ノーベル生理・医学賞と(自分の)論文(iPS細胞関連)のアクセプト
昨日は、ご存知のように2009年度のノーベル生理・医学賞の発表があった。
テロメア研究の教授(ハーバード)は知人なんで、「祝電」(・・・というか、「祝メール」を打っておいた。)
なお、iPS細胞と「テロメア」の長さの関係とか、一般読者にとっても、面白いネタはあるのに、どっかの新聞とかが、そういう話を書かないのは不思議だな・・・。
まあ、今回、おおむね予想通りだが、山中教授の授賞は「持ち越し」だった。
近い将来における彼のノーベル賞授賞コメント・・・「(いつものように「掴みのお笑いネタ」を話してから)・・・ここ数年で、多くの医師や研究者が、ヒトiPS細胞を臨床での診断、あるいは疾患メカニズム解明のための研究ツールとして活用し始めてくれるようになった。今までの方法では(アプローチが)難しかった疾患の治療につながる成果も少しずつだが報告されつつある。今後は、ヒトiPS細胞バンクの整備を急ぐとともに、再生医療に活用できるように更に頑張っていきたい。・・・以下、周囲の方々への謝辞など・・・略)」
・・・と、まあ、彼自身が、こういうコメントを出せるようになってから授賞されるのが、ご本人にとっても、患者さんにとっても、(どうでもいいが)日本政府にとってもベストだろう。
・・・で、さきほど、(皮膚繊維芽細胞由来にとどまらず)ヒトiPS細胞のガン化を評価できる指標の開発に関する論文が、一流誌に厳しい審査の上、アクセプトされたよ≧(´▽`)≦
ホットした・・・。
これで、山中教授も上記のようなコメントを出せる日が更に近づくだろう。
iPS細胞、不整脈患者から作製へ 国立循環器病センターなど
国立循環器病センターは慶応大や京都大などと協力して、
重症の不整脈患者から採った細胞を使い、
新型万能細胞(iPS細胞)を作る研究に乗り出す。
心臓の細胞に成長させて特徴などを詳しく調べ、
患者ごとに最適な治療法の開発に役立てる。
同センターの倫理委員会が3日までに研究計画を承認した。 研究期間は5年。 心拍が突然乱れて不整脈を起こし死に至ることもある 「先天性QT延長症候群」や 「ブルガダ症候群」の約10人の患者から皮膚を提供してもらい、 慶大でiPS細胞を作る。 [2009年10月4日/日本経済新聞 朝刊] コメント:
アレっ?まだ、やってなかったのか? まっ、これから連携して開始するなら、 レトロウイルスでの4因子・3因子で作製したもの以外に、 今年の春先以来、主に海外から発表されている様々な樹立方法 (外来遺伝子を除去するやつとか等)で創ってみて、比較検討して欲しい。 なお、そろそろ「化合物だけで、ヒトiPS細胞樹立」という発表がなされるよ。
|
![]() |
パパ、明日はホームランだ~
表題のような「吉野家」のCMが、昔、あった。
明日から、今年度のノーベル賞の発表が始まる。
「明日はホームラン」になるかどうか。。。
まずは、生理学・医学賞からだ。
発表は日本時間の18時30分になる。
焦点は、iPS細胞の研究で、京大の山中教授が取るか否かだろう。
ラスカー賞授賞式から、今日、帰国されたばかりだろうが、明日の昼過ぎあたりから、彼の周辺が、かなり、ざわざわしそうだ。
まあ、取れるか否かを問わず、マスコミが、京大の時計台あたりから、近衛通りあたりまで、うろうろするんでしょうね。
これだけ、日本のマスコミが騒いでたら、ひっそりと待ってらっしゃる方を選ぶのがノーベル選考委員会の常道。
まあ、今年は、「スタチンの(臨床上の)多面的効果への貢献」ということで、遠藤先生に差し上げてもらいたいものだ。
山中先生のiPS細胞は、取れるか否かではなく、いつ取るかが問題で、何も今年でなくてもいい。ヒトiPS細胞の標準化が一段落して、リサーチツールとして、広く使われだしてからでいい。
まあ、今年とられたら、この国では「ノーベル賞」だけがクローズアップされて、「臨床応用」にいまいち力が入らなくなるような・・・。
あとは「アメリカさんが、頑張って~」という具合になるような気がしてならない・・・。
JR渋谷駅に「どん兵衛」が食べられるアドスタンドがオープン
どこもかしこも、大変だ
10月になったばかりだが、衣替え、飲食業のメニュー変更が目立つようになった。
