当よりも遥かに食べ応えがある。

 

その炊き込みご飯は油揚げが入ったマイルドな醤油味で、メイン食材は鶏の照焼。焦げ目があるのが嬉しい。そこに鶏つくね焼、結びこんにゃく煮、葱、人参、エリンギなど全て優しい味の煮物が並ぶ。

写真では判りづらいが、左上には三角形の油揚げが置かれ、「きつね」を演出。京の漬物では定番の、すぐきが醤油漬けとして入っているのも京都ぽさに一役買っている。

黒七味という薬味をかければ、マイルド一辺倒だった味に、ピリリと刺激が加わる。

 

見た目は小さいが、意外に量のあるコストパフォーマンスの良い駅弁といえよう。

唯一欠点を挙げるとすると、竹皮を模した紙製容器の弁当箱長手方向の小さな折返しが、ぎっしり詰まったご飯を食べきるのに意外と邪魔になることである。

 

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八角弁当(新大阪駅)(1,250円)

八角弁当」は新大阪から新幹線に乗って東京へ帰ってくる時、かつてよく食べた。私にとっては懐かしい駅弁である。

今回取り上げた中では唯一の幕の内弁当で、その名の由来となる八角形の容器に、俵型おにぎりを模した黒ごまのかかった白飯。

様々なおかずが並ぶ。

珍しいところではイカにウニのペーストを乗せて焼いたもの、そら豆、なます。

昆布巻き、高野豆腐、椎茸、筍、人参、インゲン豆、里芋、小ぶりの海老等全て煮物。あんころ餅か?と訝しげに口に運んでみると、茄子の煮つけだったりする。

中でもメイン食材は鶏肉の柔らかい煮つけ、焼いた赤魚であろう。

赤魚は、「赤魚味噌祐庵焼」とある。

玉子焼は、出し巻で、勿論砂糖なしの関西風。

砂糖入りの甘ったるい玉子焼きが全国的には主流だが、何でシンプルであっさり美味い砂糖抜きの関西風が少数派なのか、全く納得できない。

 

かつて少年が好きなものを指す言葉として、「巨人、大鵬、玉子焼き」というのがあった。

3番目の玉子焼きは、砂糖が入った甘い関東風玉子焼きを指すのだそうである。

大鵬関の現役時代は年代的に合わず、好きも嫌いもないが、今なお関西贔屓の私としては、1番目も3番目もどうしても好きになれない。というよりも、これまでの人生の中で一度たりとも好きだと思ったことがない。

 

この弁当を久しぶりに食べながら、そんなことに思いを馳せた。

 

尚、今回、確か「その1」で言及したと思うが、水了軒という調製元は一度倒産の憂き目に遭い、この「八角弁当」もしばらく消滅していたが、後に他の会社が屋号ごと買い取り、復活させたいわば復刻版である。

当時と何がどう変わり、どう違ったか、或いは変わらないか、細かいところを残念ながら今となってはさっぱり思い出せない。

ただ、側面だけ経木を用いた広々とした八角形の弁当箱にゆとりを以て配されたご飯におかず、そのおかずのさっぱりとした風味が自分の舌に合う。それ位の曖昧な、好意を伴った記憶として印象に残るのみである。

 

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この後、今回唯一2度目の購入となった「ぶりかまめし(富山駅)」を、弁当の"締め"として食べたが、既に取り上げているので繰り返すことは避ける。

大変珍しいことだが、骨まで食べられるぶりかまにあって、噛み切れない硬い骨が入っていたことだけ、折角なので触れておきたい。

 

これで今回の弁当は全て終了。

 

次回は甘いもの。

前回の続き。

 

佐藤水産の鮭のルイベ漬け海鮮盛り弁当(新千歳空港駅)(1,480円)

「駅弁大会」としては反則技の弁当から始める。

D-1輸送」にも、実演にも来ていない弁当だから。

地下のデリカコーナーで売られている弁当なのである。

 

数年前までは、「駅弁大会」の「うまいもの」コーナーに、佐藤水産が出店していた。

「鮭のルイベ漬け」とは、生のままでは死滅しない寄生虫対策に、鮭を冷凍し、寄生虫を死滅させてから解凍したものである。

昨夏、随分世間を賑わせたアニサキス虫対策がまさにそれで、普段は解凍刺身よりは生の直送を有難いと思うのに、敢えて解凍と書かれた刺身を選んで買ったものだ。

回転寿司などで人気の「サーモン」は、あれは本当はマスで、しかも養殖が多いという。純然たる鮭は生はご法度とは、随分昔、「美味しんぼ」で知った。「究極のメニュー」で生鮭を出した山岡士郎を海原雄山がコテンパンにこき下ろす場面が今も記憶に残っている。

