今年も「駅弁大会」の季節がやって来た。

毎度のことだが、これに出向くと、一気にそれまでのお正月気分が吹き飛ぶ。

 

まずは毎度のことだが、概要を簡単に記しておきたい。

 

「第58回 元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」

 

2023年1月7日(土)~1月22日(日)まで

10:00~20:00(1月15日(日)、22日は17:00まで)

京王百貨店・新宿店7階・大催場にて

通称「駅弁大会」。

 

公式サイトより、Webキャプチャの形でチラシを拝借。

「実演販売」…7階会場の販売ブースで、調理して出す駅弁。

「輸送駅弁」現地から輸送されてくる駅弁のこと。多くは7階特設会場にて販売されるが、7階の実演販売ブースで、調理されるものとは別に、同じ調製元の駅弁が輸送&販売されるものもある。

「全国うまいもの」会場の販売ブースで売られる、駅弁以外の食品。

 

今回、何よりも特徴的なのは、暦の関係上からだと思うが、土日が3回あり、最終日が日曜日ということである。

 

新型コロナ禍は相変わらずだが、以前のように政府も行動制限をかけず、新規感染者数にピリピリすることも大分なくなった。

それを承けてか、今回はそれなりにコロナ対策はするが、昨年ほど全館挙げての会場分散という印象はない。

12月末開始の一部駅弁の事前予約制は継続する一方、輸送駅弁の会場は7階大催事場へ戻った。

 

開始前ともなると、某巨大掲示板等で情報が錯綜し始める。

宮島口駅弁・「うえののあなごめし」や園部駅の「栗めし」が来なくなって久しいが、今回は米原・井筒屋の駅弁が姿を消した。

「湖北のおはなし」「近江牛大入飯」等の調整元である。

個人的にはこれは大きなダメージである。

一方、嘗て主に宝塚のために関西に足繁く通っていた頃、新大阪駅で決まって買い求めていた「八角弁当」が初登場するという。

当イベントでは目立ちにくい幕の内弁当の一種だが、私にとっては懐かしい駅弁である。但し、水了軒という調整元は一度倒産の憂き目に遭い、現在は他の会社が屋号ごと買い取り、復活させたもの。

 

近年見られる値上げ傾向に、今年は更に拍車がかかった。

嘗ては2,000円を超えるか否かが大きな分かれ目だったように感じたが、今や2,000円台はおろか、3,000円を易々と突破する弁当も現れた。

既に撤退して久しいが、京の名店・いづうの鯖寿司をもう”高い”とは言えない。否、あちらはもっと高くなっているかもしれないけれど。

 

個人的には敢えて言うなら”たかが”駅弁に、そんなカネを払う値打ちがあるのか、甚だしく疑問だ。

旅先の、できれば鈍行列車のボックスシートで、流れゆく景色を横目に、時に停車するホームから流れ込んでくるその地方ならではの空気に触れつつ、現地の味を楽しむ。

それが駅弁の原点だと思っている。

あくまで気軽に選べる食事でなければならないと思う。

 

駅弁は高騰続きだが、一方一部の外食産業では寧ろ食べ放題戦略が広まったことで、店屋は客単価はガッツリ稼ぐが、場合によってはものすごい高コストパフォーマンスが期待できるようになった。3,000円もはたけば、食べ放題チェーン店に行くことができる。

同じ京王百貨店でも、地下へ行けば叙々苑やなだ万など有名店の弁当だって恐らく買える。

駅弁のイベントだから、駅弁最優先で考えるべきなのだが、一歩目線を引いてみれば、場の雰囲気に過度に踊らされるのも、アホらしくなってくる。

 

…とまぁ、言っても詮無い御託を並べた。

とはいえ、年末に京王百貨店のWeb予約のリストを見れば、財布の紐もいつしか緩み、少しでも興味を引くものをポチリとし、引き取りに並ぶ時間、当日の現地での並びとの兼ね合い、果ては持って帰れるのか?等も考えつつ、折角の週末×3の機会を利用せんと予約したのは事実。

 

年明けに入手した「駅弁リスト」と照合しつつ、結局昨年同様、肉系特に牛肉弁当に傾斜した選択となった。

 

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1/9(土)のこと。

予報に反して晴れなのは喜ばしいが、さほど目玉に感じるモノが見出せぬまま、あまり早くから並ぶのも嫌になり、正面入り口に着いたのは9時半頃であった。

この日と翌日は、山手線渋谷駅の外回り専用ホームを廃止し、内回りと共用の島式ホームに変更する工事のため、外回りは終日運休。

客足が鈍るのでは?という声もあったようだが、とんでもない!

