日付変わって1/15のこと。

10:00過ぎに現地に着く。

 

既に開店しているのでそのまま7階へ直行すればいいだけの話なのだが、前回はパスした「D-1輸送駅弁」で欲しいものが出てきたので、今回は最初に輸送の列に並ぼうと決めてきた。

開店直後しかも土曜日ともなると、恐らく列は階段伝いにずっと下まで降りてくることだろう。

最初は2階へ早めに行って、真っ先に予約した分を引き取ってから7階と思っていたのだが、思った以上に早く着いてしまったので、作戦を変え、直接階段を1階から上がっていく。

すると思った通り、列は4階にまで伸びていて、これでは7階から降りるのとどっちが早いのかわからん。

 

輸送駅弁は開店待ち、包装待ちがなく、幾ら売り場がコンパクトになったとはいえレジも多数並んでいるため会計待ちも短く、列が進むのも早い。

 

10時半前には会場に通された。

初日には並びが滅茶苦茶だった地方の順も、大方改められ、北海道~東北~関東、近畿~中国・四国~九州と、日本地図通りになってきたので探しやすくなった。

狭い場内の中央に会計列が延び、そこを横切って弁当を探す客と錯綜していたが、会計列最後尾のプラカード要員も配され、会期内に改良されていくのがわかる。

 

もっと後に買おうと思っていた大阪駅の「なにわホルモン焼肉弁当」が早くもラスイチになっていた。

「何でこんなもん(失礼!)が!?」

と思いつつ、現地の雰囲気に呑まれ、手に取ってカゴに入れる。

今回、「鬼太郎丼」「はくつる」以外は、今のところ"瞬殺"アイテムは少ないので、お目当てが見つからなければ、弁当を整理している係員の兄ちゃんやおっちゃんやお姉さんやおばちゃんに尋ねるのが一番。

 

うまくすると、別の山から取ってきてくれたりもするから、恥ずかしがらずに係員さんはどんどん使おう!

多分店屋も、混んだ狭い場内でウロウロされるよりいいだろうから。

「溶岩石で焼き上げた岡山あっぱれ鶏めし」が見つけられなかったので、隣で整理しているお兄さんに尋ねたら、まさに”秒で”積まれた山を教えてくれた。他の岡山駅弁と離れた広島駅弁の山の奥に埋もれていた。

 

結局、予定外のものも含め、8個も買ってしまった。

これでは初日と同じである。

 

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実演ブースに入り、先日発見した”リスト外”の「飛騨牛ステーキ弁当」を屋上で食べようと売場に並んだが、5人ほど先客がおり、時間がかかりそう。

その時ふと天啓が舞い降り、飛騨牛の列を離れ、そそくさと向かったは「C-2」甘いものの輸送コーナー。

すると目の前に1つだけ残った「生信玄餅」が!!

すかさず手に取り、この日は遅れることなく来ていたえがわの「水羊かん」と共に即買い。

判ってはいたのだが、お会計をしてくれたお姉さんに「これが最後の1個ですか?」と尋ねる。

「ハイっ、そうです」との答。

「一度は味わってみたかったんですよね~」

「よかったです。是非、お楽しみに召し上がり下さい」

…お姉さんが幸運の女神に見えましたとも。

私が商品を受け取ると同時に、「本日完売」の札が別のおばちゃんの手でサッと置かれた。

先の「なにわホルモン焼」といい、何だかラスイチにご縁がある日だなぁ…。

 

飛騨牛は後にし、海鮮丼の長万部・浜形水産へと向かう。

先日来、下見していると、他店も含めてうに丼は平気で3,000円を超えるが、ここには「うに丼」ハーフがあるのだ。

さて目論見通り、ハーフは店に並んでいるか?!

それに幾度か食べている「まぐろ巻」に加え「サーモン巻」というのがあることも、先日の下見で知っていた。更にどうやらそれらの相盛りがあるらしいということも。

すると首尾よく「まぐろ&サーモン巻」があったので、手に取り、"次、買うよ"と売り子のおばちゃんに意思表示する。

思い切って「うに丼のハーフサイズはありませんか?」と尋ねてみると、作ってくれるという。

待つこと少々。

これでこの日の昼食がまず手に入った。

 

お次は飛騨牛。

思った通り最初の列はみんな捌け、先客は1人に減っていた。

今回は迷うことなく「飛騨牛ステーキ弁当」一択。

店頭に並んでいなかったので、作ってと店のおっちゃんに頼んだら、調理台に出来上がった弁当があり、手早く購入。

 

早速屋上へと上がり、実食タイム。

 

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うに丼ハーフ(長万部・浜形水産)(1,700円)

昨年の1,300円から比べると随分高くなってしまったが、オリジナルサイズが軽く3,000円を超える今回、この値段でたとえハーフサイズといえどもうに丼が食べられるのは貴重である。

すり鉢状容器なのでご飯は少なく、付け合わせのワカメ、玉子焼き、2種類もあるガリ、多すぎるワサビ等ケチをつけだすとキリがないが、全ては生ウニのトロリと甘い食感で帳消しとなる。

 

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鮪巻&サーモン(長万部・浜形水産)(1,648円)

マグロもサーモンも両方味わいたいという欲張りさんにまさにうってつけの相盛り。

この手の巻物、特に鉄火巻は、ご飯の中にちょこっとマグロが入っていることが多い中、惜しげもなく大量のネタ投入され、こぼれんばかりだ。

去年も思ったが、具沢山の巻物を作って、ぶつ切りにしたものを縦に切ったものなのか?