 

さて、本品。

以前、佐藤水産が出店していた時、ルイベ漬けをよく試食させてもらったものだが、当時もこの弁当を見かけたことはなく、大分前、本品の存在を知った時、羽田空港へ出向くのも辞さぬ覚悟で、午前中の東京駅へ行ったら運よく入手できたことがあった。

今は当時よりも入手しやすく、又、以前は空弁として知られていたが、新千歳空港駅の駅弁として紹介する札が、今回は付けられていた。

透明トレイで区切られた鮭のルイベ漬けがメイン。イクラと親子状態の醤油漬けとなっており、食べる時、トレイから白い酢飯の上へかける。

鮭の酢漬け、鮭の味付けミンチといった付け合わせが珍しい。

塩イクラも別に乗り、鮭ミンチの下には、これも珍しいとさかのり。

 

鮭のルイベ漬けは既に濃厚醤油味だが、お好みで更に醤油ダレをかける。

醤油ダレは主に付け合わせのほうにかけるためのものだろう。

 

珍しい鮭づくしの弁当。

購入当日、うまいものや実演会場を見て回ったが、1週間前に食した「浜形水産」の海鮮弁当で満足し、これ以上の変化を感じられなかった中にあって、本品は独自の存在感を誇っている。

 

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鮎屋三代弁当(塩焼き)(新八代駅)(1,350円)

新八代駅の「鮎屋三代」は、「駅弁大会」後半に決まって出店する名物駅弁。

前半に勢い込んで沢山食べてしまうので、なかなか本品に行く付くことがない中、今回、随分久しぶりに食べた。

ノーマルな「鮎屋三代」は鮎が甘露煮だが、本品はメイン食材の鮎を塩焼きにした別バージョン。

ご覧の通り、なかなか凝った掛け紙が奢ってあり、内側こそプラスティックトレイだが、外側にはちゃんと経木があしらわれており、ご飯が固くならないことと、高級感を両立させた、弁当箱も凝った造りとなっている。

 

焼鮎からとっただしの炊き込みご飯にはシメジ、椎茸煮、蓮根、筍が乗せられ、更に付け合わせに玉子焼(残念ながらダシの味はすれど少々甘い)、菜の花、さくら大根と賑やかだが、どれもあっさり控えめな味で、主役を引き立たせる。

 

さてその主役の鮎は、塩焼となることで、内臓の苦みも皮の焦げも、直接感じられるようになり、個人的には甘露煮よりもこちらがより好みである。弁当箱に合わせた小ぶりの鮎だが、子持ちであった。

無論、鮎は頭から骨ごと丸かじり。

嘗て人吉駅の「鮎すし」という名物駅弁が、14時頃到着の別枠で来ていたこともあったが、寿司ではない鮎の弁当といえば唯一無二の魅力を誇る。

久方ぶりに食べてよかった、やはり後半戦のエースである。

 

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美少女図鑑・甲州地鶏の親子丼(1,500円)

「美少女図鑑」という素人モデルを紹介したフリーペーパーのことで、それとタイアップした駅弁が今回4種類作られた。

本品の他に「常陸牛すき焼きと大洗名物あんこう弁当」、「東北美少女 BOX」、「鹿児島黒豚炙り焼き重」がある。

弁当名だけでは中身が分からない「東北美少女」は岩手県のもので、ほたてとローストビーフを盛り合わせである。

個人的には一貫してアイドル嫌いだし、別にパッケージを集めようという心づもりがあるわけでもない。

巷に数多あるご当地アイドルや、AKB一派にも有難味を感じていない。

モーニング娘の時も、おニャン子クラブの時も、全く同様である。

 

そんな私が本品を予約したのは、偏に本品が今回唯一の親子丼弁当だからである。

そんなわけで、女の子が描かれているから甘口査定にすることなく、純粋に弁当として味わうことにする。

 

数回前に取り上げた「元気甲斐」と同じ丸政という調整元による駅弁。

ご覧のように黄色い玉子が色鮮やかだが、半熟など到底望むべくもなく、レンジで温めて食べる。

白飯は少し上げ底がしてあるが、弁当箱全体に及ぶので、量に対する不満は特にない。

玉子とじというよりは玉子焼きの中にインゲン豆と鶏肉が散らしてあるといった感じで、その玉子焼きの食感から、もっと巨大なトレイに具材を一挙に流し込み、加熱調理したものを切り分けたのであろう。

