前回の続き。
・信州名物山賊焼弁当(茅野駅)(1,080円)
「山賊焼」とは、2種類に分けられ、信州名物のほうは、鶏肉を醤油、ニンニク等と共に漬け込み、片栗粉をまぶして揚げた料理のこと。
この巨大な山賊焼が白飯の上にデーンと乗ったものをメインに、山菜煮、人参煮、玉子焼、桜漬けを付け合わせとしたもの。
ここ10年以上コンビニを賑わす、店の唐揚げも又、この山賊焼の親戚と言えるだろう。
私自身は巨大な衣を纏った揚げ物があまり好きではなく、実際、この弁当を食べる時も、あまりに大きな切れを齧るのに難儀したのだが、にんにく醤油が効いた山賊焼は確かにご飯が進む。
「甲州かつサンド」などを実演販売している小淵沢・丸政の実演販売でも、山賊焼が売られており、「元気甲斐」を買いに並んだ際、私の前の爺さんは山賊焼を1枚だけ買い求め、駅弁には目もくれていなかった。
*****
・今昔近江牛すき焼き辨當(草津駅)(1,200円)
「鉄道開業150年記念駅弁」の一角をなすだけあって、秋田・大舘の「鶏めし」シリーズ同様、紐をからげたなかなか凝った外装に、経木の弁当箱が好ましい。
結んだ糸蒟蒻、玉ねぎ、青ねぎの煮物が牛肉煮に添えられ、すき焼らしさを演出しているのは良いが、全体の1/3近くを占める錦糸卵は余計である。
幾らすき焼きが玉子に漬けて食べるとは言っても、あれは生卵の話。全くの別物である。
いっそのこと松阪牛の赤ワイン煮のように、全体を牛肉とすき焼きの具材で覆い尽くしてくれた方が良かったのに。
但し生卵に幾ら近しいとはいえ、例の人造偽玉子はご勘弁。
*****
・復刻米澤牛牛肉辨當(米沢駅)(1,500円)
数日前に「その3」で取り上げた現行版に対し、こちらは上記同様「鉄道開業150年記念駅弁」の一角を占めるもの。
基本的な作りは現行版同様だが、牛肉の味がより濃く、肉は細切れ、1/3ほどはそぼろである。
これではライバル「牛肉どまん中」の欠点をみすみす取り入れてしまったようなもの。
新旧対決、個人的にはこの勝負、"新"の側に軍配。
**********
続いて甘いもの。
・生信玄餅(4個入)(山梨・金精軒)(1,080円)
「信玄餅」といえば桔梗屋というイメージがあまりに強いが、今回は珍しく違うメーカーの「信玄餅」が輸送コーナーにお目見え。
連日朝11時前には完売してしまうのを後で見て、何で初日に買っておかなかったかなぁ…と悔やみつつ、先日奇跡的にラスイチを捕獲した一品。
(初日だけは11時過ぎでも売れ残っていた。)
木箱を模した趣ある箱には整然と黒蜜、紙製楊枝、(追い)きな粉、本体の餅4個が並ぶ。
皿に出してみる。
まん丸いお餅がきな粉を纏った姿で出てきて、更にきな粉をまぶし、黒蜜をかける。
さてお味は…
…正直なところ、連日早々と完売してしまうほどのものか?と思う。
桔梗信玄餅と味は大差ない。
特別ものすごく美味しいかと問われれば、それほどでもないとしか言えない。
それでも連日完売なのは「生」というネーミングに多くの人たちが弱いのと、桔梗屋の例のアレが築き上げた「信玄餅は美味い」という刷り込みによるものだろう。
まぁ一度試せたので良しとするかな…。
芥川の「芋粥」を思い出してしまった。
*****
・わらび餅ミックス(京都・紫竹庵)(1,296円)
買おうか買うまいか迷った末に、やはり購入した品。
同じ実演でも「あわまんじゅう」の盛況ぶりに比べると、可哀想なくらい閑古鳥が鳴いていた。
味は左から黒糖、抹茶、プレーンの順。
各色もう少し量が多めのバラや、大福餅、みたらし団子なども売られていたが、ここはお試しなので、冒険はせず3色を選択。
元よりわらび餅好き。
どれも無難な味で、わらび餅で"外れ"を引いたことはまずないが、強いて言うなら近頃夏場にスーパーで売られている「ラムネわらび餅」が唯一"外れ"だと言えようか。
あれは若者狙い、SNS映え狙いの変化球にして邪道だから、置いておくとして、専門店の和風のきちんとしたわらび餅は、大抵どれも旨いのだ。
売り子のお姉さんに、しばらく冷蔵庫で冷やして下さいと言われ、その通りにして食べた。
ぷるんとした食感、適量なきな粉、決して強すぎない上品な甘み。
やはり美味い。
上で取り上げた「生信玄餅」と遜色ない。
なのにこの売れ行きの差は…?!
東京の爺さん婆さんには、もしかしてわらび餅は馴染みじゃない?!
*****
・水羊かん(福井・えがわ)(800円)
毎年味わっている、「駅弁大会」甘いものの絶対的エース。
昨年遂800円にまで達したか…と嘆いたが、他の品々が全体的に値上がる中、本品は今回は嬉しい価格据え置き。
とはいっても10年ほど前は600円位で買えたんですけどね…。
瑞々しいこしあんに、黒糖独特の風味が味に深みを増す。
当イベントの後、福井物産展が多分今年も開催されると思うが、そちらでは福井の他メーカーの水羊羹が幾つか売られ、一度本品と食べ比べてみたことがあった。
ある物は黒糖が入っておらず、ある物は紙箱で保管がしにくかった。
結局本品が最も旨く、魅力的に思えたものである。
ついこの前の「アド街ック天国」で、栃木・日光でも、福井同様、冬に炬燵に入って水羊羹を食す習慣があると言っていた。
福井県同様、栃木県にも水羊羹の名品が幾つも存在するのだろうか。
一度調べてみたいと思う。
次回へ続く。






























