おにぎらずみたいな具の飛び出しように驚かされ、”映え”もすることだろう。

よく見ると切身ではなく、タタキなのが具沢山の秘密だろうか。

さすがにサーモンと2種類もあれば、業務用の解凍とか、油を混ぜた人工物とか、そんなことはありますまい。

 

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飛騨牛ステーキ弁当(高山駅)(2,500円)

先日実演ブースで見つけた、「駅弁リスト」にも載っていない、この店の真のフラッグシップ弁当。

現地では要予約品のようだ。

ご覧のようにローズピンク色に染まった美しい切り口のローストビーフが並ぶさまは壮観そのもの。

山クラゲ漬メインの付け合わせは、先日食した「飛騨牛ステーキ&カルビ弁当」と同じだが、昨年初めて食べた時よりもローストビーフのレア加減が後退している気がする。

 

(参考写真)昨年版

 

又、昨年記事の繰り返しになるが、この駅弁は掛け紙が素晴らしい。

竹久夢二調のハイカラ女性と汽車。背景に白川郷をあしらったオリジナル掛け紙こそ、「鉄道150年記念」に相応しい気もする。

但し、描かれているアメリカンなSLは米国産の輸入蒸機7100形と思われ、北海道で使用された。高山へ来たわけではなさそうである。

 

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屋上を後にし、再び会場へ。

前半で終了する甘いものを買い回ることにする。

昨年買い逃した「あわまんじゅう」は、意外なことに先ほどから行列が絶えない。10人もいないが5人以上は常に並んでいる。これは後にしよう。
熱気にやられてきたので、ここらで冷たくて甘いものを。

 

清泉寮ソフトクリーム(清泉寮)(450円)

今回は後半に別のソフトクリーム店が出店するので、このお店は前半のみ。

前年比+50円ともなると、もはや500円近いと思われるせいなのか、或いはクーポン割引がなくなってしまったせいなのか、これまでになく客足が鈍い。お蔭で並ばずすぐ買えるのは有り難いことなのだけれど。

 

店脇の飲食ブースは混んでいたので、場外の飲食ブースに腰かけて味わう。

心持ちシャリッとした食感が寧ろ嬉しい。

暑い時には、濃厚クリーミーなものよりも、こういうアイスクリン系ソフトのほうが有難い。

 

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再び場内へ。

相変わらず「あわまんじゅう」は混んでいる。

 

数年前で堪能し尽くしたと思っている「ご当地パン」は、コッペパンの福田パンが来ないせいか、今回は大した列にはならないが、この日はこれまでで一番列がなかった。ならばと覗いてみたら、割と早くに完売してしまう高知の「ぼうしパン」がまだ残っており、しかも3個ある内の2個を今まさに男の客が取ろうとしている。

そうなると俄然妙なやる気が出てしまい、ここでもラスイチを捕獲した。

パン1個というのも芸がないので、「試食したスタッフ全員が買いました」というポップに負け、甘い食パンを併せて買う。

 

ふと時計を見ると、予約しておいた弁当の引き取り期限が15分後に迫っているではないか。

慌てて2階へ下りる。

幸い列に並ばされることもなく、極めてスムーズに受け取ることができた。

 

再び7階へ。

今度こそ覚悟を決め、「あわまんじゅう」を買う。

これだけ甘いものを買ったので、一瞬やめようかとも思ったが、好物なので前半限りのわらび餅も買い、会場を出る。

 

同じフロア先の、広くなった書店で適当に見繕った文庫本を買い、レシートを持って1階へ。

一番欲しかったショッピングバッグにどうやら間に合ったようだ。

私の前のおばちゃんが、レシートを見せずに「くれ」とごねていたが、流石にNGを喰らうと、悪態をついて帰っていった。

せめて手にいっぱいの京王袋を持っている位ならねぇ。

 

こうして百貨店を後にしたのである。

 

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さて帰宅後、既に昼食は摂ってきたので、甘いものを。

 

あわまんじゅう(福島県・小池菓子舗)(1個120円)

昨年買い忘れ、食べそびれた甘いもの。

今回も前半のみ登場。

並びながら製造工程を見ていたが、型に粟粒を撒いて、ヘラでこしあんを掬って乗せ、最後に粟粒をまぶしてぎゅっと固める。

黄色い粟粒がスプレーチョコのように見え、実際こしあんのボウルには黄色い粟粒が所々混じっていて、決して美味しそうには見えなかったのだが、帰宅してすぐ、まだ温かい饅頭を手にしてみて驚いた。

黄色い粟がもちっとして粘り気があるのだ。

とても製造工程でガラス越しに見たような粉っぽい黄色い粒つぶには見えない。

こしあんは上品でサッパリした甘さで、粟粒とよく合う。

この後、時間が経つとともに冷めていったが、冷めても尚、もちもちっとした食感は健在であった。

 

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白玉入り宇治抹茶生ぜりぃ(京都府・辻利兵衛本店)(570円)

初めて見かけた。

大きめのカップに弾力性の強い抹茶ゼリーと白玉、あんこに抹茶ソースがかかっている。

付け合わせのタレは白蜜か?黒蜜か?と思ったら、更に濃厚な漆黒色に近い濃厚抹茶ソースであった。

本格的な苦みを色濃く感じさせる抹茶味に、濃厚抹茶ソースの仄かな甘みが絡み合う。

巷でよく見る抹茶パウダーを練り込んだ抹茶ミルク味とは一線を画す、これぞ本格派抹茶スィーツと思わせる味。

辻利兵衛本店は、1860年創業の宇治に本店を構える宇治抹茶に徹したお茶屋さんで、宇治抹茶を用いた各種スィーツを扱う店らしい。

「取り扱い商品」の「白玉入り宇治抹茶 生ぜりー」や、通販の「やまりぜりー」の写真では、あんこは粒あんだが、本品はこしあんであった。

 

次回へ続く。