鶏肉は胸肉とモモ肉が使い分けられており、食べ応えはあるがパサパサする胸肉、脂身の旨味と柔らかさはあるが、ともすればしつこくなりがちなモモ肉、いずれかに偏ることなくバランスがとれている。

彩のため仕方ないのだろうが、親子丼として見るなら、インゲン豆は余計。付け合わせの椎茸、人参煮、桜漬けも、弁当らしい演出だが、鶏肉入玉子焼にはあまり合わない。

駅弁といえば鉄道と切っても切れない関係にあるのでひと言記すが、鉄道雑誌の(特にRM系で)読者投稿で、列車のイラストに若い娘の絵を一緒に描いているのが嫌いである。

その手の投稿を目にする度に、「お前の描きたいのは、鉄道車両なのか?それとも女の子なのか?」そう問いたくなる。

女の子の絵が描きたければ、何も鉄道にかこつけるなど回りくどいことをする必要はなく、女の子だけに集中して描けばいいだけの話である。

鉄道雑誌なのに、女の子を絡めてくるのは、邪な気がして好きになれない。

その点、本品は、最初から「美少女図鑑」タイアップと銘打ってあるので、ご覧の若い娘の写真がパッケージに載っているのも、一応の説得性はある。

とはいえ、そもそも駅弁と若い娘を無理やり関連付けることに必然性があるのか疑問を感じる。

別にこの、その辺にいそうな娘たちに何ら恨みはないけれど。

願わくば変な悪い奴に引っかかってひどい目に遭ったりしないことを願うばかりである。

 

…と最後は、弁当の味とは関係のない話になってしまった…。

 

次回へ続く。

日付変わって1/21のこと。

既に1/16(月)から後半に切り替わっている。

後半初の週末である。

「ヒルナンデス」という昼の情報バラエティ番組で取り上げられたとかで、これまで碌に列が出来ていなかった実演販売ブースの一部に、長蛇の列が出来ているらしい。

"TV離れ"が言われ始めて久しいが、やれマツコだ、やれヒルナンデスだと、テレビで取り上げられるとうわっと殺到するミーハーで付和雷同という日本人の国民性は依然として健在で、まだまだ平和なのだと、このイベントを訪れる度に思う。

 

今回も公式サイトのWebキャプチャによりチラシを借用する。

昨年末にNet予約したものは全て11時~12時受け取りにしておいたが、これまで早めに2階を訪れても既に用意してくれていたので、この日は10時半頃現地に着き、真っ先に予約分を受け取り、それから玉出木村家のパンに並ぶことにした。

 

パン屋の列は何と3階から2階まで達しようとしており、7階まで行って降りて来ずに本当に良かったと思う。

 

以前は12時前頃迄ずっと列が動かず、待っている間、随分本を読み進められたものだったが、昨年、10時半頃には列が動き始め、タッチの差で「雪山パン」を逃してしまった経験があるので、紙一重に思える。

興味本位でNet予約した「美少女図鑑」駅弁だけが、よく見ると早くて13~14時受取なので、だったら他の駅弁もそれに合わせ、パンにもっと早くから並ぶ方が得策だったのかもしれない。

だが、玉出のパンは毎年食べているし、それほどガラリと目新しいものに入れ替わるわけでもない。これのためだけに開店前から並ぶまでの情熱はなくなっている。

この日も、私が最後尾についてほどなく、列が動いては止まり動いては止まりを繰り返し、途中、具合が悪くなって階段にへたりこんでしまったおじさんが出るなどハプニングはあったが、結局7階に到達したのは11時半過ぎであった。

 

いつもは長蛇の列を下まで見に来ては、顔なじみの客に声を掛けていく大将(社長)の姿は売り場にもなく、私の後ろのおばさんと若い男のスタッフとの会話によると、今回は名古屋と同時開催で、大将はそちらに出ているとのことであった。

トレイ置き場に置かれたこの紙だけが、いつもの大将の名残りであろうか。

今回お目当てだった「雪山パン」は、いつもは回廊式売場の最後の方にあるのだが、今回は少し売り場が広くなり、途中のコーナー部分にさりげなく置かれていた。

割高なせいか、今回は5個ほど残っており、早く列が進めと念じた思いが通じたのか、すかさず2個トレイに乗せる。

真後ろのおばさんも2個取っていたので、まさに売り切れ寸前ぎりぎり間に合った。

代わりに「ウィンナーショコラ」や「ゆずケーキ」、昨年から見かける「ピザデニッシュ」、「グラタンドッグ」、もしかして今回初お目見えかもしれない「あんバター」などは既に無かった。

