日付変わって1/11のこと。
10:50頃現地に着く。
今回唯一の平日参加回の予定だが、前回は手を出さなかった実演販売コーナーのみ巡り、「D-1輸送」はパス。前回、気になるものはほぼ手に入れたからだ。
最初に入口からずっと左手側に逸れ、甘いものが集まる「C-2」に寄ってみたが、ちょっと気になった「生信玄餅」は完売していた。
えがわの「水ようかん」は天候不良の影響で到着が遅れていた。
クリスマスの頃から東京だけはずっと晴れているが、特に日本海側や北国はひどい雪だという。ここ最近の天気に関しては、東京は恵まれているといえる。
毎年食べている「水ようかん」はこの先、どこかで買い求めることだろう。福井の天候が良くなってくれることを願う。
左側に来たついでに、混む中央通路を避け、左端の壁際通路を真っ直ぐ奥へ進む。
伊勢の「赤福」の店がある。
今回、「白餅・黒餅」というニューバージョンが売られるという。
随分昔から「赤福餅」は食べつけているが、これは初めて見る。
店の売り子のおばちゃんに「黒餅」のほうは「赤福餅」と同じものか尋ねてみた。すると、黒糖ベースだという。結局奮発して「白餅・黒餅」と2箱と「赤福餅」も1箱買い求める。
初日は輸送駅弁しか買わなかったので、敢えて寄らなかったが、今年は久方ぶりに休憩コーナーが復活し、現地で食べられるようになった。
屋上も開放されているという。
そこであちこち巡るのはほどほどに、混む前にお昼で食べる弁当を先に調達し、早々と屋上へ上がることにした。
とはいえ結局、食べきれない量を既に買い込み、総合案内ででっかい紙袋を買い求め、荷物をまとめてから11時過ぎには屋上へと向かうことになった。
ペット売り場の前を通るが、犬猫コーナーは姿を消し、魚専門となってしまっていた。ここで仔猫の相手をする楽しみがなくなってしまったのは残念である。
数年前、真っ白な長毛種の仔猫がガラスの向こうで懸命に鳴いているのを束の間お相手したことがある。
見るからに女の子という顔立ちで、ふわふわとした純白の毛、美しく澄んだブルーの瞳、綺麗な薄ピンクの鼻と肉球は、あと1年もしたらこの子は絶対に美しいお姫様になる、そう確信させるに十分な気品の片鱗を見せていた。
大島弓子氏の「綿の国星」のチビ猫に、ラフィエルが語りかけるシーンが甦ったものだった。
あの仔猫は誰にお迎えされ、どんな美猫に育ったのだろう。
…そんな楽しみももう二度と巡っては来ない。
一見華やかに見える百貨店の苦しい台所事情が垣間見えた気がした。
既に何年か前に屋上遊具は撤去され、夏のバーベキュー用テーブルが並べられている。そこか、建物側に並ぶベンチ、それらがいっぱいなら、奥の植え込み手前に腰を下ろすことになる。
弁当の撮影のことを考え、敢えて日影のバーベキューテーブルに陣取った。
早速実食タイム。
トップバッターは、やはりアツアツのこちらから。
・焼釜めし(駒乃屋)(1,404円)
ここ数年はお見限りだったが、これまで何度この「焼釜」を食べてきたことだろう。
鶏肉、うずらの玉子を中心に、椎茸、人参、青豆等、比較的薄味でさっぱりした味付けの具材が、優しい味わいを醸している。
お箸を器の縁に沿って奥へ突っ込み、「ぐりっ」と掻き出してみれば、香ばしい醤油のおこげが次々と掘り返される。このおこげを噛みしめることこそが、「焼釜」ならではの魅力である。
この店だけは、通い出してから、ずっと同じお姉さんが頑張っている。
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・飛騨牛にぎり(高山駅)(1,500円)
岐阜県のブランド牛、飛騨牛を用いた高山駅の駅弁は毎年出店し、「飛騨牛しぐれ寿司」が看板商品だが、近年、他の飛騨牛弁当が次々と扱われ始め、価格帯、内容によって色々選べるようになったのは嬉しいところ。
これはその中で最もシンプルな作りの弁当。
惚れ惚れするようなローズピンクの脂が浮いたローストビーフが否応なく食欲をそそる。
お好みで岩塩をまぶして食べる。
見た目通りのとろけるような脂身が絶品。
あっという間に4切れが胃袋へと消えた。
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・近江牛にぎり寿司(草津駅)(1,540円)
期せずして”牛肉にぎり寿司対決”となった。
こちらは割とオーソドックスなローストビーフで、山葵と醤油をかけて食べる。こちらもローズピンク色の切り口が美しい。
脂身が肉の表面に浮き出て、とろける食感が特徴だった飛騨牛に比べると、赤身メインである。
今回の”牛肉にぎり寿司対決”、個人的には飛騨牛に軍配を上げたい。
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・飛騨牛ステーキ&カルビ弁当(高山駅)(2,160円)
実演で出店する売場は前半のみだが、「駅弁リスト」にすら載っていない豪華版・「飛騨牛ステーキ弁当」も売られており、全面ローズピンクの誘惑に負けそうになったが、それをぐっと堪え、カルビ焼肉との相盛りを選択。
「飛騨牛ステーキ弁当」の魅力も抗い難く、前半にもう一度行った時、現地で食べることになりそう。
こちらは香ばしいカルビ焼肉とのハイブリッド版。
豪華さではレアなローストビーフの上品なとろりとした脂身だが、旨味ではカルビ焼肉も決して負けてはいない。
美味い牛肉は、細切れの焼肉でも美味いのだ。
付け合わせは煮野菜だが、この調整元ならではの山クラゲが個性的。
昨年食べた「~ステーキ弁当」はサラリとしたタレをかけて食べた筈だが、この弁当のタレはご覧のようにジュレだった。
今回は、これまでになく、牛肉弁当ばかり食べているが、今のところ本品と「岩手短角牛焼肉重」が、ハイブリッド型ならではのバリエーションの豊かさといい、味わい深さといい、甲乙つけがたい双璧かなぁ…と思っている。
…いやいや、まだ牛肉弁当の”西の王者”、佐賀牛の「ふたつ星」が控えている。
勝手に牛弁祭り!まだまだお楽しみはこれからだ。