前回の続き。

輸送駅弁を順次食べ進めていく。

 

溶岩石で焼き上げた岡山あっぱれ鶏めし(岡山駅)(980円)

先日「D-1輸送」コーナーで、弁当を整理していたお兄さんに尋ねて購入したもの。

「5ちゃんねる」を見て、買う気になった駅弁。

容器の見た目は小さく、全体をラップで覆った造り。

しかし、ご飯はぎっしり。上げ底もなく、見た目に反して食べ応え十分であった。

メインのおかずはわかりやすく言うと、炭火焼き鶏。

皮も十分にあり、トッピングのねぎ焼きが有難い。

付け合わせのわさびをかけると、香ばしさの中にピリッと一筋通り、更に旨味が増す。

「5ちゃんねる」よ、有難う!

そう言いたくなる、これは買ってよかった弁当。

 

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鹿児島県黒牛リブロースステーキと黒豚赤ワインステーキ弁当(出水駅)(1,800円)

鹿児島駅弁にありがちな、牛豚焼肉合い盛り弁当。

日本食研のステーキソースをお好みでかけて食べる。

特筆すべきは肉の軟らかさ。

それがリブロースならではのものなのか、残念ながら私の乏しい食経験では、「これがリブロースならではの味!」と明言できないのは、我ながら残念。

 

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ぶりかまめし(富山駅)(1,350円)

この弁当だけは、過去に訪れた全ての「駅弁大会」で食べ続けている。

骨まで軟らかく煮詰めたブリかまをメインに、酸っぱすぎない控えめな酢飯、ワカメ、白エビ、生姜。ブリかまに山椒をかけて食べる。

以前に比べるとブリかまが随分小さくなったと感じるが、どっしりとした存在感があり、甘辛醤油ダレが絡まった魚肉は実に食べ応えがある。

決してオーソドックスとはいえない特殊な魚弁当だが、唯一無二の魅力がある。

 

嘗てスーパーでブリかまを買って来て、手持ちの圧力鍋で煮てみたが、本品のように骨まで軟らかくはならなかった。やはり素人が簡単に真似できない調理法があるのだろう。

 

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なにわホルモン焼肉弁当(大阪駅)(1,200円)

昨年に続きリピート。

1/15は何故か本品が瞬く間に売れ、10時半過ぎだったにも関わらずラスイチとなっていたのを衝動買い。

「ナニワ金融道」を彷彿とさせる濃い人たちが「食べや~」と迎えてくれるイラストが、如何にも大阪のイメージそのもの。

大阪は大阪でも、きっと鶴橋辺りの韓国風焼肉をイメージしているのだろう。

ピリ辛焼肉メインで、こてっちゃんを思わせる濃厚甘辛ダレのホルモン焼きが脇を固め、付け合わせもピリ辛のナムル。

牛肉は柔らかく、なかなか厚みもあり、食べ応え十分。

白飯が進む。進む。

佐賀牛の「ふたつ星」や、飛騨牛、常陸牛らがよそ行きの牛弁なら、本品は普段使いの庶民派牛弁の筆頭格。

 

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近江蔵元醤油のとり天重(草津駅)(790)

今年は米原の駅弁が姿を消したこともあり、草津・南洋軒の駅弁を随分食べている。多くが近江牛メインの中にあって、本品は珍しい鶏、しかも鶏天メインの弁当である。

ご飯には余すところなく炒り玉子と鶏そぼろが敷き詰められ、中央に更に海苔が乗る。

メインの鶏天は甘辛ダレがかかった、しっとりとした食感。

肉も柔らかく、パサパサしているのでは…という思いは、いい意味で裏切られた。

盛りだくさんのおかずと海苔が意外と効き、充実感が味わえた。

四角い容器から想像できたように、本品もまた、上げ底容器だったが、最初に取り上げた福井の弁当ほどではなく、玉子と鶏そぼろのお蔭で、ごまかされた印象は無し。

 

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続いて甘いもの。

 

ぼうしパン(高知県・ヤマテパン)(250円)

ご当地パンとして昭和30年頃から地元ではお馴染みの品らしい。

メロンパンを製造する中、ビスケット生地をかけ忘れ、慌ててかけて焼いたところ、このような形となったのが誕生秘話とのこと。

 

今どきなら、わかりやすく言えば、ヤマザキの「スィートブール」を小ぶりにして、帽子のつばを拡げたものだと言えようか。

恐らく「スィートブール」のほうが本品を真似たものだろうが、クッキー生地の「つば」が広い分、本品の方が見た目も良いし、甘みも強くて美味しい。

 

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和ごころ (山梨県・たいようパン)(800円)

現地で、「試食したスタッフ全員が買いました!」というポップが貼られていたのを見て、衝動買いした品。

栗、金時豆、サツマイモを黒糖生地に練りこんで焼いた、渦巻き模様が楽しい甘いパン。

ずっしりと重く、密度も濃い。

本来の値段は600円のようで、これがその値段なら安いと思うが、大会用に価格上乗せされているため、1回買えばいいかな…と思ってしまった。

非常に食べ応えがあるので、切り分けて食べるにしても、何日も持ちそう。

その意味では、800円でもコストパフォーマンスは十分良いといえようか。

 

次回へ続く。