ゆずケーキ」はお店が稀少性を宣伝しているほどには有難味を感じてはおらず、あれば買う程度である。惣菜パンも昨年食べたが、他所でも似た品は多数ある。あんバター」は何となく味に想像がつく。唯一「ウィンナーショコラ」が名残惜しいが、あれは確実に健康に悪いので、強いて別の日や別の会場へ追いかけることはしない。

 

長蛇の列、回廊式売場を取り囲むトレイを手にした客たちはいつも通りだが、大将がいないだけでなく、中央の島で客を呼び込み、パンを売り込むスタッフの姿が圧倒的に少なく感じた。

それでもこの日、もう一度現地を訪れると、14時半頃には売り切れてしまった由である。

 

キャッシュレス決済が世に浸透した現われか、この店のレジにもカード隊のおばちゃんが控えていたので、初めてカード払いを敢行する。

 

*****

先に同じ階奥の書店へ避難する。

丁度発売間もない鉄道雑誌で、買おうと思っていたものをいち早く買い、その足ですかさず1階へ下りた。

「駅弁買いまわり」のステンレスボトルを先にもらうためだ。

既に「青」は終了とのことで「緑」をもらう。

大きな紙袋2つになっていたのを1つにまとめ、再び7階へ上がり、実演ブースへ向かう。

TV効果なのか、これまでになく混んでいる。

「美少女」を受け取るまで時間をつぶさねばならない。

昼食用にすぐ後で食べる弁当を調達することにする。

 

早速屋上へ。

この日はこれまでになく風が吹き、おまけに風が冷たい。

昼12時近かったので屋上もそこそこ混んでいたが、バーベキュー用テーブルを確保できた。

中国人か台湾人かの若いカップルに相席してもいいかと尋ねられた。

4脚ある椅子の内、3脚は使っているので、それを譲ることはできないが、向こうから適当に椅子を持って来ればいいと伝えると、彼らは厚岸駅の「帆立かきめし」と阪神名物いか焼きをシェアし合って食べていた。

 

ほぼ同時にこちらも弁当を広げ、食べ始める。

 

常陸牛ロースステーキとすき焼き弁当(水戸駅)(2,200円)

「5ちゃんねる」の駅弁太郎氏の書き込みを見て、試してみたくなった駅弁。フラッグシップの「常陸牛ロースステーキ弁当」と迷ったが、味に変化が期待できる"相盛り"のこちらを選択。

今回、前半で食べた飛騨牛のローストビーフが思ったよりはレアではなかったため、ご飯に血の滴る牛弁よ、もう一度!という気持ちであったが、果たして期待通りであった。

ご飯は牛肉によく合う白飯。

付け合わせは菜っ葉と栗の甘露煮、半熟ゆで卵というシンプルさで、錦糸玉子で嵩を増すような姑息さがない。勿論ゆで卵は偽玉子ではない。

ロースステーキに紅塩をまぶすのは、初登場として"推し"の「常陸牛のロースステーキとローストビーフ贅沢盛り弁当」同様だが、半分のロースステーキに紅塩全部をかけると塩辛すぎとなる。

風が強い寒い屋外で食べたので、どうしても塩のまぶし方が均等にならず、時々しょっぱい味になってしまったが、甘みのあるすき焼きが塩辛さを中和してくれた。

牛肉の圧倒的な物量を期待するなら「~贅沢盛り弁当」だが、オーソドックスな作りの本品ならではの良さが感じられた。

佐賀牛、米沢牛、飛騨牛…魅力的な牛弁にこれまで幾度となく巡り会ってきたが、常陸牛も、なかなかどうして大層魅力的ではないか!!