建物沿いに折れ曲がった先で並んだのは初めてのこと。

もっと寒い日なら、風除室内に入りたいところだが、マフラー無でも凌げるほどの陽気。おまけに元々並び始めた時間が遅かったので、ほどなく列が動き出し、やがて10時の開店時刻となった。

「目ぼしいものがない」と思いながらも、目指すは「D-1 輸送駅弁」。今年は7階の、これまで「峠の釜めし」などが来る販売台があった場所にパーテーションが配され、その奥に会場がある。

エレベーターに乗れたので7階へ直行したが、既に列は5階まで延びており、ほどなく2列に改められた。

例年よりも狭い会場へほどなく通され、リストを見ながら、この日お目当ての輸送駅弁を手早くカゴに放り込んでゆく。

この日は、東日本のものを中心に、以下の弁当を購入。

 

・十和田バラ焼き重(新青森駅)

・いわてあぶり焼き和牛弁当(一ノ関駅)

・Wで旨いカルビ丼(米沢駅)

・米澤牛牛肉弁当(米沢駅)

・米沢牛伝統の百年焼肉弁当(米沢駅)

・たかのののどぐろめし(加賀温泉駅)

・松阪名物黒毛和牛牛めし(松阪駅)

・厚切り黒豚角煮めし(鹿児島中央駅)

 

何だか米沢牛にばかり偏ってしまったな…。

JR東日本エリアの駅弁なら、何もここでわざわざ買わんでも、東京駅の「祭」で幾らでも買えそうな気もするが、目の前にあるのだから、食べ比べしたくなるというもの。

それに西のほうの弁当に、今年は特に魅力を感じるものが少なく、それなら手っ取り早くリストの1枚目からピックアップしたのである。

 

今年からの目新しい機能としては、公式サイト上で、「遅延・売切情報」が掲載されるようになった。

そこには売り切れとなった時間も載っており、それによると鳥取駅ゲゲゲの鬼太郎丼」が一番人気で、「寝台特急ヘッドマーク弁当 はくつる」がそれに続くようだが、個人的にはキャラクターものやヘッドマークものには興味がないので、この先もこれらを求めて朝早くから並ぶことはしないだろう。

 

その後、実演販売ブースへ移動。

初日だけあって、場内は大混雑。最早、何が並んでいるのかさえよくわからん。

前半にだけ登場する「うまいもの」の「肉のふがね」を目指す。

碌にチラシを見ず、一番奥の「いかめし」ブース前まで行ったが、いつもの場所に店はなく、チラシを広げてみたら、売り場が変わり、もう少しメジャーな場所になっていた。

 

毎年リピートしている「岩手短角牛やわらか煮弁当」に加え、「岩手短角和牛焼肉重」、名前は失念したがローストビーフのみの最上級バージョンと、3種類が出品されていたのは嬉しい誤算。

「~焼肉重」を衝動買い。

 

昨年パスしてしまった駒乃屋の「焼き釜めし」を買って帰ろうかとも思ったが、この後引き取りに行く事前予約分と合わせると、3連休中に食べきれる自信がなくなってきたので、この辺で打ち止め。

 

早々と退散し、2階へ並びに下りる。

すると嘘のように列はなく、既に引き換えが始まっていた。

お蔭で11時には百貨店を後にした。

これだけ食い物を両手に提げていては、余程の用事でもない限り、早々に家路に就くだけ。

買い込んだ弁当はその日の昼食から早速家で味わうこととした。

 

以下、次回へ続く。