衣替えは良いとして、いきつけの飲食屋の1つが、1品が298円(たとえば、結構良いカンパチ刺身4切れでも)というふうにメニューを大幅に変更してた。
2日にはTV取材・撮影で長時間拘束されるので、今の内に、ちょっと「腹を満たしておこう」と思って、いってみたのですが・・・。
ただし、お目当ての「(決して高くはなく)おいしい料理」が軒並み消えていた・・・。
1本 380円の霧島豚のネギマ串焼きと、1皿480円の「塩ヤキソバ」。
マア、おかげで、いつもの料金の半分≧(´▽`)≦だったけど・・・。
店長さんが「先生、すいません。今日から変更したんで、いつものやつ・・・できないんですよ~」と言ってきた。
ちなみに、その店は、結構繁盛しているし、毎日、最低でも200人超も客が入る。
・・・で、「ここまでやるのって、なんかあったの?・・・ここまで博打を打たなきゃならないような・・・」と聞いたら・・・。
やっぱり、飲食業は上記のような店ですら、大変なようだ。
秋の味覚としての葡萄「ナイアガラ」(その1)
いきつけのバーのマスターからのメール。
下記の葡萄を使った、カクテルを創るそうだ。
いってみたいが、アメリカ仕事絵日記すら、まだ、ここにアップできないくらい忙しいから・・・。
まっ、でも、またまた、一流誌に論文も受かったし、気晴らしに行ってみるかな。
そこは、近場で、唯一、普通に気分良く対応してくれる貴重なバーだから。
(このごろ、大学の近所の飲み屋で非常にいや~な思いをしてたんで、上記の深夜バーは貴重)
以下、紹介。
秋の味覚がやってまいりました。
「ナイアガラ」という白ワインに使う品種です。
只今、この「ナイアガラ」収穫の最盛期をむかえており
日本では白ワイン用で造られていますが、
一部生食用として山形の葡萄園より直送にて仕入れました!
小粒で翡翠(ヒスイ)の様な色、甘くパヒュームを思わせる圧倒的な香り、やさしい酸味が特徴で、
ゴージャスで繊細な味わいであります。
木につけたまま完熟をさせるので、一瞬しか出回らないまさに「季節物」。
我々バーマンも心待ちにしておりました!
今年は雨が多かったらしくフルーツには受難の年となりましたが
それを感じさせない完成度、素晴らしい出来であります。
食の安全
神戸の「なだ万」でコース料理を食べた11人が食中毒を起こしたという報道を先ほどみた。同店は5月にも同様の事件を起こしている。
それでも、営業停止は3日か・・・。
「吉兆」といい、ここといい・・・。
分野は違うが「JR 西」・・・。
これが「関西クオリテイ」なのか。
情けない・・・「喝!」だな。
予防目的では飲まないで WHOがタミフルで新指針
新型インフルエンザはワクチン普及が遅れているため、タミフルなどの抗ウイルス剤の早期処方が最も有効とされている。日本を含む多くの国で予防的に服用している人は多いとみられ、今後、抗ウイルス剤の処方方針について医療現場などに影響もありそうだ。
WHOは「症状が出た後の早期の処方は重症化のリスクを減らす」と指摘。
しかし(1)免疫力が低下し、タミフルを投与されても体内のウイルス活動が収まらない(2)他のインフルエンザ患者に接触した後、タミフルを服用しても症状が重くなる―といった状況の場合、耐性ウイルスが発生している可能性が高いとした。
既にタミフルを予防服用した患者には、別の抗ウイルス剤であるリレンザの服用を推奨している。(共同)
コメント:
まあ、何をいまさらという感がないでもないが、日本は、世界最大のタミフル消費国。予防目的での処方を推奨する専門家までいる。
上記の記事は、私が、このブログでも述べてきたことだ(ここで、言う前に、重要な各所での会議・講義でいっている)。
新型の勢いは、とどまるどころを知らず、まさに想定どおりのシナリオを悪い方向に進んでいる。
普通、インフルエンザの専門家予想は当たらないというか、「インフルは想定を裏切る」とまで言われているにもかかわらず・・・。
この「第1波」でも決して、なめてはいけない。
季節インフルよりも、はっきりいって、強い。
前にも書いたけど、新型は肺での増殖率が高いし、肺炎などで病院に担ぎ込まれるケースが多くなってきている。予防策は前から言ってるとおりです。