 

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牛肉どまん中(カレー味)(米沢駅)(1,350円)

世評ほど、個人的には「牛肉どまん中」を、”絶賛!”、”イチ推し”、”ナンバーワン”などとは決して思っていない。東京駅でも新宿駅でもどこでも買えることもあって、珍しくもない。

従って「駅弁大会」ではあまり選ばないのだが、数年前に「4種盛り」を食べた時、元がカレー好きなのも相俟って、量の少なさ(何せ1/4なので…)が不満だったのを解消してくれる「カレー味」が今年は登場してくれたので、一度は食べようと最初から思っていた品。

メインの牛肉は、挽肉様のそぼろとコマ肉の合造だが、カレー味なのはコマ肉の側だけで、そぼろのほうはオリジナル同様の甘辛味。

カレー味と甘辛味の競演は、全体的に甘辛続きのオリジナルよりも変化があり、元々美味しい白飯が更に進む。

里芋煮、蒲鉾、玉子焼、にしん昆布巻、大根の桜漬けといった付け合わせはどれも素朴な味わいで、濃い味のメイン食材の良い箸休めになる。

 

もう少し牛肉が大きければねぇ…といつも思うのだが、そうなるとコスト高になってしまうのか…。

米原駅弁「近江牛大入飯」が来なかった今回、カレー味の牛肉弁当は本品が唯一か?

 

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再び7階へ下り、実演ブースに入って、涼を取るべく初見参のソフトクリームへ。

 

いわて山麓そだち濃厚ソフトクリーム(岩手県・ノグレット)(450円)

巷に溢れるスジャータ製を思わせる、ものすごく濃厚そうな見た目に反し、意外にすっきりとした後味が美味なソフトクリーム。

前半の清泉寮のシャリシャリ感と好対照をなすクリーミィな味わい。

脇に刺さっているのはごく普通のウェハスかと思いきや、しっかりとした食感の、確か煎餅と書いてあったように思う。

上から大口あけてかぶりつくも良し、煎餅ですくって上品に味わうも良し。

置いてあったチラシを読むと、現地ではこのミルク味の他に、玄米、コーヒー、甘酒の各種フレーバーがあり、他に野菜や果物を用いたジェラートも、アフォガードのトッピングなどもある模様。

 

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再び広くなった書店で、今度は買った以外の鉄道雑誌もパラパラと読み、12時半も随分回ったところで2階へ向かう。

今回も13時にはまだ間があったが、受け取ることができた。

 

これでひとまず退散。

パンや駅弁をコインロッカーに預け、新宿を一度離れる。

場内がこれまで以上に暑く、京王百貨店を離れても、人が多く、弁当2個、ソクトクリーム1本食べただけなのに、何だか腹が膨れ、やたらと冷たくてさっぱりとした飲み物が欲しくなる。

 

喫茶店もどこも混んでいるようなので、結局ペットボトルの飲み物で渇きを癒し、再び京王デパートに戻ってきたのは15時を少し過ぎた頃であった。

 

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最初の心づもりでは、もっと他所で時間を割いた後、実演販売ブースで再び弁当を買い、屋上で早めの夕食とする積りであったが、未だコメの飯と甘辛牛肉の食感が残っており、とても早弁する気にはなれない。

そこで、甘いものを買い、予定よりも種類を減らした弁当を買い、ここまで一度も飲んでいなかった、毎年定番のコレを飲み、今回の"締め"に再びソフトクリームを食べ、会場を後にした。

 

ぶどうジュース(岩手県・菅原ぶどう園)(1杯280円)

食品の相次ぐ値上げは遂に本品にまで及んだ。

昨年までの200円から一気に280円と、実に1.4倍の値上げである。

葡萄果汁の甘みの中に、何ともいえない独特のコクというか深い味わいがあり、他では感じられない唯一無二の価値がある。

コップ1杯ではあっという間になくなってしまうので、ひと瓶買って帰ろうかと思っていたのだが、コインロッカーに預けた弁当と、大量のパンに加えて重たいガラス瓶を提げて帰る気力が最早残っておらず、今期もこれ1杯だけに終わってしまった。

 

次回へ続く。

前回の続き。

輸送駅弁を順次食べ進めていく。

 

溶岩石で焼き上げた岡山あっぱれ鶏めし(岡山駅)(980円)

先日「D-1輸送」コーナーで、弁当を整理していたお兄さんに尋ねて購入したもの。

「5ちゃんねる」を見て、買う気になった駅弁。

容器の見た目は小さく、全体をラップで覆った造り。

しかし、ご飯はぎっしり。上げ底もなく、見た目に反して食べ応え十分であった。

メインのおかずはわかりやすく言うと、炭火焼き鶏。

皮も十分にあり、トッピングのねぎ焼きが有難い。

付け合わせのわさびをかけると、香ばしさの中にピリッと一筋通り、更に旨味が増す。

「5ちゃんねる」よ、有難う!

そう言いたくなる、これは買ってよかった弁当。

 

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鹿児島県黒牛リブロースステーキと黒豚赤ワインステーキ弁当(出水駅)(1,800円)

鹿児島駅弁にありがちな、牛豚焼肉合い盛り弁当。

日本食研のステーキソースをお好みでかけて食べる。

特筆すべきは肉の軟らかさ。

それがリブロースならではのものなのか、残念ながら私の乏しい食経験では、「これがリブロースならではの味!」と明言できないのは、我ながら残念。

 

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ぶりかまめし(富山駅)(1,350円)

この弁当だけは、過去に訪れた全ての「駅弁大会」で食べ続けている。

骨まで軟らかく煮詰めたブリかまをメインに、酸っぱすぎない控えめな酢飯、ワカメ、白エビ、生姜。ブリかまに山椒をかけて食べる。

以前に比べるとブリかまが随分小さくなったと感じるが、どっしりとした存在感があり、甘辛醤油ダレが絡まった魚肉は実に食べ応えがある。

決してオーソドックスとはいえない特殊な魚弁当だが、唯一無二の魅力がある。

 

嘗てスーパーでブリかまを買って来て、手持ちの圧力鍋で煮てみたが、本品のように骨まで軟らかくはならなかった。やはり素人が簡単に真似できない調理法があるのだろう。

 

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なにわホルモン焼肉弁当(大阪駅)(1,200円)

昨年に続きリピート。

1/15は何故か本品が瞬く間に売れ、10時半過ぎだったにも関わらずラスイチとなっていたのを衝動買い。

「ナニワ金融道」を彷彿とさせる濃い人たちが「食べや~」と迎えてくれるイラストが、如何にも大阪のイメージそのもの。

大阪は大阪でも、きっと鶴橋辺りの韓国風焼肉をイメージしているのだろう。

ピリ辛焼肉メインで、こてっちゃんを思わせる濃厚甘辛ダレのホルモン焼きが脇を固め、付け合わせもピリ辛のナムル。

牛肉は柔らかく、なかなか厚みもあり、食べ応え十分。

白飯が進む。進む。

佐賀牛の「ふたつ星」や、飛騨牛、常陸牛らがよそ行きの牛弁なら、本品は普段使いの庶民派牛弁の筆頭格。

 

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近江蔵元醤油のとり天重(草津駅)(790)

今年は米原の駅弁が姿を消したこともあり、草津・南洋軒の駅弁を随分食べている。多くが近江牛メインの中にあって、本品は珍しい鶏、しかも鶏天メインの弁当である。

ご飯には余すところなく炒り玉子と鶏そぼろが敷き詰められ、中央に更に海苔が乗る。

メインの鶏天は甘辛ダレがかかった、しっとりとした食感。

肉も柔らかく、パサパサしているのでは…という思いは、いい意味で裏切られた。

盛りだくさんのおかずと海苔が意外と効き、充実感が味わえた。

四角い容器から想像できたように、本品もまた、上げ底容器だったが、最初に取り上げた福井の弁当ほどではなく、玉子と鶏そぼろのお蔭で、ごまかされた印象は無し。

 

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続いて甘いもの。

 

ぼうしパン(高知県・ヤマテパン)(250円)

ご当地パンとして昭和30年頃から地元ではお馴染みの品らしい。

メロンパンを製造する中、ビスケット生地をかけ忘れ、慌ててかけて焼いたところ、このような形となったのが誕生秘話とのこと。

 

今どきなら、わかりやすく言えば、ヤマザキの「スィートブール」を小ぶりにして、帽子のつばを拡げたものだと言えようか。

恐らく「スィートブール」のほうが本品を真似たものだろうが、クッキー生地の「つば」が広い分、本品の方が見た目も良いし、甘みも強くて美味しい。

 

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和ごころ (山梨県・たいようパン)(800円)

現地で、「試食したスタッフ全員が買いました!」というポップが貼られていたのを見て、衝動買いした品。

栗、金時豆、サツマイモを黒糖生地に練りこんで焼いた、渦巻き模様が楽しい甘いパン。

ずっしりと重く、密度も濃い。

本来の値段は600円のようで、これがその値段なら安いと思うが、大会用に価格上乗せされているため、1回買えばいいかな…と思ってしまった。

非常に食べ応えがあるので、切り分けて食べるにしても、何日も持ちそう。

その意味では、800円でもコストパフォーマンスは十分良いといえようか。

 

次回へ続く。